曖昧さ回避
- 親王、征夷大将軍などの座にある者が後継者にその座を譲り隠居の身となった後の隠居所のこと、またその隠居した人物そのもののこと。なお江戸時代徳川幕府の場合には、隠居とは言いながら政治の実権は大御所が握っていた。
- 1.から転じて、その業界の第一人者・権威者のこと。「第一線からは退いた人物」というニュアンスを含む場合がある。
- ゲーム『Sa・Ga2秘宝伝説』に登場するキャラクター。→大御所(サガ2)
1.の大御所
古くは親王の隠居所である御所を指し、やがては隠居した親王その者を呼ぶ際の尊称として用いられた。後には摂政関白の実父を呼ぶ際にも用いられている。
鎌倉時代の後半になると、京から親王将軍を迎え入れてはやがて謀反の嫌疑でこれを京に送還するという、首のすげ替えが繰り返されるようになる。すると京に戻った前将軍は隠居した親王でもあることから、これが「大御所」と尊称された。これ以後「大御所」は、半ば前将軍の称号として定着するにいたった。
室町時代には将軍職を実子に譲った足利義満・足利義政・足利義晴が大御所と尊称されている。
江戸時代になると、初代将軍徳川家康と2代将軍徳川秀忠がいずれも将軍職を実子に譲ったことから、実子のある将軍はある時期になると将軍職を退いて大御所となることの方が以後常態化した。ただし大御所となっても、政治の実権は引き続きその者の手中にあり続けることが多かった。
2.の大御所
現代、芸能界のベテランタレントを指してこの言葉を使うことがあり、ピクシブでもその意味でこのタグをつけた作品の投稿がある。