「面倒臭えなぁ…俺は闇菓子が食いたいんだ!邪魔するんじゃねぇ!!」(第12話)
データ
- 身長:209.8cm
- 体重:113.6kg
- 特色/力:突進/大顎/火球
概要
ストマック社に雇われ、グラニュート界から人間界に現れたグラニュートの一体。
れっきとした成人男性(?)だが、人間界では黒いランドセルと青い手提げ袋を持った小学6年生の男の子という全く別のアンバランスな人間態で潜伏・暗躍している。
なお、黙っていれば誰にもバレないとさほど重要視していなかったのか、幼い外見に反して声は人間態でも本来のドスの効いた低い声で話し、この姿でも大人を投げ飛ばせるだけのパワーを持つ。
人間界の文化にも精通しており、「ニワ」というハンドルネームを用いてSNSを利用していた。
ハウンドとよく似た堅固な肉体を有しており、ワニのような明るい緑色に彩られた爬虫類の身体に手足や首元にブラウンカラーの獣毛を生やした大柄な蛮族の如き姿の持ち主。
最大の特徴として〈ガヴ〉とは別に、胸元から無数の牙を覗かせる巨大な大顎を生やしている。
下半身はボン等と同じゴツゴツした造形のもの。
その強固な肉体を誇示するかのような突進を得意としているほか、腹部の大顎は強力な噛みつき攻撃や、敵の攻撃や障害物を食い千切って無力化する(噛み砕いた障害物は凄まじい吸引力で吸い込み、飛び道具として吐き出すことも可能)など、攻防一体の武器として機能する。その大顎で捉えた獲物を木っ端微塵に粉砕し、火球の放出で止めを刺す戦法が得意。
しかしモチーフのワニ同様噛む力は強いが顎を開く力は弱いため、武器が胴体の大顎頼のみなのもあり封じられると途端に無力化されてしまう。
SNSで知り合った女性を言葉巧みに惚れさせ待ち合わせに指定した場所に誘い込み、心が弾んでいる瞬間を捕えてヒトプレスにしていたが、本来の粗暴な言動とは裏腹に、人間を拐う手口は非常に巧妙で狡猾。
雑居ビルの喫茶店を待ち合わせ場所に指定し、普通ならまず怪しまれない小学生の姿で、廊下で本を読むふりをしながらターゲットを待ち受ける(栄美のケースでは、同ビル内の学習塾の看板の下に座っているという念の入れよう)。仮にターゲットの関係者が怪しんで喫茶店内で張り込んでいても、店に入る前に捕まえてしまうのだから姿を見られる恐れはないし、まさか小学生が相手とは思われないという、二重三重の保険を掛けた悪辣な知能犯である。
SNS上ではネットから拾った辛木田絆斗等の大人の男性の画像や甘言を駆使して騙すなど、恋する乙女の恋心を付け狙い弄ぶロマンス詐欺のようなそのやり口はまさにストマック社所属のグラニュートらしい外道。
SNS上では、女性を騙す為に普段の粗暴な口調とは打って変わって、モチーフにちなんでか植物や自然に関する単語を多用してのポエマー染みた比喩表現を用いた甘言で会話しており(幸果曰く「地球温暖化トーク」)、こちらも人間態同様に本人とのギャップが激しい。
反面、そのような露骨な甘言を使うのが癖になってしまっており、別のアカウントを使ってもその癖が抜けずに正体を勘付かれるなど迂闊な一面もある。
ターゲットの幸福の感情を高める為に時間を掛ける分、一度の納品数こそ少ないが良質なスパイスを集めるのは得意なようで、社長であるランゴから直々にスパイス回収の命令を受けていた。
活躍
新たなヒトプレスのターゲットとして鳥谷栄美に目をつけ、SNSで繋がった彼女を絆斗の顔写真と言葉巧みな話術で唆し、待ち合わせの日を取り付ける所までに業務は進んでいた。
一度は、姉の様子を見た妹の葉奈が胡散臭いと訝しみ、寿司屋で出会ったショウマら「はぴぱれ」の調査や絆斗本人もきっぱり違うと断言したため、明日は会わないように釘を刺されるが、結局「自分の目で本当の『ニワ』を確かめに行く」と翌日、待ち合わせ場所へと向かってしまった。
そして、待ち合わせ場所に指定したビルの通路で本を読んでいるフリをしつつ、栄美が来たタイミングで捕獲することに成功。
受け渡し場所の裏路地でランゴのエージェントにヒトプレスを渡そうとしたが、襲われていると勘違いしたショウマに阻まれたことで失敗してしまう。
「邪魔すんなよ……!」
