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「凄い力じゃのう……手術、成功しとったんか!? 今のちまいのは眷属じゃろ? そうか、これがお前さんの眷属の能力か! もう、成功しとったなら、早く教えてくれれば良いものを……ブーシュの奴、水臭い!」

「わしはデンテ・ストマック。お前の父さんの……父さんの……弟じゃ! は〜はっはっはっ!」


「虜になってしまうと、やめられないのじゃよ、闇菓子は。我ながら、罪なものを作ったもんじゃ」


CV:多田野曜平

スーツアクター岡元次郎


概要編集

仮面ライダーガヴ』の登場人物の1人。第5話より登場。


ショウマの父方の大叔父(祖父の弟)にあたるグラニュート

かつてはストマック社で技術部門を担っていた重鎮にして、実兄ゾンブ・ストマックが入手した新素材を用いて共同で作り上げた闇菓子と、それを効率良く製造するための「人間をスパイスとして利用する」システムを開発した、本編における悲劇の元凶の片割れとも呼べるキーパーソン。大甥であるニエルブを技術者として鍛えた師匠でもある。

本編では自らの意思でストマック社のみならずグラニュート界を離れ、人間界の洞窟を根城にし隠居生活を送っている。


クジラカエルの中間めいた、大柄な姿をしており、後頭部から長く白い髪を編んで2つに垂らしている。首元には大きめな襟巻きが覆っている。

また、シータやジープと共通の外観をしたガヴがあるものの、老齢に加え不摂生(後述)が祟ってか、上顎の歯が全て抜けてしまっている。またガヴの中央にはミミックデバイザーに似た金色のバックルを装着しているが、デバイスとしては用いられておらず擬態能力もない。

また、頭部の口吻に相当する部位は上顎と下顎は明確にあるが、口内全体にステンドグラス状の皮膜が張っているような形状をしている(ただし、大口を開けられる事実から、皮膜ではなく歯茎の可能性も考えられる)。

グラニュート界では、一般グラニュートと同様に貴族風のコートを着用していたが、人間界では「服など要らんわ〜!」とばかりに全裸で生活している。ただし、必要に迫られ人通りの多い場所に出る際には、異形の姿はバレないようスーツやマフラーなどで変装を行う(傍目ではかなり雑な変装だが、本人は自信満々な模様)。


甥であり上司であったブーシュが下した決断(井上みちるその間に生まれた息子であるショウマを迎えた決断)を拒絶しなかった数少ない人物であり、周囲から嫌われていたブーシュの唯一の理解者。更にブーシュの依頼を受けて、眷属を作る力のなかったショウマの〈赤ガヴ〉に改造手術を施した経緯がある。



人物像編集

厳つい風貌に反し、軽妙かつフレンドリーな言動が特徴で、大甥・姪達と異なりブーシュやショウマに愛着を抱いて協力するなど、人間を侮蔑する意識も持っていない(前述の通り人間をスパイスにする研究を行っていたため、愛着に発展したのはショウマとの出会いがきっかけになったと思われる)。

一方で第15話での発言から、目をかける相手以外には関心が薄く、時に面白半分に他者の命を軽視する発言を漏らす場面も。


お菓子を優先しての転落人生を全く気にしていなかったり、変身したショウマに上記のセリフを発しながら警戒心を持たないまま近づく、上記の雑な変装を自信満々でいるなど、年齢に反して保身よりも知的好奇心を優先する子供っぽい面も大きい。

しかし、名家の出身かつ大企業の主幹エンジニアを勤めた過去から、上記の子供っぽさは無自覚な特権階級めいた価値観の表出にも見え、実際に不謹慎な言動から相手の不興を買ってしまうなど、大役を勤めた人物とは思えない程の浅慮を見せるのが難点。

それを裏付けるかのように、ブーシュのショウマやみちるに対するスタンスも「愛していた」ではなく「可愛がっていた」と語るなど、無自覚に人間をペット感覚で認識している節もある(ただし、デンテの年齢や血統などを考慮すると、孫同然に歳が離れた親族に向ける「可愛い」の可能性もあり得る)。

また、ショウマを本心から気にかけてはいるものの、歳のせいもあり彼の名前を覚えられておらず、再会してしばらくで間は「お前さん」と呼んで凌ぐも程なくバレているし、改造を施した当初のショウマに関しては「つまらなくなった〈闇菓子〉に代わる興味と好奇心の対象」とも見ている節が強かった。

