ドラグレッダーは、『仮面ライダー龍騎』に登場するミラーモンスターである。
玩具などでの名称は、「無双龍ドラグレッダー」。
初登場話:第1話「誕生秘話」
データ
全長 | 615.0cm |
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全高 | 55.0cm |
全幅 | 37.0cm |
体重 | 210.0kg |
特色/力 | 飛行能力、長大な身体、5000℃の火炎 |
AP | 5000 |
ファイナルベント | ドラゴンライダーキック |
概要
全長6m15㎝、体重210㎏の赤い龍の姿をしたミラーモンスター。飛行速度は最高で500㎞。
秋山蓮が「大物」と称したように、モンスターの中でも強力な部類に入り、他のモンスターの平均APが4000程度なのに対してAPは5000を誇る。
実際、ドラグレッダーが暴れ回る状況で太刀打ち出来るライダーは殆どおらず、モンスター同士の戦いでも、巨体に加えて空中を自由自在に飛び回るドラグレッダーに勝ったモンスターはほぼ皆無である。モンスターで対等に戦えるのは同種のドラグブラッカーぐらいで、圧倒出来る存在はオーディンの契約モンスターであるゴルトフェニックスくらいであろう。
神崎士郎からの龍騎になる指示を拒んだ榊原耕一を捕食し殺害、その次はミラーワールドに干渉した城戸真司を捕食しようと狙っていたが、戦う決意をした彼によって契約を結ぶこととなり、龍騎の力を与える。
龍騎の武器として、鋼鉄をも噛み砕く牙のある自らの頭部「ドラグジャウ」を模した手甲「ドラグクロー」(どう見てもドラグファングだろとか言わない)、ドラグジャウと並ぶ強力な武器かつ対象を鋭く叩き斬る尻尾部分の「ドラグテイル」を模した剣「ドラグセイバー」、自身のボディの中で最も堅牢な腹部「ドラグボディー」と脚「ドラグアーム」を模した盾「ドラグシールド」を与える。
ファイナルベントは「ドラゴンライダーキック」。APは6000。
また、彼自身の個別武器として背ビレ部分「ドラグフィン」は自在に硬さを変えられる鋭い刃になっている他、口からは5000度の高熱火炎「ドラグブレス」を発射する。4本のドラグアームは、物を持ったり引っ掛けたりするだけでなく、地上に着地したときの衝撃を和らげる役割もある。
頭部にはAIが組み込まれていて、両目「ドラグアイ」でスキャンしたモンスターの情報を龍騎にも共有して戦闘力を向上させる事が出来るという。龍騎の高い戦闘センスは彼の働きによって磨かれているのかもしれない。また、口から伸びる髭「ドラグフィーラー」は30㎞四方にいる敵を感知できてしまう感覚に優れる他、犬の10倍と高性能な嗅覚を有し、わずかな匂いにも敏感に反応する。
非常に凶暴な性格をしており、真司が少しでも自分に餌をやる素振りを見せなければ容赦無く食い殺そうとするなど、契約後も真司を捕食することを諦めていない様子(そもそもライダーとミラーモンスターの契約には、友情や忠誠心といった特別な関係性が無いので、こういったケースはドラグレッダーに限らずミラーモンスター全体に言えることである)。
しかし戦いを共にするにつれて徐々に真司のことを信頼するようになっていったのか、時には真司の危機にアドベントのカードを使用されていないにもかかわらず自ら助けに現れるなど主人思いな一面を見せるようになった。しまいには、視聴者から「アドベントカード必要なくない?」という声がチラホラ相次ぐ事態に。アドベントカードの存在意義…。
と言うのも、そもそもドラグレッダー本人はおろか、他のライダーと契約したミラーモンスターから見ても、真司はモンスターが契約するライダーとしては最良物件とも言える存在であり、他のライダー達の殆どが契約したモンスター達にとって何の利も無いライダー同士の戦いにかまけてばかりで自分達に最低限の餌しかくれないのに対し、真司は人間を襲うモンスターを発見するなり積極的に倒して餌となるエネルギーを捕食させてもらえるので、身を挺して龍騎=真司を庇う行動に出るのも当然と言えば当然なのである(他に例えるならナイトやゾルダ、ライアあたりで、王蛇は「モンスターと戦うのがつまらない」のを理由に積極的ではなく、シザースに至っては犯罪のもみ消しに利用されているだけと論外)。
他のライダーと契約したモンスター達も、内心モンスターと戦ってくれる真司と契約したドラグレッダーを羨んでいるかもしれない…。
