もしかして
概要
戦前より、各地の学校を地元で支援するための保護者達による組織が存在はしていたが、戦後、GHQの命令により文部省が全国に作ったものが、全国各校PTAの大多数の起源と思われる。
よく誤解されることであるが、任意加入の団体であり、結成や加入を義務付ける法的根拠はない。同調圧力等を用いて強制加入させるのが問題となっている。
あまたの問題点
教師と保護者とが子供のために作る組織、ということで、各学校に入学すると同時に加入が義務付けられるかのように思われているふしがあるが、実際は違う。だがそれでも、春になり新入学生の季節になると必ず、PTAが保護者の重荷になっている云々…という話題がニュースサイトなどにあふれる。ちなみに2016年のその季節には、菊池桃子さんがその旨の発言をして話題になった。
その問題の淵源の一つが、全国のPTAを統括している日本PTA全国協議会の異常な財務体質にある。といってもお金がないのではなくむしろ真逆で、寝てても全国のPTAから毎年会費が収入として上がってくる状態である。その金額も、全国からのものなのでとんでもない。一説にはその総額8500万円ともいわれる。そのためか、赤坂の一等地にビルを構えるというとんでもない真似ができている(ワンフロアではない。ビルまるごとである)。そのくせ、仕事らしい仕事といえば「子育てに関する三行詩の表彰」や「テレビ番組への介入(後述)」ぐらいなもので、噂では文科省関係者の中でも本当に限られた人間しかここへ天下りできないとか。
ここに挙げた以外の問題点については一部を記載するが、下記リンクのウィキペディアや「PTA問題」と検索して出るページなどをご参照あれ。
犯罪となるもの
一部地域では当たり前のようにやられているが、以下の行為は犯罪である。
「非加入者に人権はない」と言わんばかりだが、警察でもそんな権限はない。
- 強要罪(刑法第223条)
- 脅迫罪(刑法第222条)
- PTAに入らない事に対して不利益を示唆・実行する
- 入学式・卒業式の記念品などを人質に取る …PTAは関係ないので貰える。
- 詐欺罪(刑法第246条)
- PTA加入の義務があると騙し(錯覚させ)会費を支払わせる
- 窃盗罪(刑法第245条)
- PTA非加入者の口座から同意なく勝手に引き落とす
(偽装のため教材費等と一緒に引き落とす場合もある)
- 監禁罪(刑法220条)
- 役員・会長が決まるまで集会場等から誰も帰さない
少額訴訟で訴えるのもアリである。(60万円以下の金銭の支払請求)
大事なことなのでもう一度 「加入は任意」
加入は任意である。けれど上記のように、いわば上納金であるところのPTA関係費用が最後には天下り役人どもの懐に入るだけなので、入らないのが賢明といえば賢明である。だが、その事実は大半の学校で明らかにされることはないであろう。なぜか。
各学校の校長などにも、この天下りの余慶に与れる機会があるからなのである。県PTA連合会をご存知であろうか。この組織は元校長や教頭などが、もちろんコネありでしか入り込めない団体であるという。ここに入るために、PTA関係費などの吸い上げを多くせねばならない…という実態があることは、容易に推察される。無論邪推でしかないが、そもそも任意であるところのPTAがなぜこんなに強制と思われているか、またそう思わせようとしているかを考えると、そんな裏事情があると考えたほうが、辻褄が合うというもの。
また、このポストの存在によって、上に目をつけられたくないという校長など管理職の保身本能が発動するせいで、諸々の学校改革が進まないと考えることもできる。顧問強制や生徒への部活加入強制などの部活動問題しかり。
つまるところ、基本的には入らないことをお勧めいたします。
実績が疑問視される活動
日本PTA全国協議会をはじめとする各地域のPTAでは「様々な活動を行なっています」として以下の運動を行なっている(行なっていた)が、実際のところはまったく意味のない運動であることが多い。そのためあるタイミングで取りやめてしまったり縮小されているケースが散見されている。
テレビ番組への介入
日本PTA全国協議会は会員の保護者と小学校5年生・中学2年生を対象に「子どもが好きな番組」「子どもに見せたい番組」「子どもに見せたくない番組」というアンケートをとり、毎年公表していたことがある。小学校5年生・中学2年生を対象にした「子どもが好きな番組」は割愛するが、「子どもに見せたい番組」「子どもに見せたくない番組」については保護者の意向が強く、見せたい番組は教養番組や感動ドラマ番組が並ぶ一方で、見せたくない番組はアニメやバラエティ番組が並ぶなど明らかにジャンル分けかつ視聴率で目についたものが並ぶ状態であった。
