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概要

登場するキャラクターが非常に多いため、個別記事のあるキャラクターについてはそちらを参照。


声優はドラマCD版・TVアニメ版、俳優は舞台版での配役。なお、ドラマCD版・TVアニメ版のナレーション成田剣が担当。


ティアムーン帝国

帝室関係者

ミーア姫

CV上坂すみれ平松可奈子(第1弾・第2弾)、宮崎あみさ(第3弾)

本作の主人公。大陸の二大強国の一つであるティアムーン帝国の現皇帝・マティアスと皇妃アデライードの長女(第一皇女)であり一人娘。12歳。


CV:内田真礼

文庫版第3巻から登場。本作のもう一人の主人公であるボクっ娘少女。

その正体は最初の時間軸(ミーアがギロチンで処刑された時間軸)とは別の時間軸から本編の時間軸へとやってきた、未来のミーアとアベルの孫娘。


CV:松山鷹志

現皇帝でミーアの父親。48歳(初登場時)。

統治者としては可もなく不可もなく。名君ではないが暴君でもない。横暴さも一般的な権力者程度。

亡き妻・アデライードを深く愛しており、先立たれた後も再婚はしていない。ミーアを溺愛していることで有名で、公の場においても「パパと呼んで」などとしつこく言いよってくるため当のミーアからは鬱陶しがられている。

最初の時間軸では、ミーアよりも先に処刑されている。晩餐において飢饉で食事が貧しくなった事に不満を漏らすミーアに対して「実際に産地に行けば、また違うかもしれないから、いっそ父娘で旅行に行こうか」とのたまい、ミーアがそれを本気にせず(いつものように)あしらった事が最期の会話となっており、この時に父の言葉を適当に流していた事はミーアの悔いになっていた。

本編の時間軸では、生き残っており、家臣から跡継ぎをもっと増やせと言われても「知らん!」と突っぱねている。

良くも悪くもミーアの好感度しか興味がないため、ミーアが望めば暴君になりうるが、それさえなければ、無難な統治を行うことができる。ミーアが問題なく改革を行えているのもマティアスが娘可愛さのあまり不平を言う貴族を黙らせているためでもある。

また論功行賞の基準もミーアであり、ルードヴィッヒがセントノエル学園からミーアを呼び戻した際に「ミーアの学園生活を邪魔するなど死刑に値するが、以前ミーアを助けたから流罪で済ます」と宣言したがミーアが処罰は不要と進言した途端に皇帝としてルードヴィッヒを激賞する、ミーアが手作りの菓子を作り自身に食べさせた際そのきっかけを作ったアンヌを直々に呼び出し物凄く褒めた上に特別給金を与えるといった具合である。

ミーア自身も父の娘馬鹿ぶりを熟知しており忠臣達の処罰を無くさせるために、自身のプライドを犠牲にすることもある(お父様ではなくパパと呼ぶ)

ミーアベル(ベル)と会った時は「こんなにミーアにそっくりな子が悪い子なわけがないだろう」の一言で細かい事も聞かずに受け入れている。もっともベルがガチの曾孫である事は知らない。ところがベルがとっても素直な(しかも何の抵抗もなくパパと呼んでくれる)ものだから、ベルの事もお気に入りになる。


  • アデライード・ルーナ・ティアムーン

皇妃。ミーアの母親。夫からの愛称は「アデラ」。ミーアが物心着く頃には既に亡くなっているため、本編開始時点で既に故人。


初登場はコミカライズ版第2巻の巻末書き下ろし番外編。身体が弱く、社交界に出ることも稀であった。絹織物が盛んなコティヤール侯爵領の出身であり、服飾が得意だった。本編の時間軸において、セントノエル学園入学時のダンスパーティーでミーアが着たドレスはアデラの手作りであり、彼女の形見の品である。


アベルとミーアの娘(三女)。ティアムーン帝国の第三皇女であり、ミーアベルの母。名前はミーアの祖母パトリシアと忠臣アンヌの名前を合わせたもので、愛称は「トリシャ」。かつての母ミーアに似て臆病だが、誰よりも真っ直ぐな性格。


ミーアの先代の皇妃。ミーアの父方の祖母(マティアスの母)。元々はクラウジウス侯爵家の令嬢。作中では、ローレンツの台詞で存在が言及されており、彼には「聡明な方だった」と評された。ミーアの生きる時代では既に故人。


本編では過去から10歳の頃の彼女が飛ばされてくる形で登場。愛称は「パティ」。混沌の蛇の教育を受けたエリートらしく、「蛇になるためだから」と言えばすんなりとミーアの言うことを聞いている。無表情で何を考えているのかよく分からない。三日月形の痣がある。


宮廷関係者

  • ムスタ・ワッグマン

CV:高橋伸也

ティアムーン帝国の宮廷料理長。名前は文庫版第4巻の電子特典が初出で、それ以前は単に料理長と呼ばれていた。クマのような大きな体と、もこもこのヒゲという特徴的な顔。

帝国一の料理の腕を誇り、野菜でケーキを作ることもできる(第二部第六十六話)。

帝室の健康を守るのも臣下の務めであるとミーアを気遣う。

最初の時間軸では、「嫌いな野菜(特に黄月トマト)の入った料理ばかり出してくる」という理由で、ミーアが14歳の誕生日にクビにしている。その後は小さな街で料理店を経営し、ミーアの処刑を聞いて胸の疼きを感じた。

若干の改変が行われた時間軸(ミーアの努力が実らず革命が起こった世界)ではミーアの処刑前日に最後の晩餐を提供する。その際ミーアが処刑されることに悔しさを滲ませながら、ミーアを食卓に案内した後ミーアから晩餐を一緒に取ることを提案され、彼女の最後の晩餐相手となった。二人だけの晩餐会でミーアとの思い出話に花を咲かせているうちに、感情を抑えることができず涙を流した。

本編の時間軸においては、彼の気遣いに感動したミーアから信頼されてそのまま料理長を続けている。その後、ミーアから料理についての質問をされたり、料理を教えたりすることで彼女を娘のように思うようになる。ミーアが違う環境でしばらく過ごして帰還した際には、彼女の健康を考慮して野菜で作られたケーキを提供した。そしてミーアの推薦によりその野菜ケーキは、セントノエル学園の学食メニューに加えられることになる。

大陸の寒冷期初期に、飢饉対策で作られた「ミーア二号」の小麦が不評だと知った際、ミーアの名前が冠される小麦の評判が悪いことを見過ごせず調理法の確立に取り組んだ。ミーアの案も取り込み、その料理は白くもちもちの食感の団子(ミーア団子)となり、大人気となった(第四部第55.5話)。

老年にさしかかった頃、女帝となったミーアからこれまでの功績を讃えられ勲章を賜ることになる。


  • ズッカ

演:浅見萌子(第1弾)

