あの日、世界は静止し、崩壊するはずだった。
一人の男と、一台の車がその運命を変える。
概要
同年8月下旬にムック「THE仮面ライダーEX VOL.2 」や幼児雑誌などで概要が先行発表、8月28日に製作発表が行われた。メインスタッフは東映プロデューサーに大森敬仁、メインライターに三条陸という『獣電戦隊キョウリュウジャー』のコンビとなる。
2014年10月5日よりオンエア、全48話で2015年9月27日をもって完結した。
車をメインモチーフとしており、仮面ライダーシリーズ初のスーパーカーを駆る仮面ライダー。
主題歌は松岡充がユニット「mitsuru matsuoka EARNEST DRIVE」名義で担当した。
なお、劇場版は久しぶりに次回作の主人公のゲスト出演が見られたほか、前々番組『仮面ライダーウィザード』以来となる特別編が展開された。
半年後にはテレ玉お昼の時間帯で再放送された。
総合的な評価
主人公は警察官であり、刑事ドラマを軸としてストーリーが展開していく。公務員&仮面ドライバーの組み合わせなど、メタルヒーロー化した異色作という点も強い。
また、車がモチーフである都合上、平成二期の仮面ライダーではダントツでライダーマシンが登場する。事件現場に駆け付けるだけでなく、必殺技や最強アイテムとして活躍させた功労も大きい。
同じく三条がメインライターが務めた『仮面ライダーW』と同様、「怪人（もしくは関係者）が犯人」を主な構図としており、怪人が起こす不可解な事件の謎を主人公が暴いていくとった知性派な内容となっている。
また前作、『仮面ライダー鎧武』の作風があまりに重々しくシリアスだったことが原因で視聴率を大きく落としてしまったため、TV局の要望もあり二話1エピソード、コメディ&ドラマ路線に戻された。
そのため、作風そのものは前作と比べると明るめで、比較的子供でも見やすいコミカルな要素を強めた作品となっている。
ストーリー自体はかなりシリアス要素が多く、物語前半こそコメディを織り交ぜた明るめの作風ではあるが、物語が進みドライブの変身者が広く知れ渡る出来事を境にシリアス色が強くなっていき、後半ではコメディ要素を残しつつもハードで怒涛の展開が繰り広げられた。
怪人サイドに純粋な悪人とは言い切れない人物がいたり、逆に人間サイドに救いようのないド外道が多数いたりと、「怪人は悪で人類は正義」という単純な勧善懲悪論では割り切れない複雑なキャラクター設定がなされているのも大きな特徴である（一応、過去の平成ライダーにもいくつか前例はあるが、本作は特にそうした傾向が顕著である）。
それを象徴するかのように後述の劇場版において一時的とはいえ主人公が自らの意思で率先して悪の手先として働き、先輩ライダーさえも打ち倒すといったシーンも描かれている。
あらすじ
西暦2014年。機械生命体・ロイミュードによる大規模破壊「グローバルフリーズ」から半年が経ち、人々は日常に戻りながらも、当時の周囲の時間が止まったような感覚を重加速、通称「どんより」と呼んで恐れていた。
そんな「どんより」に対応する警視庁特状課に勤める警察官・泊進ノ介は、愛車「トライドロン」に備わった謎のベルトから盛んに戦士になるよう語りかけられていたものの、グローバルフリーズ中に起きた事故により相棒を失ったことでどんよりとした日々を送っていた。
だがそんな彼の日常は、再び発生した重加速現象とロイミュードによる犯罪によって一変する。
目の前で苦しむ市民を救うため、そして自身がもう1度走り出すため、進ノ介は重加速の中でただ一人動ける戦士・仮面ライダードライブとなりロイミュードとの戦いに身を投じるのだった。
登場人物
詳細は「仮面ライダードライブの登場人物一覧」を参照。
主要人物
- 泊進ノ介 / 仮面ライダードライブ…演：竹内涼真
- ベルトさん / クリム・スタインベルト / ???…演：クリス・ペプラー
- 詩島霧子…演：内田理央
- 詩島剛 / 仮面ライダーマッハ…演：稲葉友
- チェイス / 魔進チェイサー / ???…演：上遠野太洸
警視庁特状課
ロイミュード
- ハート / ハート・ロイミュード…演：蕨野友也
- ブレン / ブレン・ロイミュード…演：松島庄汰
- メディック / メディック・ロイミュード…演：馬場ふみか
特状課の周辺人物
警察関係者
その他
各話リスト
サブタイトルは原則として5W1Hの疑問形で統一。「なぜ」「なに」等といったキーとなる疑問詞はひらがなかつ赤文字で表記されている。
| 話数 | サブタイトル | 事件 | 放送日程 |
|---|---|---|---|
| 1 | 俺の時間はなぜ止まったのか | 連続赤色化殺人未遂事件 | 2014年10月5日 |