しかし2012年を最後にこれらのアンケートは一切やらなくなった。理由として諸説あるが、以下の例が挙げられる。
- 「見せたくない番組」の上位に「好きな番組」が何本か入っており、子供と保護者の意識の違いが鮮明であった。
- PTAはBPOに異議申し立てを行ない、BPOはテレビ局に対して勧告をすることが多かったが、特に「見せたくない番組」の上位に入っている番組が集中砲火を浴びることが顕著であった。そのためそれまでのバラエティが高視聴率だったのにもかかわらず勧告の受け入れやイメージ悪化を恐れたスポンサーの降板などで終了となることが相次ぎ、代わりに似たような教養バラエティ番組が大量に作られることになった。その結果テレビ局が面白い番組を作らなくなり、テレビ離れを引き起こした要因とされている。
- 「見せたい番組」にて上位に入っていたプロジェクトXや発掘!あるある大事典などといった教養番組がやらせで打ち切られることが相次いだ。特にプロジェクトXはPTA推薦番組とPRしていたことから「やらせを推薦しているPTA」と揶揄されてしまい、これを機にPTA推薦番組の表記は取りやめている。
- 2004年から2012年までロンドンハーツが「見せたくない番組」にて9年連続1位を獲っていたが、この結果に興味を持った田村淳が日本PTA全国協議会の幹部をゲストとして呼んで聞いたところ、実は見せたくない番組自体を挙げている人は全体の2割しかおらず、その中の8割がロンドンハーツを挙げていたという。これに田村淳が「こんなデータでやっていたらPTAの信頼がなくなりますよ?」と公開処刑をしたところ、翌年からやらなくなったと田村淳本人が述べている。
三ない運動
1970年代から1980年代にかけて暴走族問題が顕著になったことから、各地域のPTAは教育委員会と共同で「免許を取らせない」「買わせない」「運転させない」という「三ない運動」を展開(地域によっては「車に乗せてもらわない」という「四ない運動」だったりする地域もあった)。特に京都府と広島県は厳しいと言われており、京都はアンケート結果で二輪車に否定的な回答が多いことをPRし、広島はバイク事故が急激な減少に繋がったデータを持ち出している。
しかし2000年頃から教育委員会の判断で相次いでこの運動を取りやめる地域が増えている。こちらも理由として以下の例が挙げられる。
- 暴走族は無免許運転が多いため「免許をとらせないことで暴走族抑制になる」ことに繋がっておらず、逆に免許を取らせないことで無免許運転による危険運転を煽動しかねない状態となっている。実際元暴走族だった雑誌編集者が「「でも全く意味はない」を加えた「四ない運動」だった」と述べている。
- モータースポーツの発展を阻害しているとの指摘がある。「三ない運動」を率先して反対の意思を示しているのがモータースポーツ関係者で、レーサーになりたい者の夢を妨害しているとこの運動を批判している。
- 三ない運動によって二輪車事故が少ない地域は自転車事故が多いという指摘がある。二輪車が使えないなら自転車通学にシフトされるが、二輪車に比べて自転車運転の交通マナーをPTAが軽視していることもあり、2010年頃から自転車事故が多発し社会問題に発展している(近年では警察や自治体も本腰を入れており、違反者への罰金や保険未加入での駐輪場拒否など自転車に対して厳しい対応をしている)。
- 公共交通機関の乏しい地域では通学の選択肢を狭める原因となっている。啓発が活発なところは公共交通機関が発達している地域が多いが、当然すべてに行き届いているわけではなく空洞地域では不便を強いられている。逆に山梨県は公共交通機関が乏しいのでむしろ免許取得やバイク通学を推奨している。
その他
- 活動の一つにベルマーク集めがあるが、加入者の都合に関係なく駆り出され(仕事があっても有給休暇使ってでも来いである)、特に夏場は30度以上のクーラーのないところで(息でベルマークが飛ばないよう)マスクをつけながら貼付作業という下手な食品会社以上の過酷な労働環境である。当然このような作業もボランティアのため無給で、集めたベルマークで交換した備品は学校の所有物になる。
- ブラック企業以上に無駄な話し合いが多いとされている。会議が行われると2時間以上続くのは当たり前で、しかもその大半は世間話や不在者の悪口など本来の話とは全く関係のないものばかりである。ある学校ではクリスマス会での皿に盛るグミの色や数をどうするかで1時間話し合いが持たれたという話もある。
外部リンク
関連タグ
BPO:PTAといろいろ似ている。