「あなたは、この革命を止められる? 止められるなら、お願い。兄さんを助けて」
概要
レムノ王国の没落貴族の娘で、革命勢力の指導者であるランベール(CV:加藤渉)の妹。
実家の没落後は定職にも就かず、昼間から飲んだくれてばかりの兄に振り回されているが、男尊女卑の思想が根深いレムノ王国の事情もあって、兄には諫言をまともに聞き入れてもらえず、普段から気苦労が絶えない。
これらの境遇のためか、しっかり者で勘も鋭く、兄に言葉巧みに接近してきたジェムを最初から胡散臭いと感じて怪しんでいた。
作中の動向
本編の時間軸で勃発したレムノ王国の革命騒動にて、ジェムの口車に乗せられた兄が革命軍の主導者に祭り上げられてしまったため、彼女自身もなし崩し的に革命軍の一隊を指揮する立場になるが、兄のやり方には不満を持っており、革命に依らない穏当な解決を望んでいた。
ジェムがミーアを警戒していた事から、ミーアが革命騒動を止める鍵だと考え事態鎮静の助力を乞う。
ミーアによって革命騒動が穏当に治まった後はミーアに恩義を感じ、ラフィーナの紹介でミーアの隠された妹(ということになっている)であるミーアベル(ベル)の侍女となった。最初はミーアに対する恩義でベルについていたが、彼女の世話をするうちにベルの持っている心の歪みに気付き、その悲しみを癒して「本当の意味で彼女を笑顔にさせてあげたい」と切に願うようになり、彼女に忠節を誓う。
関連タグ
ミーア・ルーナ・ティアムーン:革命騒動時に自陣の暴走を止めてくれた恩人
ミーアベル・ルーナ・ティアムーン:ミーアへの恩義で仕えていたが後に自ら心より仕える主として見出だす。
ラフィーナ・オルカ・ヴェールガ:ミーアへの使用人としての紹介を得るためのキャリアアップとして一時的に仕えていた。
シュトリナ・エトワ・イエロームーン:主の親友。ある意味、同病相憐れむ間柄(本人たちは否定するだろうが)。
※ 以下、ネタバレ
銀貨二枚分の忠誠(ネタバレ)
「ふざっ……けるな……あたしは、こんなものが欲しくて……あんたのお守りを引き受けたわけじゃないぞ……っ! 」
混沌の蛇の一員であったバルバラ(リーナのメイドで教育係)が仕掛けた、ベルの拉致誘拐騒動において、他ならぬバルバラによって不意を突かれて頭を殴られて負傷し、ベルの誘拐を許す羽目に陥った。
そのままバルバラにトドメを刺されそうになったところを他ならぬ自らが命を捨てても守らねばならなかったはずのベルに庇われ、ベルがバルバラに提案した「リンシャの命を助ける代わりにベルは大人しくバルバラたちに同行する」という取引の成立を、抵抗できず看過する事態に陥る。
その時にベルから巻き込んだ事を謝られ、さらには無事を祈られ、あまつさえ「お詫びと御礼」としてベルが手持ちとしていた二枚の銀貨まで渡されてしまう。
わたしがこの子を守るはずが、この子に守られてしまった━━
連れていかれるベルの姿をみすみす見送る事しか出来ずに意識を手放してしまったリンシャだったが、意地で再び意識を取り戻して自らの不甲斐なさに臍を噛む。「わたしの忠誠は銀貨二枚分の安いものだったのか」と自嘲するが、「ならば、それだけに足る働きはする」という意地を奮い起たせ、事態をシオンとキースウッドに知らせる。これがベルを助けに行くミーアへシオンたちを援軍に送るファインプレーへと繋がり「銀貨二枚」どころではない働きを果たした。なお、彼女自身は報告直後にシオン達によって病院に担ぎ込まれるが、流血こそしていたものの命に別条はなかった。
その後、ベルの「歪み」を改めてミーアに相談。彼女からベルに忠告してもらうとともに「わたしのあなたへの忠誠はこんなものでは測れません」として銀貨二枚をベルに返却している。
第四部終盤、ベルはリーナを庇って致命傷を負い未来へ帰還。ベルの死という形でそれを知らされたため深く悲しむ事になり、再びラフィーナのもとで働くことに。
が、第五部冒頭にてベルが本編の時間軸に帰還。彼女から改めてその正体を明かされ、再びベルの侍女(お世話係&教育係)として仕える事になっている。
女帝ミーアの時間軸
ベルとミーアによる歴史改変によって生じた「ミーアがティアムーン帝国初の女帝として君臨した時間軸」では、実母、アンヌ、エリスとともにミーアベル姫の四人目の母親として並び立つ存在となっている。ベルいわく「リンシャかあさま」。