概要
ティアムーン帝国の門閥貴族である四大公爵家の一角・グリーンムーン公爵家の長女。四大公爵家は皇帝の親戚筋であるため、皇女ミーア・ルーナ・ティアムーンとも縁戚関係である。
プロフィール
人物
典型的な貴族令嬢らしくワガママな性格。一方で臆病な小心者でもあり、内面はミーアと似たり寄ったり。
弟がいるが、幼い頃から姐御的に接してきたらしく、その弟はエメラルダに頭が上がらない。かなり面食いのイケメンソムリエであるため容姿端麗な王子様にとても弱い。
ミーアの一番の親友を自称しており、あの手この手で気を引こうとする構ってちゃんで、ミーアが常に自分の方を向いていないと気が済まない。しかし、当のミーアからは後述する経緯もあって「皇女である自分に媚びを売り、立場が悪くなると手のひらを返す貴族の1人」と思われ、あまり信用されていない。むしろミーアはしつこく絡んでくるエメラルダのことを鬱陶しく思っている。
作中での動向
最初の時間軸
ミーアの一番の親友を自称しており、当時のミーアもエメラルダと過ごす時間は嫌いではなかった。
しかし、帝国で革命が起きた際にグリーンムーン公爵家は一族郎党揃って国外に逃亡してしまう。その前日、エメラルダはミーアに対して「我が家で開くお茶会で、誇り高き帝国貴族としてこの帝国のために力を尽くすことをともに誓い合おう」と約束を交わしており、傾きつつある帝国の建て直しに東奔西走していた当時のミーアにとって非常に心強い言葉だっただけに、自分を見捨てて真っ先に逃げたエメラルダとグリーンムーン公爵家に対する失望は大きく、これが本編の時間軸に巻き戻った後もエメラルダに対する不信感として残ることになる。
実はエメラルダ自身がミーアを裏切ったわけではなかった。
国外に逃げようとする父親に、四大公爵家として皇帝に従う事、ミーアとの約束を引き合いに説得するも、無理やり連れられて逃亡することになってしまった。
本編の時間軸
ミーアが招待されたグリーンムーン公爵家でのお茶会の場面で初登場。新月地区でミーアが起こした行動について、「なぜ民草のためにそんなことを?」と問うが、最初の時間軸での経験もあってエメラルダを信用していなかったミーアには適当にあしらわれてしまった。ただ、この時ミーアに土産物として手渡した氷菓子が、ミーアとエリスが対面するきっかけを作っている。
時々、最初の時間軸の出来事を夢で見る(第二部第四十六話)。
セントノエル学園に入学したミーアがティオーナやクロエといった身分の低い者たちとの交流を優先して、自分との交流をあまりしなくなったことに不満を持っていた。またミーアが生徒会長に就任した時も自分ではなくサフィアスを生徒会役員に任命したことにも腹を立て、ミーアが学園都市を設立しようとした際に妨害工作を行った。
ティアムーン帝国の初代皇帝アレクシスの真相を知った際、ミーアに「初代皇帝への忠義よりも、親友である自分との友誼を選んで欲しい」と言われた。その時夢で見た最初の時間軸での出来事を思い出し、ミーアを裏切ったと涙を流す。最初の時間軸を知るミーアからは茶会と新しい帝国への忠誠を約束され、和解する(第二部第百十話)。
その後他の四大公爵家の子息、令嬢達と共にミーアと新しい盟約を結び、新しいティアムーン帝国を作ることに協力することを誓う。
その後は自身の価値観を改めようと努力をしており、セントノエル学園在学中に自分が無碍に扱ったペルージャン農業国第二王女アーシャに昔の無礼を詫びた。
また、サンクランド王国の第二王子エシャール(シオンの弟)と婚約することになる。
彼女の行動は、全て親友であるミーアの役に立ちたいという想いから来ており、かつては無碍にしたアーシャに頭を下げたのも自身の価値観が変わったのもあるが、一番の理由は自身や帝国貴族の行動がミーアの理想を邪魔することがあってはならないという信念からである。
ミーアベルの時間軸
ミーアが暗殺されたことにより、欠かさず参加していた四大公爵家のお茶会「月光会」にも全く参加しなくなるくらい、塞ぎ込んでしまった。
その他
原作者によると、構想では単なるモブの帝国貴族令嬢の予定だったという。
要するに当初はガチで「普段は一番の親友などと言いながらいざとなったら真っ先に逃げたクソ女(ミーア視点)」であった。
またアニメ版では彼女の出番は完全にカットされた。