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クロノス

くろのす

ギリシャ神話に登場する農耕神。ゼウス達の父であり、ゼウス以前の最高神。時空神クロノスと混同されることも多いが別の神。
目次 [非表示]

曖昧さ回避編集

  1. ギリシャ神話』に登場する農耕神であり、前最高神。本項で解説。
  2. ゴッドオブウォー』シリーズの登場人物。本項で解説。

既に専用記事があるもの編集

  1. ギリシャ神話』に登場する時空神。⇒クロノス(時間神)
  2. テイルズオブエクシリア2』の登場人物。⇒クロノス(TOX2)
  3. 機動戦士ガンダムAGE』に登場するモビルスーツ。⇒クロノス(MS)
  4. 聖闘士星矢』の登場人物。⇒クロノス(聖闘士星矢)
  5. 遊戯王GX』の登場人物。⇒クロノス・デ・メディチ
  6. 仮面ライダーエグゼイド』の登場人物。⇒仮面ライダークロノス
  7. 仮面ライダーX』に登場する神話怪人。⇒死神クロノス
  8. にゃんこ大戦争』の登場人物。⇒時空神クロノス
  9. マツダが1991年から1995年まで製造・販売を行っていた乗用車。⇒マツダ100周年記念サイト内紹介記事
  10. 強殖装甲ガイバー」に登場する組織名。→クロノス(強殖装甲ガイバー)

概要編集

ギリシャ神話』に登場する神の一柱。地母神ガイア天空ウラノスの子。

ティーターン神族であり、農耕を司る神。妻は女神レア

レアとの間にゼウス をはじめ、ポセイドンハーデスという三界を支配する神々や、ヘラデメテルヘスティアといったギリシャ神話を代表する六柱の子供たちがいる。


神々の王座に就く編集

ウラノスとガイアの間にはティターン神族のほかにも、一つ目のキュクロプス、多数の腕を持つヘカトンケイルといった怪獣のような子供達が誕生したため、ウラノスはその醜さを嫌ってガイアの胎内(≒地底)の深淵タルタロス(日本的に表現すると地獄)へ押し込め続けていた。この横暴に怒ったガイアに応え、クロノスはウラノスの男根を自らので切り落とし、世界の果てへと追放した。

以後、クロノスが二代目の主神としてその座に付くが、クロノスもキュクロプスやヘカトンケイルをガイアの胎内から解放せず、これが原因でガイアとの間に亀裂が生じる。


黄金時代編集

ヘシオドスの『仕事と日々』によると、この神の治世こそが「黄金時代」である(「黄金時代」という言葉の起源)。クロノスは賢く公正な指導者であった。世界は年間を通じて春であり、リンゴブドウなどの果実が手入れをせずとも実ったという。人間は老いも知らずに長生きをし、戦争も貧富もなかった。だが後に神々の大戦「ティタノマキア」が起こると、人間たちも神々にならって互いに争い、欲しいものを奪いあうようになったという。


ゼウスとの世代交代劇『ティタノマキア』編集

クロノスはしばらくして、「自分の子に王座を奪われる」という予言を受ける。

これを恐れたクロノスは、レアとの間に生まれた自分の子を片っ端から呑みこみ、自らの腹中に封じることにした。この奇行を恐れたレアは、最後に生まれたゼウスの代わりに岩を産着に包んでクロノスに渡して呑みこませ、クロノスを安堵させた。そして自分はクレタ島へと逃げ延び、そこでゼウスをニンフたちに育てさせ、他の子供たちを救う機会を待ち続ける。

ゼウスが勇壮な青年へと成長すると、ゼウスはクロノスに挑んで腹中にいる兄弟たちを吐きださせることに成功する。ゼウスは腹の中で成長した兄弟姉妹たちと結託し、クロノスとの決戦(ティタノマキア)に臨む。ゼウスは祖母ガイアの元に向かい、タルタロスからキュクロプスやヘカトンケイルを解放して自軍に加えた。対するクロノスは、同族のティターン神族からなる自らの軍勢で応戦する。

激戦の末、キュクロプス三兄弟から賜った「雷霆」でゼウスはティターン神族に勝利し、クロノスはこの戦いでゼウス自らの手によって討たれ、ゼウスは予言通りに主神として王座に座すこととなった。


異説によると、クロノスはティターン神族とともにタルタロスに幽閉されたが、後にエリュシオンの管理を委ねられたという。


時空神との混同編集

『ギリシャ神話』には「時間を司る神」である「クロノス」が存在し、現在はこちらのクロノスの方が有名となっている。

その姿は背中にカラスのような漆黒の翼を生やし、大鎌を携えた禿頭の老人とされる。

綴りは「Χρόνος」で、農耕神である「クロノス(Κρόνος)」とは一字違いなため、古代ギリシャの人々でも間違えることが多かったという。さらに農業と時間も、季節や年といった時間的な概念と密接にかかわるため、混同される傾向の拍車をかけている。


ローマ神話編集

ローマでは農耕神サトゥルヌスと同一視された。この神の英語名サターン(Saturn)は土星を意味する。

テクスチャ その3土星もしくはTMA2

キリスト教圏で神の敵とされる悪魔の王サタン(Satan)とは全く関係が無い。

しかしこの紛らわしい名称に加え、農耕神であること、ウラノス強襲の際に鎌を使った事、神の王の座から地獄に落とされたことから

「クロノス=サトゥルヌス=サターン=魔王サタン=堕天使王ルシファー

とすっごく安直な連想ゲームをした挙句、時の支配者=老衰、死のイメージとも混同して死神の王のように盛られまくった設定にされてしまうこともある。


一言でいえば、この神は名前が悪かったとしか言いようがない。


ゴッドオブウォー』シリーズ編集

God of War

CV:石川ひろあき(2作目)、飯塚昭三(3作目)

『ゴッドオブウォー』の世界ではティタノマキア敗北後、この戦争で生まれた災いを封じたパンドラの箱を隠した神殿を背負わされ、「死の砂漠」にて吹き荒れる砂嵐が身体からすべての肉をそぎ落とすまで彷徨う罰を受けていた。なお「息子に滅ぼされる」という運命を変えるため、運命の3女神に賄賂として「時の軍馬」を贈ったものの聞き入れて貰えなかったため、密かに魔力の一部を軍馬の中に隠しており、2作目で魔法クロノス・レイジとして孫のクレイトスに受け継がれた。


クレイトスが神殿を攻略してパンドラの箱を手に入れた後は、箱から解き放たれた恐怖に蝕まれたゼウスによってタルタロスに落とされ、ヘファエストスに唆されてタルタロスに赴いたクレイトスと対決し、彼を飲み込んだ。しかしオリュンポスの剣で内部から腹を切り裂かれ、更には神殿と己の身体を繋ぐ拘束具を顎に突き刺されて身動きが取れなくなったところを、オリュンポスの剣で脳天を貫かれ死亡した。


関連タグ編集

ギリシャ神話  農耕

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