「かわいそうねぇ、ママと同じ人間だったら……一緒に死ねたのにぃ〜!」(第4話)
概要
『仮面ライダーガヴ』の登場人物の1人で、ストマック家の三男。
ドレスような衣装や中性的なルックスもあり女性にも見えるが、れっきとした男性である。
ストマック社では双子の姉であるシータと共に仕入れ統括を担っている。
容姿
双子なだけに怪人態も犬や狼などの獣を彷彿させる白い頭部を持つなどシータと瓜二つ。
しかし、擬態時のシータとの差異は長髪の左サイドが白く女装していること。
黒いケープを羽織った白いドレスに身を包んでおり、女性のような柔らかい口調で話すなど姉弟で男女の特徴を逆転させている。
ストマック家が共通で持つ杖は、右肩に掛けることで左腰付近にぶら下げている。
人物
基本的に姉のシータと比較すると落ち着いた冷静な性格で、優秀なアルバイトに対しては好意的に接するが、エージェントからアルバイトが姿を消したと聞いた際には「あっそ」と冷淡な反応しか示さないなど、本質は冷徹且つ薄情な気質を持つことをうかがわせる。
グラニュート界で動いている兄や姉達とは異なり、人間界に潜伏させたバイトが姿を消したことを怪しむなど、現場担当ならでの冷静な視点を持つ。
シータと併せて、闇菓子に不可欠なヒトプレスの仕入れ担当と言うことや兄弟の中では末子と言うこともあり、業務に対して上司でもある兄姉からはパワハラまがいの扱いを受ける場面も少なく無くないが、社員としても家族としても彼らに対しては頭が上がらず中間管理職的な気苦労も少なく無い模様。
シータ共々自分達がストマック家内で一番立場が低いことも自覚しており、自分達は出来損ないではないという一種の自己肯定感を得るために稼業に従事している節がある。
反面、自分の力で事態を解決しようと言う意識はシータと揃って薄く、仕入れについてはバイトに一認してフォローもせずに下請けのみ行なったり、ショウマの始末についてもニエルブに助力を得るも対抗策が無くなってからは早々に諦めている。バイトの仕入れ品質向上についてもあくまで良質なスパイスを集めるのが得意なバイトを選別するのみで、そこから助力したりする事は最後までなかった。事実、このような体制についてモチベーションが低下したり不満を抱いていたバイトも少なくなかったようで、仮面ライダーが認識される以前から「やつら(バイト)が飛ぶなんてあるあるだしな」とシータが語るなどバイトの運営能力はあまり高くなかった模様。
動向
自分たちが召喚したエージェントの情報から、バイトのグラニュートが失踪ではなく撃破されている事実と知ると同時に、それを倒すグラニュートの腹部に「赤ガヴ」があったことからショウマであることを確信。
しかし、兄たちの弱みを見つけたこともあってか自分たちだけで愉しむために内緒でエージェントを使って抹殺しようと試みるが、彼の変身するふわマロフォームの猛攻で撃破されたことで一先ず撤退した。
その後、仕入れ担当としての自覚が欠けているのではないかとランゴからシータ共々「任されたなら責任を持て。自分で考えて動け。出来ないなら家族だろうと切り捨てる」と叱責された上に脅されたため、遊ばずに大人しく仕事を遂行することにした。
しかし、ショウマによって人間界にある拠点の一つが潰されたことを知り見下していた玩具ではなく自分たちの立場を危うくする邪魔者になると焦りを覚え、秘密裏にショウマを排除しようと幾らか話の通じる技術者のニエルブに相談を持ち掛ける。
頼みのニエルブにも協力を断られた後は損失を補うべく作業を勧めていたが、仕入れが滞っていることにクレームを入れに現れたグロッタに詰め寄られ、バイトに責任を押し付けてどうにかやり過ごすことに成功した。
しかし、グロッタが仮面ライダーと戦闘したことで人間界に対抗戦力があることを報告し、会議の場で今までの失態を追及されてしまう。その際に「赤ガヴ」=ショウマの生存を黙っていたこともシータと揃って失言したことでランゴから呆れられ、クビを宣告された。
グロッタの励ます振りをした煽りに耐えながらも、自分たちに恥をかかせたショウマへの怒りをシータ共々募らせていた。
第9話にて名誉挽回をするべくランゴに直談判し雪辱を果たすべく行動を開始。
質の良いヒトプレスの確保をバイトのグラニュートに任せ、自分はシータと共に赤ガヴの始末を実行するべくエージェントを使ってショウマを誘き寄せる。
ニエルブの製作した通称「ニエルブマシーン」によるレーザーでガヴ・ふわマロフォームやチョコダンフォームの装甲を焼いて溶かすことで窮地に追い込むが、土壇場でグルキャンフォームへの変身を許してしまう。レーザーすら寄せ付けないグルキャンフォームの装甲によって防がれた挙句、ブルキャンガトリングで兵器ごとエージェントが撃破されてしまう。一つ目の目的が果たせなかった事実に動揺するも何も出来ないため撤退する道を選んだ。
結果としてヒトプレスの確保とショウマの始末に失敗したことでランゴから改めてクビを宣告され、今後は政略結婚の道具としか扱われない事実にシータと手を握ることしか出来なかった。
余談
名前の由来はヒンディー語で「舌」(した) を意味する「जीभ」と思われる。
演じる古賀氏が中性的な声や体格の分かりづらい衣装を着用しているのもあり、PVを見た初見の視聴者からは女性だと勘違いする声が出ていた。また、おそらくこのようなキャラクターは仮面ライダー史上、いや特撮史上初だと思われる。
シータ共々敵ながら境遇や動向を心配する視聴者は多く、8話放送終了後には「双子ちゃんクビ」がトレンド入りするほどであった。
また、近年の仮面ライダーシリーズの展開を踏まえると恒例と化した玩具版でLEDが使われるダークライダーの新型のベルトが出る時期が近づいているため、視聴者からは「双子のどちらかが始末されそう」「失態を重ねすぎた挙げ句そういった新しいベルトの開発の実験台にされて切り捨てられるのではないか」といった声も上がっている。
さらに11話でランゴに富裕層に嫁ぐよう宣告された際には双子の反応から「処刑されるよりはマシかも知れないが、嫁がされて離れ離れにされるのはある意味死よりも酷い罰なのでは?」という反応も見られた。
関連タグ
ランゴ・ストマック(長男・ストマック社社長)
グロッタ・ストマック(長女・ストマック社菓子製造統括者)
ニエルブ・ストマック(次男・ストマック社技術開発担当)
シータ・ストマック:(次女・ストマック社仕入れ統括。ジープとは双子)