| 2 | 仮面ライダーとはなにか | 〃 / 誘拐事件の食べ残し | 10月12日 |
| 3 | だれが彼女の笑顔を奪ったのか | 美術館女子高生行方不明事件 | 10月19日 |
| 4 | 誇り高き追跡者はなにを思うのか | 〃 | 10月26日 |
| 5 | 鋼の強盗団はなにを狙うのか | 食品輸送車襲撃事件 | 11月9日 |
| 6 | 戦士はだれのために戦うのか | 〃 | 11月16日 |
| 7 | 決定的瞬間はいかに撮影されたのか | 都内連続ビル崩落事件 | 11月23日 |
| 8 | その胸に宿る秘密とはなにか | 〃 | 11月30日 |
| 9 | どうすればクールボディになれるのか | 空中放電発火事件 | 12月7日 |
| 10 | ベルトの過去になにがあったのか | 〃 | 12月14日 |
| 11 | 暗黒の聖夜を防ぐのはだれか | 〃 | 12月21日 |
| 12 | 白い仮面ライダーはどこから来たのか | 地上げ屋殺人未遂事件 | 12月28日 |
| 13 | 私の弟にはなぜブレーキがないのか | 〃 | 2015年1月11日 |
| 14 | 彼女を狙う黒い影はだれか | 人気女優ストーカー事件 | 1月18日 |
| 15 | その想いが届くのはいつか | 〃 | 1月25日 |
| 16 | 沢神りんなはなぜソワソワしていたのか | 都内連続詐欺事件 | 2月1日 |
| 17 | デッドヒートを制するのはだれか | 〃 | 2月8日 |
| 18 | なぜ追田警部補はそいつを追ったのか | 復讐代理人事件 | 2月15日 |
| 19 | なにが刑事を裁くのか | 〃 | 2月22日 |
| 20 | 西城究はいつからロイミュードだったのか | アイドル声優襲撃事件 | 3月1日 |
| 21 | 不揃いの死者たちはなにを語るのか | 5カ所同時殺人事件 | 3月8日 |
| 22 | F1ボディでどうやって戦えばいいのか | 〃 | 3月15日 |
| 23 | 悪戯な笑みを止めるのはだれか | 連続予告爆破事件 | 3月22日 |
| 24 | なにがマッハを走らせるのか | 〃 | 4月5日 |
| 25 | 新たなる闘いはなぜ始まったのか | 加重逃走罪および殺人未遂 | 4月12日 |
| 26 | チェイサーはどこへ向かうのか | 〃 | 4月19日 |
| 27 | 詩島剛が戦う理由はなにか | 新興住宅地住民連続襲撃事件 | 4月26日 |
| 28 | なぜ家族は狙われたのか | 〃 | 5月3日 |
| 29 | 強盗事件で本当はなにがあったのか | 英都銀行員連続射殺事件 | 5月10日 |
| 30 | 真犯人を語るのはだれか | 〃 | 5月17日 |
| 31 | 大切な記憶はどうして消されたのか | 町工場主夫失踪事件(実際は連続誘拐事件) | 5月24日 |
| 32 | 進化の果てに待つものはなにか | 〃 | 5月31日 |
| 33 | だれが泊進ノ介の命を奪ったのか | 〃 | 6月7日 |
| 34 | だれが泊英介の命を奪ったのか | 科捜研証拠品盗難事件 | 6月14日 |
| 35 | ろう城事件はなぜ起きたのか | 特状課ろう城事件 | 6月28日 |
| 36 | 銃弾はどこに正義を導くのか | 〃 | 7月5日 |
| 37 | 究極の味覚を狙うのはだれか | 連続機械生命体発火事件 | 7月12日 |
| 38 | 悪魔はなぜ進化を求め続けるのか | 〃 | 7月19日 |
| 39 | 旋風の誘拐犯はいつ襲って来るのか | 連続女性誘拐事件 | 7月26日 |
| 40 | 2人の天才科学者はなぜ衝突したのか | 〃 | 8月2日 |
| 41 | 黄金のドライブはどうやって生まれたのか | 連続女性昏睡事件 | 8月9日 |
| 42 | 女神の真実はどこにあるのか | 〃 | 8月16日 |
| 43 | 第二のグローバルフリーズはいつ起きるのか | 第二次グローバルフリーズ発生未遂事件 | 8月23日 |
| 44 | だれがハートを一番愛していたか | 〃 | 8月30日 |
| 45 | ロイミュードの最後の夢とはなにか | 全人類データ化未遂事件 | 9月6日 |
| 46 | 彼らはなぜ戦わなければならなかったのか | 〃 | 9月13日 |
| 47 | 友よ、君はだれに未来を託すのか | 〃 | 9月20日 |
| 最終話 | ゴーストの事件 | - | 9月27日 |
音楽
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:tatsuo/歌:Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE
