謎の男「『幸せ』なのは良いことだ……美味しい闇菓子ができるからな……」
概要
『仮面ライダーガヴ』の敵組織・ストマック家が運営するストマック社が製造・密売しているグラニュート界のお菓子。
発案・開発者は現経営陣の祖父(先々代)とその弟であるデンテ・ストマック。
見た目は黄色と黒が混ざったような色合いをした、立方体のグミのような物体。
グラニュートにとっては至高の美味さと快楽をもたらす嗜好品とされ、味や主成分等に関する詳細は不明だが、質の決め手となるスパイスとして「人間から搾り取った幸福の感情」が大きく関わっている。
故にストマック社の手の者(主に、社に裏バイトとして雇われたグラニュート)は人間界に忍び込んで人間を拉致し、社の工場で加工する惨劇が密かに繰り返している。
第4話の描写から察するに、必要なのは幸福の感情のみであり、それを搾り取られた後の人間は「残りカス」として乱雑に箱詰めされ、直ぐに処分される模様。
スパイスの質は捕獲したの幸福度に影響され、逆に絶望した状態で幸せを吸われた人間は「安物」と酷評され使われた闇菓子の価格も下がる扱いから、闇菓子の価値と幸せ度合いは切っても切り離せないものとなっている。
少なくとも本編開始から十数年前までは人間をそのまま生け捕りにしていたようだが、本編開始時点では人間の活動を一時停止させたまま圧縮するヒトプレス化技術が導入されており、人間の拉致が効率化されている(もっとも、ハウンドやロジョーのようにヒトプレス化技術を巧く使いこなせず、却って非効率な行動に走る無能もいるが)。
ただし前述の通り、括りとしては人間にとっての酒やタバコ、ひいてはドラッグのような嗜好品に過ぎず、生活必需品ではないため、むしろ関わりのないグラニュートも普通にいる模様。
制作の倫理観を抜きにしても、グラニュートにとっては極めて依存性が強い代物らしく、追い詰められた常用者に命と闇菓子のどちらを取るかの最後通牒を突きつけても「あり得ねぇ」「やめられるワケねーだろ」等々と一蹴されており、中毒性の深刻さが窺える。ただし、ハウンドのように報酬の少なさによる待遇の悪さや、ロジョーみたいに現社長であるランゴ・ストマックが掲げる『質重視』の姿勢に不満を抱いているバイトも存在しているようで、中にはそのまま行方をくらましたバイトも少なくないらしい。また、デンテ・ストマックの推測では「闇菓子から手を引こうとした結果、ストマック社の手の者に消されたグラニュートもいる可能性がある」と言及している。
故に、人間とは別に文化・社会を持つグラニュート界でも、危険ドラッグのような位置づけであるらしく裏社会にしか出回っていない。一つ購入するにも紹介や大金が必要な裏モノ扱いなのが実態であり、所持金が無くても盗んででも手に入れようとする者が少なからずいる。
そのため、現社長は富裕層を闇菓子の虜にして後ろ盾とし、表社会を含めた流通によるグラニュート社会の掌握を目論んでいる。
余談
- 名前の由来は、おそらく闇(闇商い、闇取引)+英語で「美味しい」を意味する「yummy(ヤミー)」と「やみつき(病み付き=闇付き)」の「菓子」からと思われる。
- 勘違いされやすいがあくまで材料(しかもその内スパイスだけ)は抽出された「人間の幸福の感情」である。しかしその後の人間の所在が不明なため、視聴者からは「闇菓子の材料は人間そのもの」と解釈され「コンプライアンスを突破した『アマゾンズ』」と譬えられており『アマゾンズ』と比較されるような話題がネット上で散見されてしまっている(「人間そのもの」を材料とするのは流石にコンプライアンス上問題があったと思われ、テレビ放送に対応して若干設定がぼかされ柔らかめである。握り潰されたみちるはともかく、他の被害者は命までは奪われていない可能性もある)。
- 一方で、第2話ではショウマがウィップルに対して「人間はお前らに食われる為に幸せになるんじゃない!!」と憤慨しており、材料が人間である実態を示唆する描写も皆無ではない。前述したような被害者の実態を知るショウマ故の発言だろう。
- 上記の通り第4話の描写から、『幸せの感情』を搾取した被害者を「残り滓」として処分すると、彼等の最後の砦まで破壊し尽くす姿は、譬え肉体を食べずとも全ての幸福を奪い去った上で、容赦なく命を奪う点で『アマゾンズ』に匹敵する所業である。
- 一方で、第2話ではショウマがウィップルに対して「人間はお前らに食われる為に幸せになるんじゃない!!」と憤慨しており、材料が人間である実態を示唆する描写も皆無ではない。前述したような被害者の実態を知るショウマ故の発言だろう。
- プロップはグミと同じ方法で作られた食用と(ハウンド役の片桐氏の感想から食感はハードグミに近い模様)、口にしないヨリのシーンで写すアップ用の2種類が作られており、アップ用にウレタンレジンで制作したが、田嶋秀樹は「『ガヴ』の立ち上がりが例年より早く、冬場の気温やウレタンレジンの硬化熱で監督のオーダー通りのものが出来るまで悶絶した」 と語っている。
- 『爆上戦隊ブンブンジャー』バクアゲ30では「中毒的になるカレー」が登場するのだが、その展開から闇菓子を想起した視聴者が続出し「闇カレー」なる用語が誕生してしまった。
- 人間が闇菓子を食べたらどうなるのかは現時点では不明。
- 現状、材料にされている人間は悪意のない者達ばかりであるが、犯罪者などの人の幸せを踏み躙って幸せを得る人間(ある種グラニュートと同じ穴の狢に相当する人間)も材料にされているかは不明。