概要
ティアムーン帝国の南方の辺境域に領土を持つ、ルドルフォン辺土伯の長女。主人公ミーア・ルーナ・ティアムーンのセントノエル学園での同級生の1人。年齢は初登場時点で12歳。
プロフィール
(※1)TVアニメ版・ドラマCD版共通。
(※2)第1弾・第2弾。
人物像
帝国において、辺土伯は貴族としては格下とみなされており(父であるルドルフォン辺土伯の回想では最下級の男爵にすら馬鹿にされていた)、その逆境をはねのけるべく勉学のみならず、剣術にも通じた努力の才女。
また本来は、権威におもねる事なく、人としての良心をもって立場など関係なく人に堂々と意見できる人物。が、時にはそれが行き過ぎる事もある。要は空気が読めない馬鹿正直。
家族はルドルフォン辺土伯爵家の当主である父親と2歳年下の弟セロ・ルドルフォンがいる。また、メイドであるリオラ・ルールーとは主従の関係を越えて仲が良く、彼女に懐かれている。
リオラからは弓術を習っており、貴族令嬢にしてはなかなかの腕を持っている、優れた射手でもある。
野菜を切るのが得意だが、本編の時間軸におけるお料理教室では大皿4皿に大盛りの千切りを作ってキースウッドに内心ツッコミを入れられている。
活躍
以前の時間軸
セントノエル学園入学時の新入生歓迎ダンスパーティーで「辺土貴族のくせに名誉あるセントノエルのダンスパーティーに出るなど生意気な。自らの身分を弁えよ」と、帝国中央貴族の子どもたちとその従者たちによって、リオラともども塔の上の空き教室に監禁されパーティー用のドレスを取り上げられる羽目に。
生まれもっての身体能力で塔から脱出したリオラが連れてきたキースウッドに助けられるが、取り上げられたドレスはズタズタのボロボロの汚れた布切れにされてしまっていた。
事態を重く見たキースウッドはラフィーナに事情を話し、ティオーナは彼女よりドレスを借り受ける事に。
さらにキースウッドの計らいで彼の主であるシオンのダンスパートナーに選ばれ、以降ラフィーナ・ティオーナ・シオンの三者はそれなりの縁で結ばれる事となった。
そして、この一件はシオンとラフィーナにティアムーンの差別問題(端的にいえばティアムーン帝国の国としての大恥)を大きく露呈させ、帝国の存続を強く疑問視させる結果となった。
また、弟のセロの持つ植物学の才を惜しみ、その才能を伸ばしてあげたいとラフィーナに相談。ラフィーナと二人でセロの留学を渋る父を説得して、弟もセントノエルに入れた。
のち寒期による食糧難の時代が来ると父のルドルフォン伯が備蓄を解放。領民たち、領周辺の人々が飢えぬために力を尽くすが、これが「国とは王侯貴族あっての事。まず貴族たちが生きるために備蓄するのが当然、それを無視して下賤な平民どもに貴重な食糧を配ろうとは不敬このうえない」と帝国中央貴族たちの怒りを買う。この中央貴族たちの上奏によりルドルフォン伯は弁明のため王城へと向かうが、そのまま捕えられ不敬のみならず謀反の疑いまでかけられ、たいした調べもなされぬまま皇帝の名のもと死罪となってしまった。
帝室と中央貴族にとって、備蓄放出のために民の支持を得ていたルドルフォン伯の存在は、自らが備蓄を放出させず自分たちだけで生き残るのに邪魔だったのである。
(……と、いうのは表層の話であり実は別の側面による陰謀があったのだが、この時間軸のティオーナたちはそれをついぞ見破れず、表層のみで状況を判断してしまった)
それでも当初は父の意志を継ぎ飢餓に倒れる領民市民たちのためルドルフォン領として救民施策を断行・続行させる。さらにセントノエルに留学している弟のセロが耐寒小麦の研究を大成させうる事を知り、弟から試作品でも回して貰えないかと働きかけるが、残念ながらその時点では研究は完成しておらず弟からは「研究が完成すれば優先的にルドルフォン領に新小麦と栽培マニュアルを渡す」という確約に留まる。
