「平成ライダーだと?甘ったれるな!平成ライダーなどライダーとは認めん!」
「昭和ライダーは俺達平成ライダーが倒す!」
概要
2014年3月29日公開の映画。平成仮面ライダーシリーズ15作記念作品。
監督は柴崎貴行、脚本を米村正二が担当した。
正式タイトルは『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』。
昭和ライダー対平成ライダーの超・ジェネレーションバトルが描かれる。
一応はスーパー戦隊と仮面ライダーの共演が行われるスーパーヒーロー大戦シリーズの3作目にあたるのだが、今作は「仮面ライダー大戦」というメインタイトルが示す通り、前2作と比較して仮面ライダー側にスポットが当てられており、戦隊の出番はほぼ僅かに留まっている。
藤岡弘、氏が38年ぶりに本郷猛→仮面ライダー1号に変身することが大きな話題を呼んだ(ゲーム・映画での声の出演はあり)。
他にも34年ぶりに速水亮氏が神敬介→仮面ライダーXに「セタップ」、30年ぶりに菅田俊氏が村雨良→仮面ライダーZXに、10年ぶりに半田健人氏が乾巧→仮面ライダーファイズにそれぞれ変身する。
なお、この映画には昭和ライダーと平成ライダーのそれぞれが勝利する2つのエンディングが用意されており、どちらが観たいかをファンからの事前投票によって決定するというこれまでにない企画が行われ、これも話題を呼んだ(過去に『仮面ライダー龍騎』のTVSPで同じような企画が行われたことはある)。投票結果については後述。
また、この映画公開翌日(2014/03/30)に放送された烈車戦隊トッキュウジャーと仮面ライダー鎧武のクロスオーバー『春休み合体スペシャル』は、この映画の前日談にあたる。
また、仮面ライダーZXのデビュー作である『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』からちょうど30年が経過するためか敵組織、主題歌もこの作品の物である。
世界観
1号から鎧武までの歴代仮面ライダーとスーパー戦隊(トッキュウジャーとキョウリュウジャー)が共存しているパラレルワールドとなっている。
登場人物
『仮面ライダー鎧武』より
- 葛葉紘汰 / 仮面ライダー鎧武…演:佐野岳
- 駆紋戒斗 / 仮面ライダーバロン…演:小林豊
- 呉島光実 / 仮面ライダー龍玄…演:高杉真宙
- 高司舞…演:志田友美
- 呉島貴虎 / 仮面ライダー斬月・真…演:久保田悠来
- 阪東清治郎…演:弓削智久
- イヨ…演:那月結衣
『仮面ライダーディケイド』より
- 門矢士 / 仮面ライダーディケイド…演:|井上正大
- 鳴滝…演:奥田達士
『仮面ライダー555』より
『仮面ライダーW』より
- 左翔太郎 / 仮面ライダージョーカー / 仮面ライダーW…演:桐山漣
『仮面ライダーウィザード』より
- 操真晴人 / 仮面ライダーウィザード…演:白石隼也
『仮面ライダー電王』より
『仮面ライダー』より
『仮面ライダーX』より
『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』より
『烈車戦隊トッキュウジャー』より
- ライト / トッキュウ1号…演:志尊淳
- トカッチ / トッキュウ2号…演:平牧仁
- ミオ / トッキュウ3号…演:梨里杏
- ヒカリ / トッキュウ4号…演:横浜流星
- カグラ / トッキュウ5号…演:森高愛
- シュバルツ将軍…CV:壤晴彦
『獣電戦隊キョウリュウジャー』より
ゲストキャラクター
登場ヒーロー
昭和ライダー | |
---|---|
仮面ライダー1号 / 本郷猛 | 藤岡弘、 |
仮面ライダー2号 | |
仮面ライダーV3 | |
ライダーマン | |
仮面ライダーX / 神敬介 | 速水亮 |
仮面ライダーアマゾン | |
仮面ライダーストロンガー | |
スカイライダー | |
仮面ライダースーパー1 | |
仮面ライダーZX / 村雨良 | 菅田俊 |
仮面ライダーBLACK | |
仮面ライダーBLACKRX | |
仮面ライダーシン | |
仮面ライダーZO | |
仮面ライダーJ |
スーパー戦隊 | |
---|---|
トッキュウ1号 / ライト | 志尊淳 |
トッキュウ2号 / トカッチ | 平牧仁 |
トッキュウ3号 / ミオ | 梨里杏 |
トッキュウ4号 / ヒカリ | 横浜流星 |
