概要
仮面ライダードライブおよび変身者の泊進ノ介が使用する車。自動車なのにトライドロンとか言ってはいけない。
生身の肉体を失ったベルトさん(ドライブドライバー)とってのメインボディにあたり、運転席には専用の台座がある。
戦闘においてはベルトさんの指示の下オートパイロットで走行し、体当たりや車両前部に備えられた機関砲フロントマシンキャノンによる攻撃でドライブをサポートする他、左前輪のバリアブルトルクユニットからタイヤ交換のタイヤや各種武器を射出する、ドライブの変身にも欠かせない存在である。
どうやら内部が特殊空間と繋がっているらしく、超高速マテリアル生成装置アッセンブルギアによって特定の粒子を組み合わせてタイヤや武器を作っているとの事。生成したタイヤは「オールタイヤアタック」として敵にぶつける事も可能。
なお、運転しながらドライブに変身する際には従来通りにタイヤが生成されてドライブにドッキングする仕様だが、どういう原理で物理法則を無視して、コクピット内のドライブにドッキングしているのかは不明。
レバー操作で運転席を分離させて脱出する事もでき、「MOVIE大戦フルスロットル」ではダブルライダーキックに繋いだ。
設定上は水圧にも耐えられるが、如何せん水陸両用車ではないので、活動は困難だと思われる。
かつてプロトドライブを失い「自分も戦士を守れる強さが欲しい」との想いを抱いたベルトさんの意向により開発された、「ベルトさん自身の強い体」と言う一面を持つことが第11話で明かされた。先述のベルトさんの指示で動く、様々な攻撃手段を持つと言う特徴はこういった経緯が元と思われる。
通常は特状課が置かれている久瑠間運転免許試験場庁舎の玄関前駐車場に待機しており、普段から通常の捜査にも使用されているが、2人しか乗れないため状況によってはワンボックスカーが随行する事もある。
ただし、トライドロンの本来の格納場所であるドライブピットは特状課のトップシークレットで、当初、ベルトさん以外でドライブピットの存在を知っているのは、進ノ介と詩島霧子、沢神りんな、詩島剛だけであった(その後、第25話でドライブの正体が進ノ介であることが発覚すると同時に、他の特状課の面々にもその存在が公にされた)。
『西部警察』に登場するような改造パトカーではない(その証拠にパトランプなどが装備されていない)が、作中ではパトカーとして扱われている模様。ということは、警視庁の上層部(少なくとも装備管理を担当する総務部)に、トライドロンの存在を知る人物がいることになる。また進ノ介はドライブに変身後も乗ることがあるが、この場合はほとんどの場合重加速現象が発生している上、特状課のマークが付いたボンネットの左側が格納されて左前輪が剥き出しになるので、(少なくとも仮面ライダーの正体が公にされた25話までは)一般人に正体がばれることはなかった(ロイミュード達もばらそうとしなかった)。
なお、仮面ライダーの正体が公になった後は特状課以外の警察にも存在が認知されたようで、第27話にて進ノ介が謹慎処分及び変身禁止命令を受けた際には車体全体をテープでぐるぐる巻きにされてドライブピットから没収されてしまった。
進ノ介=ドライブでなくとも、四輪免許とトライドロン専用の特殊免許を所持していれば誰でも運転できるらしく、第40話では仮面ライダーチェイサーが運転している。
特殊能力
タイヤフエール
シフトカーがトライドロン内部に入り込むことで、「タイヤフエール!」の音声とともに各タイヤがトライドロンに装備され強化。そのタイヤの能力を使うことができる。
マックスフレア+ファンキースパイク+ミッドナイトシャドーの組み合わせでは右前輪にフレア、グランタイヤにスパイクとシャドーが合体。ロイミュード071、093をスパイクと手裏剣で空中に磔にし、火炎を纏った体当たりを浴びせて撃破。特殊状況下防衛センタービルに潜入した際にはライドマッハーがスパイク、ライドチェイサーにシャドーの力を分け与えて突撃する『タイヤフエール・コンビネーション』を披露した。
マックスフレア+マッシブモンスター+ファンキースパイクの組み合わせでは左側のタイヤに先述した3つのタイヤが装備され、モンスタータイヤやフレアタイヤ、棘を連続で発射する。
タイプワイルド時ではファンキースパイク+フッキングレッカーの組み合わせを使用。ワイヤーでスクーパー・ロイミュードを壁に叩き付け、スパイクタイヤで削り取るという使い方をしている。
ランブルダンプタイヤを装備すれば、巨大化したロイミュード074を粉砕できるほどのパワーを発揮できる。
また、ランブルダンプタイヤを六輪全てに合体させて地中を掘り進む事も可能で、爆破された西関東科学研究所からの脱出に貢献した(この時はタイプスピードでの使用だった)。