舞台版オリジナルキャラクター。帝室に仕えるメイド。無口だが仕事ができる。掃除が好きで、完璧主義者。


リトシュタイン家

CV:楠木ともり/演:田畑寧々(第1弾)、藤崎朱香(第2弾)、湯本亜美(第3弾)

ティアムーン帝国の帝室に仕えるメイド。平民(商家)出身で、リトシュタイン家の長女。17歳(ミーアより5歳年上)。

本編の時間軸ではミーアの専属メイドに抜擢され、ミーアの忠臣の1人となる。


CV:羊宮妃那

アンヌの妹で、リトシュタイン家の次女。12歳(ミーアと同い年)。

小説を書くのが趣味で、ミーアは彼女の書く小説を読むことを楽しみの一つとしている。


四大門閥貴族の関係者

CV:Lynn/演:上枝恵美加(第2弾)

グリーンムーン公爵家の長女。16歳。四大公爵家のお茶会「月光会」の発案者。

ミーアの一番の親友だと自認している、いわゆる構ってちゃんで、ミーアが若干苦手としている人物。


  • ニーナ

CV:小原好美/演:入江怜(第2弾)

エメラルダ付きのメイド。18歳。主人のエメラルダに忠実だが、エメラルダからは名前を呼んでもらえないなどの扱いを受けている。ただし、当の本人はエメラルダのドライなところを気に入っている(第二部)。


ブルームーン公爵家の長男。16歳。

許嫁がいて、彼女にいいところを見せようと必死。


  • ダリオ・シューベルト

サフィアスの従者の少年で、レティーツィアの弟。15歳。脱力系男子。


  • レティーツィア・シューベルト

サフィアスの婚約者。シューベルト侯爵家の令嬢で、ダリオの姉。サフィアスとは相思相愛の仲だが、料理は苦手な模様。


  • ヨハンナ・エトワ・ブルームーン

サフィアスの母。ブルームーン門閥貴族の奥方たち(ひいてはティアムーンの貴族学校・グロワールリュンヌ学園のPTA)を束ねる「紫月花の会」のトップ。常より時代がかった高慢な物言いをしており、ミーアの改革に対しては静観をしながらも良い印象は抱いていない素振りを見せている。またミーアが帝位を継がなければ、その座はサフィアスに転がり込む目があり得る事から事実上、周囲からはミーアの行く手を阻む障害として見えている。表向きは

その一方で息子がミーアの元で生徒会役員となっている事に対しても静観しており距離を置かすような事はさせておらず、また聖ミーア学園設立の際には秘密裏に莫大な支援金をブチ混んでおり(ミーアは「サフィアスをよろしく」の意図だろうと考えているが)その活動を支援している。

実は先代皇妃パトリシア・ルーナ・ティアムーンに多大なる恩を受けた人物で、アデライード・ルーナ・ティアムーンの親友でもある者。パティのお気に入りかつ亡き皇妃の親友という立場は、マティアス帝に対しても一定の発言権を生じさせており、ヨハンナが絡めばミーアをしても皇帝を動かし辛い状況となりやすい。

一方で、パトリシアとアデラの血を継ぎ、パトリシアが希望として遺したミーアを護るために、あえて敵対する素振りを見せている旨がうかがえる。


レッドムーン公爵家の長女。16歳。男装の麗人。軍務全般に詳しく、剣術、馬術ともに優秀。


演:吉川日菜子(第2弾)

イエロームーン公爵家の長女。12歳(ミーアより1歳下)で、四大公爵家の子女の中では最年少。愛称は「リーナ」。

ミーアベルと親しくなる。


イエロームーン公爵家の現当主で、シュトリナの父親。54歳。ぽっちゃり体形。植物に詳しい。昔はセントノエル学園に通っていた。


イエロームーン公爵家に仕える執事。64歳。ローレンツに何らかの恩義を感じている様子。


月省の関係者

CV:梅原裕一郎/演:佑太(第1弾・第2弾)、株元英彰(第3弾)

ティアムーン帝国の金月省に務める文官。22歳。優れた内政能力と深い知識を持ち、早くから帝国の財政に不安を抱いていた。

ひどい毒舌家であり、最初の時間軸ではそれが災いして上司に疎まれ左遷させられるが、本編の時間軸ではミーアの介入があって撤回させられて彼女に重用され、ミーアの忠臣の一人になる。


ルードヴィッヒの兄弟弟子。伯爵家の出身。地方政治を担う赤月省の文官を務める。ミーアを女帝の地位につけるべく、ルードヴィッヒと共闘中。


ルードヴィッヒの後輩にして兄弟弟子。帝都の政務を担う青月省の役人。立ち回りが上手い世渡り上手。「~っすね!」が口癖。


軍事関係者

CV:古川慎/演:森下竣平(第1弾・第2弾)、樫澤優太IVVY)(第3弾)

帝国軍の百人隊長。27歳。傭兵上がりでその腕を買われて士官した、自他ともに認める帝国最強の剣士。

以前の時間軸においては、ミーアの処刑を執行した張本人。

本編の時間軸では、ルールー族との一件を丸く治めたミーアに感謝し、忠誠を誓うことに。


  • バノス

CV:江頭宏哉

帝国軍の百人隊副隊長で、ディオンの副官。大柄な体格と髭面が特徴で、熊のような風貌の豪快な男。

以前の時間軸では、ルールー族との一件で戦死し、ルヴィやディオンがミーアに恨みを持つきっかけとなってしまう。

本編の時間軸では、ミーアがルールー族との一件を丸く治めたことにより生き残り、後に皇女専属近衛部隊の隊長に任命される。レッドムーン家のルヴィに好意を持たれている。

ミーア自身、気さくで大らかな性格でありディオンを抑えることのできる人物であり、ルヴィの想い人であるバノスを頼りにしている。


  • マルス

演:渡辺誠也(第1弾)

舞台版オリジナルキャラクター。帝国軍の百人隊に所属する兵士で、ディオンの部下。同じ部隊のバッカスとは共に戦場を潜り抜けてきた仲間で、なにかとボケがちな彼に突っ込みを入れることが多い。


  • バッカス

演:九十九康貴(第1弾)

舞台版オリジナルキャラクター。帝国軍の百人隊に所属する兵士で、ディオンの部下。同じ部隊のマルスとは共に戦場を潜り抜けてきた仲間。少し間抜けな一面があり、マルスやディオンによくツッコまれている。


  • ダイヤ

演:美尾優気(第1弾)

