ああ、お前は天から落ちた明けの明星、曙の子よ。お前は地に投げ落とされた、もろもろの国を倒した者よ。かつて、お前は心に思った。
「私は天に上り王座を神の星より高く据え、神々の集う北の果ての山に座し、雲の頂に登っていと高き者のようになろう」と。
しかしお前は陰府に落とされた、墓穴の底に。─イザヤ書14章12節~15節─
曖昧さ回避
- サタン、もしくはルシフェルとも呼ばれる堕天使。
- 漫画『聖☆おにいさん』の登場人物。→ルシファー(聖☆おにいさん)
- 漫画・アニメ『よんでますよ、アザゼルさん。』の登場人物。本稿で解説。
- ゲーム『女神転生』シリーズに登場する魔王。→ルシファー(女神転生)
- 『2061年宇宙の旅』、『3000年終局への旅』に登場する恒星。
- 小説版『魔導物語』に登場するサタンの双子の弟。→ルシファー先生
- ゲーム『スターオーシャン3』の登場人物。 →ルシファー・ランドベルト
- アニメ『マクロスF』に登場する可変戦闘機の愛称ルシファーバルキリー →VF-27
- 漫画『快感☆フレーズ』/アニメ『KAIKANフレーズ』に登場するバンド、「リュシフェル」をイメージして作られたバンド「Λucifer(ルシファー)」。
- ゲーム『ダンボール戦機』に登場するLBX(ホビー用小型ロボット)の名称。→ルシファー(LBX)
- ゲーム『うみねこのなく頃に』の登場人物。→ルシファー(うみねこのなく頃に)
- ライトノベル『機巧少女は傷つかない』に登場する自動人形。
- アニメ『デュエル・マスターズVS』の登場人物。→ルシファー(デュエマ)
- ゲーム『パズル&ドラゴンズ』のキャラクター。→反逆の熾天使・ルシファー、天滅の神魔王・ルシファー、ルシファー(パズドラ)
- ゲーム『モンスターストライク』のキャラクター。 →ルシファー(モンスト)
- 漫画『べるぜバブ』に登場する七大悪魔の一角。ベル坊の父である大魔王ベルゼバブと肩を並べる悪魔で、幼い少女の姿をしている。サタンとは別人。鷹宮忍と契約した。
- 漫画『鬼灯の冷徹』に登場するEU地獄の王、サタンの本名。
- 怪盗セイント・テールに登場する、羽丘映美(羽丘芽美の母)が若かりし頃、怪盗として活躍していた時の名前→怪盗ルシファー
- ドラマ『スーパーナチュラル』の登場人物。本稿で解説。
- 映画『コンスタンティン』の登場人物。本稿で解説。
- 漫画『天使禁猟区』の登場人物吉良朔夜の正体。ルシファーが転生した姿。
- 漫画『GetBackers』の登場人物。本名はルキフェル・ピエール・ド・メディシス。
- メディアミックス作品『七つの大罪』の登場人物。→ルシファー(HJ)
- ディズニー映画『シンデレラ』に登場する継母が飼っている猫の名前。
- ゲーム『グランブルーファンタジー』の登場人物。→ルシファー(グラブル)
- 東京大学医学部医学科の卒業生の一人。
- 海外ドラマ『LUCIFER/ルシファー』、ならびにその主人公であるルシファーその人。→ルシファー・モーニングスター
- ゲーム『大魔界村』のラスボス。
- 『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』に登場する仮面ライダー→仮面ライダールシファー
- ゲーム『にゃんこ大戦争』に登場する超激レアキャラ。→堕天神ルシファー
- 『電脳警察サイバーコップ』の登場キャラ。
- ゲーム『仮面ライダーBLACK 魔軍のバトル』の登場人物の1人。→ルシファー(仮面ライダーBLACK)
- アニメ『ハズビン・ホテル』の登場人物。→ルシファー(ハズビン・ホテル)
各国での名前
読み | スペル | 日本語読み |
---|---|---|
英語 | Lucifer | ルシファー |
古典ラテン語 | Lūcifer | ルキフェル・ルーキフェル |
フランス語 | Lucifer | ルシフェル |
スペイン語 | Lucifer | ルシフェル |
ポルトガル語 | Lúcifer | ルチーフェロ |
イタリア語 | Lucifero | ルチーフェロ |
ロシア語 | Люцифе́р | リュツィフェール |
キリスト教においては、複数の聖書箇所からサタンであるルシファーについて論じられてきた
本項では、堕天使であるルシファーと、独立記事が無い項目について記述する。
概要
天使時代の階級については聖書には記載が無いが、後代には元熾天使説、元智天使説が説かれた。
大天使ミカエルの双子の兄という説もあるが、双子説は近年現れ流布したものである。
堕天使であり堕天前は全天使の長であったと言われている。