もっとも、ミミックキーを所持してない(と思われる)身でありながら、ゴチゾウに請われるままにショウマを助けに行く様子から、ショウマに対する交情の念は間違いなく持っているのが察せられる。



動向編集

第5話で行き倒れた青年を偶然発見し、自ら改造した〈赤ガヴ〉からそれが成長したショウマであると見抜き、根城に匿い幼少期の事実を教えた結果、再びショウマと交流を持つようになる。


上記のブーシュの懇願により改造手術を行うデンテであったが、前例のない事例なのもあり彼の技術をもってしても手探り状態になり、効果は現れなかったが、彼なりに「何とかできないか?」と試行錯誤する内にショウマへの愛着が芽生え、人間の研究でその糸口を見出すべく人間界に渡ったが、人間界のお菓子にハマって(根城の洞窟には、彼が集めたお菓子が多数置かれている)そのまま居着いてしまい現在に至る。

グラニュート界での上流階級生活から一変した浮浪者生活や、お菓子の食べ過ぎによる体型変化を「このザマ」と自嘲してはいるが、当人は「住めば都」とばかりに今の生活を気に入っている模様。

そのため、ストマック家の現状(元凶であるブーシュの死やランゴ達の台頭、そしてショウマの逃走)も、全く把握していなかった。

成長した彼との再会と手術の成功に喜ぶ一方、ショウマが語った自らの不運を聞くも思わずブーシュの擁護をしてしまい、その場は感情に身を任せて飛び出したショウマとケンカ別れをする形になってしまう。


しかし、続く第6話でショウマが手土産と共にやって来ると、早速チョコとポッピングミを平らげる。

ショウマから「これからも人間界のお菓子を融通する代わりに、人間を助けるサポートをして欲しい」との頼みを持ち掛けられ、「一応ワシもストマック家の一員じゃぞ?」と前置きしつつも相手の次の一手を待つ素振りを見せると、ショウマは「改造を施した〈赤ガヴ〉 が今後も成長する可能性」や、人間界を素直に気に入っている本心を問われた。

そんなショウマの強かな姿を見て増々彼を気に入り、デンテは遂に協力者となった。


第7話では訪ねてきたショウマに新しいガジェット・ガヴフォンを手渡し、その説明を終えるや否やショウマから自分以外に改造されたグラニュートの存在の有無」を尋ねられ、デンテは「ガヴ以外の存在がいる」話を疑問に思う。


第13話冒頭では、ショウマから辛木田絆斗仮面ライダーヴァレンと共に戦っているところをガヴフォンで見せられながら「人間が自分のように眷属を使って変身できるのか」と尋ねられると、デンテは「人間がショウマのように変身するためには、グラニュートの力を取り込まなければ変身できない」「それができるのはグラニュートしかできない」と推測した。

その後、新たに「絆斗のお母さんの写真を見た瞬間、頭の中に火花が走ったような感覚に襲われた」と漏らしたショウマに対し、デンテは「もしかしたら……お前さんの記憶は所々抜けているのかものぅ」と指摘し彼を動揺させた。だが、直後にショウマから「(デンテおじさんも)俺の名前を忘れているでしょう!?」と返され、図星を突かれたのかデンテは「ワシはおじいちゃんじゃから……」とたじろぎながらも、自分の年齢を理由に弁解してゴチゾウに小突かれた。


第14話では直接的な登場はなかったものの、シータジープの回想シーンで、ブーシュの電話の相手として存在が仄めかされた。


第15話では「ストマック社から抜けたい」と相談しに現れたグラニュート・ロジョーの話をショウマから聞き、デンテは「そんなヤツ居るかのぅ? 闇菓子の魅力に抗えるかのぅ」と疑い半分に漏らすや「ワシはお菓子の魅力には勝てんがのぅ!!」と茶目っ気を見せた。だが、直後に「おったとしても、そういうヤツは誰にも言わずこっそり消えるもんじゃからなぁ。いや、ひょっとしたら消えたんじゃなく……秘密裏に消されとるのかもしれん」 と笑い飛ばすような調子で伝えると、ゴチゾウの連絡を受けて急いでその場を後にするショウマを見送った。


続く第16話では、結局そのバイトに裏切られた挙句、絆斗が攫われた事態に気を病むショウマを慰めつつ、自らが片棒を担ぎ産み出した闇菓子の恐ろしさを痛感する(と言っても、そのニュアンスはむしろ自画自賛に近く、反省の色は見受けられなかったが)。