舞台版オリジナルキャラクター。王宮に仕える騎士で、ミーアの護衛を担当する。知的でカッコイイ、頼れる騎士になるのが夢。


  • オイゲン

ティアムーン帝国の近衛兵。ミーアが新月地区への訪問を希望した際に集められた近衛のひとり。ミーアが新月地区に手を差し伸べ立て直した姿をつぶさに見届け、ミーアへの忠義の思いを強くしたひとり。のち皇女専属近衛隊(プリンセスガード)への配属を希望し、皇女近衛のひとりとなる。


  • エルンスト

ティアムーン帝国の兵士。

前の時間軸では、食料を輸送するための部隊を護送する任務についていた際、自分以外の兵士が盗賊側に寝返った中ただ一人輸送部隊を守る任務を全うし命を散らした。彼の忠義はその場を逃げることが出来た商人を通じてミーアに届けられた。

今の時間軸では、絶対的に信用できる部隊を作るために忠義の兵を探していたミーアが彼の存在を思い出し、皇女専属近衛隊にスカウトした。しかし、本人はなぜ自分が配属されたかについて疑問を持っている。


ルドルフォン辺土伯領

CV:高尾奏音/演:草場愛(第1弾・第2弾)、鵜川もえか(第3弾)

ティアムーン帝国南部の辺境域を治めるルドルフォン辺土伯の長女。12歳。

辺土伯は貴族としては格下とみなされており、その逆境をはねのけるべく勉学のみならず、剣術にも通じた努力の才女。


CV:関根明良

ルドルフォン辺土伯の長男で、ティオーナの弟。10歳。幼いながら研究好きな学者肌の人間で、主に植物学が得意。

最初の時間軸では研究が実り「寒さに強い小麦」を開発した事で領内の食糧難を救い、革命軍が人心を得る大きな役割を果たした。

本編の時間軸においてミーアはティオーナとの交流の際にその事を思い出し、来たる未来への対抗手段とすべく、彼の能力を帝国で発揮させる為に「ある計画」を実行に移す。その結果、アーシャ先生に師事して「きちんとした植物学」を早くから修める事ができ、最終的には彼の研究は最初の時間軸よりも飛躍的な成果を得る事となり、のちには「世界から飢饉を撲滅した男」「食の救世主」「大陸の恩人」とまで言われるガチの国際的な歴史上の偉人となった。


  • ルドルフォン辺土伯

CV:谷昌樹

ルドルフォン辺土伯爵領の当主。ティオーナとセロの父親。

前の時間軸では食料を民衆に分け与え人気を得ていたが革命を引き起こすために「蛇」に拉致され死亡。その罪は皇帝になすりつけられ革命のきっかけになる。

今時間軸では嫡子であるセロの教育に悩んでいた(セロの興味に沿う教育をしてやりたいが、そのためにセントノエルにやってしまうと領土経営などの後継教育が遅れて継承に禍根を残す)ところにミーアから「セントノエルにも負けない学術機関、聖ミーア学園を作るからセロを入学させないか」と打診され、さらに「万が一にも飢饉あるいはそれに類する危機が起こった時、帝室や中央貴族を介さず民へ直接、食糧を供与する事を皇女ミーアの名において許す。事あらば皇女ミーアの名の下に飢えに喘ぐ人々を救いなさい」との言葉と共にミーア(帝室)の御墨付き(認可状)を貰った(前の時間軸では、これが存在しなかったために反逆容疑と帝室の侮辱および不敬の罪に問われている)事で、娘達と同じようにミーアに心酔し忠臣となる。

ミーアが女帝になった際伯爵になる予定だったが、ルドルフォン家を軽視する中央貴族からの抗議を受けたミーアの意趣返しにより、時によっては侯爵に匹敵する辺境伯に任命される事になる。また四大公爵に並ぶ第五の勢力「女帝派」の筆頭と目されるようになる。


ベルマン子爵領

CV:佐藤せつじ/演:中山佳大(第1弾)、久野木貴士(第3弾)

ルドルフォン辺土伯爵家の隣に領地を持つベルマン子爵家の当主。田舎貴族と見下していたルドルフォン辺土伯家よりも自分の領地の面積が小さいことを気にしており、ルールー族が住む「静海(セイレント)の森」を強引に開拓して我が物にしようと画策する。最初の時間軸ではこれが原因でルールー族の内乱が勃発し、結果的に帝国滅亡の遠因を作ってしまうことになる。


本編の時間軸においては、初めはミーアのことも「美しい見た目だけで周りが叡智と持ち上げているだけ」と軽く扱っていたが、上述の問題をミーアが上手く処理し自身に大きな名誉を与えた事で、ミーアへ多大な忠誠を捧げる忠臣となった。その忠誠ぶりは本編の時間軸から分岐した別の未来(ミーアベルが生まれた未来)においても、皇女派としてミーア亡き後も帝室を支えるだけでなくベルマン領の民総出でミーアベルを保護し最終的に玉砕したほど。

ミーアが帝国の歴史上初めての女帝になった時間軸では、ルドルフォン家に並ぶ女帝派最古参という点と、領内にプリンセスタウンを抱え聖ミーア学園設立の貢献者という点を評価され伯爵に任命された上に、ルドルフォン家と同様に帝国第五勢力「女帝派」の筆頭格と目され、名実ともに帝国を代表する貴族の一人となった。


実はドミニクという息子が一人いる。最初の時間軸では(本編の時間軸でも当初は)王都の貴族学校に通わせていたが、本編の時間軸では聖ミーア学園の設立に伴い、ベルマン子爵によって、そちらに転校させられた。そして、どこに出しても恥ずかしくない(逆にミーアとしてはいたたまれないレベルの)超!立派なミーアエリートとなっている。

ドミニクには「新しい何かを生み出す」形での突出した才能はないが、既存のものをさらにうまく活用できるアイデアを出すことに長けており、現在の時間軸では麦畑でミーアの似顔絵や絵姿を作るアート(通称:ミーアート)を考案している。これはミーアによる農業差別の払拭と農地拡大施策を実行するにあたり、差別意識に凝り固まった中央貴族(特に領地持ちの貴族)に対して「農地を拡大せよ」と言っても聞くはずもないため、その代わりに「畑の作物を使ってミーア皇女の絵を、たくさん描いたら喜ばれる」「その畑絵で収穫した作物を用いてミーア皇女にご馳走を振る舞えば、尚更に喜ばれる」と喧伝する事で各地の領地持ち貴族に農地を増やさせる搦め手として考案されたもの。

またミーアベルの時間軸ではパトリシャンヌの「自分を囮にし娘(ミーアベル)を逃す」作戦に協力。迫り来る敵を陽動、撹乱しミーアベルを逃すことに貢献し自身はその闘いで討死した。


ルールー族

森を尊び生きる少数民族。帝国のルドルフォン辺土伯領・ベルマン子爵領の境界にある森「静海(セイレント)の森」に住んでいる。大陸の公用語に不慣れな者が多く、作中の会話では助詞を省いた片言のような喋り方として表現されている。


