「ジャ~···ジャ···」
概要
『仮面ライダーギーツ』に登場する敵対勢力。
突如出現するジャマーエリア内に現れ、エリア内の人々やライダーに襲い掛かるが、その目的は不明。
「人間の世界を脅威にさらす存在」とされ、デザイアグランプリはジャマトから人々を守ることを建て前としているが、ジャマト側の目的が一切不明な事、DGPルールに対しては律儀に従順である事等、両者の関係には謎が多い。
ゲームの世界観に合わせて形態・性質を変化させるという特徴がある。
城なら内部からでないとダメージを与えられない、ゾンビなら頭を攻撃しないと倒せないなど、姿に応じた特性や弱点を持っており、撃破するにはただ攻撃するのではなく、少々頭を捻る必要がある。
中でも「ラスボス」と呼ばれるジャマトは「世界を終わらせる力を持つ」とされ、単体でライダーを変身解除(ないし退場)に追い込むほどの力で周囲に甚大な被害をもたらす。
これが出現するミッションを完了することでデザイアグランプリは終了し、「デザ神」が決定する。
植物が人型になったような生々しい造形や頭部が特徴……というよりも実際に植物のような肉体らしく、攻撃を受けた際は木片のようなものが飛び散る。また、奇妙な鳴き声や呪文のような未知の言語・ジャマト語で話したり、他のジャマトと集団で連携したりとそれなりの知性があると思われる。
また、性別も男女それぞれ存在しているようだ。
外見こそ不気味で動作も予測不能、喋り方も無機質だが攻撃されて「スリトキョ!(冷たい!)」「キョトキョ!(痛い!)」と叫ぶ、「ラサツームアラチャファ!(何すんだよ!)」と憤慨したり「チャキョピピファツワスビ?(大丈夫か?)」と問いかけたり、「トアダジ~!(助けて〜!)」と言いながら逃げ惑ったりとジャマト語を解析すると一応痛覚や仲間意識もあり無感情なわけではなく、それどころか台詞によってはコミカルな存在にすら見えなくもない。
何よりも恐ろしいのは、彼らが絶え間なく進化と学習を繰り返していくこと。
特に謀略編からはポーンジャマトでありながら前回の参加者を苦戦させたり、ジャマト版の仮面ライダーであるジャマトライダーに変身できるようになった。更に、人間の言葉を片言で話せるまでに進化している。乖離編で人間への擬態を可能とした個体が現れ始めている。
そして慟哭編ではついに記憶と人格、更には言動すら完全に人間を模倣出来るようになっており、ジャマトの最高傑作と呼べるほどの成長を遂げた。
一覧
ラスボスとして出現したジャマトは太字で記載
ポーンジャマト
今作の戦闘員ポジ。
無数に出現し、集団戦術でライダーや一般人に襲い掛かる。
ゲーム内容によって様々な形態で出現する。
17話の不良ジャマトの描写からするに、ゲーム内容によっては短い言葉なら流暢に喋れるようだ。それとも前述の成長によるものか?
なかには全然戦闘向きではない、無害にしか見えない者も存在する。
また、練習用の仮想ジャマトとしても出現する。
名称 | 登場話 |
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和装ジャマト | 第1話 |
盗賊ジャマト | 第2話 |
ゾンビジャマト | 第3話 |
トランプジャマト | 第5話 |
近衛兵のようなジャマト | 第5話(回想) |
スーツに赤いスカーフを巻いたジャマト | 第7話(回想) |
海賊ジャマト | 第10話 |
メイドジャマト | 第11話 |
執事ジャマト | 第11話 |
衛兵ジャマト | 第15話※ |
不良ジャマト | 第17話 |
学生ジャマト | 第17話 |
校長ジャマト | 第17話 |
ボールジャマト | 第18話 |
配達ジャマト | 第20話 |
ハットとマントを身に纏いステッキを持ったジャマト | 第24話(回想) |
盗賊ジャマトや海賊ジャマトに似たジャマト | 第24話(回想) |
忍者ジャマト | 第27話 |
紳士服に帽子を被ったジャマト | 第27話(回想) |
ルークジャマト
ウツボカズラに似た姿のジャマト。ポーンよりも強力な個体で、彼らを率いる役割で出現することもある。
名称 | 登場話 |
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頭領ジャマト | 第2話 |
ナイトジャマト
サボテンに似た姿のジャマト。高い撃破難易度を誇り、ラスボスとして出現することもある。
名称 | 登場話 |
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サボテンナイトジャマト | 第7話 |
ビショップジャマト
きのこに似た姿のジャマト。幻惑効果や起爆性などトリッキーな能力を持つ胞子を操る。
名称 | 登場話 |
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かくれんぼジャマト | 第13話 |
爆弾魔ジャマト | 第20話 |
フォートレスジャマト
普通のジャマトよりも破格の巨体と戦闘能力を持つジャマト。本来なら撃破不可能とされる。別名城ジャマト。
名称 | 登場話 |
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スラグフォートレスジャマト | 第1話 |
ラフレシアフォートレスジャマト | 第15話 |
ジャマトライダー
デザイアドライバーにジャマトバックルを装着して変身したジャマト。
高い再生力と、ギーツ・フィーバーブーストフォームと互角に渡り合うほどの戦闘力を持つ。
謎