しかし、未だに気を病むショウマを見て「落ち込んでいるのは、裏切りや拉致だけではない」と察して探ると、ショウマは「絆斗に自分の正体を伝えていない」 と胸のつかえを吐露し、デンテは珍しく真面目な調子で「正体を明かさない方が良い」 と釘を刺した上で「知られたら、次にヴァレンが狙うのはお前さんじゃぞい」と警告した。


第22話(リアルタイムでは約1ヶ月ぶりの登場)では「倒れてしまったショウマを助けてほしい」ゴチゾウの働きに応じ、変装して現場に駆けつけ根城まで連れて帰る。

翌日、目覚めたショウマにデンテは「赤ガヴの機能不全(=生成されたゴチゾウが生み出されずに体内に留まっていた) で倒れていた」と不調の原因を伝えた。直後にショウマはデンテが擬態もせず街を出歩いたのを危惧したが、その時は世間が自分の偽物の蛮行で話が持ちきりだった上に、回収されたのが夜中だったなど幸運が重なり杞憂に終わった様子。


第23話でも続けて登場。

未だに〈赤ガヴ〉の不調を起こしているショウマが、一連の事情を話したラキアと共に来訪したので、デンテは笑顔(?)で2人を出迎えたがうっかり「ワシが〈闇菓子〉の製造者じゃ」と宣ったために、それで弟のコメルを喪ったラキアの逆鱗に触れ襲われ掛けてしまうが、突如ショウマが倒れたためにそれ以上の追及をされずに終わった。

その後、デンテは「元々ストマック社は普通のお菓子製造会社だったが、兄貴であるゾンブが『異世界で見つけた未知の素材』を持って来たために、それでワシが菓子を作ったら売れて、更に兄貴が中毒性を突き詰めた物が〈闇菓子〉」「兄貴が『〈闇菓子〉を使って天下を取ろう』との野望を抱いたのを機に〈闇菓子〉を作るのがつまらなくなり、逆に〈赤ガヴ〉の改造・強化の研究が楽しくなった」(いずれも要約) と、ストマック社と〈闇菓子〉の歴史、自身がストマック社を辞めた経緯を諸々に語った。