CV:斎藤楓子/演:河地柚奈(第1弾・第3弾)、花井円香(第2弾)

ティオーナにメイドとして仕える少女。11歳。弓の名手であり、身体能力は高い。主人であるティオーナに懐いている。


CV:小若和郁那/演:大野愛(第1弾)、神木祐希(第3弾)

新月地区に暮らす孤児の少年。母親を病で亡くし、自身も飢餓によって衰弱し倒れていたところを新月地区へ視察に訪れていたミーアによって助けられ、同地区の教会に保護されたことで一命を取り留めた。

この時に純真な少年の目は、それが純真であったがゆえに思いっきり一気呵成に曇りきり、助けてくれたミーアが慈愛の聖女女神様に見えていたとか。


後にミーアと再会した時に、ルールー族の族長の孫であったことが判明する。その際、命を助けてもらったお礼として母親の形見である「ユニコーンの簪」を渡すが、このことがルールー族とミーアの関係において大きな役割を果たし、これを機にワグル自身も一族の元に迎え入れられる。


一族に迎え入れられた後は聖ミーア学園の生徒となり、林業(持続可能な計画的森林運営術)や木工芸を学ぶ。

将来には多くの彫刻作品を作り上げ世界に名を遺す大芸術家となる模様(……なのだが、特に縛りの無い限りにおいては、そのモチーフが大抵女神ミーアエンジェルミーアだ、というのはご愛敬ではある)。その学びはルールー族伝統の木工芸に新たなる息吹を吹き込み事となり、その活躍によってベルマン領・ルールー族の工芸技術は一足飛びの発展を遂げる事となる。


CV:中博史/演:咲田雄作(第1弾)、大成翔輝(第3弾)

ルールー族の族長を務める老人。原作にも登場するが「族長」としか呼ばれておらず、名前は舞台版で初めて設定された。10年以上前に、娘が他の部族の男と恋に落ちて森を出て行ってしまい、勘当したものの心配していた。


実はワグルの母方の祖父にあたる。ミーアがワグルにもらったユニコーンの簪はかつて彼が娘(ワグルの母親)に渡したものであり、それを身に付けていたミーアを通して娘の死と孫の生存を知る。


リオラの兄で、ルールー族の戦士。コミカライズ版の第6巻書き下ろし小説番外編「その剣の意味は」にて初登場。

最初の時間軸では帝国軍百人隊との戦闘で戦死している。

本編の時間軸では百人隊とルールー族の戦闘が未然に防がれたため生存している。


  • ジルワ

演:田畑寧々(第1弾)

舞台版オリジナルキャラクター。ルールー族の1人。弓の名手で、「静海(セイレント)の森」と族長エグルを護ることを自らの使命としている。一方で帝国貴族に対する不信感が強い。


新月地区

CV:関幸司/演:岩瀬和樹(第1弾)、並木愁太郎(第3弾)

新月地区にある教会の神父。原作にも登場するが、名前は舞台版で初めて設定された。新月地区の貧困による窮状に常に心を痛めている。ラフィーナの大ファン。


  • スザンナ

演:谷平沙友理(第1弾)、栗林かすみ(第3弾)

舞台版オリジナルキャラクター。新月地区の教会で働く女性。面倒をみている孤児達の行く末を心配している。


新月地区の孤児院に暮らす少女。秀才であり、本編の時間軸においてミーアが学園都市計画を立ち上げる時、その才能を見出される。

その後、学園長直轄の特別クラスにて放浪の賢者の教えを受け帝国の次世代能吏の筆頭となる。ルードヴィッヒが宰相となった後は、万能の才女としてルードヴィッヒの右腕として重用されることになる


その他

ルードヴィッヒの師匠。「放浪の賢者」「老賢者ガルヴ」と呼ばれる老人。


フィールドワークが趣味であり、いろいろなことに興味を持ち、帝国各地を練り歩く。貴族や帝室のことは元々嫌っていた。

弟子であったルードヴィヒが帝国皇女のミーアに仕えていることを知り、彼女に興味を持つ。


最初の時間軸でミーアの専属メイドだった少女。ローゼンフランツ伯爵家の三女。

現在の時間軸でも帝室付きメイドだったが、ミーアによる学園の設立を知ってメイドを辞し聖ミーア学園の生徒となる。同輩や後輩たちに「わたしたちがミーア様の恥や泣き所(弱点)にならないために」と卒業後に貴族とも渡り合えるような「武器にできる礼儀作法」を教え、卒業後にはガルヴに学園への残留(教師就任)を打診されて礼法の教師となった。

ペトラが教えた礼法と教養はミーア学園の出身者たちをセントノエル学園の出身者たちとも対等に渡り合える人材へと押し上げる基礎となった。


  • ウロス・ランジェス

セントノエル学園に通う男爵家の子息。やや小太りな体型。

田舎貴族のティオーナがセントノエル学園に通っていることが気に入らず、知人三名と共に従者にティオーナを監禁させた。その咎を受け、本来は強制送還させられてもおかしくなかったが、ミーアが従者達のみを強制送還にしラフィーナにも口添えをした結果謹慎ですみ、学園に残ることができた。それ以降ミーアの恩情に報いるべく勉学に励み、様々な奉仕活動に参加した。

ミーアが生徒会長に立候補すると、かつて恩情を受けた三人と共にティオーナに続いてミーアへの支持を表明。ティオーナにも謝罪をし和解する。

その後、ブルームーン派の会合にアベルが顔を見せた際、ミーアと関係を深めるアベルに「帝国より国力の劣るレムノ王国、その上第二王子の貴方がミーア姫と釣り合うと思っているのか」と詰問。アベルの覚悟を聞いた上で、アベルとミーアの仲を応援することを表明。


  • トルテ

演:芦澤梨沙(第1弾)、唐沢朱音(第3弾)

舞台版オリジナルキャラクター。典型的な帝国貴族の1人で、見栄っ張りで贅沢好きであるが、根は良いところがある。ケーキが好物。


  • サバラン

演:SOH(第1弾)

舞台版オリジナルキャラクター。典型的な帝国貴族の1人で、見栄っ張りで贅沢好きであるが、根は良いところがある。酒好き。


  • アレクシス

ティアムーン帝国の初代皇帝であり、ミーアの先祖に当たる男。ミーアは本編の時間軸において、彼の過去と帝国の成り立ちにまつわる重大な秘密を知ることになる。

ちなみに、その「秘密」を知ったミーアからは「アホ先祖」「この世で最もハタ迷惑な存在」「コイツのせいでわたくしたちが苦労しているのですわ!」「コイツがわたくしたちの先祖とか本当に恥ずかしい。絶対に表に出せませんわ!」と、まぁそれはそれは辛辣に過ぎる酷評をされている。ぶっちゃけミーアにとってはティアムーン帝国歴史上、最低の愚王にして最大最悪の黒歴史扱いとなっている。