タイプテクニック時にファイヤーブレイバータイヤを装備すればアームでタイヤを敵めがけて投擲、アームが空中の敵を掴んで叩き付ける戦法が使える。ロイミュード103に致命傷を負わせた。
巨大化したロイミュード106との戦いではブースタートライドロンが左前輪にフッキングレッカータイヤを装着、分割させた運転席から伸びるクローとの連携で106をタワーに縛り付け、レッカータイヤとフレアタイヤを交換し、火炎を纏った突撃で撃破した。
ショッカーグランプリではウィザードのバインドから逃れるためにミッドナイトシャドータイヤ、ロードウィンター、ジャスティスハンタータイヤ、ファンキースパイクタイヤを召喚した。
また、トライサイクロンからの爆撃でマシンを破壊されたアギトとウィザードを助ける際にはドリームベガスタイヤとマッドドクタータイヤを召喚している。
この他にも変身中の進ノ介を守るためにマックスフレアタイヤ、ミッドナイトシャドータイヤ、スピンミキサータイヤを射出し、ショッカーライダーからの攻撃を弾くなど『スーパーヒーロー大戦GP』では活躍の機会が多い。
スカイサイクロンとの戦いではブースタートライドロンがゼロライナーと合体、六輪全てにフレアをはじめとするタイヤを装備して射出した。また、スカイサイクロンにトドメの一撃としてゼロライナーのドリルで加速した回転体当たりを見舞っている。
形態
状況に応じ「ドロン・トライドロン!」の掛け声で運転席部分が分離して形態変化(変形)するる。恐らく名前も3種に(トライ)変形(ドロン)ということから来たのだと思われる。
タイプデッドヒートやタイプフォーミュラに相当する形態はないが、タイプスピード時にタイプフォーミュラのシフトアップによってエンジンを刺激する事で加速状態のトライサイクロンに迫るスピードを発揮できる。
タイプスピード
全長 | 4.9m |
---|---|
乾燥重量 | 1450kg |
馬力 | 3000ps(2206kw) |
最高時速 | 560km/h |
基本形態。基本カラーは赤。4輪車だが、車体後部に2つのグランタイヤを背負う形で装備している。通常形態ゆえに突出した能力はない……というか基本スペックが総合的に高過ぎる。名前の通り純粋な走行スピードに秀でた形態でもある。
進ノ介が乗り込んだ際に某メタルヒーローのように車内変身する場合もある。
この形態を初めとしたトライドロンが重加速の中で動けるのは、コア・ドライビアTを高速で稼働させている為である。
なお、『スーパーヒーロー大戦GP』ではタイプフォーミュラが運転しているが、意外にもアーマーは運転席に収まっている。タイプフルーツとは違ってこちらは運転席に乗った状態で変身したからというのもあるのだろう。
タイプワイルド
全長 | 4.9m |
---|---|
乾燥重量 | 1450kg |
馬力 | 3000ps(2206kw) |
最高時速 | 239km/h |
オフロードカー形態。基本カラーは黒。運転席以外前後と表裏が入れ替わることで完成する。グランタイヤが前輪となった事であらゆる悪路の走破や障害物の破壊が得意。
タイプテクニック
全長 | 4.3m |
---|---|
乾燥重量 | 1450kg |
馬力 | 3000ps(2206kw) |
最高時速 | 219km/h |
特殊車両形態。車体を半分に分割、6輪全てのタイヤが接地するように再結合し前後を入れ替えた所に、二本のマイティスマッシュアームを展開した運転席を乗せる形で完成する。アーム先端にあるシャイニングリッパークローは車両程度なら軽々と投げ飛ばせるほどのパワーと人間を空中で安全にキャッチできるほどの繊細さを兼ね備えている。
運転席部分を分割して攻撃する事も可能。
タイプフルーツ
劇場版で仮面ライダー鎧武の力を宿したシフトカーの力で変化した特殊形態。タイヤを変形させる事で大気圏内及び宇宙空間の飛行能力を備える。
また前方へオレンジ型エネルギー弾を放つフルーツタイヤアタックの他、アクセルを踏み込むことでタイヤ部分から大量の果汁を放って攻撃できる。一見しょうもない攻撃にみえるが、量が多いこともあって機械に特効(ドライブ曰く「機械は果汁に弱いもんな」)があり、メガへクスに絶大な効果を発揮している。
なおドライブ・タイプフルーツ及び鎧武・ドライブアームズは外装がつっかえるせいで搭乗できず、基本フォームに変身し直す羽目になった。
ちなみに、この形態は外見も相まって、某映画のタイムマシンのような姿だった。
ブースタートライドロン
全長 | 4.9m |
---|---|
乾燥重量 | 1800kg |
馬力 | 3600ps(2206kw) |
最高時速 | 410km/h |
