概要
大きな口を持つ、不気味な緑色の顔だけの悪魔。種族は「魔王」。
『デジタル・デビル・ストーリー女神転生Ⅱ』では中ボス「怪獣アポリオン」として登場していたが、「アバドン」名義での初出は『真・女神転生』である。
このときの種族は「堕天使」であったが、以後の作品では「魔王」に属していることが多い。
『真Ⅰ』ではシナリオには特に絡まない一般悪魔であったが、まるで洋画『ゴーストバスターズ』登場のゴースト・スライマーをさらに発展させたような、「奈落=大食い」を体現する非常にインパクトのあるデザインが印象に残った。
『真・女神転生Ⅱ』に登場した時は、センターの「天使に戻してやる」という誘いに乗り、街ひとつをまるごと呑み込むという暴挙に出る。
主人公たちはダンジョンと化したアバドンの体内に乗り込んでいくのだが、ここでは親しいNPCとの死別や主人公の出生にまつわる事実が明かされるといった重大なイベントが発生する。
『真・女神転生NINE』では、舞台となる仮想空間「イデアスペース」に蓄積された欲望に惹かれて現れる。渋谷1009をマルカジリしたアバドンの内部にハッキングで侵入するという、『真Ⅱ』のオマージュを思わせるものとなっている。
『真・女神転生Ⅲ』では、頭のてっぺんに天使の羽根を持ち、待機モーションでは地面に潜っているが、攻撃モーションで顔を繰り出す緑の巨人という姿になった。※メイン画像
金子一馬氏は首までしかデザインしていないので、肩から下の姿や動きは3DCGとモーション担当のスタッフの面白い解釈であると喜んでいたようである。
『真・女神転生Ⅳ』においては魔王として登場する者だけではなく、ストーリーの根幹に関わる「大アバドン」なる概念も語られた。
『真・女神転生デビルチルドレン』ではデザインや設定がまったく異なり、赤い服をまとった忍者のようなデビルになっている。
ゲーム版では大魔王の配下として甲斐刹那を狙う敵として登場。
漫画版では大魔王と戦うレジスタンスの一員として登場したが、長い戦いに疲れ味方を裏切った。
アニメ版では声優は高木渉で、フェンリルとコンビを組んで作中様々なところに登場するギャグキャラポジションであった。
『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』ではついに作品名になるまで出世。
物語の根幹に位置することなので詳しくは書けないが、蝗型の「アバドン虫アポリオン」が登場している。また、『真・女神転生』時にコンパチキャラとして登場したトウテツは事態を打開する側の悪魔となっている。
『ペルソナシリーズ』では『ペルソナ3ポータブル』以降に登場し、アルカナ「塔」のペルソナに分類されている。(ペルソナ4ファンがキャラクターの一人、大谷花子のことをこう呼ぶことも…)
PCゲームとして発売された『偽典・女神転生』では、甲冑で身を包んだワニ顔の「降天使アバドン」と、下僕である蝗の群れ「下魔アバドンズ」が登場している。
『D×2真・女神転生リベレーション』では『真・女神転生』版の姿で登場していたが、運などの能力が高くなってスキルも異なる『真・女神転生Ⅲ』版の姿のものが異世界召喚(ガチャ)で手に入るようになった。
『魔神転生』では種族は「邪神」で、トウテツとエムプウサイが色違いの共通グラフィックとなっている。