無論、初代皇帝としてなかなかに奮った遺言を秘密裏に遺していたりするがミーアからは「うるっっっせええぇぇぇぇぇぇぇぇ!! ですわ!!!!」の一言で一蹴されていたりする。


サンクランド王国

王室の関係者

CV:堀江瞬/演:横田陽介(第1弾)、堀田怜央(第2弾)、熊澤歩哉円神)(第3弾)

第一王子。ミーアと同い年(初登場時点で12歳)。あらゆることに優れた才能を発揮する万能の天才であり、「公正」と「正義」を心がける好青年。


以前の時間軸では、ミーアを「無能な統治者」と断罪して革命軍の主導者に助力し、ミーアの処刑にも立ち会った仇敵の一人。

CV:増田俊樹/演:髙木聡一朗(第1弾)、及川洸(第2弾)、高士幸也(第3弾)

シオンに仕える文武両道の従者。17歳(初登場時点)。

元々は戦災孤児で、現国王エイブラムに引き取られて実の息子のように育てられた。


演:誠仁(第2弾)

シオンの父親で、現国王。


演:霜田哲朗(第2弾)

第二王子。シオンの5歳年下の弟(ミーアが15歳を迎える年に10歳になるため)。優秀な兄・シオンに対して劣等感を持っており、それに付け込まれることになる。

エメラルダの婚約者となる。



諜報部隊「風鴉」


CV:長谷川育美/演:西村ケリー(第1弾)、奥村優希×純文学少女歌劇団)(第3弾)[10]

諜報部隊「風鴉」の一員で、グレアムの部下。

レムノ王国に王室付きのメイドとして潜入しており、最初の時間軸ではアベルを暗殺している。


特務部隊「白鴉」


CV:伊丸岡篤/演:根井雅人(第1弾)、友常勇気(第3弾)

諜報部隊「風鴉(かざがらす)」の特務部隊「白鴉(はくあ)」の一員。30代。レムノ王国に潜入して諜報活動に従事し、祖国のために暗躍する。生真面目な性格で、計画通りに物事が進まないと胃が痛くなる性質。


  • ジェム

詳細は下記の混沌の蛇の項目へ。


その他

  • ランプロン伯

演:金純樹(第2弾)

サンクランド王国の貴族。典型的な「領土拡大派」の1人。


  • コネリー・コルドウェル

ランプロン伯邸の警備隊長。


レムノ王国

王室関係者

CV:松岡禎丞/演:笠原織人(第1弾)、福山聖二(第2弾)、吉田知央(第3弾)

第二王子。ミーアと同い年(初登場時点で12歳)。特に女性への気遣いに長ける心優しい少年。

剣の腕が重視されるレムノ王国において兄ゲインに負け続け、さらにシオンの剣の才能を見せつけられて、諦念にとらわれるが、ミーアとの交流を通じてそれらを払拭すべく奮起する。


最初の時間軸ではミーアとは接点がなく、希代のプレイボーイとして名を馳せていた。


CV:深町寿成/演:田中稔(第1弾)、森田凱斗(第3弾)

第一王子で、アベルの2歳年上の兄。レムノ王国の関係者の中でも特に強権主義と男尊女卑の傾向が強く、本編ではアベルとの口論の際に仲裁に入ってきたミーアに対しても高圧的に接するが、以前の時間軸で革命軍による獄中生活・拷問・処刑といった経験をしていたミーアにとっては、彼の威圧はまるで大したことなく、「何てやんちゃな」「所詮温室育ちのおぼっちゃま」と鼻で笑われた。


剣術の腕前はミーアと出会う前のアベルより上で、アベルが自分に自信が持てない原因になっていたが、それはアベルよりも年上であることとそれに伴う互いの体格の差による部分が大きかった。ミーアが1年生の時に開催された剣術大会にて、弟アベルと初戦で対決。最初は圧倒するが、ミーアを侮辱する発言で奮起したアベルに敗北を喫した。


敗北後も強権的な振る舞いは変わらないものの、一度は自らを倒したアベルや弟を変えたミーアには表にこそ出さないが、一目置くようになる。また時に「よく出来た弟を持つと、これはこれで大変なんだ」とこぼしており、せめて弟に劣らぬよう(また空気を読まず弟を担ごうとする一派に睨みを効かせるため)自らを傲らず研鑽するようになった。


さらに実父や自国の状況を冷徹に分析し、セントノエルで磨いた学識や政治力を用いて順調に「政治」を行い秘密裏に国内の味方を増やす行動を取っている。


アベルの3歳年上の姉。ミーアの調べた情報によると、慎ましく内向的な人物。


第一王女で、アベルの一番上の姉。ミーアが14歳になる年の5年前に亡くなっている。アベル曰く「優しいけどそれ以上に強くて格好いい人」。レムノ王国の男尊女卑の考え方に疑問を抱いていたらしく、アベルに「女の子に優しくしてほしい」と言い聞かせており、これが彼の人格形成に深い影響を与えている。


  • レムノ国王

CV:平林剛

現国王で、アベル達の父親。

ゲインいわく「単騎なれば文句なく強いが賢くはない」らしく、いわゆる「政治や治世を軽んじて全てを力で捩じ伏せようとする」傾向を持っている。

さらには、いささか吝嗇家の傾向を持つ。自らが組織させた金剛歩兵団に対して、現実が見えていない(その時には既に革命勢力はかなりの勢いを持っていた)ことと自らの机上の空論による驕り(しかも歩兵団の無事を思っての事ではない)によって「無傷で革命勢力を圧倒・蹂躙せよ。鎧に傷ひとつ、つけることも許さん」という無茶振りを行った。


政治・軍事関係者

CV:玉井勇輝

レムノ王国の宰相を務める伯爵。60歳近い老練の政治家で、懸命で温和な人柄の良心的な人物として王国の国民からも人気を得ている。国王によって発令された軍備増強と、それに伴う増税にも反対していた。