尚、ボルキャンサーやデストワイルダーといった他の契約モンスターが、契約者が死亡した途端無差別に人間を襲っていたのに対し、ドラグレッダーは最終回一話前で真司が死亡したにもかかわらず、人間を襲う描写が一切見られなかった。
真司が死亡する前に大量のレイドラグーンを倒した事で腹一杯になっていた為か、あるいは十分強化された事でモンスターを直接捕食してもやられる心配が無くなった為か、元から契約違反やオオカミのように縄張り(ミラーワールド)を侵されない限り人を襲わないのか、はたまたは契約者の真司に情が移ってモンスターしか捕食しなくなったのか、その真意は定かではない…。
商品化
放送当時、ソフトビニール人形『ミラーモンスターシリーズ』で立体化された。
また可動フィギュア玩具『R&M ライダー&モンスターシリーズ』でも龍騎に同梱されていた。
こちらでは両掌に凸ジョイントがあり、龍騎の両肩のジペットスレッドに差し込んで合体できるというギミックが存在したが、作中でも書籍でも特に触れられなかった。
2021年4月には、「Figure-rise Standard 仮面ライダー龍騎」で何と龍騎とセットでプラモ化。
もちろん設定通り龍騎本体に各部を装着出来る。
派生作品での活躍
余談だが小西紀行氏の漫画作品ではおとぼけ主人のツッコミ役になったり、ダイナミック太郎氏のガンガン・ガンバライド(ガンバライジング)ではスゴく主人思いのいい奴になってたりとやたらコミカルな役が多い。
特に上述の小西紀行版の原作となった駈斗戦士では東洋龍をイメージした原典から一転、赤黒い西洋竜のような外見になっており、龍騎と合体して龍騎サバイブのような姿に変化させることができる。
本編終了後は長らく映像作品に登場していなかったが、『仮面ライダーディケイド』第1話「ライダー大戦」でドラグブラッカーと共闘するも攻撃を受けダウンしてしまう。また、同じくディケイドではリュウキドラグレッダーという龍騎のフォームが登場している。そして『スーパーヒーロー大戦』や『仮面ライダーウィザード』最終回「終わらない物語」、『仮面ライダー大戦』、『スーパーヒーロー大戦GP』等でもその姿を見せており、かなり出番は多かった。
因みに同じ使役モンスターであるキャッスルドランとは何度か共闘しているが、『ウィザード』最終回では、残念ながら同じくドラゴンがモチーフであるウィザードラゴンとの共演は果たされなかった(その後『劇場版ジオウOver_Quartzer』でキャッスルドラン&ウィザードラゴンとの同時攻撃を行っている)。
『仮面ライダージオウ』EP15「バック・トゥ・2068」ではオーマジオウに使役される形で登場。CGが新しくなり、黄色い部分が目立つようになっている。
『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では、オールライダーマシン戦においてライドシューターの代わりを務め、龍騎を騎乗させた状態で敵怪人軍団を口からの火炎攻撃で次々に焼き払う活躍を見せた。余談だがこのシーンで龍の子太郎状態になっているカットを見る限り、明らかに全長が電車1両分くらいまで巨大化している。(ちなみにディケイド第1話でもこれと同じような現象が見られる)
勿論『ジオウ』のスピンオフ『RIDER TIME 龍騎』でも登場している。
『MOVIEバトルロワイヤル』でも、龍騎とともに本編終盤にて登場しているが、ドラゴンライダーキック発動時に登場しただけであった。
ライダーでは巨大戦力が非常に限られている為、スーパー戦隊と共演していると言う点でも扱いは良い方である(他に共演したのは、デンライナー、キャッスルドラン、ウィザードラゴンとライダーマシンではあるがトライドロンのみ)。
ドラグランザー
龍騎が「SURVIVE・烈火」のカードを使うことによって強化された形態。APは7000。
バイク形態に変形できる。
ファイナルベントの技は「ドラゴンファイヤーストーム」。
余談
名前の由来は龍を意味する「dragon」と赤を意味する「red」に「er」を付け加えたもの(『仮面ライダー龍騎』(ファンタスティックコレクション) p.55より)。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダー龍騎 龍騎 ファイナルベント ドラゴンライダーキック
ウィザードラゴン:火属性の龍がモチーフの赤いモンスター。主人公と契約している。
龍星王、ドラッグオンドラグーンシリーズ:似ている先輩。
レックウザ:ほぼ同時期に登場したキャラクター。色はともかく見た目がすごい似ている。