……が、実はこの時点で耐寒小麦は完成していた。セントノエルのネットワークで父の死を既に知っていたセロは姉よりも先に復讐の念に囚われており、自領とはいえ「自らの小麦でティアムーンの民が救われる」という事実そのものを拒絶していた。セロにとっては、もはやルドルフォン領の人々もティアムーン帝室の人々も(あるいは姉のティオーナすら)「同じティアムーンの人間」に過ぎず「父を殺した輩ども」として完全に同一視していたのである。そしてセロは父を殺したティアムーンに復讐するため、耐寒小麦の供与を意図的に遅らせ、帝室と民の分断を狙った。しかもセロは、そのために自らの行動で何千万人が死ぬか、どれだけ死ねば民の怒りを帝室に向けられるかを冷酷に計算し、姉のティオーナ以上に、ティアムーン革命の誘発を意図的に狙っていた(姉を革命の旗印……すなわち復讐のコマとする事すら計算していた)。
だがティオーナは、そんな悪魔と化した弟の陰謀に気付かずに弟の善意の言葉を信じて「いつかは弟がなんとかしてくれる。あと少しの急場さえ凌げば」と耐久策をとる。しかしコレは完璧に裏目に出てルドルフォン領は壊滅寸前まで追い込まれた。
が、ギリギリのタイミングでセロが新小麦を携えて帰領し、領は危ういところで崩壊を免れる。ティオーナはこの新小麦を他領にも広げようとしたが、セロからは「現状では領と自分たちの支援者を賄うまでの収穫量しか見込めない。今、この麦の存在を広めることは他領の人々に"架空の希望"を掴ませるだけで逆に怨みを買いかねない。ぼくたちが間に合わない人を救うために帝室がいるのだから姉さんがわざわざ動く必要はない」と強く諭されて断念してしまう(もちろん、これはセロの大嘘であり、実際には、この時点でルドルフォン領の小麦収穫量は帝国の大部分を支えられる程になっていた。なお、セロがこんな思考に囚われたのは継承教育が十分ではない状態でセントノエルに留学していたために領主である父が何を大事にしていたか、自家ルドルフォンが負った使命が何か、という事を全く解っていなかったという部分が大きく、父のルドルフォン辺土伯は、まさにソレを危惧していた)。
されど父の死と大量に餓死した領民たち(ぶっちゃけ地獄絵図と化したルドルフォン領の姿)をも経て帝室が他領を救わぬ姿をも目の当たりにし、さらにはセロの誘導によって復讐に囚われたティオーナはシオンによるサンクランド王国の後ろ楯のもと革命軍を組織・主導。ラフィーナもその支援を表明。かくて革命軍はシオンとラフィーナの支持やルドルフォンから得られる莫大な食糧を後ろ楯として民衆の支持を集める。セロの麦は「ルドルフォン麦」と名付けられ、人々を救う救世の麦として支援者の間「のみ」に普及した。
ティオーナは革命の旗印として「革命の聖女」と崇められる存在となり、王やミーアの処刑にも立ち会った。
ミーアの処刑前にルードヴィッヒ・ヒューイットから「ミーア様は、あなたやルドルフォン家への仕打ちを悔いている。どうかミーア様と会って話をしてほしい(ミーアに贖罪の機会を与えて欲しい)」と請われるが「今更、話す事など無い。そんな事を言われても父をはじめ、失った命はもう戻ってはこない(謝罪も贖罪も無意味。人々を納得するための材料はミーアの命を絶つ事しか無い)」としてミーアの全てを否定し拒絶していた(それでもルードヴィッヒがシオンと話す事は邪魔しなかった)。
何よりもティオーナはミーアと話す事で、彼女を許してしまう事を恐れた。彼女を許す事で父を始め失われていった命に対する「解りやすい成果(シンボル)」が失われる事を恐れた。
この時点でティオーナのミーアに対するスタンスは「許せない仇敵」ではなく「人の持つべき道徳において、この世に生きる事を許してはいけない害悪な存在」へとすりかわってしまっていた。