  • ゴリアル

CV:喜屋武和輝

金剛歩兵団の団長。


CV:松田健一郎

レムノ王国即応軍・第二騎士団の団長。剛鉄槍(ごうてつそう)の二つ名を持つ同国有数の戦士。


全身金属鎧の騎士。59歳。アベルの護衛として同行する。

レムノの剣聖の異名を持つ強者で、全盛期はディオンと並ぶ程度の腕前。レムノ王家の剣術指南役でもある。

着ている鎧のシルエットから、密かにミーアから「キノコナイト」という通称を与えられている。


革命軍の関係者

CV:白石晴香

レムノ王国の革命騒動の際にミーアが出会った少女。没落貴族の娘。兄のランベールを憂い、ミーアに革命を止めてほしいと嘆願する。


CV:加藤渉

リンシャの兄。ジェムの口車に乗せられ、レムノ王国の革命派の中心人物に担ぎ上げられる。


その他

  • ムジク

CV:相馬康一

レムノ王国のドニ村に住む猟師の男性。レムノ王国の革命騒動の際、レムノ王国の王都に向かっていたミーアとシオンに出会う。


ミーアに火蜥蜴茸(サラマンドレイク)という毒キノコのことを教える。


聖ヴェールガ公国

セントノエル学園

CV:東山奈央/演:歌倉千登星(第2弾)

公爵令嬢。ミーアの1学年上で、初登場時点で14歳。セントノエル学園生徒会長にして実質的な支配者。

その身分を鼻にかけず、平民にも貴族にも平等に扱い慈悲を注ぐ反面、潔癖な性格で正義を重んじている。


CV:高橋李依

セントノエル学園におけるミーアの同級生の一人。年齢は初登場時点で12歳。

フォークロード商会の長であるマルコの娘で、読書を趣味としており、大人しく内気な性格。


セントノエル島の警備主任。60歳。頑固な性格。


特別初等部の専任講師。眼鏡をかけた穏やかな男。年齢は20代後半から30代半ば。

凋落したティアムーンの貴族家、オベラート子爵家の出身。父のオベラート子爵は、女たらしとして有名で、表向きの取潰し理由は女性がらみのトラブル。特に黒髪の女性が好みらしく、ユリウスも黒髪であることから、彼の母も黒髪だと予想される。

本人的に自家の取潰しは当然の事と受け止めており、ティアムーン帝室に対しても含むところは持っておらず、ミーアに対しても敬意を以て接している。


  • 荒嵐(こうらん)

学園馬術部に所属している。言うなれば、登場人物ならぬ登場馬物であるが、本作の要所要所で目覚ましい活躍を遂げる、やる時はやる馬であり心のイケ馬。作者いわく、とてもいいやつ。

騎馬王国からセントノエル学園へと寄贈された、駿馬血統を継ぐ月兎馬の一頭。しかし本人は月兎馬にあるまじき頭がものすごく良いがゆえに気位が高く、ゆえにものすごく傍若無人な気性難のブサ馬で、馬術部でも乗りこなせる人間は同じ騎馬王国から来ている馬龍くらいしかいないとされ、馬術部でも扱いを持て余しがちの問題馬であった。

最初の登場で新入生ダンスパーティーに向かうミーアにくしゃみをひっかけてドロドロにしてしまった。が、その事がミーアの人生にとって、とても大事なドレスを表舞台に出す事になるファインプレーに繋がり、ここから馬術部に入部したミーアとの奇縁が始まる。そしてミーアは幾度も幾度も荒嵐からくしゃみを引っかけられる事に。

実は既婚者であり、奥さんは同じくセントノエルに寄贈された月兎馬である陽花。しかし陽花は仔を妊娠しており、その出産が危険なものになった時、ミーアとベルリーナの尽力を受けて危機を脱して無事に出産。この事によりミーアに恩を感じるようになる。なお産まれた仔は、のちに銀月と名付けられる。

ベルの誘拐騒動ではミーアの「あなたしか頼れない。共に死地に立って欲しい」という真摯な願いを快諾し、見事にミーアたちを死地から生還させた。

以降ミーアにとって共に死線を潜り抜けた戦友にして最高の相棒のひとりとなった。そのためミーアは数少ない荒嵐の乗り手でもある。


公国中枢部

現公爵。娘のラフィーナを溺愛しており、ミーアの父マティアスに勝るとも劣らない親馬鹿。ラフィーナの頭痛の種になっている。


自由都市セントバレーヌ

CV:上田燿司/演:山田貴之(第1弾)、遠藤佑哉(第3弾)

クロエの父親。小さなキャラバン隊からフォークロード商会を立ち上げ、一代で大商会へと育て上げ、爵位を賜るまでに至った傑物。商人としての深い見識と冷静沈着な判断のできる人物として、同業者から一目置かれている。


人見知りな娘に良き友人を作ってあげたいという思いで(ついでに有力者の子女とコネが出来れば幸いという、商人ならではの打算もあったが)クロエをセントノエル学園に入学させたが、ミーアという想定以上の大物と友人になったことには内心戸惑いを禁じ得なかった模様。


ミーアは本編の時間軸において、彼の商会が海外との流通手段となる船舶を多数所有していることに目を付け、小麦の安定した流通経路を確保し、飢饉への備えの一環とすべく彼との接触を図る。


  • マルティン・ボーカウ・ルシーナ

第八部より登場。ヴェールガ公国の飛び地、商業都市セントバレーヌを管轄している赴任司教。ラフィーナとは縁戚関係でもある。

ラフィーナとミーアの友情を馴れ合いを生む良くないものと捉え、この点で度々ラフィーナに苦言を呈している(あと将来的に自分の息子とラフィーナの縁談をも画策している)ため、ラフィーナからは嫌われている。

また過去のとある悲劇から、貴族・王族・商人というものを嫌っており、それらの価値観を認めない中央正教会教理における原理主義者的な考え(過激ではないが)の持ち主でもある。


  • リオネル・ボーカウ・ルシーナ

第八部より登場。マルティンの息子で自身もまた優れた司教候補。ラフィーナと入れ替わりでセントノエル学園に入学してきた少年。実はラフィーナのファン。

当初は父親に原理的価値観を吹き込まれていた事で生徒会長選挙に立候補し、ミーアを目の敵にしていたが選挙を巡る様々な出来事でイロイロと認識を改める事になる。

実は密かにファンタジー(幻想小説)や冒険小説大好きで「冒険」とか言われるとワクワクしてしまうロマン溢れるお年頃の男の子でもある。

なぜかベルと縁があり、よく共に行動するようになる。


  • レア・ボーカウ・ルシーナ

第八部より登場。リオネルの双子の妹。兄とともにセントノエル学園に入学してきた。

引っ込み思案で消極的だが、それは父権的な家庭環境のせいで自身を押さえつけられて生きることを強いられていたため。一方で、その本性は徹底した合理主義者でもあり、ある意味に取り込まれやすい性質(危険性)を示している。

実は家系を根拠としてラフィーナに次いで中央正教会の各種高位儀式を行える立場(資格)を持っており、ラフィーナに何かがあった時は「聖女代理」として行動できる人物である。ただ故に事と次第によってはレアが司教帝と化す時間軸が存在しており、そこはベルが産まれない時間軸と化している(また、この時間軸ではラフィーナがティアムーンに亡命している)。