本来「ジャマトから世界を守るためのデザイアグランプリ」とされているが、そもそも練習用の「仮想ジャマト」が提供されていること、袋いっぱいの退場した仮面ライダーのIDコアが置かれた温室でジャマトの幼体らしき手足の生えた植物を栽培する人物と連絡を取ろうとする描写から本来とは逆に「デザイアグランプリのためにジャマトが生み出された」と考えられる。
また、ゲームマスターから何かしらの指示を受けている事が示唆されており、ゲームマスターによってはジャマトが出現しなかった際にその人物に催促することも。
14話では過去の参加者と同じ言葉を日本語で呟くジャマトライダーも登場するなど、不穏な要素が見られ始める。
更に第16話終盤では、彼らを育てる肥料としてとんでもない物(リンク先ネタバレ注意)が使われていた事が発覚した。
余談
- 全体的なモチーフはチェスの駒である模様。
- 名前の由来は恐らく「邪魔人」(もしくは「ジャマー人」)で「ジャマト」。
- そのほか得点源であることから「的」、和風モチーフから「大和」なども考えられる。
- ゲーム的には「お邪魔キャラ」という言葉が度々雑魚敵を表す語として用いられている。
- 植物がモチーフであることから、「ジャガイモ」+「トマト」→「ジャガト」→「ジャマト」というトンチキな説も。それは30分後の番組のノリだ。
- 上記の通り、本質的にはジャマトとデザイアグランプリの因果関係はないはずである。にも拘らず、ジャマトはまるでゲームのような特定のルールの下に襲来するなど、不自然な様子が見られる。
- しかし、ジャマトは進化する怪物である。ジャマトがデザイアグランプリを把握したり、ジャマトの方からデザイアグランプリを真似てくる可能性も否定できない。
- 出自は不明だが、仮面ライダーの敵であることを考えると今作のライダー達と“同質の力”を使っている可能性が高い。実際、ジャマトたちは進化の末にライダーたちと同じくデザイアドライバーとレイズバックルを使用して変身するジャマトライダーへと進化を果たしている。
- 使用する武器は、過去の東映作品で製作されたものが流用されている。
- デザイナーは竹谷隆之。『仮面ライダードライブ』以来8年ぶりの参加となる。
関連タグ
仮面ライダーギーツ デザイアグランプリ
ジャマト語
ライダー怪人 チェス
仮面ライダーシリーズの怪人
デッドマン → ジャマト
- チェックメイトフォー:『仮面ライダーキバ』に登場した、チェス繋がりの怪人群。
- シャドータウンの管理人:『烈車戦隊トッキュウジャー』に登場した、こちらもチェス繋がりの怪人群。
- インベス:『仮面ライダー鎧武』に登場した敵怪人。最初はゲームの駒として扱われていたが、物語が進むにつれて実態が分かっていき、ゲームでは済まされない事態になっていった。ジャマトの場合は(進化含め)どうなるのだろうか?
仮面ライダーシリーズの敵対陣営
デッドマンズ → ジャマト
- 戦闘民族ドルイドン:『騎士竜戦隊リュウソウジャー』に登場した、チェス繋がりの敵組織。
- アンダーグ帝国、地帝国バグナラク:ニチアサ同期の敵勢力。
ネタバレ
この先、ネタバレ注意!
「種はやがて実り、この世界に繁殖する……ジャマトが支配する理想の世界へと変わるのだ!ハッハッハッハッハ……!!」
栄養と学習、ジャマトにとって重要なこの二つを両立させるのが、デザイアグランプリで退場した参加者……つまりゲームで命を落とした仮面ライダーのIDコアである。
破損し、ひび割れたIDコアはアルキメデルが管理する庭園『ジャマーガーデン』へと送られ、種や肥料のように植えられる。すると成長した木から幼体ジャマトが実り、場合によっては変異種が育つようになる。
謀略編からジャマトたちが今は亡き参加者の言葉を繰り返すようになったのは、IDコアにある記憶を栄養として吸い取っていたから(上述の余談では、後者の説が当たることとなった)。
そうして、実が熟すまで成長したジャマトはやがて退場者の姿を擬態することが可能になる。
更に第24話でジャマト自体が遥かな未来から来た未来人達によるゲームデザイアグランプリの為に作られた敵役、つまりは捨て石に過ぎなかったことが判明。これまでの反応や台詞、人間を襲う理由すらも与えられた役割に準じていただけに過ぎず、そこに明確な自我や意志はなかったのだ。
退場した参加者のIDコアを栄養源とし仮面ライダーとの戦闘を続けたことでジャマトに自我が芽生え、人類が不幸になる世界を望む個体が現れ始める。そして、スポンサーであるベロバによってジャマトによる大会「ジャマトグランプリ」の開催が宣言された。
真の関連タグ
ワーム(仮面ライダーカブト)∶人の姿に擬態できるライダー怪人。こちらの方が擬態の精度が高く、加えて擬態対象は死人である必要がなく、時には仮面ライダーの一人に化けて悪事を働いて窮地に追い込んだ事もある。その擬態の精度の高さは自分がワームであったことを忘れていた者がいるほど。
バグスター:『仮面ライダーエグゼイド』に登場した敵怪人で、作中ゲームに関係する存在である事や純粋な個体だけではなく人間が変貌した個体もいると言う共通点がある。
獣人(ドンブラザーズ)∶30分後の世界に登場する怪人。上記のワームと同様擬態する事ができ、加えて擬態された人間は異世界に転送され拘束される、(というより転送されてから擬態される方が正しい。)獣人が倒されると擬態された本人も死んでしまう等厄介な性質を持ち合わせている。もっとも、こちらは(かなり特殊だが)救済措置があるためまだマシかもしれない。
宇宙浮遊物体スフィア:同時期のヒーロー作品の敵。こちらも未来から来たと言うジャマトに通ずるものがある。
哀しき悪役…薄々予想されていた事だが、24話で、DGP運営によってライダーに倒される駒として生み出された事が明かされた。