OPテーマ。マッハ/サーガではアレンジ版である「eternity(~from SURPRISE-DRIVE)」がテーマ曲として使用された。こちらはマッハ/サーガ発表前にシングルで発売されていたもの。
- Full throttle
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:tatsuo/歌:S.S.P.D.〜Steel Sound Police Dept〜
仮面ライダーマッハ/仮面ライダーチェイサーマッハのテーマソング。
- Don't lose your mind
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:tatsuo/歌:S.S.P.D.〜Steel Sound Police Dept〜
仮面ライダードライブのテーマソング。
- UNLIMITED DRIVE
作詞:藤林聖子/作曲:DJHurryKenn/編曲:RYO/歌:仮面ライダーGIRLS
タイプ
仮面ライダードライブ タイプトライドロンのテーマソング。
- Spinning Wheel
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:鳴瀬シュウヘイ/歌:泊進ノ介・詩島剛・チェイス（C.V.竹内涼真・稲葉友・上遠野太洸）
ドライブ/マッハ/チェイサー共闘時の挿入歌。
- sing my song for you 〜サヨナラの向こう側まで〜
作詞・作曲：松岡充/歌：Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE with TEAM ドライブ and 鎧武(佐野岳、小林豊、志田友美、竹内涼真、内田理央、上遠野太洸、蕨野友也、松島庄汰)
MOVIE大戦フルスロットルの主題歌。歌詞は松岡充氏が手掛けて来た平成ライダーテーマ曲の歌詞が挿入されている。
- Who's That Guy
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:SAKOSHIN/歌:及川光博
スーパーヒーロー大戦GP/春休み合体スペシャルの主題歌。
タイトルを和訳すると「あの男は何者だ」。
- time
作詞 - 松岡充 / 作曲 - tatsuo / 編曲 - tatsuo、五十嵐“IGAO”淳一 / 歌 - Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE
仮面ライダー4号の主題歌。
- re-ray
作詞・作曲:松岡充/編曲:tatsuo、鳴瀬シュウヘイ/歌:Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE
劇場版の主題歌。
- good bye little moon
作詞・作曲:松岡充/編曲:tatsuo、五十嵐“IGAO”淳一/歌:Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE
ドライブサーガ仮面ライダーチェイサーの主題歌。元々は「TIME」のシングルCDに収録されていた楽曲。
関連作品
劇場版
2014年12月13日公開。前作『仮面ライダー鎧武』とのクロスオーバー作品。
2015年3月21日公開。歴代仮面ライダーシリーズおよび『手裏剣戦隊ニンニンジャー』とのクロスオーバー作品。
2015年8月8日公開。本作品の単独作品。
2015年12月12日公開。次回作『仮面ライダーゴースト』とのクロスオーバー作品。
2016年12月10日公開。『仮面ライダーエグゼイド』と『仮面ライダーゴースト』のクロスオーバー作品。
本作品から泊進ノ介/仮面ライダードライブが登場。
2019年7月26日公開。『仮面ライダージオウ』の単独作品。
本作から詩島剛/仮面ライダーマッハとクリム・スタインベルトが登場。
ドライブサーガ
- 『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』
2016年4月20日にBlu-ray/DVDが発売。
チェイスを主人公としたVシネマ作品で、彼のルーツや心情に迫る作品。プロトドライブの再登場や魔進チェイサーの新たな姿である超魔進チェイサーが登場する。また、ゲストとして赤い警察ライダーである照井竜/仮面ライダーアクセルも登場する。
時系列は本編第41話の直前、すなわち『サプライズ・フューチャー』の直後。
