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ラフィーナ・オルカ・ヴェールガ

らふぃーなおるかゔぇーるが

ラフィーナ・オルカ・ヴェールガとは小説『ティアムーン帝国物語』の主要登場人物(メイン画像左)
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そういうことなのね、ミーアさん!


概要編集

聖ヴェールガ公国の公爵オルレアンの一人娘であり、同国にあるセントノエル学園の生徒会長(第2部36話まで※0)にして実質的な支配者。


また、この世界における世界的一大宗教「中央正教会」が認めている聖女のひとり。自家のヴェールガ公爵家は正教会の大司教(最高司教)を務める家である。


主人公ミーア・ルーナ・ティアムーンの学園における1学年上の先輩に当たる。年齢は初登場時点で14歳(誕生日の都合でこの時点でのミーアとは2歳違い)。


プロフィール編集

出演作品ティアムーン帝国物語
性別女性
誕生日不明(※1)
出身地聖ヴェールガ公国
身長
体重
特技
好きなもの
嫌いなもの
声優東山奈央(※2)
舞台版配役歌倉千登星

(※0)第二部で行われた生徒会選挙にて立候補するも最終的にはミーアを推薦しミーアが生徒会長就任となったため、ラフィーナの生徒会長は2部36話までとなった。

(※1)誕生日は春先。ミーアの誕生日は冬(年末に近い時期)であるため、初登場の時点でラフィーナはミーアより2歳年上である。

(※2)TVアニメ版・ドラマCD版共通。

(※3)第2弾。


人物像編集

その身分を鼻にかけず、平民にも貴族にも平等に扱い慈悲を注ぐ反面、潔癖な性格で正義を重んじており、容赦なく他者を裁くことが出来る本物の聖女


一方で潔癖すぎる性格と高すぎる立場のあまり掛け値無しに友達と呼べる存在がなかなかできないことが悩みとなっている。幼い頃に友人と思っていた相手が実はそうではなかった(考えや価値観を解って貰えず、擦り合わせすら拒否され、最後には問答無用で「都合の良い付き合い」や「利害による取引関係」を求められた)という辛い経験を経ており、これが軽くトラウマとなっている。

当時(まぁ現在の時間軸でも)ラフィーナ自身は聖女として正教会の教えに基づいて身分の差異なく人々を慈しみ、どんな相手でもよほどの事が無い限りは敬意を以て接する考えを持っていたが、この「幼い頃の友人」はガチの(悪い意味での)貴族的な考え方の持ち主で、身分の別で人との接し方を変え、平民相手には平気で虐げ無茶振りをする事や面白半分に窮地に陥れる(その結果として相手が死んでも気にもかけない)ような人物であったためである。


また正教会の幹部司教たちもラフィーナが聖女であるがゆえに「いと高き聖女ラフィーナ様に『(個人的な立場を超えた)友達』などという俗なものなど必要ないだろう」と考えており、司教たちの中にはそれを「正しい事」としてラフィーナに堂々と諫言する者も少なくはなかったりする。

そのため実のところは友情にめちゃくちゃ餓えており「友達と一緒」という状況に心底憧れている


上記した「聖女」としての性格は周囲の誰とも距離を置いていたために形成されたものであり、その実、親しい人への感情がかなり重い性格。ある意味、聖女ならぬ凄女

時折、一途で思い詰めやすい生真面目な性格が見え隠れしており、思い詰めたラフィーナはミーア的には誰よりも怖い。この時のラフィーナはミーアいわく「獅子が溢れだしてますわ」とのこと。

敬愛する者(主にミーア)を貶されたり疑いを向けられたりすると内心怒髪天となる(最初の時間軸では私人レベルで深く関わった人間がほとんどいなかったために、表に現れることはなかった)。ミーアベルの時間軸で辿った人生もそれに起因している。


その凄まじき「聖女(凄女)の獅子オーラ」から、読者陣からは(最初の時間軸やミーアベル&司教帝の件もあり)「ラスボスに溢れた人」「世紀末聖(凄)女」「聖女からは逃げられない」と評価される事が多いが、作者はよく「もともとは可愛い人です」「本来は(ミーアが芸人枠なのに対して)アイドルの子です」とアナウンスしている。


ちなみに娘バカの父親が毎年、ラフィーナの肖像画を作成&量産させ教会を通して「アイドルブロマイド」あるいは「政治家のパーティー券」よろしく(時に免罪符的に)バラ巻くものだから、かなり辟易しており、ラフィーナには肖像画の話は基本タブーとなっている(ミーアなど友人と一緒に描かれた場合には、その限りではない)。

