CV:三木眞一郎(真・女神転生Ⅴ) 小西克幸(真・女神転生Ⅳ)
概要
カオス陣営の大首領として登場する「魔王」或いは「大魔王」。愛称は閣下。
ユダヤ教・キリスト教系の堕天使だけでなく、他の神話に由来する悪魔たちをも束ねる圧倒的カリスマと実力の持ち主。ただし変装は(プレイヤーはもちろん悪魔たちからも)バレバレ。
一部作品では仲魔に加えることができる。
サタンとは別個の存在であり、対立関係にある。
シリーズで主に登場するのは、白皙の肌と金色の長髪を持つ、六枚翼の美青年の姿(メイン画像)と、筋骨隆々の青いガタイに悪魔的な蝙蝠状の六枚羽を備えた魔人の如き姿の二種である。
唯一神を頂点とするロウ勢力の対極をなす存在であり、神の支配に基づく統制社会を否定する……が、彼が推し進めようとするのは、法に束縛される事が無い代わり、力のみが全てを決める、混沌(カオス)を招く自由。
法に縛られない代わりに、法に守られることもない極限の実力主義。
そこでは弱い悪魔や、特別な力を持たない人間には地獄のような世界である。
しかし、かつて知恵を与えたことから人間に対する思い入れは強く、ほかのカオス悪魔と比較すると甘い面を見せることも少なくない。
バリエーション
初代『女神転生』での姿は発売されたのがゲーム文化の黎明期で、設定も固まっていなかったこともあり、髑髏の杖を持った典型的な魔王としてデザインされている。
『旧約・女神転生』での姿。
『真・女神転生』『真・女神転生Ⅱ』『真・女神転生NINE』で登場したデザイン。
『女神転生Ⅱ』に出てきたデザインに似ているが、Ⅱでは肌が青白もしくは紫で翼の羽も黄金色であるのに対し、こちらは白皙の肌と純白寄りの翼になっている。
真Ⅱではさらに下の姿に変身するが、仲魔にする時はこの姿である。
NINEでは金色に輝くカラーへと変更されているが、デザインの方向性は概ねこれに準ずる。仲魔にはならない。
威厳と禍々しさを兼ね備えた姿。『真・女神転生Ⅱ』が初出で以降の作品でもよく登場する。
『真・女神転生if...』ではこの姿のルシファーを仲魔に出来る。
『真・女神転生Ⅲ』では仲魔に出来ず、隠しボスとして登場する。
『真・女神転生Ⅴ』でもこの姿で登場するが、作中では終始イベントシーンでの登場であり、実際に戦う時は新しいデザインで応戦する。もちろん仲魔にすることもできない。
『真・女神転生VV』では条件をこなすと仲魔にすることが可能。
ラスボスを務めたこともあってか、合体で作成した時点でレベルが既に99であるため非常に強力。
また、今作では隠しボスに人修羅が登場するため、「ラスボス(ルシファー)が主人公(人修羅)に挑む」という、真Ⅲとは真逆の構図を見る事ができる他、ゲストキャラクターとして加入した人修羅と並べる事で共闘させる事もできる。
『魔神転生』では『女神転生Ⅱ』のデザインで登場。ある登場人物の存在に関わっていた。
『真・女神転生Ⅳ』でのデザイン。これまでの作品の閣下と比べ、東洋的な趣がある。
当初は女子高生ヒカルの姿を取っていたがある人物と融合し、この姿になる。
あまりにも過去作と外見がかけ離れている&かつてのような威厳や壮大さを感じない事からファンからはあまり評価が高くない。
『真・女神転生ⅣFINAL』でのデザイン。
前作とは違い画風を統一する形でイラストも一新され、第二形態もなくなっている。
これにより前作よりはファンからの評価が高いデザインとなっている。
ペルソナシリーズ
主人公が使役するペルソナの一体として登場。本家での扱いが扱いだけにかなり強く、半端なレベルでクリアするプレイヤーはそもそも呼び出す機会すらないこともある。
おもに真Ⅱでの二種のデザインで登場するが、初代作品である『女神異聞録ペルソナ』では、光の翼を持つ大天使時代の姿で、さらに鎖で縛られている独自のデザインだった。(※イラスト後方)
『ペルソナ3』以降は大天使時代の姿をしたものは「ルシフェル」、悪魔的な姿は「ルシファー」と呼び分けされており、アルカナは前者が「星」で後者が「審判」だったが、『ペルソナ5』では審判のコープMAX特典がサタンになった事に伴い、ルシファーが「星」のコープMAX特典となった。
彼に充てがわれた「悪魔」(初代)、「審判」、「星」のアルカナはいずれも伝承を意識したものとなっている。
『Persona4_the_ANIMATION』では、物語がクライマックスに突入して初めて解禁されるペルソナなことを考慮してか、主人公が(表向きの)ラスボス相手にとどめを刺すのに使用した。
その時の姿は上述の「威厳と禍々しさを兼ね備えた姿」であった。
デビルサバイバーシリーズ
1から2までのナンバリング全てに登場。
種族は同じ「魔王」だが、2では大天使時代の姿での登場となった。
『DEVIL_SURVIVOR2_the_ANIMATION』では最終回に登場。主人公の神獣ビャッコと霊鳥スザクが悪魔合体を繰り返して誕生し、峰津院大和の使役するサタンと戦った。
真・女神転生デビルチルドレン
種族は「ボス」。ゲーム、漫画版では魔界を統治する大魔王だがアゼルに幽閉されていた。