このため、ミーアにとってはシオンやラフィーナと共に仇敵の1人である。
が、この革命騒動で、特に同級生だったミーアをギロチンに導き首を跳ねてしまった事で、シオンは無自覚に越えてはならぬ一線を越えてしまっていた。それはラフィーナもティオーナも同じであった。
自らがシオンの側にいたのでは、シオンはミーアを処した心の傷と否応なく永遠に向き合うことになってしまう。それを察したティオーナは、もはやシオンの隣に並ぶことに耐えられず、サンクランドへと戻る彼を見送ってしまう。
さらに革命軍にルールー族滅亡の当事者であるディオン・アライアを受け入れた事で、リオラとの関係にも齟齬が生じて(リオラにとってはディオンもまた仇敵のひとり)ぎくしゃくしていき、やがてはリオラとも疎遠になっていった。
さらにさらに弟のセロもまた、さらなる研究がある事を口実にセントノエルへと戻る。
自らは革命政府を率いるが、結局政府は緒派に分裂して崩壊。旧ティアムーンはめぼしい場所は周辺各国に吸収され、また各領が独立して覇を競う戦国時代に突入しルドルフォン領も、いつ果てるとも無い戦いの世界に放り込まれてしまった。
何よりも政府瓦解の過程で父ルドルフォン伯の死が「皇帝による処刑」ではなく「外国勢力による暗殺」という事が明らかになり、革命は大義を失い、ティオーナの「革命の聖女」という名誉は瓦解し「売国奴の反逆者(売国の魔女)」にして「無実の皇帝と皇女を殺した殺人者」へと堕ちる。また、同時に飢饉時のセロのやらかしすらも世間に公表され、ルドルフォン麦は後世において「人心を惑わせ大陸を乱し滅ぼした悪魔の毒麦」とすら呼ばれるようになる。
そしてルドルフォン家はティアムーン分裂の最大の戦犯として周辺勢力から復讐の対象と見られる事となった。
この事で弟のセロはルドルフォンの地に戻ることは出来なくなった。いや、それどころかセントノエルで研究に明け暮れていた弟は領地経営など全く学ばなかったゆえに、それも出来なくなってしまっていた。セロはもはやセントノエルの一学徒。貴族や領主として生きることそのものが出来なくなっていた(もとより「悪魔の小麦」の一件で帰る事はできなかったし、そもそもセロ自身がルドルフォンの地と人々を「父の仇」と深く憎んでいたため、帰ろうとすら思わなかったろうが)。ティオーナは、かつて父がセロの留学を渋った理由を、ここで痛感し驚愕する。
ついには弟を諦め、自らを守るための戦いに次ぐ戦いに疲弊していく、ひとりぼっちのティオーナは、いつしか自らの過ちに気付く。
果てなき戦いに倒れ、その命の尽きる直前にティオーナの心に浮かんだのは、今となっては遅すぎた後悔と懺悔だった。
あんな拒絶などせず、きちんとミーア様と正面から話し合いをすればよかった。たとえ幾度とも拒絶されても、話を聞いてくれるまで、話し合う事を諦めるべきではなかった……
本編の時間軸
最初の時間軸における経験から、ミーアは当初ティオーナとの接触を避けたがっていたのだが、紆余曲折(具体的には忠臣の期待)あって図らずもミーアにより救われ、彼女に心酔する者の1人となる。
上述の監禁事件においてはティオーナを救うメンバーの中にアンヌが混ざり、彼女が救出作戦の中核となってティオーナのメイク直しやドレスの用立てを行った(アンヌがミーアの名を使い「最初の時間軸でラフィーナがやった事」の肩代わりをした)事でミーアの名誉が守られる事となった(ミーアはのちにこれを知り、失神するほどの恐怖体験となった)。ティオーナ自身も入学時の騒動においてミーアに「たとえ位が低かろうともわたくしの臣民(ミーアとしては「帝国臣民なら奴隷であっても助けるので、特別にあんたを助けたわけじゃない(真剣)」という嫌味の意)」と庇われていた事でミーアへの疑いなど欠片も持たずに済んでいる。
