CV:富樫美鈴
概要
本作の主人公にして、12人いる未来日記所有者の一人目(1st)。
桜見市に住む中学二年生。両親は離婚しており、母と二人暮らし。
周囲の出来事を携帯に記すのが趣味という内向的な少年。傷つくことを恐れて傍観者に徹しているため現実の友人はおらず、自身の妄想の産物デウス・エクス・マキナとムルムルを友としていた。そんな彼が、妄想のはずのデウスから未来の分かる日記を受け取ったことから、同じ日記所有者同士による殺人『ゲーム』に強制参加させられる。『ゲーム』参加者の中で最初に日記を渡されているが、空想と思っていたので状況を理解するのは一番遅かった。
日記を手にして最初に経験した3rd戦以来、我妻由乃と行動を共にしている(正確には付きまとわれている)。由乃の病的なほどに熱烈な好意に対しては困惑しており、彼女のことを自分がどう思っているのか今ひとつハッキリさせられないでいる。いつも由乃の暴走を止めようとしているが、実際は止めるどころか危険な役や汚れ役を押し付ける結果になってしまうことが多い。
実は友人の秋瀬或からも友達以上の好意を寄せられているが、こちらの方には全く気付いていない。
性格は一言で表すならヘタレ。由乃に対する煮え切らない態度もそうだが、基本的に臆病で気弱。特に物語序盤ではすぐ相手におびえたり、泣いたりする場面が多かった。また、他人をすぐ信用する傾向があり、『ゲーム』においては良く騙される。調子に乗りやすい面も見られ、当初日記を受け取ったとき、後先考えずに乱用して3rdに気付かれたり、『無差別日記』の欠点に気付かないまま過信した結果9thに爆殺されかけたり、といった失態を犯している。しかし根は優しい性格であり、本当に追い詰められたときには的確な判断や勇気を見せ、何度も『DEAD END』フラグから生還している。
日記以外にダーツを趣味としており、常に矢を持ち歩いている。この腕前はかなりのもので、3rd戦を始め多くの戦いで活かされる。
『ゲーム』に巻き込まれたことで、他の日記所有者を始めとする様々な人物との出会いや裏切りを経験し、少しずつ成長していく。その過程で友人ができ、由乃への気持ちもはっきりしていく。
当初はとにかく生き残ることを第一とし、『ゲーム』の勝敗に興味は無かったが、11thとの戦いをきっかけに優勝者に与えられる『神』の座を目指すことを決意する。
『ゲーム』主催者デウス・エクス・マキナが選ぶ、優勝候補第一位。
名前の由来はローマ神話上の天空の主神にしてカピトリーノ三柱神の一柱ユピテル、同様に父親の九郎と礼亜はユピテル(ゼウス)の両親であるクロノスとレアーに由来。苗字は特別ローマ神話を意識しているというわけではないが、奇しくも彼らの大元となった大地の女神ガイアと天空の神ウラノスを連想させるものとなっている。
日記
所有日記は『無差別日記』。
自身を中心として、周囲で発生する出来事を無差別に全て表示する。特殊な予知の仕方をする11thの日記を除けば全日記中で最も多い情報量を誇り、情報が最重要である『ゲーム』においては最強とも呼べる日記。しかし、表示されるのはあくまで周囲のことのみであり、自分自身の情報は含まれない。例えば自分の目の前で『爆発が起こる』という未来が分かっても、それに自身が巻き込まれるのか、巻き込まれたとしてどれほどの怪我を負うのか、といったことは分からない。これは作者曰く『自分から目を背け続けたツケ』とのこと。
さらにいえば、良くも悪くも雪輝視点の未来予知であるため、雪輝が動こうとしない限りその場の状況しか予知できず、また偽の情報であっても雪輝が信じてしまえば予知として表示されてしまう。
ただし、由乃の『雪輝日記』と組み合わせることで完璧な予知を実現することができる。