概要
首都機能移転とも言われる。
日本の首都移転
日本でも古来より遷都はたびたび行われており、特に有名な例をあげると平城京、平安京、明治維新時の東京である。戦後間もないころにも首都機能移転は議論されており、一時期は富士山近辺への移転も検討されたことがある。
特に阪神淡路大震災以降は政治・経済の中枢が東京に一極集中する現状は、有事の際に国家機能が一瞬で麻痺する恐れがあるとして首都機能を分散・移転しようという議論が再燃した。
国会でも議論がされ、栃木・福島地域、岐阜・愛知地域、三重・畿央地域の3つまで候補が絞られたがバブル崩壊による地価下落、中央省庁の建て替え、首都移転に反対する都知事の就任などが重なり、次第に議論は沈静化していった。
すっかり下火となったように思えるが、2011年の東日本大震災後には再び首都機能の分散が少なからず議論される傾向にある。中央省庁の一部を地方に移転する方針が打ち出されており、実際に2023年には文化庁が京都に本庁を移転している。
余談
明治維新から現在に於ける日本の首都は東京であるが、それまでの京都から移された際は「東京奠都(とうきょうてんと)」と呼ばれた。これは畿内の市民感情に配慮したものであり、明治・大正・昭和の時代には天皇即位の礼も京都で行われていた。東京で即位が行われるうようになったのは平成の明仁陛下の時代である。