概要
ノエリージュ湖に浮かぶ島に置かれた、大陸でも最高の格式を誇る名門校。ミーアやシオン、アベルなど、各国の王侯貴族がここに通い、6年間を過ごす。
大陸でも最高レベルの教育機関であり、様々な設備と高度な知識を持った教員が揃い、入学できるのは最低でも貴族の身分を持った人間だけという超絶エリート校である。そのため、若い時代から各国の重要人物に人脈を作ることのできる外交の練習場という側面を持つ。
学園に入るには、セントノエル学園の許可がいる。ティアムーン帝国皇帝一家や四大公爵家さえ学園が許可しなければ子供を送り込むことはできないほど厳正。ティアムーン帝国とヴェールガ公国の関係が悪化した際(ラフィーナが公国の権力争いに敗れティアムーンに亡命しレアが司教帝になった時間軸)ミーアの家族を始めとする帝国貴族はセントノエルから入学を認められず、それによりベルの両親が学園で出会うことがなくなりベルが産まれなくなるという事態になっている。
それだけ学園に通う事は貴族にとってのステイタスでもあり、同時にセントノエルを退学になる事は、家の面目をつぶし、世間に顔向けができなくなることにもつながる。
一方で、内部では非常に強い階級意識が根付いており、平民から貴族へとなりあがった商家の子供や、貴族と言えども低い地位の子供への風当たりは非常に強く、それがいじめにつながっているという面もある。
ミーアが生徒会長に就任し、四大公爵家の子息全員が帝国の真実を知りミーアに協力をするようになってからは抑止力が働いていたようであるが、ミーアより年上であったエメラルダ、ルヴィ、サフィアスの三人が卒業した後は再びいじめが起こるなど差別意識は根強い。
なお「入学できるのは貴族の身分を持った人間だけ」とはしているものの、入学した生徒(貴族)に仕えている従者は入学者(学生)としての籍や学位を得る(認められる)ことはできないものの、主とともに授業の聴講を受ける事や、主の学生活動の補助者として同様の活動に従事する事が許されている。これは生徒の学問や活動における利便性への配慮のひとつでもある。
ミーアは、この制度を利用して自身が苦手な科目にアンヌを同席させ、アンヌに自身の授業内容を確認・復習させる事で自らの勉学を補助させている(アンヌも習った内容を眠ってしまったミーアに語りかける(通称:アンヌ式睡眠学習)などミーアがきちんと知識を得られるよう工夫している)。
前述の通り学校の敷地は湖に浮かぶ島にあり、その島自体が1つの町としての機能を備えた学園都市になっている。生徒や関係者も含めて、島への出入りは数十台の馬車が乗せられる大型船で行う。かつては湖畔と島を結ぶ橋が設置されていたが、学生が全員馬車でやって来る上に、入学書類のチェックや、随伴する使用人の確認などで馬車の大渋滞が発生することが問題視され、現在の渡航方式になった。
第五部においてはミーアとラフィーナの働きかけによって「中央正教会のネットワークをもって、世界中の才と志を持つ子ども(特に不遇によって学ぶ機会を得られない子ども)を集め養育し、それぞれの母国を支えうる次世代を育成する」という目的のもと、セントノエル学園 特別初等部が設立された。
セントノエル生徒会
セントノエル学園に存在する生徒会。単純な学生の自治組織ではなく王侯貴族子息子女が通うセントノエル学園で生徒会に入る事は非常に名誉なことであり、多くの生徒が入ることを狙っている。
生徒会長は立候補者の中から全校生徒の投票によって選ばれることになる。それ以外の役職は副会長二名、会長補佐一名、書記会計各一名つづ、それに加えて書記補佐や会計補佐も存在する模様。
ティアムーン帝国とサンクランド王国出身の生徒は生徒会に入ることができないと言う暗黙のルールが存在したが、ミーアが会長に就任してからは撤廃となり、ティアムーン帝国やサンクランド王国からティオーナやシオンやサフィアス、後から入学してきたシュトリナが生徒会に加入することになる。
第二部でミーアが生徒会長になってからは、ミーアに近しいもの達で固められていることや最年長だったサフィアスが卒業後に役員に指名されたのが、またもやミーアの友人のラーニャだったことから「ミーア皇女殿下の仲良し生徒会」と一部のアンチミーア派からは揶揄されている。
第八部でミーアが生徒会長から退いてからは、ヴェールガ公国の飛び地であるセントバレーヌの赴任司教であるルシーナ伯爵家の娘である、レア・ボーカウ・ルシーナがミーアの後見の元で生徒会長に就任し、ミーアは(かつてラフィーナがミーアの生徒会長就任時にしたように)その育成と補佐のために副会長となったため(表向きは)ミーアの影響は弱まった(かのように見える)ものの、やはり役員にはミーアの影響の強い者が加わっているため、やっぱりアンチミーア派からは大御所ミーアだのミーア院だのと言われる始末だったりする。