そのためかミーアとは娘バカの父親に悩まされる娘同士としてのシンパシーも持っている。


自身のイラストがやたらと出回っていることについてはかなり恥ずかしい様で、本編時間軸でミーアに「サイン欲しがられたから名前付きでサイン書いてあげて欲しい」と手紙と出回っている彼女のイラストをもらった際には顔を赤らめつつ困惑していた。


正直、自身の伴侶の理想の第一条件として「私を崇めない人、特に私の肖像画を買ったり保持したり部屋に貼ったりなどを絶対にしない人」を挙げるレベル(なお、この条件に当てはまる人間は中央正教会の司教・信者の中には事実上存在しない)。あと他の条件として「私をお姫様抱っこしてくれる人」とか「白馬に乗って迎えに来てくれる人」とか妙に乙女チックなものを上げていたりする。


活躍編集

最初の時間軸編集

ミーアとの接点はほとんどなく、むしろとある理由から意図的に彼女と関係や接点を持つことを拒んでおり(ミーアの名前すら覚えていないふりをしていた)事ある毎に塩対応を繰り返し貫いていた。ミーア側から交流を求められても大抵は無視。あるいは「TPOを伴わない話題を振ってきた」としてミーアにKYの烙印を押して生徒会を通じてその評価を秘密裏に流したり、時候の挨拶として贈り物を贈られても無視して(ラフィーナに贈られたものではない、とみなして)正教会に贈られた一般枠の寄付として取り扱うか、賄賂とみなして突き返すか、あるいはミーアが知るような形で露骨に破棄するような事も繰り返している。

ティアムーン帝国で革命が勃発した際は革命軍の後ろ盾となり、ティオーナシオンをサポートしていた。

そのため、ミーアにとっては仇敵であると同時にトラウマレベルで最も高い苦手意識を持つ存在となっている。

しかし、シオンたちとの関係は今時間軸とは違い、非常にビジネスライク的なものであり「お友達」と言えるものではなかったようだ。

ラフィーナがセントノエル学園を卒業する時、大陸全土に飢饉や革命の火が広がっていたためセントノエル学園は生徒がほとんどいない休校状態となっていた。その中で彼女は誰もいない卒業式の中で、月並みの言葉を述べた後、学園から去ることになる。


革命後の動向についての詳細は不明だが、同時間軸のシオンを描いた幕間では、何者かの手によって暗殺されたことが語られている。


ミーアベルの時間軸編集

いわゆる司教帝ラフィーナルート。

混沌の蛇の存在と胎動を確信した事で、その対処にも手をとられる事になり圧倒的に仕事が増えて余裕を奪われる事となり、その隙を蛇に突かれセントノエルの一般職員や従者たちなど一般人を標的とした無差別テロを起こされ、その権威に泥を塗られ個人的にもトラウマを負った事から「味方でなければ敵」という苛烈で頑なな思考を育む事となる。そのトラウマは自身の卒業式の際でも燻り続けておりその惨劇を止められなかった自分自身を責め続けた。

のちに「世界の蛇を炙り出す」という大義名分を立てて義勇兵を募り束ね秘密警察を兼ねた軍事組織聖瓶軍を結成、ヴェールガ公国を神聖ヴェールガ帝国へと改組(この時に中枢機能を公都ドルファニアから首都セントノエルへと移行させる遷都も行っている)。自らも司教帝ラフィーナとして決起する事となり各国に中央正教会の教理のもとによる絶対服従を通告。その苛烈な姿勢によりあくまでも現状の維持を優先すべきとしたサンクランド王国天秤王シオンや彼に与した馬龍との対立を生じさせた。

さらに自らに苦言・諫言を呈した中央正教会の司教たち(=古くからヴェールガ家に寄り添ってくれていた縁戚たち)に「腐ったリンゴは周囲のリンゴも腐らせる。たとえ腐っていないように見えても腐っている可能性が拭えない以上は、排除せねばならない」と説き彼らを黙らせ、またそれでも諫言を続ける者は「蛇に感染している」と見なして一族もろともに処してしまった。

ここに両陣営の調整を期待されたミーアが暗殺される事となり、ラフィーナは完全にキレて彼女を抑えるための最後の砦は崩壊。


ミーアの死を蛇による暗殺と結論付けたラフィーナは、その心に復讐の炎を燃やす。さらに間の悪いことに同時期、騎馬王国の滅んだ集落の跡地 にいた、とある女性を保護して聖瓶軍へと置いてしまう。

そしてミーアの死はラフィーナに「ミーアの身内であっても信用はできない。いや、ミーアを守れなかった以上は彼女の子や孫の中に蛇がいてもおかしくはない。その危険性がある以上、もはやミーアの子どもたちは皆、神の元へ導くよう救わねば(=殺し尽くさねば)ならない。むしろ、その方が神の御元にいるミーアも寂しくなくなって喜ぶはず」という友情と疑心暗鬼の果てにねじくれてしまった本末転倒の考えを沸き起こす。こうして、ラフィーナの心は完全にブッ壊れてしまった