- 『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ/仮面ライダーハート』
2016年11月16日にBlu-ray/DVDが発売。
詩島剛とハートを主人公としたVシネマ作品。新たな仮面ライダーとして、仮面ライダーマッハチェイサーと仮面ライダーハートが登場する。
時系列は双方共に小説『マッハサーガ』の後。
- 『ドライブサーガ 仮面ライダーブレン』
2019年4月よりTTFCにて配信のスピンオフドラマ。新たな仮面ライダーとして、仮面ライダーブレンが登場する。
元々は2017年のエイプリルフールネタだったが、2019年のエイプリルフールにも再び告知され、またネタかと思いきやまさかの公式となった。
2016年11月25日発売。
本作品初のドラマCD作品。オリジナルキャラクターとして人工知能のヒュプノス(CV:神谷浩史)が登場する。
スピンオフ
シークレット・ミッションシリーズ
様々な媒体で展開される外伝作品の総称。本編とリンクしている・短編・前日譚や推理ドラマ等の本編では取り扱う事が出来ないテーマを扱っている、といった特徴がある。
- 『シークレット・ミッション type TV-KUN ハンター&モンスター! 超怪盗の謎を追え!』
てれびくん2015年1月号に付録として同梱されたDVD作品。『type ZERO』の後日談に当たる物語で、『MOVIE大戦フルスロットル』ともリンクしている。
時系列は本編第4話と第5話の間とされているが、小説『マッハサーガ』では第6話以降とされている。
『MOVIE大戦フルスロットル』の初公開時、入場者プレゼントとして先着100万名に配布されたDVD収録ドラマ。テレビシリーズの前日譚に当たる物語で、プロトドライブの活躍が描かれる。
- 『てれびくん超バトルDVD 仮面ライダードライブ シークレット・ミッション type HIGH-SPEED! ホンモノの力! タイプハイスピード誕生!』
てれびくん2015年3月号から応募が開始された、有料の応募者全員サービスDVD作品。タイプハイスピードやにせドライブが登場する。
時系列は第22話と第23話の間で、『type TOKUJO』の後(小説『マッハサーガ』より)。
本作品のBlu-ray COLLECTIONに映像特典として収録されている作品。特状課誕生の経緯と全てのシークレット・ミッションシリーズを繋ぐ謎を取り上げている。全4話。
時系列は第22話と第23話の間で、『type HIGH-SPEED!』の前(小説『マッハサーガ』より)。
- 『てれびくん超バトルDVD 仮面ライダードライブ シークレット・ミッション type LUPIN 〜ルパン、最後の挑戦状〜』
てれびくん2015年11月号及び『仮面ライダードライブ超全集』から募集が開始された、有料の応募者全員サービスDVD作品。『MOVIE大戦フルスロットル』に登場した仮面ライダールパンとの決着を描く、シークレット・ミッションシリーズ最終作。
時系列はテレビ本編の最終回直前(少なくとも下記の『仮面ライダーチェイサー』よりは前の時系列)。
その他
- 『映画公開記念! 1分間ストーリー』
『サプライズ・フューチャー』と連動した短編となっており、映画本編に登場する泊エイジを主人公に据えた前日談となっている。全4話。
2015年3月28日よりdビデオにて配信のスピンオフドラマ。全3話。内容は『3号』の後日談かつ、同作品に繋がるものとなっている。
2015年3月29日に放送されたテレビスペシャル。『手裏剣戦隊ニンニンジャー』とのクロスオーバー作品で、一部は『3号』ともリンクした内容となっている。
2022年1月よりTELASAにて配信の『仮面ライダーリバイス』のスピンオフドラマ。全5話。
本作から追田現八郎が登場。
2023年4月よりTTFCにて配信の『仮面ライダーリバイス』のスピンオフドラマ。全2話。
本作から追田現八郎と沢神りんなが登場。
チェイス/魔進チェイサーがEP47・48にて友情出演で登場。
公式外伝小説
"講談社キャラクター文庫"より発売中の外伝小説作品。
発売日はドライブサーガ第1弾と同じ2016年4月20日。
物語の舞台は本編から2年後。マッハこと詩島剛のその後と初変身の際のエピソード及び本編完結後に起きた事件を取り上げる。
なお、ドライブサーガとリンクする内容も文中に存在している。
関連動画
関連イラスト
関連タグ
特撮 仮面ライダー 平成ライダー 平成二期 仮面ライダーシリーズ ドライブ(仮面ライダー) ポリスライダーズ 車
仮面ドライバー：ある意味こっちが正解？
爆上戦隊ブンブンジャー：同じタイヤ人間
仮面ライダー鎧武 → 仮面ライダードライブ → 仮面ライダーゴースト