ショウマ「お前、グラニュートだったのか……ってことは、あのビルで栄美さんをヒトプレスに? いや、栄美さんを誘い出した『ニワ』さんもお前か!」
「お前、やけに詳しいじゃねえか」
エージェント「そいつが例の『赤ガヴ』だ」
「へぇ~……大したことなさそうだけどなぁっ!!」
本来の声を聞いて動揺した彼を投げ飛ばすと、改めてエージェントにヒトプレスを差し出しながらミミックキーを引き抜いて本性を表し、二体のエージェントと共に仮面ライダーガヴとの戦闘を開始。
ヒトプレスをパスしながら自慢のパワーで手玉に取りつつ、視察に来ていたランゴの口から報酬が倍になる話を聞き、意気揚々とした態度で自分の手に渡ったヒトプレスを持って撤退することに成功した。
道中、自身の名を騙る偽物を捕まえるために変装して調査していたが、かつての壮士のように電話の返答が来ない事に異変に気づいて走り回っていた絆斗と偶然にも遭遇し、そのまま彼の変身する仮面ライダーヴァレンとの戦闘をする羽目に。
能力と体格の相性から優位に追い詰めるも捨て身覚悟のヴァレンにヒトプレスを奪還されてしまい、エージェントを倒して後を追って来たガヴの手に渡ってしまう。
「せっかくたんまり闇菓子をもらえるチャンスだったのによお……!どうしてくれんだよ!」
腹いせに満身創痍のヴァレンに火球を浴びせて変身解除に成功したが、結果としてヒトプレスの確保には失敗する形となり、絆斗に止めをさすべく再び炎を吐き出そうとするも、ガヴに妨害されたことで二人の逃走を許した。
一応、邪魔者を追い払うことには成功したため、今度は「ゲタロウ」という別のアカウントと顔写真で新たなターゲットを探し始めるも、特徴的な歯の浮く文体によって、徹夜で調査していた幸果に特定されてしまう。
幸果と会う約束を取り付けいつも通りに小学生の姿で待ち、やってきた女に襲い掛かるがそれは幸果ではなく女装したショウマ。
絆斗も現れた事で罠に嵌められたと気付いて、苛立ちながら擬態を解除してダブルライダーとの戦闘を開始。
前回と同じように自慢の肉体で痛め付けようとするが、前回と同じ攻撃方法であることから二度は通じずドーマルフォームに変身したヴァレンの攻撃やガヴとの連携技に翻弄されてしまい、ドーマルの能力で出現させたドーナツ型のリングで完全に拘束されたところをグルキャンフォームにチェンジしたガヴの「バクキャンブラスト」とブルキャンガトリングによるオーバーキルじみた一斉放射の直撃を喰らい爆散した。
手口が悪質すぎたためか、上記の台詞の通り既に闇菓子に毒されていて救えないと判断したためか、はたまたヴァレンこと絆斗が殺されそうになったことに怒りを抱いたためか、ショウマはこの怪人に対して最後通告を行うことはなかった。
ちなみに撃破された様子はヴァレンが撮影しており、騙された栄美を安心させるためのベストアングルな証拠映像として提出された。
余談
- 名前の由来は「アリゲーター」からと思われる。ハンドルネームとして用いていた「ニワ」の名前もそのまま「ワニ」を逆さ読みしたもの。第2のハンドルネームの「ゲタロウ」も「アリゲーター」の捩りとなっている。ちなみに2007年の戦隊作品にも「ニワ」という名前のワニ怪人が登場していたりする。
- ワニモチーフのライダー怪人はアリゲーターイマジン以来15年ぶりとなる。
- スーツアクターを担当する寺本氏は『仮面ライダーリバイス』のダイオウイカ・デッドマン、アノマロカリス・デッドマン以来の怪人役での出演となる。
- スーツは上述の特徴の通り、ハウンドの上半身を改造したものにボンなどの共通下半身を組み合わせたもの。そのため、ハエの意匠はハウンドと同じ掌にある。
- 声を演じた田中氏は本作が仮面ライダーシリーズ初出演。また、2020年に戦隊作品に、本作放送開始と同年の2024年にウルトラマンの劇場版にも俳優として出演しており、本作の出演をもって日本の三大特撮に全て出演した役者の1人となった。
関連タグ
アンク(ロスト):人間態が小学生の男の子、怪人態が声優、属性が火のライダー怪人。
タランテスワーム・パープラ、かくれんぼジャマト:子供に擬態して相手を騙すライダー怪人。