番組後半では登場しなかったものの、ショウマがデンテに会いに行った本来の目的である「自分以外に似た境遇の兄弟がいるのでは?」 の疑問には答えていた。


BGM編集

デンテのテーマ編集

荘厳なオーケストラ調だが陽気さを感じさせつつ、しかしながら最後には不穏さも含む、良くも悪くも彼を有り様を示すような曲調となっている。

参考動画


余談編集

  • 名前の由来はイタリア語で「」を意味する「デンテ(dente)」と思われる。
    • ストマック兄妹らの名前はあらゆる言語の「」を意味する言葉、ブーシュの名前はフランス語で「」を意味する言葉から由来しており、デンテもに関連する器官の名称から由来している。
  • 声を演じる多田野氏は『仮面ライダー電王』のホエールイマジン以来で、実に17年ぶりの仮面ライダーシリーズの出演となる。奇しくも容姿が似通っている。
  • デザインは全身が怪人であるためか、他のストマック家メンバー(篠原保氏担当)と異なりK-SuKe氏が担当。ただし、幹部級の怪人である点から、篠原氏デザインラインが意識されている。
    • 尚、ネット上ではクジラに似たデザインと評されるが、K-Sukeは「厳密には違う」と否定している
      • 後にストマック家の記事にある通り「北欧神話をモチーフにしている」と明言されたため、口の造形お菓子を噛まずに飲み込む 描写などから、デンテはヨルムンガンドの可能性が考えられるが……。
  • 愛着を持つショウマに対しては友好的に接しているものの、人間と深く関わる以前には元々は人間からスパイスを抽出する技術を開発していた、ブーシュに請われるままに幼いショウマに強化改造手術を施す等々の点から、一部の視聴者からは「友好的だけど倫理がない」と手厳しい評価をする人もいる。
    • 「デンテはグラニュート族なので人間の物差しで図るべきではない」……に類する擁護意見もあるが、同5話にて闇菓子はグラニュート社会でも違法(そして、閉じ込められていたショウマとみちるはまだその実態までは知らない)とも描かれている(それが「あくまで闇菓子の中毒性が問題視されてるだけで、人間はどうでも良い」のか「人間を傷つけるのもいけない」のかは不明だが)以上、少なくとも「違法である闇菓子に関わる技術を開発」している上に「それに対する悪気や負い目を感じているようには一切見えない」上、第15話での「居たとしても、そういうヤツは(以下略)」発言もジョークのつもりで笑い飛ばしていたが、見方を変えれば「末端の人員の1人2人消えても、大勢に変化が起こりはしない」とする酷薄さの顕れと解釈できる時点で、グラニュート族の物差しで測ってもやはり倫理的とは評価し難いだろう。
      • また、デンテの言動自体は無配慮そのもの(ショウマからすれば「自分達が苦汁を嘗めさせられた上、母はストマック家に殺された」にもかかわらず、デンテはショウマの苦難を一切考慮せず「ブーシュの言動は『ショウマとみちるを守る』意図があった」と擁護した)なのは否定できず、その意味では人間とグラニュートの物差し以前の話である。
      • 16話では「我ながら、罪なものを作ったもんじゃ」とどこか自慢げに語る、23話では「〈闇菓子〉を作ったのもワシじゃ」と被害者の親族であるラキアの前で平然と暴露するなど、自身の行いを全く反省していない振る舞いはその後も続いている。
    • ただし、新たな仮面ライダーの支援者の酸賀研造もデンテと同じように、友好的に見えて倫理が乏しい技術者 であるが、あちらは赤の他人同士かつ純粋な利害の一致のビジネスライクな関係であるのに対し、デンテとショウマは(現在はデンテの一方通行気味だが)互いに面識がある血族と対照的になっている。
      • 総じて、酢賀やニエルブが『自分の興味のためなら倫理をも無視するタイプ』 なのに対して、デンテは『自分の行いをそもそも「倫理に触れるか否か?」の考え自体が欠如している』タイプなのだろう。そのためデンテ自身は積極的に悪事を働かず、ショウマに対しては善意から援助を行っている一方で、無神経な発言も並行してしまう。
  • 一応、ハーフグラニュートのショウマだけでなく、純血のグラニュートも人間のお菓子を飲食し気に入る可能性を示した初の人物である。
    • 後にニエルブも人間界のお菓子を食べたが、こちらは〈赤ガヴ〉とゴチゾウの研究の一環 で食べた意図が強く、目立った反応を見せていない。
  • 第22話で見せた変装により、一部の視聴者が抱いたであろう「今までどうやって人間界のお菓子を入手したのだろう?」 の疑問の解決に繋がった(……と思いたい)。
    • ただし、外見の問題をクリアできても「お菓子を買う金銭はどう得ているのか?」とする、根本的な疑問の解決にはならないが……(廃棄品をこっそりと盗んでいるのだろうか?)。

関連タグ編集

仮面ライダーガヴ

グラニュート ストマック家


善玉怪人?:人間を直接襲ったわけではないが、そもそも人間が襲われるようになった一因ではあり、現在も闇菓子自体に否定的な訳ではない。またショウマに対する悪意もないが気遣いもない発言も目立ったが、再三の通り第16話で漸く真っ当な一面を見せ始めた。


悪意のない悪意地獄への道は善意で舗装されている:上記の言動と所業を纏めるとこうなる。


フィリップ:および所属組織を離反して下野した前歴、頭脳や知識などの面でサポートを行う仮面ライダーの味方のポジションに落ち着いた点、その根底の倫理観や言動が「ビギンズナイトを経験せずに改心しなかったフィリップのIF」とする声もある。


常磐順一郎過去に登場した、主人公の大叔父。


クジラ怪人:鯨モチーフの怪人でデンテに似ており(上記の通りデンテはクジラモチーフではないが)、主人公に協力するポジションである点から連想した視聴者がいた。故に「最終的に裏切り者として倒されるのではないか?」と、この手の善玉怪人にありがちな末路を不安視する声もある。


緑川弘:仮面ライダーを生み出した科学者繋がり。特にシン・仮面ライダー版は悪人ではないがどこかズレた善意の持ち主であり、倫理観がない点が酷似している。


キャンディ大王:多田野氏がかつて演じた映画及びお菓子モチーフのゲームのキャラクター。軽い言動や陽気な性格はデンテそっくりだが、その実態は……


空見遼太郎:多田野氏がかつて演じていた5年前のプリキュアのキャラクター。


おやっさん

一ノ瀬珠美デンテ・ストマック/甘根幸果

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