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概要

コント、漫才、モノマネなど、様々なお笑いの芸を使って人を笑わせる職業。
実力や巧みな話術が備わっているとTV番組で司会などをする事も多く、21世紀初頭の日本では、多くのバラエティ番組の司会者をお笑い芸人が務めている。

主な仕事

テレビや演芸場、お笑いライブ等に出演したり、バラエティ番組などでコントなどを披露したりする。
お笑いのスタイルは多種多様で、グループ、トリオ、コンビから1人(ピン)まで様々。オーソドックスな漫才師の場合、コンビとしてだけでなく個人で活動することも珍しくない。
ピン芸人の場合、ものまねから弾き語りっぽいものまで幅広いキャラクターが多い。
知名度があがるとバラエティ番組や旅番組のレポーターやゲスト(ひな壇芸人)などの仕事も来るようになったり、俳優などと兼任する者も少なくなく、トップクラスの知名度の者だと自ら司会を務める番組を何本も持つようになり収入は非常に多くなる。
また、中には作家や映画監督などを務め文化人枠に進出する者もいる。

ごく少数ではあるがテレビなど表舞台ではあまり活動せず、営業で成功している者も存在する。
テレビよりも拘束時間が短い上一本のギャラも非常に高く、数千万~数億単位の年収を手にする者も。実を言うと生涯お笑いで食っていくには最も理想的なポジションの1つであるとされ、テレビやラジオのレギュラーを多数持つ芸人からさえも勝ち組と呼ばれることが多い。
実際は多忙・高収入にもかかわらず、テレビなどで目にする機会があまり無いが故に「落ち目の芸人」と見られてしまうこともあるが、テレビに出ない=落ち目とは限らないのだ。
いうまでもないが、当然そういった芸で成功するかも運にも左右される。

特に大成すれば紫綬褒章勲章を授与され、一流芸能人として扱われることも少なくない。伝統的な講談落語を行う者であれば、名跡を襲名して歌舞伎俳優のごとく披露興行で大儲けしたり、果ては人間国宝になったり文化勲章を貰う人までいるが、「芸能の大家」としての上品さ・風格と「お笑い芸人」として周囲を笑わせられるスキルを両立させねばならず、到達は容易ではない(代表的人物に3代目桂米朝など)。
逆に破天荒な生き方に徹し問題行動を何度も起こすがそれすら笑い話とする者も存在する。ただしメディアやインターネットが発達した現代ではこのような生き方の方が逆に難しいだろう。

お笑い芸人になるには。

芸人になるルートは様々であるが、かつては先輩芸人に弟子入りして修行を積みオーディション等でチャンスをつかむコースが一般的だった。後述するようにかつては貧乏だったりアウトローだったりする人間がなる職業だったため芸人の門を叩くのにそこまでお金はかからなかった。

現在は吉本興業のNSC等のお笑い芸人養成スクールに入学するのが一般的になり、お笑い芸人を目指す者も増えた。
しかし「人を笑わせるネタ」を考えるという難しさからその道は非常に険しく、お笑い芸人として生活していくには何年もね下積み生活を重ねなければならない。その為、新人や無名の者は仕事は殆どなく仕事も事務所主催の小劇場でのライブであり、決して給料も高いとは言えない。たとえ給料も高くてもせいぜい5000円か1万円程度であり、少ない場合はノーギャラ、即ち無収入のケースもある。無論、この状況で生活出来るわけが無く、副業としてアルバイトをしなければならない。しかし、芸人の仕事は常に咄嗟に入る為、その度にアルバイトを休まなければならず、結果的にバイトをクビになり、新たにバイトを探さなければならないという困窮した生活をしなければならない。だが、その仕事もネタを披露するわけでも無く、スタジオやロケ地の清掃や有名芸人の単独ライブでの観客誘導やチケットのもぎり等の雑用ばかりでギャラも数千円程度で交通費も支給されない程の労働とも言える。その為、何年も芽がでず結局挫折する者やコンビを何度も組み替える者、30歳を過ぎてからやっと売れる者も珍しくない。また一度売れても一発屋で終わる者、コンビを解散する者も少なくなく、長年一線で活躍しつづけられることはそう多くない。
なお、一発屋であってもそこまで行けるだけでも儲けものらしく、そもそも一発屋にすらなれないことが普通だという。その為、放送作家やローカルタレントに転身する者もいる。

