「決まってンでしょ? クレーム付けに来たのよ。最近ヒトプレスの仕入れ量が減ってるのは何なの?」
演:千歳まち
概要
『仮面ライダーガヴ』の登場キャラクターで、ストマック家の長女。
ストマック社では菓子製造を担当している。
ショウマ・ストマックの母親である井上みちるを部下のグラニュートに命じてヒトプレスにさせ、そのまま惨殺する形で闇菓子の素材にした張本人。その為、ショウマにとっては部下のグラニュートと合わせて、母親の直接の仇に当たる人物でもある。
尚、スパイスを搾取された後のみちるを握り潰しているが、第2話でも同じくスパイスを搾取された後らしきヒトプレスを握り潰しているので、みちるに限らず日常的に行っている様子。
容姿
本来の怪人態の顔立ちはステンドグラスを彷彿させる紫色のマスクで口元を覆い、魔女のような長く尖った被り物が特徴で俯瞰するとイカなどの軟体生物を思わせる。
専用のベルトを介して人間に擬態しており、妖艶な雰囲気を漂わせた美女の姿に化けている。尚、辛木田絆斗と人間体の姿で接触した初めてのグラニュートでもあり、第7話での会話から彼に人間への擬態能力がある事実を気付かせる切っ掛けとなった。
共通として動きやすい服装を好むのか、両肩が露出した黒いドレスに身を包んでいる一方、それを相殺するようなヒールの高いブーツを着用している。
そんな妖艶な雰囲気に反し、ストマック家がそれぞれ持つ杖は常備し、見敵どころか弟妹相手でも何かにつけて杖をちらつかせ臨戦態勢をとる程の武闘派。杖は伸ばすと先端に紫色に光る刃が展開され、大鎌へと変形する。
戦闘ではパワフルな肉弾戦を得意とし、鎌による攻撃だけでなく殴る蹴る、果てには頭突きなどスケバン染みた荒っぽい喧嘩殺法で相手を圧倒、反撃を受けてもむしろ戦闘を楽しみ大技で迎え打つ。
その戦闘能力は擬態状態ですら並のグラニュート怪人の比ではなく、第8話では仮面ライダーヴァレンを瞬く間に返り討ちにしてみせた。
人物
極めて残忍な性格な上に兄のランゴ同様粗暴な一面があり、目的のためなら手段を選ばない節がある。更に自身が管轄とする製造ラインの増産に笑みを浮かべるなど、相応に支配欲も秘めている模様。
身内や同族であろうと他人には冷淡に容赦なく接する性格でもあり、ヒトプレスの収穫量が減ってきている現状を、管理者であるシータとジープにクレームした際にも高圧的な態度を見せており、長兄程ではないにしろ弟妹達には恐れられている存在である。
だが、そのシータがガヴによって撃破されたと報告を受けた際、ドライなランゴと比べ明らかに驚いていたことからも、ランゴやニエルブに比べれば肉親としての情も持っていた模様。恐らく本人としては普通に接しているだけだが、それが高圧的で冷淡な態度に見えていたのかもしれない。
ストマック家ではランゴに意見できる数少ない立場であるらしく、彼のエージェントの失態にも遠慮無く皮肉を吐くなど、ランゴとは対等に近い立場ながらも良好な関係ではないように見える一方、ランゴが双子達が抜けた穴を埋める際の面接で彼女を補佐に任命し、当のグロッタも反論もせずに了承し従事する姿から、互いにビジネスパートナーとしては信頼している節がある。
一方で、担当する闇菓子製造ラインは全自動化しながらも、度々直接出向いて様子を確認している模様。更に「自分の業務にも支障が出る」 事情もあれど、本来なら管轄外の弟妹の部署に出向いて発破を掛けたり、バイトの現場を直接視察に来てその後の事後報告も欠かさないなどの姿から、兄弟の中では真面目に仕事に携わっている方。
一見すると傲慢な言動ばかりが目立つが、ニエルブの態度から彼が以前からガヴやヴァレンの存在を知っていた実態を見抜いた上で問い詰めるなど、冷静な視点と鋭い洞察力を持つ。
動向