なお、コミカライズ版ではミーアが『「Thank you & kill you!!」と言いながら自分に向かって笑顔を向けたり、ギロちんと仲良く腕を組んで近づいてきたりするティオーナ』の姿を何度か妄想している。
さらに弟セロの進路に関して(ラフィーナとの接点が弱くなったため)ミーアに相談している。本来はミーアに弟がセントノエルに通えるよう父を説得して欲しい(また奨学金を得るためラフィーナ様に話を通して欲しい)という話をしたのだが、ミーアは逆に継承教育の問題を挙げてルドルフォン伯やセロの立場をティオーナに諭し、さらに「弟さんがルドルフォン家の継承教育を受けながらも十分に望む学問ができるように取り計らう」として聖ミーア学園の設立に取り組む(本当はミーアはセロが将来開発する耐寒小麦が欲しいだけの事なのだが)事を約束。弟の才能を信じて、そこまでしてくれるのかと感激し忠心をさらに強くする。
ミーアの生徒会長立候補において真っ先に彼女の支援を表明し後援メンバーとなる。この時、ダンスパーティーで自身を監禁した中央貴族たち(ミーアに諭され改心済み)と向き合うことになるが、共にミーアを支え合う目的は同じだからと彼らの謝罪を受け入れ水に流して和解する事に。
またミーアにダーティでグレーゾーンな裏取引で選挙活動を有利に進めるよう進言したサフィアス・エトワ・ブルームーンに対して断固として異議を唱えた。
ミーアが生徒会長となった後には生徒会のメンバーとなる。この時にサフィアスもまたメンバーに入っているが彼もラフィーナに一喝されていた事で反省した上でミーアへの忠義を表明したため彼ともまた和解した。
聖夜祭(学園祭)に伴うミーア暗殺計画(ベル誘拐事件)においては覚悟を決めて自らの身辺整理の整理を始めた(かのように見えた)ミーアにただならぬものを感じて(前の時間軸に由来する)焦燥を抱き、ミーアに「もっとミーア様と話をしたいです」とぶつける。ミーアからは「聖夜祭が終わったらいっぱい話をしましょう」と約束されミーアと本当の意味で友人となったが嫌な予感と焦りと不安が解ける事はなかった。
が、学園祭の最中にミーアを見失って半狂乱になったアンヌを見つけて自らの嫌な予感が的中した事を悟り、リオラに増援を呼ぶよう言い付け(これが増援としてアベルを呼ぶファインプレーに繋がる)自らはアンヌと共にミーアを追い、敵から逃走するミーア達を発見。彼女ら(ミーアとベル)の逃走を援護する為に後を追いかけて来たリオラと共に援護射撃を打ちまくる事となった。(タイミング的に本当にギリギリでありティオーナ達の援護射撃が無ければ、アベルの救援も一歩間に合わずという結果に終わっていた)
生徒会で共に仕事をしたり、ミーアたちと様々な活動を繰り広げるうち、シオンの「王になるために」という焦りを感じ、それに対して自身もよく解らないが「このままではシオンのためによくない」という焦燥感を感じるようになる。
サンクランド王国において暗殺騒動が起こった際には、バランスを崩してバルコニーから落下しかけたサンクランド王(シオンの父)を助ける事に。また騒動が落ち着いたのちには正義と公平を標榜するあまり、あまりにも冷徹な裁定を出そうとしたサンクランド王家に対して、自らの家族観(家族は助け合うもの、とする考え)から王に対して臆する事なく意見する。他国の王家の事情への口出しになってしまうので黙るように忠告されても「黙りません! そんなの絶対おかしいです!」と諫言。結果、その度胸を王に気に入られる事となった。そしてサンクランドで「王を助けた恩人」として知られる事となる。
(ただし傍目で、その様子を目の当たりにしたミーアは震え上がった。他国の低位貴族であるティオーナがサンクランド王に対して諫言する行為は、言うなれば他国の在り方に口を出す内政干渉と主権侵害に他ならない超ヤバい行為なのでミーアはその場で内心「ああああぁ! そういえば、この方"革命の聖女"でしたわ! 」と心の中で大きな悲鳴を上げる事となった。幸い「公平」を重んじるサンクランド王国の国是とサンクランド王の大きな器とミーアの機転と成長したシオンが粋な判断を打ち出せた事で事なきを得たが)