そんな司教帝の勢いを借りた聖瓶軍はついに世界に覇を唱え、ラフィーナ以外のあらゆる権威の排除を決行。

その在り方は自陣営であるはずの正教会の従来の教義も破綻させて何もかもを破壊してしまい、各国も崩壊に至らしめ、そしてミーアベルの苦難をも引き起こした。


本編の時間軸編集

上記の理由からミーアからは苦手意識を抱かれているが、ラフィーナ自身は「平民出身でありながらミーアが望んで腹心としたメイド」であるアンヌの存在と活躍(セントノエルで働く多くの「これからお世話になる人たち」に、ご挨拶とつけ届けをした)から(最初の時間軸とは異なり)“帝国の叡智”と評されるミーアの為人に興味を持っており、初対面の時点でラフィーナの方からミーアに積極的に接近してきたため、ミーアは対応のあまりの違いように理由が分からず驚いている。

当初は彼女の可能な限り刑を甘くする方針には否定的であったが(あくまで敵を作りたくないだけでしどろもどろになった)ミーアの「満月トマトを食べてみなければその味には気付かなかった」という小さい独り言から「それを当然であると教えられていて善悪の区別のつかないモノに外から「悪である」と断罪するのは苛烈にすぎる、省みるチャンスを与えるべきだ」と解釈する。


紆余曲折あったもののミーアと友達になり、その関係を通してラフィーナ自身も救われることになる。

何よりもミーアとの様々な冒険に付き合わされた事で「互いに思い合うがゆえに対立せざるをえなかったが、その真意を知って和解する」「誕生会にお呼ばれ(実際には押しかけに近いが)」「盗賊団に追われる危機を共に乗り越える」「親友の危機に頼もしい援軍となってベストタイミングで登場」というラフィーナ自身にとっての超あこがれの友情シチュエーション(誤解含む)を幾度も披露する事になる。

この事から(大概は良い意味で、だが)性格において(断罪王や司教帝による各時間軸のラフィーナと比べて)いい加減(ファジー)さが出るようになっており、作者からは「ミーア化している」と言われ、一部の読者の皆様からは「聖女ラフィーナ様ならぬ、凄女らふぃーなさん」と呼ばれる事も。


混沌の蛇の胎動に対して余裕が奪われる事はベルの時間軸と共通するが、ミーアがセントノエルの生徒会長職を引き受けた(自らは副会長としてミーアのサポート役に回る)事で負担が軽減され、蛇につけこまれる隙が無くなる。


ミーアと騎馬王国を訪れた際に、共に乗馬をした(ミーアから習った)事から馬に乗れるようになり、馬への理解が深まっている。また(もともと生徒会と馬術部の関係から交流はあったが)馬龍先輩とそこそこ前向きな交流を持つようになった。


司教帝レアの時間軸編集

ミーアベルの持つルードヴィッヒの日記に一時的に出現した時間軸で、ラフィーナが縁戚であるルシーナ家との縁談を拒んだ(そのためミーアに生徒会長を再就任させ、セントノエルにおけるティアムーン帝国の影響力をより強化させてしまった)結果として生じた時間軸のひとつ。


その結果としてヴェールガの強硬派が糾合し蛇に絡め取られてしまった時間軸。新たなる司教帝としてルシーナ家の娘であるレア・ボーカウ・ルシーナが起ちラフィーナと壮絶な権力闘争を繰り広げる。

その結果、ラフィーナは蛇の手段を狡猾に取り入れたレアとの権力争いに敗れ、夫と共にミーアを頼りティアムーン帝国に落ち延びてくる。

ちなみに、その後はラフィーナのために集ったいつもの仲間たち(特に一騎当千な将軍様)の活躍で、レアの首はサクっと討ち取られラフィーナは再びヴェールガの聖女として復帰できた。


が、この時間軸ではミーアベルが産まれなくなってしまうため、ミーアはベルとリーナのために、この時間軸を全力で潰さねばならなくなった。


関連動画編集

キャラクターボイスドラマ・ラフィーナ編


余談編集

実は「司教帝ラフィーナ」は、当初の構想では「聖帝ラフィーナ」であり「聖瓶軍」も「聖帝軍」であった。あるいはミーアと自身のために聖帝十字陵を作る構想もあったのかもしれない。

『聖女ミーア皇女伝』においてミーアの最期がアレっぽかったのは、この初期構想の名残と見られる。


水色髪(あるいは銀髪)かつ長髪の宗教娘、という属性からどっか禁書目録と外見&属性的な共通点が多く、カップやきそば現象を指摘する声が時々、聞かれる事がある。

関連タグ編集

ティアムーン帝国物語 聖ヴェールガ公国

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