トッキュウ5号 / カグラ | 森高愛 |
キョウリュウレッド / 桐生ダイゴ | 竜星涼 |
敵
バダン
シャドーライン
投票結果
このエンディング投票は劇場・WEB投票合わせて277万3322票が投票され、「平成ライダー勝利」が138万7041票、「昭和ライダー勝利」が138万6281票となり、わずか760票差で「平成ライダーの勝利バージョン」が上映される事になった。
なお、昭和ライダー勝利バージョンはブルーレイ、DVD版にマルチエンディング仕様で収録されている。(レンタル版にはついていない。)
評価
過去の春映画との最大の違いとして、監督が金田治から、『クウガ』から始まるすべての平成ライダーにスタッフとして携わってきた柴崎に代わったことが挙げられる(金田はJAEの社長であり、間接的には関わっていたが、演出家として関わったのは数作)。
これが功を奏したのか、マンネリ化していた各ヒーローのアクションが、原典に基づいたものへとなり、原典ファンを満足させた。
ストーリーも、「死者を蘇らせる」という敵の目的に応じて、主要人物に(原典とは異なる並行世界設定ではあるものの)草加を死なせた巧やコヨミを失った晴人といった、原典での経験を生かした配役がなされ、各ライダーの行動の説得力が増している。
一方で、昭和ライダーと平成ライダーの対決といった要素が先行した結果、「事情を知っている昭和ライダーが、事情を知らない平成ライダーに対して、問答無用で行動を妨害する」「バダンとの戦いが決着した後に、平成ライダーの精神を叩き直すため(?)に15人対15人で海辺で戦う」という、過去の春映画じみた流れになっているところは、ツッコミどころである。
特に1号は、過去の春映画や、本作より後に製作された映画では、平成ライダーに対して頼れる先輩としてふるまっているにもかかわらず、本作ではひたすらに厳しいふるまいを取っており、平成ライダー側の主人公である鎧武にとっては災難という以外にない。
予告でも用いられた「貴様のようなひよっこを、ライダーと認める訳にはいかん!」「(変身前に、両手を広げて叫ぶ)ハァン!」といった1号のセリフ、またXの「お前、平成ライダーだったのか。次は俺が相手だ」というセリフはインパクトが強く、ネットミームと化している。
余談
- 本作に登場する仮面ライダーについて、言及はされていないものの、一応パンフレットでは原作の変身者が変身していることが明記されている。そうなると一人怪しい奴が出てくるが、原作からして両雄そろい踏みしていたため不思議な事が起こったとしておこう。
- 厳密に言えば、「RX」の放映途中に元号は昭和から平成に変わっている。また「真・仮面ライダー序章」は1992年(平成4年)のオリジナルビデオ作品であり、「ZO」は1993年(平成5年)の、「J」は1994年(平成6年)の劇場公開作品である。「クウガ」以降のテレビシリーズを『平成ライダーシリーズ』と呼んでいる事から、RX・シン・ZO・Jは便宜上昭和ライダーとして扱われている。
- 藤岡弘、出演や板尾創路演じる仮面ライダーフィフティーンが話題を呼んでスポーツ新聞の一面を飾った。
- 平成ライダーシリーズでは上映当時の最新作だった鎧武を含め、劇中で「仮面ライダー」という単語が出てこない作品もあり、本編で仮面ライダーを名乗らないオーズやウィザードが他ライダーとのクロスオーバー時には何事もなかったかのように仮面ライダーと名乗っていたのに対し、本作品で紘汰は「あの仮面ライダーってのは何なんだ?」と、初めて仮面ライダーという単語を聞くかのような反応を見せている。
- 尚、次作スーパーヒーロー大戦GPには鎧武のオリジナルキャストの客演は行われず、次の「大戦映画における前作ライダーのオリジナルキャストの客演」はスーパーヒーロー戦記まで待つことになる。SH戦記は夏公開なので「春の大戦映画」と言えるか微妙だが。
- 因みにこの作品以降、変身前の門矢士は10年後の映画仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイクまで登場する事はなく、4年後の2018年公開の映画仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVERはディケイドの声としての登場になった。
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