アニメ版では善良なデビルを操る悪いデビルの親玉として登場。担当声優は置鮎龍太郎。
外見は黒髪にスーツを着た無精髭の中年男性、デビルとしての姿は六枚の翼を生やした赤肌の悪魔、腰から股間にかけて鎖が巻かれている。
『光の書・闇の書』でも魔界を統治する大魔王なのは変わらないが、部下のフォロウの陰謀や反乱軍リーダーのドレイルとデビルチルドレンのシュンにより殺害され、帝国軍の侵攻によりダークパレス以外のセントラルランドも消滅してしまう。
その後、ジンがスクルド・ウルド・ヴェルサンディの導きにより未来の魔界(ダークパレス)からルシファーの死骸を持ち帰ったことで現代に蘇った。
『氷の書』ではゼブルに代わり真ディープホールの管理を行っている上、バトルネットの景品からも外れたことから、『氷の書』でしかルシファーは入手できない(『炎の書』で入手する場合は、『光の書・闇の書』・『氷の書』から通信交換する必要がある)。
本作では『白の書』に登場したハーミルが自身の部下として登場する。
杉田智和は自身のYouTubeチャンネルの動画にて、ミュ-ラス(当時の所属事務所)からデビチル版のルシファーのオーディションを受けてくれと言われ、受けたが落ちたことを話した
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以下、ネタバレ
『真・女神転生Ⅲ』のネタバレ
主人公を人修羅にした「金髪の少年」、メノラーを渡し魔人たちへ導いた「車椅子の老紳士」はルシファーの仮の姿であり、人修羅を生み出してその動向を見守っていた。
アマラ深界エンド以外では特に関わることもないが、同エンドでは創世を目論む者たちとカグツチを滅ぼした主人公の前に、大いなる意思との最終決戦に向けて悪魔を率いる最強の悪魔となれたかを確かめるため襲いかかってくる。種族は「大魔王」。
誰もが認める本作の最強最凶ラスボスであり、HPは65535と本作最大、万能属性も1/4にする強大な耐性、万能属性の通常攻撃・万能属性の大ダメージ攻撃「王の中の王」・HPをランダムな割合に変更する(難易度HARDではデカジャも付く)「初めに闇ありき」などなど凄まじい攻撃を連発し、どんなに対策していてもパトるときはパトる慈悲のかけらも無い最強ボスとしてファンの心のなかに刻まれている。
艱難辛苦を超えルシファーを倒すと、ルシファーは人修羅の力を認め、ルシファー達は大いなる意思に対して最終決戦を挑むのだった。
『真・女神転生Ⅴ』のネタバレ
担当声優は三木眞一郎氏(真Ⅲリマスター版の「車椅子の老紳士」と同じ)。
本編開始前に創造主を討ち神の玉座を解放、そのため主人公達がナホビノになることができた。しかし彼自身が自分の知恵を探し玉座に就くことなく、玉座を保管しながら新しい世界の創世をできる人物を見守っていた。序盤から主人公にテレパシーのようなもので語りかけていた他、太宰イチロウと大天使アブディエルにも焚きつけるような言葉を投げかけていた。
「座を破壊する」以外の3ルート(何らかの形で創世を行うルート)で、他のナホビノ達を倒して至高天の王座を得た主人公の前に姿を表しラスボスとなる。種族は「事象」。
今作のルシファーの目的、それは「事象からの脱却」。
彼が創造主を倒した際、その知恵を喰らって事象となった際に世界の法則を理解した。
それは玉座に至り王となって創世を行っても、やがて新たな魔界が現れ、そこから出てきた新たなナホビノによって玉座を追われるという事象・「マンダラの法則」。
ただ王になるだけでは創世した後の世界を永遠のものとする事はできず、それはルシファーの求めていた「自由」とは程遠いため、新たな王となった主人公に事象の一部である自身を倒させ知恵を喰らわせることで、マンダラの法則から脱却させようとする。
第一形態は堕天前の姿にメタトロンを足したような、無機質な姿で登場する。
各属性の単体特大威力の技であるバリオン系の技で攻めてくるほか、火炎・氷結属性の星を生み出して次のターンで敵単体に貫通特大威力のダメージを与える「落星」という技も使用する。
本来ならばこの第一形態を倒してエンディングとなるが、「人のみの世界を創世する」ルートを選ぶことで第一形態を撃破しても戦闘が続き、下記の姿へと変化する。
全身が黒く染まった第二形態に変化し、どこかで見たことがある技を中心とした、苛烈な物理攻撃で攻め立ててくる。
また、この形態に変わると同時に第一形態の時に流れていた環境音のようなBGMがフェードアウトし、荘厳な曲調へと変化していく。
第二形態を倒すと、姿は第一形態に戻るが技が一変し、これが最終形態となる。
この形態では「前作の創造主」が使っていた技を中心に攻めてくる。
火炎・氷結落星こそ使わなくなったものの、変わりに敵全体に万能特大威力を与える「明けの明星」を使用する。
この形態を倒すことでついに勝利。
新たな王の事象からの脱却を祝福し、自身は知恵となって消えていった。
真・女神転生VVでは主人公が座の破壊とも創世とも異なるルートを選択するが力により勝ち取るならばそれもまた良しとして認めてくれる。良くも悪くも寛大なラスボスである。