かつては芸名は師匠から与えられるものであり、師と同じ苗字と芸名の組み合わせ(西川きよし→西川のりお、横山エンタツ→横山ノック→横山やすし→横山たかし、など)を名乗り、コンビを組んでも「西川きよし・横山やすし(通称やすきよ)」など特にコンビ名を名乗らず活動するものが大半であった。従ってコンビを替えてもコンビ名ごと変わる、なんてことは稀であり、しかも師匠から訓練を受けた後になってコンビ探しをする人もいた。

養成所上がりが多くなると、養成所内またはそれ以前からコンビを結成し、コンビ名をつけその名の下で本名を名乗ることが主流となった(例として「ダウンタウン浜田雅功など」)。ピン芸人だと本名あるいは独自の芸名をつけるが、特に新しいスタイルの色物芸に徹する場合、その名付けの自由さはおおよそ落語家など伝統的な一人芸の比ではない。

お笑い芸人とは何か。

今でこそ社会的地位を認められるようになり、テレビ番組においてはバラエティ番組が流行の中心に立っている。こうしたテレビ番組に出演している芸人たちの華やかな活躍にあこがれ、お笑い芸人の道を志す者も多い。
しかし、元々芸能と言う業種自体が大衆を楽しませる為の言わば、庶民臭くて貧乏くさいことを本質としており、その中でも「お笑い」は、体を張る汚れ役が至高の芸とも言え、ある意味大衆の理想とは真逆の職業である。

実際、松本人志「芸人が売れる3か条は『貧乏』『根暗』『女好き』」上岡龍太郎「芸人とヤクザは根は一緒。口が達者か腕が達者かの違いしかない。出来るだけ楽して稼ぎたいみんなと一緒のことがしたくない目立ちたい奴がなる職種なので、良識ある一般人は芸人の言うことなど『ふん、馬鹿が』と見下してちゃんと努力して真っ向に働いて稼ぐべき(要約)」だと述べている。特に上岡の芸能界引退は現在のお笑いの価値観に至る変化を早々に見抜いていたことも強く影響している。

かつての芸人には破天荒なキャラクターの人が多く、「飲む、打つ、買う」と言った女遊びや博打に手を出しまくるアウトローなイメージを持たれており、そうした姿に憧れを持っている者も多かった。
しかし、これはどちらかと言うと、『芸人はアウトローな方が面白い』というよりも、お笑いの才能と実力が頭抜けて高かったがゆえに、多少の人格面の問題には目をつぶられていたというのが正しい。
要は、『実力があれば何をしても許される』を地で行っただけであり、そう言う逸話を持つ芸人が、実は芸の道に対しては誰よりも真面目で、才能はもとより陰で人一倍努力を積んでいたということも珍しくはない。
実際、お笑い芸人の間では、「真面目な人間でなくてはお笑い芸人は務まらない」と言われており、そもそも長い下積み期間を耐えられるだけの忍耐力が無くては、お笑い芸人を続けることすらも難しい。

そして、芸人は賢くなければ成り立たないのも事実であり大御所である西川きよしはかつて一般人から「芸人はバカでもなれますか?」と聞かれた時、普段温厚な彼でもさすがに頭にきたらしくその相手に説教するまでに至ったらしい。また、志村けんは大先輩である東八郎に「どうして東さんはそんなにバカになりきれるんですか?」と聞いたら「芸人が賢ぶったらダメなんだよ」と答え感銘を受けたという。

つまり、「感性」「発想力」「賢さ」「強かさ」「忍耐強さ」「センス」といった要素を磨かなければ難しい世界だと言える。

そんな「お笑い」が現代に入って日本で高い評価を得て、誰もが憧れる様な職業になったのは、一重に先達の芸人達が、体を張ってでも笑いを取り、万人にバカにされながらも根気よく芸を磨き続けたからである。
事実、そう言う芸風を貫き芸歴を重ねて来た出川哲朗江頭2:50と言った芸人は、芸人仲間はおろか一般にも根強いファンが存在する超人気芸人となっているが、それ以前には「気持ち悪い」、「汚い」、「嫌い」と言ったマイナスな意味での3Kを達成する人間だった。

人を笑わせるために、人知れず泣くのがお笑い芸人の本質なのかもしれない。

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関連タグ

M1グランプリ キングオブコント 
漫才師 コント師 女芸人
お笑い芸人闇営業問題
声優…かつては軽視されていたが、時代と共に地位が「あこがれの職業」に変わった、闇営業をした人物がいた、という点が共通している。

アメノウズメ…日本神話に出てくる芸能の神。天岩戸の逸話から、日本最初のお笑い芸人とも言え、ある意味『笑いの神』と言える。

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