のちミーアに見込まれ、セントノエル学園生徒会長選挙に、兄の対抗馬として立つ事となってしまった。


ペルージャン農業国

ミーアの学園の生徒の一人。ペルージャン農業国の第三王女。歳はミーア達より上。

前の時間軸では、ミーアとの交流は皆無でありミーアもラーニャの顔を覚えていなかった。挙句に食料危機の際にペルージャンの食料を売ってもらうための会談の席に現れたラーニャに向かって「どなただったかしら?」と言ってしまった為、もちろん会談は失敗。ミーアはルードヴィッヒから長い説教を喰らうことになる。

今の時間軸ではミーア達が入学する前の年に帝国貴族をもてなすための宴を主催したが、参加したのは下級貴族出身数名であり、冷たい態度を取られて以降帝国貴族に強い不信感を持っていた。

その翌年、再びパーティーを開催する際いたずらとして3年前に作られた保存食料理をパーティーに提供。二流貴族がそれを食べる様を心の中で嗤うつもりだった。しかしペルージャンの農作物の重要性を自覚していた帝国貴族子息頂点ミーアがパーティーに参加し、よりによって保存食料理を口にし顔面蒼白となるが、ミーアはペルージャンの食料保存技術をアピールしに来ていると勘違いし、同じくラーニャもミーアがペルージャンの技術を認めてくれているという二重の勘違いが発生、ミーアと親交を持つようになる。ミーアからもギロチン回避のための強力なコネとして、学園の長期休暇の際に見送りや餞別を送られるようになる。

その後、植物学を専攻していた姉のアーシャを聖ミーア学園の講師を探していたミーアに紹介したり、父王であるユハルがシャロークに唆され帝国を裏切ろうとしてるのを察知すると収穫祭にミーアを招待しミーアに父を対面させた上で、帝国とペルージャンの間に結ばれていた不平等条約を改正するのに一役買うなど、両国の関係改善に貢献している。

またミーアの指名により、生徒会にも加入。領土にて農業を行っているティオーナ、商人の娘であるクロエと共に食料事情に通じている人物として寄り集まり、食料支援忠義団(通称F・N・Y団)の一員となる。

ペルージャン農業国の第二王女で、ラーニャの姉。セントノエル学園の卒業生であり、在学中は植物学を専攻していた。

自身は自らの培った学識(栽培法や品種改良技術)を活かしてペルージャンに貢献する進路を歩みたがったが、他ならぬ自らの父であるユハルから「そんな事をするよりも外国(大国)の立派な(高位)貴族の妻となり、その者のいる国にペルージャンの後ろ楯になってもらう、その架け橋になってくれた方がよっぽど助かる」と面と向かって常識を諭すように言われ、所詮は父からは政略結婚の駒としてしか見られていなかった事実に絶望していた。

妹と同じくペルージャンを見下す帝国に不信感を持っており、ラーニャが聖ミーア学園の講師の話を持ちかけた際も帝国の不信によりこれを拒否したが、ミーアと出会い「世界の飢饉を撲滅する」という理想を語られたことにより、それが自身の原点である事を思い出し、同じ理想を掲げてくれるミーアに共感して、その知識を帝国(というかミーア)のために使うことを決意。聖ミーア学園では植物学の俊英セロ・ルドルフォンを生徒に持ち、彼と共に冷害に耐える作物の研究をする事になる。

自分と妹と同じように同じく帝国に対し不信感を持っていた父王にミーアの理想を話し、帝国への不信感を払拭させるのに一役買う。


ペルージャン農業国の国王で、アーシャとラーニャの父親。

帝国とペルージャ農業国の間に結ばれた、えげつない不平等条約(属国として自国よりも帝国を優勢し、作物をタダ同然で供出。その見返りとして、帝国側の侵略行動を停止させ、また帝国の庇護下に入り軍事的な保護を優先的に得る条約。ただし内容はトップシークレットで国民や姫たちはそんなものがある事は知らない)について不満に思っている。

生き残るための苦肉の策、隣接した脅威と恐怖に疲弊した結果によるギリギリの選択だったとはいえ、こんなある意味「国」としては「死んだ方がマシ」とすら言えるであろう不平等条約を結んだ御先祖様たちと帝国初代皇帝を、かなり恨んでおり、秘密裏にこれを覆せないかとチャンスをうかがっている。娘たちを政略結婚の駒と見ていたのも、おおむねこれが原因で、このためにシャロークの甘言に乗りかけた。

だが娘たちの説得とミーアが条約の平等化に向けた改訂を条件に示し約束した(あとシャロークが不摂生に倒れた)事によって踏みとどまり、ミーアの示す未来への協力を約束した。


ミラナダ王国

  • タチアナ

ミーアが3年生の年にセントノエル学園に入学してきた少女。ミラナダ王国の平民出身。深く沈んだ灰色の髪と、濃い緑色の瞳が特徴で、オドオドした態度も相まって小動物のような可愛らしい雰囲気を醸し出している。医者である父親の影響で医療関係に造詣が深く、その父親を5歳の時に亡くしてからは独学で医療の知識や技術を身に付けてきた。


ティアムーン帝国の南東にある独立港湾都市「セントバレーヌ」(ヴェールガ公国の飛び地領)を拠点に、大陸の各国に様々な商品を卸している大商人。セントバレーヌの西方にあるミラナダ王国の出身。


原作者によると、名前の由来は『ヴェニスの商人』に登場する高利貸しのシャイロック。人物像は『クリスマス・キャロル』の主人公エベニーザ・スクルージがモデルになっている。


騎馬王国

CV:間島淳司

ミーアより5歳年上の先輩で、初登場時はセントノエル学園の高等部2年生。

騎馬王国の龍族の族長の係累であり、同国の部族の中でも指折りの戦士。セントノエル学園では馬術部の部長を務める。

前の時間軸では昔交流のあったアベルを馬術部に勧誘するが諦観の念に囚われていたアベルに拒否され、彼に失望し決別する。アベルが暗殺された後も他国の人間への不信感を持ち続けるようになる。若干改変された時間軸(ミーアの努力が実らず帝国で革命が起きた世界線)では捕えられたミーアを助けに行くアベルから逃走のための協力を要請され承諾。アベルがミーアを助け、帝都の外れの荒野まで連れてきたら亡命するための騎馬王国最高の駿馬を用意し城に乗り込むアベルを見送った。その後アベルはミーアの救出に失敗し戦死するが、馬龍はアベルとミーアが必ずやってくると信じひたすら待ち続けることになる。