また神を褒め称える歌(俗に言う賛美)を司る天使でもあった。
何でそんな彼が堕天したかというと
- アダムに嫉妬した
- 自分は神を越えられるという思い上がり
- 地上の人間を救済するため
- 人間に知恵を吹きこんだ代償
など諸説ある。
美しい男性の姿で描かれたり、ある時には恐ろしい姿で描かれたりする。
なお『ヨハネの黙示録』のサタンについてのくだりから、ルシファーの堕天により天界の天使たちの三分の一が共に堕天し、ルシファーの僕になったとされている。
その部分ではルシファー(サタン)はミカエルの軍勢に敗北したのだが、霊的存在であるゆえか消滅はせず、地上の人間を誘惑し堕落させているという。
結局ルシファーは神に滅ぼされなかった訳だが、人間本来の悪ともども地上の悪を説明する原理の一つとして宗教信仰の場で機能し続けている。
上述のようにサタン=ルシファーとする聖書が多く存在する一方、サタンとルシファーは別々の悪魔とする説が以下の形である。
- サタンは神を復讐して神を越えることに対し、ルシファーは神から寵愛を受けている人間に復讐するという目的のベクトルにズレがある。
- 「サタン」という部分が人物を表すのではなく、悪魔の表記としての記載ではないのか?という前提違い。
- ルシファーはバビロニアの王の呼称であったものが、古代キリスト教の教父たちによって、聖書に書かれていた悪魔「サタン」の別名と捉られて伝わった。
もちろんこれらに明確な根拠はないが、この別人説を基にした作品もある為、どちらを信じるかはあなた次第である。
ルシファー表記の由来となったのはラテン語訳聖書のイザヤ書13章の一節である。そのためサタンをルシファーと呼ぶのはカトリック、プロテスタント等の西方教会の慣習である。
英訳であるが、この部分だけルシファー表記がなされるキング・ジェームズ訳(欽定訳)の例もある。
ただし、「黎明の子、明けの明星」がサタンだとする説は教会が東西に分離する前の教父時代から存在する。
西方教会が分布するヨーロッパにおいては、ルシファー(ルシフェル)はまさに魔王、堕落天使の頭目、人類の大敵の名であったが、キリスト教の力が弱まっていく近世以降においては「悪魔」「邪悪」に留まらない多義的な意味づけがなされるようになった。
ジョン・ミルトンの失楽園では、永遠不変を望む神に対して、変化し続けることが美しさだと考え、神の統治を独善、傲慢と見なし反旗を翻し、一敗地に塗れようとも同志たちを奮い立たせ再起するなど、英雄的に描かれている。
ブラヴァツキー夫人から始まる神智学ではルシファーは「堕天使と誤解されたもの」である。「ルシファーが天から落ちた」伝説とは、本来なら高位の世界(天上)に在る神・普遍的宇宙原理「ロゴス」の断片・部分が物質世界の人間に宿るに至った事の象徴である。ルシファーは各人の中で「内なる光・導き手」となる善なる物であり、それゆえ神智学教会の機関紙の名としても採用される。
ルドルフ・シュタイナーの人智学ではアーリマンと共に文明に影響を及ぼす存在で、人間に対する感化は文化や芸術を花開かせる側面も持つが、その反面喚起された才能や着想、幻想に耽溺させて錯乱を招く面もある。つまり善悪・利害双方の顔を持つルシファー像である。
ウイッカの文書『アラディア、あるいは魔女の福音』では女神ディアナとの間にアラディアという娘を設けたとされる。
どれも聖書的な意味での悪魔の存在は信じておらず、ルシファーの名称や属性の一部を元に換骨奪胎したものと言える。
表記ゆれ
ルシフェルとは全くの同一の立場にある存在。
ぶっちゃけ、フェルかファーかは読み方の違い。
「ルシフェルがエルの称号を失ってルシファーになった」という俗説があるがルシフェルはスペイン語読み、ルシファーは英語読みなだけである。
これ自体はLuciferの各国語での読みから連想された日本のローカルネタだが、「エル」を称号とみなし、天使だったころついていた「エル」が悪魔になることで失われた、とする発想は外典『バルトロマイの福音書』やボゴミル派に関連する文献『聖ヨハネの書(秘密の書)』にも見られる。
元々がラテン語のルキフェルなので、ヘブライ語を使うイスラエルで発祥し普通ギリシア語で聖書を書いているキリスト教としては、割と新しく入ってきた存在である。
ちなみにフランス語ではリュシフェル。さらに切支丹の正典にも「じゅすふぇる」の名で登場している。
そもそもルシファーの名は旧約・新約いずれの聖書にも登場しておらず、イザヤ書に記された「ヘレル・ベン・シャヘル」を訳した“明けの明星(Lucifer)”という単語を前後の文脈から「天から転落した存在」と神学者が誤解したことに悪魔ルシファーの歴史が始まったという。