最高飛行速 | 650km/h |
スーパーヒーロー大戦GPで先行登場したトライドロンの強化形態で、高速飛行能力を獲得している。トライドロンのサポートマシンである2台のライドブースターがトライドロンに合体する事で完成する。本編では第27話より登場。タイプワイルドの状態でもこの形態にパワーアップさせることが可能。
詳しくはライドブースターの個別記事を参照。
タイプトライドロン
特状課との絆で引き寄せた奇跡によって、ドライブとトライドロンそしてシフトカーが融合したドライブの最強フォーム。
トライドロンは変身の際に真っ赤なオーラとなって分解、ドライブに吸収される。
必殺技の「トレーラービッグインパクト」を放った後はトライドロンはエネルギーとして放出され、ドライブは装填したタイプチェンジ用シフトカーに対応したタイプに戻る。
人型形態(オトモ忍トライドロン)
スーパーヒーロー大戦GPで登場。トライドロンシュリケンを使用する事で変形する。頭部はドライブドライバーと同形状。シュリケンジンと合体する。トライドロンは仮面ライダーシリーズで言う所の「ライダーマシン」に該当する物だが、他のライダーマシンよりもサイズが大きい為、戦隊ロボの合体に使用され、尚且つ頭部を担当すると言うのはかなり破格の扱いである。
立体物
DX玩具版が発売。劇中同様の変形ギミックを再現している他、アクションフィギュア「タイヤ交換シリーズ」とも連動し、運転席に乗せたり、タイヤを装着する事ができる。
玩具オリジナルのギミックとして運転席後部にシフトカーを装填して必殺技(タイヤフエール)遊びができるが、装填スペースが小さいためタイプテクニック状態では手で支えていないとシフトカーが落ちてしまう(なお、シフトカーの装填ギミック自体は第2話で行なっている)。
関連車種
プロトトライドロン
トライドロンのプロトタイプ。初代ドライブピットに保管されていた。
プロトドライブの敗北を受けて開発された物で、映画『サプライズ・フューチャー』では進ノ介が運転する。
ネクストライドロン
2035年の未来に存在する未来のトライドロン(トライドロンの後継機か、トライドロンを未来仕様に改造した物かは不明)。
厳密には車では無くタイムマシンである。
アナザートライドロン
アナザードライブの召喚する悪のトライドロン。
本家トライドロンを歪めたような禍々しい形状をしているのが特徴。
最終的にはグランドジオウとの戦いで破壊されて喪失してしまった。
仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER
最終決戦における平成ライダーバイク総進撃においても使われたが自動車であるトライドロンだけが浮くのを避けるためかライドシューターと凱火の代わりにドラグレッダーとアカネタカが参戦し、バイク以外のライダーマシンチーム(ライドシューターは自走不可能。凱火は現存していない、もしくは撮影に使用できなかった等の理由もあると思われる)が描かれた。
この2体+1台で怪人軍団を蹴散らして、バイクの進路を確保して援護した他、ドリフトしながら怪人を蹴散らすトライドロンの迫力は圧巻&必見。オールライダーキックにおいて、スピードロップの際も登場。
バトルスピリッツ
コラボブースター『仮面ライダー 最高の相棒』(CB24-066)で登場。
系統:仮面と爆蒼に属するコスト4以上のスピリットとブレイヴができ、しかも該当スピリットがブロックされた時にダイレクトブレイヴという形でノーコスト召喚も可能。
イラストは第2話の変身シーンが元ネタ。
余談
ベースとなっている車はホンダの初代NSX。 実際に栃木県警がホンダからの寄贈を受けて採用したケースがある。これはNSXを生産していたのがホンダ栃木製作所高根沢工場(2004年4月閉鎖。現在は四輪車R&Dセンター・四輪新機種センターが所在)だったためである。
外装や装飾(シートベルトが標準の3点式が外され競技専用の5点式を使用する)など保安基準に適合しない要素があるため、ナンバープレートが取得できない=公道の走行は不可の車両のため実物での撮影は私道で行っている(次回予告にその旨を記したテロップが流れる)他、第4話で高速道路に侵入したシーンではCG処理がなされている。
遊戯王OCGのテーマ【ドライトロン】が発表された際に、完全なアナグラムである当マシンがネタにされている。
現在は石ノ森萬画館に展示されている。
ちなみに車検切れで長く整備されていないため、現在は自走出来ないという。(その為、仮面ライダージオウで客演した際のトライドロンはCGと思われる。)
関連イラスト
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