「ハッ!これを返せって?…冗談じゃないぜ!!」
人間態の演者:兼任(第7話)、KOUROSH AMINI INGO(第8話)
データ
身長:197.7cm
体重:91.8kg
特色/力:泡状物質の放出/射出物の遠隔操作及び擬態形成
概要
ストマック社に雇われ、グラニュート界から人間界に現れたグラニュートの一体。
当初人間界では、美術商「岩清水克美(いわしみず かつみ)」と名乗る、派手な装いをしたサングラスの男性の人間態で潜伏・暗躍していた。
頭部に肉食魚のような小さく鋭い歯を持つだけでなく上半身は鱗に覆われており、平らに置かれた黄色い眼の魚を正面から見たような姿が特徴。また、不気味に笑っているような口部分は剥き出しになったエラにも見える。ハエの意匠は右肩。
下半身はウィップル等と同じ細めな造形のもの。
両手の掌には丸い穴が空いており、そこから泡状の物質や小魚型の射出物を放つ。特に射出物は壁を貫通するほどの速度と威力を持ち、さながらマシンガンのように連続して撃ち込むことも出来る。
射出物を発射する能力はストマック社の技術者であるニエルブからの改造を施されて得たもので、この小魚は統率の取れた集団行動や、群体化によるディーンの擬態を形成する事も可能。
若手のアーティストに旨い話を持ち掛け自分の拠点であるアトリエに連れ込み、隙を突いてヒトプレスにしてはストマック社に納品している。
騙されやすい人間を見抜き、かつ相手を警戒させないよう立ち回るなど非常に口が上手く、その手口は釣り……悪く言えば人間社会の詐欺に近い悪質なもので「売れない奴にわざわざ夢を見させてやった」・「むしろ騙される方が悪い」と言わんばかりの態度で開き直っている。
活躍
「こんにちは。私、川越でギャラリーを営んでおります、『岩清水』と申します」
グラニュート界でニエルブから「実験」と称した改造手術を受けると人間界で活動を再開。宝屋敷雅子宅で居候している彫刻家・立彫珠希に目を付けると、言葉巧みに拠点としている自身のアトリエへと誘い込んでヒトプレス化に成功。
「こんにちは。小さいギャラリーですけど、ごゆっくり」
ショウマ「見たいのは作品じゃない。アンタの正体だ!」
その翌日、偵察していたゴチゾウの連絡を受けたショウマに勘づかれ、ガヴフォンから映し出された証拠の映像を突き付けられ、彼からの最期通告を聞き終わると上記の台詞で吐き捨て、ミミックキーを引き抜き擬態を解除し、ショウマが変身した仮面ライダーガヴと交戦する。
掌から射出する小魚弾で距離を取りながら戦うもチョコダンフォームにチェンジしたガヴとの銃撃戦に押し負け、必殺技「チョコダンフィニッシュ」の直撃を受けて爆散した。
「コンバンハ。私、イタリアデ画商ヲシテイル、「サルディーナ」ト申シマス」
しかし撃破された筈が、お洒落な装いとカイゼル髭を生やしたイタリアの画商「アマント・サルディーナ」なる人物に擬態して再び宝屋敷邸を訪問。今度は画家の絵川末継に目を付ける。
言葉巧みに唆して彼をその気にさせようとするが、昨日の今日で似たような事が起きて偶然にしては出来すぎていると怪しんだショウマが、わざと紅茶を衣服にこぼして服を捲ったことで腹の〈ガヴ〉がバレてしまい、擬態を解除して「アリーヴェデルチ」と言い残して逃走。
追跡してきた絆斗が変身した仮面ライダーヴァレンとの戦闘を開始し、更にショウマの変身するガヴが合流したことで一気に追い込まれ、チョコダンフォームの銃撃に翻弄されると、今度はヴァレンの必殺技を受けて「マンマミ〜ヤ〜!!」と叫んで、爆散。
「残念だったな!教えてやろう。俺は“不死身”なんだよ!」
だが、何事もなかったように復活し、その後も何度か必殺技を叩き込まれて直様復活し、軌道を変えられる小魚弾を乱射して二人を追い詰めるが、末継の気持ちを弄んだことに怒りに任せてペンキをぶちまけた甘根幸果の乱入に動揺し、再び必殺技が直撃するもすぐさま復活。
その際に浴びたペンキが跡形もなくなっていたことから、周囲を調べ始めたガヴによって「不死身」のカラクリを見抜かれ、初戦でも小魚の群体で分身を作り出すことで本体は逃げ仰せていたことが明らかとなってしまう。
肝心の能力を見抜かれたことで分身を小魚に戻して応戦するも追い菓子で武器を増やした二人の銃撃戦に対応出来ず、二人の必殺技を同時に撃ち込まれて今度こそ撃破された。
余談
固有名の由来はイワシの英語名である「sardine(サーディン)」と思われる。人間としての名前も
- 岩清水=「いわし」みず
- アマント・サルディーナ=イタリア語でそれぞれイワシ 「sardina」+愛好「amante」 繋げて読むと「イワシ大好き」
とモチーフを思わせる名前になっている。
イワシをモチーフにした怪人は、ライダー怪人はおろか東映特撮全体でも例の無い初めての事例である。小さな魚状の射出物を群体として操る能力は、『スイミー』やそれをモチーフにした『ヨワシ』が元ネタになっているものと思われる。
第8話ではイタリア画商であるサルディーナに化けていた影響か、言葉の節々に「アリーヴェデルチ」「マンマミーア」「チャオ!」と耳馴染みがすごい外国語のリアクションを発していた。特に「アリーヴェデルチ」についてはネット民の間ではあちらの方(正確にはこれ)もを連想してしまった者が続出し、後者からセットで連想された「さよナランチャ」が一切発言されていないにもかかわらずトレンド入りしてしまう事態が発生。非ニチアサ民の中で困惑と思い出し笑いが巻き起こった。
なお、サルディーナを演じていたインゴ氏はイラン人である。
※一応言っておくと「アリーヴェデルチ」・「チャオ」は「さようなら」、「マンマミーア」は「なんてこった!」といった意である。
関連タグ
ライノセラスファンガイア:人の夢を支援すると謳いながら人間達を騙すライダー怪人。
ペイント・ロイミュード:芸術家に扮して、人間達を拐うライダー怪人。
グレムリンのワライコ僧:ヒロインに(お菓子の材料である)小麦粉をぶっかけられた特撮怪人。