ルシフェルの語義である『光を掲げる者』(ヘレル・)ベン・シャヘルの語義である『朝の子』は主に創作の分野で彼の称号や別名として扱われる事がある。
創作のキャラクターの名前や名称としてよく使われる。
ただしサタンと同一視されることが多いものの、別人とする創作物もある(『べるぜバブ』など)。
よんでますよ、アザゼルさん。のルシファー
よんでますよ、アザゼルさん。に登場するキャラクター。
原作4巻で初登場。傲慢を絵にかいたようなオレ様キャラ。
最上級の悪魔で、アザゼルさえもサインを欲しがるほどのカリスマ的存在。
左肩の刺青は「God bless you」のblessを×で消し「God fuck your ass」となっている。また右腕に巻きつくように蛇の刺青があり、頭は左胸にある林檎の刺青を銜えている。この蛇の刺青は独立して動き、体を離れて実体化することが可能。
秒刻みのスケジュールの中、佐隈により木端微塵にされたベルゼブブの様子を見に来たが、ベルゼブブのNGワードを連発しマジギレされる。その際巨大なドラゴンに変身し破壊光線で山を消し飛ばすなど、ベルゼブブと魔界が滅亡するほどの大喧嘩に発展した。
しかしちょうど喧嘩をしている時、佐隈の召喚に巻き込まれベルゼブブと共に芥辺探偵事務所に呼び出される。その際ソロモンリングの影響により、頭と背中に羽根の生えたコアラっぽい姿なる。(本人は指摘されるまで気づかなかった)
またコアラ状態の時、頭の羽根は感情により上下する。
イケニエは、眠らない町のいかにもな人が売ってそうなはっぱ。しかしアザゼルにはっぱの感想を聞かれ、純度がどうとか言うが本人もよくわかっていない。(公園のはっぱでも問題なく食べた)
職能:傲慢。時間を操る能力を持ち、作中では壊れた物を壊れる前に戻して修復したり、物の状態を止めることが出来る。
契約者の十美子の老化を止めて彼女を不老にしていたが、これにより悪魔は契約者に害が無ければ、能力を行使できることが判明した。
契約者は千波十美子。
べるぜバブのルシファー
「七大罪」の一人。ベル坊の父である大魔王ベルゼバブと肩を並べる悪魔。サタンとは別人。鷹宮忍と契約している悪魔。
ドレスを着た少女の人形のような外見をしており、全く喋らない。かつては大魔王と魔界を分けて争った反逆の王で、早乙女曰く「大悪魔中の大悪魔」。桁違いの魔力の持ち主で、200人以上の人間に王臣紋を与えるほど。
手を動かすことで相手を引き寄せたり、相手の魂を抜き取って切り分けたりする能力を持つ。
元はとある城で眠っていたが、鷹宮の父に発見された。当時12歳だった鷹宮に触れられたことで目を覚まし、彼にとり憑いて鷹宮の父に重傷を負わせた。鷹宮が男鹿に敗北した後、ヨハンから鷹宮を庇って負傷し、同時に初めて口を開いて彼への想いを伝えた。
スーパーナチュラルのルシファー
演:マーク・ペルグリノ、ジャレッド・パダレッキ
かつては大天使であり神に最も愛されていた息子であったが、「人間を敬い、愛するように」という神の考えに反逆し、ミカエルに倒され地獄の最下層に封印されていた。
自らも「神を愛し過ぎた為に追放された」と発言しており、それを不当に感じている。
不完全で欠点だらけなのにも関わらず、神に愛されている人類に対する憎悪は底知れない。
シーズン4で66の封印がすべて破られ、復活を遂げる。
関係上、ミカエルが兄でルシファーが弟にあたるという。また、弟であるガブリエルと対峙した時には、できることなら争いは避けたいという人間的な一面も見せる。
ミカエル同様、力が強大すぎるため『特別な器』でなければ肉体がその力に耐えきれない。
器として適合するのはサム・ウィンチェスターだが、彼が同意するまでの代用としてニックという男を器としていた。しかし本来の器ではないので、時間が経つにつれて所々皮膚がただれている。
コンスタンティンのルシファー
演:ピーター・ストーメア 吹き替え:安原義人(ソフト版)/野沢那智(テレビ朝日版)
サタンとも呼ばれている。全ての悪魔の頂点に君臨する地獄の王。
ハーフブリードを見分ける特殊な能力をもつコンスタンティンを気に入っており、地獄に導こうとしている。
スーツを着た紳士の姿をしており、フランクな口調で喋る。
パズドラのルシファー
真っ白なコートを着たイケメンな青年。
関連
「魔王の鉄槌」と意訳される言葉。pixivでは主に仮面ライダーデルタの使用技を指す。
神話上のサタンはルシファーではないが『神にそむいた元天使の大悪魔』という設定では一番サタンに近い