グラニュート界にあるストマック社の製造エリアで闇菓子を製造していたが、質の良い人間どころか仕入れの状況が滞っている状況にクレームを入れるべく、シータとジープの元へ向かう。
「雇ったバイトがあまり優秀でない」との苦し紛れの言い訳に一応は納得すると、その本人に発破を掛けようと人間界に出陣。画商・岩清水を名乗っているバイトのアジトであるギャラリーに足を運ぶと、調査をしていた絆斗に遭遇。馴れ馴れしく話し掛けてきた彼を蹴り飛ばし、「あら、人間だったのね」と呟いた事でグラニュートと看破され、彼が変身した仮面ライダーヴァレンに対し、グロッタは大鎌を展開して襲いかかる。懸命に抵抗するヴァレンを笑いながら圧倒し、渾身のパンチを顔面に食らっても、ダメージどころかますます楽しげで狂気的な笑みを浮かべて、
「歯ァ食い縛れ!!」
と、逆にヴァレンを一方的に打ちのめし変身解除に追いやった。
人間がグラニュートに対抗するための武器や技術を持っている事実に感心しつつも、「これ以上相手をする価値はない」と判断してか、「勝てると思ってるなら甘過ぎね」と言い残して本社へ帰還。
その後は議場でランゴ達に一部始終を報告した結果、シータとジープが〈赤ガヴ〉の存在を黙っていた実態が発覚し、2人は解雇を宣告される。悄然となる2人に対してグロッタは、バトルでストレスが解消されたのもあってか上機嫌のままに「会社をクビになっても家族のままだから安心しなさい(要約)」 と皮肉たっぷりに嗤うのだった(ただ、これも恐らく彼女なりに励ましの言葉をかけているものと思われる)。
しばらくしてランゴの要請を受けて、新たなバイトの面接官として行動を共にしていたが、それを終えた第15話にてシータの訃報を聞き、グロッタは思わず愕然とするしかなかったが、妹を討ったショウマ(あるいは死んだ妹を愚弄するような態度を見せたランゴ)に怒りを覚えたのか、双子を助けられる立場に居ながらも助けない判断をしたニエルブに対し、表面上は平静を装いながらも怒りを吐露した。
余談
- 名前の由来はギリシャ語で「舌」(した) を意味する「Γλῶττα」と思われる。
- 尚、ストマック家は擬態を解くと顔だけが怪人態=本来の姿に戻る仕様であるが、グロッタの場合は衣装の露出の多さから、顔は怪人なのに露出した肩や腕は人間の肌のままになる、何ともややこしい仕様に陥っている。身体も怪人態に切り替えられるかどうかは不明。少なくともショウマが幼少期の頃の時点から既にこのような姿をしてた。
- 公式サイト曰くヒールの長さは【16cm】もあり、ただでさえグロッタ役の千歳女史自体の身長も女性としては高い173cmもある為、結果的に合計189cmとかなり高身長になっており、ジープ&シータと並んでる場面を見るとその点がよくわかる。
- たださすがにハイヒールはアクションに不向きなため、その際撮影時は普通の黒の革靴で行い、本編映像ではカメラワークで映らないよう調整されている。
- その妖艶な容姿に加え、そこからは想像もつかぬステゴロ殺法に得物は大鎌、果てには公式から「ストマック家の暴力担当」と評される等々、あまりに多数の要素を持つせいか、7話ラストと8話冒頭の戦闘シーンで堕ちる視聴者が続出。「蹴られたい」「何かに目覚めそう」「性癖壊れる」「見た目に反してごりごりな脳筋なのがかっこいい」と様々な反応が飛び交っている(7話ラストの絆斗を蹴り飛ばすスチール写真では、スカートながら大胆に脚を上げてその御御足を見せつける形になっているのはご愛嬌)。ちなみに視聴者が見事グロッタ推しになった一方で、演者の千歳女史の方も直接対峙した影響からヴァレン推しになったようである。
関連タグ
ランゴ・ストマック(長男・ストマック社社長)
ニエルブ・ストマック(次男・ストマック社技術開発担当)
シータ・ストマック:(次女・ストマック社仕入れ統括。ジープとは双子)
ジープ・ストマック:(三男・ストマック社仕入れ統括。シータとは双子)