さらにミーアに「きちんとフラれた」シオンに寄り添い「人として」慰めた事で彼を「王という超越者」ではなく「人の王(王という人)」という等身大の存在へと引き戻し安定させた。
なお、弟のセロにミーアのセントノエルでの活躍を(曇りメガネ状態で)それはそれは素敵に語り聞かせており、セロはその内容を(さらに初恋フィルターがかかった状態で)ミーア学園のクラスメートたちに教えている。その結果としてセロを初めとするミーアエリートによるミーア学園&皇女の街の魔境化に拍車がかかる事になっている。
ミーアベルの時間軸
ミーアが暗殺されたことで、帝国内は真っ二つに割れることになるがルドルフォン家はどちらにも着くということをせず親ミーア派であることを表明。ティオーナもミーア派として行動。ミーアベルを保護した後に彼女を逃すために戦死した。
女帝ミーアの時間軸
ミーアが女帝として即位してから少し後、シオンとの縁談が持ち上がる。初めはルドルフォン家という新興貴族令嬢が相手ということでサンクランド国内でも少なからず反発が上がったが、ティオーナが新種の小麦を発見した「大陸の恩人」セロ・ルドルフォンの姉であるという点やルドルフォン家が女帝派最古参であり、ミーアの信任を受けてティアムーン初の辺境伯に任命された特別な貴族(ティアムーンでは「辺境伯」はまだ役割の安定してない歴史の浅い伯位になるが、サンクランドではキチンと歴史ある伯位のため正真正銘ガチの意味で捉えられた)であることと、ティオーナが前国王の命を救った話が広がりティオーナの交友関係の広さ(ミーア姫と親しいだけでなく聖女ラフィーナとも親交がある)からだんだん受け入れられるようになる。
やがてティオーナがサンクランドにやってくると、彼女の素朴で純粋な人柄にサンクランドの民は彼女に惹かれていく。また、(元)貧乏貴族令嬢と大国の王子のロマンスは御伽話を実現したとして、夢と憧れを向けられるようになる。
ちなみにミーアベルいわく「ティオーナおばさまと天秤王は、ティオーナおばさまがイニシアティブを取っている」らしく、公式の場ではいざ知らずプライベートでは旦那をしっかりと尻に敷いている模様。
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キャラクターボイスドラマ・ティオーナ編
余談
アンヌとの奇妙な関係
第一章の終盤、レムノ王国の革命阻止に向かうミーアに同行するも、混沌の蛇の手の者からの襲撃を受けた際にシオンともどもミーアと逸れてしまい、そのためミーアから受けた多大なる恩に報いるという最大の目的を果たせなかったことは彼女の心に決して小さくない遺憾の意を残すこととなった(実際には、騒動鎮火後に革命軍の首謀者たちの助命に一躍買ったのだが、それはあくまでミーアの代理を務めていたルードヴィッヒの助けになっただけであった)。
この事件以降、次こそはミーアの役に立とうと弓矢の技術を磨いていくこととなるのだが、この時、アンヌも馬に乗れないが故に足手纏いとして置いていかれたことの無念さから乗馬スキルを身に付けていくとして、互いに悩みを共有することもなしに肝心な時にミーアの役に立てなかった後悔を共有する存在と成り果てた。
その後、それぞれが磨いたスキルを合わせることでミーアの命を守ることとなった。
ちなみにだが、これに限らず本編時間軸での2人の行動は、「ミーアならこうするだろう!」と勝手に勘違いして良かれと思ってやったことでミーアを苦しめる(しかして最終的にはそれがミーアにとってこの上ないプラスになる)といった感じで、非常に似通っている。