本編でミーアは(革命が起こった時の国外逃亡の手段として)乗馬を習うため馬術部に出入りするようになり、そこで彼や馬術部の厩舎にいる馬達と関わるようになる。ミーアに入部の動機を聞いた際に、ミーアが「馬はわたくしをどこまでも運んでくれるから」と答え、その考えが騎馬王国の考えに沿うものであったため、ミーアを見込んで馬術部への入部を歓迎した。ミーアとは先輩と後輩の間柄になるため互いにかなりフランク。ミーアからは「(馬龍)先輩」と呼ばれており、自身はミーアを「嬢ちゃん」と呼んでいる。


馬龍の父。44歳。歴史歌の歌い手。ミーアとは「馬のたてがみシャンプー」愛用者仲間(ただしミーア自身はそれに気付いてない)であり、その事からミーアを「若くして物事の表層には囚われず本質を知る者」と、それは高く高く評価(誤解)する。


騎馬王国の失われた部族と言われる火族(慧馬曰く「騎馬王国第一の部族」)の族長火 星馬(カ・セイマ)の末裔の少女。初登場時は騎馬盗賊団の一員としてミーアとラフィーナを襲った。


一人称は「我」で、一族の戦士としての誇りを重んじる性格だが、その実態は初対面のミーアが親近感を覚えてしまうほどチョロいポンコツであり、機密情報をうっかり自白してしまったり、ディオンの名前に震え上がったりしている。


火族の長老である老婆。75歳。


慧馬が連れている狼。割と人懐っこい。


騎馬王国の南都を守る山族の長。50歳。名馬マニア。


富馬の娘。16歳。他国の貴族にかぶれているが、馬は好き。「ですの」口調。

乗馬技術は低くないが、ミーアに負けたりするお茶目なところがある。


騎馬王国の中で、最も伝統を重んじる風族の長。80歳。騎馬王国の族長の中で最年長。飄々とした老人。


ガヌドス港湾国

CV:大野柚布子

ガヌドス港湾国の王女。


額に瞳の刺青をした少女。10歳。海賊と揶揄される部族の娘。言葉遣いは荒っぽく、やや人間不信。セントノエル学園の特別初等部に入る。


ヤナの弟。7歳。姉と同様、額に刺青がある。

特別初等部に入る。セントノエル学園の特別初等部に入る。


  • ヨルゴス

ガヌドスの教会を管理している派遣神父。中央正教会の聖人になる予定の男性。皮肉屋の異名で知られる。ヤナとキリルを保護してセントノエルに送った人。

実は優しくしているのに、生来の口下手とぶっきらぼうな態度のせいで気付かれない。

教会においては聖歌を体系的に記録するための楽譜表記法「ヨルゴス式音階」の発案者として知られる(聖人認定の理由もそれ)が本人は「音階の成立には協力者がおり、本人が望まぬから表には出てこないが、本来は彼もその栄誉を得るべきもの」として、それを自らの成果とする事をよしとしていない。


混沌の蛇

  • ジェム

CV:利根健太朗/演:春見しんや(第1弾)、三浦修(第3弾)

諜報部隊「風鴉」の一員だが、その正体は蛇の狂信者。最初の時間軸で、ミーアの悪い噂を流し、ミーアとシオンの分断工作を行ったりベルマン子爵を焚き付けてルールー族と帝国軍百人隊の武力衝突が起こるように仕向けたりと暗躍し、革命によってティアムーン帝国が滅亡する原因を作った張本人である。


本編の時間軸ではミーアの活躍で上記の工作が全て失敗したため、次善策としてドノヴァンを捕らえ、レムノ王国のランベールを口車に乗せて革命騒動を起こさせたが、レムノ王国に乗り込んできたミーア達によってこれも失敗。最後の足掻きとしてミーアを捕らえて殺そうとしたが、一瞬の隙を突かれて逃げられてしまい、転倒したミーアの蹴りが偶然股間に直撃して悶絶したところを取り押さえられた。


イエロームーン公爵家に仕えるメイドで、シュトリナの従者(専属メイド)にして教育係。55歳で初老の女性。


実は混沌の蛇の一員であり、本性は嗜虐的。王侯貴族に恨みがある様子。


慧馬の兄。火の一族の族長で、凄腕の暗殺者。28歳。二匹のオオカミを相棒とする狼使い。


剣術ではディオンに若干劣るものの、乗馬術及び、騎乗戦闘術においては、ディオンをも凌ぐ実力者。愛馬は月兎馬の影雷(えいらい)。


蛇導士。エシャールに毒を渡した男。38歳。毒物に通じるが、火の一族出身というだけあって乗馬技術も一流。族長の血族というわけではない。


その他

ミーアの日記帳

原作では単なる道具の一つだが、舞台版は以下のようなオリジナル設定がある。


  • ルージュ

演:竹鼻優太

ギロチンにかけられた「前の世界」のミーアが持っていた日記帳。「今の世界」の日記帳であるブランの兄にあたる。処刑されたミーアの血で赤く染まっている。なぜか転生後も、ミーアは「前の世界」の日記帳を見ることができ、未来に起こることを事前に知ることができる。


第2弾では、原作におけるミーアベルに相当する役回りも担うミーアベルージュとして登場する。


  • ブラン

演:山口翼

「今の世界」のミーアが持つ日記帳。「前の世界」の日記帳であるルージュの弟にあたる。まだ白紙のページが多く、「今の世界」のミーアはこの日記帳に新しい人生の日々を書き記してゆく。天真爛漫なところがある。


その他

  • クロノ

演:霜月紫(第1弾)、鳥居みゆき(第2弾)、田上真里奈(第3弾)

舞台版オリジナルキャラクター。図書館奥に眠る「秘密の歴史書」を開くことができる「自称・図書館司書」。実際は、帝国の歴史すべてを知る不思議な力を持っている。ミーアに「やり直し」の機会を与えた張本人であり、ルージュ・ブラン・ミーアの「前の世界」での出来事も、彼は知っているらしい……。


  • サンド

演:犬塚達都(第1弾)、永易大空(第3弾)

舞台版オリジナルキャラクター。アベルの兄ゲインの友人であり同級生。お調子者で、少しワルぶったところがある。目立ちたがり屋で、セントノエル学園では、イベントごとなどで活躍している。


CV:長谷川玲奈

コミカライズ版が初出。作中に時々顔を出すギロチンのゆるキャラ。アニメ版では声付きで喋る。

書籍版の人気投票選択にもなぜか登場し、あろうことか第4位に輝くという快挙(?)を成し遂げる。さらに第7巻からは書籍版の挿絵にも逆輸入される形で登場した。公式……。


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キャラクターボイスドラマ

  • アンヌ編


  • エリス編


  • ルードヴィッヒ編


  • ティオーナ編


  • ラフィーナ編


  • クロエ編


  • ディオン編


  • リオラ編


  • キースウッド編


  • アベル編


  • シオン編

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