演:菅田俊
CV:田中亮一(ガンバライド第七弾PV)
概要
バダンによって改造人間になった青年。ブラジルの大学に通う大学生で、免許をちゃんと持ってるセスナのパイロット。
ブラジルで姉の取材のためにセスナ機を飛ばしていたところUFOの光(バダンの活動)を目撃したために捕えられ、姉は殺された。
当初は記憶と自我意識を奪われバダンの尖兵として活動し、三影英介と友情を結ぶ。そして幹部候補とまで目されていたが、ある日の飛行機事故でそれらを取り戻し組織を脱走。バダンへの復讐を誓うがそこで仮面ライダーを名乗る9人の男たちと出会い…という大筋は概ねどの作品も共通している。
実写では映画含めても3回しか登場していないが、実は現時点で昭和・平成・令和の3元号の全てて映像作品で変身シーンを披露した唯一のライダーであったりする (本郷猛は令和では『スーパーヒーロー戦記』で変身解除、『ビヨンド・ジェネレーションズ』では別キャストによる変身を披露)。
実写媒体での村雨良
10号誕生!仮面ライダー全員集合!!
ブラジルに留学していた大学生で、姉の村雨しずかと共にバダンに誘拐されてしまう。姉は改造に耐えられないと判断されて村雨の前で電気椅子に掛けられて処刑され、彼はショックで記憶喪失になり、改造手術を受けさせられて脳以外の全てを機械部品にされてしまう。
バダンのヒットマンとして行動していた村雨だったが、事故で記憶と自我を取り戻し、姉を殺し自らを化け物に変えたバダンに復讐を誓う。そんな中、彼はバダンの怪人たちと戦う9人の英雄たちと出会うのであった。
仮面ライダー大戦
「この地位に上り詰めるまで、どれだけの屈辱を味わってきたか!!」
「全てはこのメガ・リバースマシンを破壊するため!! 喰らえ!」
映画『仮面ライダー大戦』では、バダン大幹部暗闇大使その人として登場。あまりの顔のコワさ故に、映画公開前の児童誌でも「なぜだ!? ゼクロスと暗闇大使は顔がそっくり」などと記述されていた。
実は昭和ライダーと平成ライダーの決戦を仕組んだ張本人であり、仮面ライダー1号/本郷猛と協力し、バダンに潜入してライダー同志を戦わせることを首領に進言していた。
勿論それはIQ600の本郷が仕組んだワナであり、ライダーバトルは狂言にすぎず、倒されたライダー達をヘルヘイムの森に匿い、「ライダーロックシードに封印した」と偽って密にバダンが地上に姿を現すのを待っていた。
そして残された仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰を狙いバダンのメガ・リバース装置が地上に出現すると正体を現し、十字手裏剣でこれを破壊。
しかし、この潜入自体には首領は薄々感づいていたらしくこの装置はただのダミーであり、村雨の計略を嘲笑した首領は葵連/仮面ライダーフィフティーンを始めとする全軍を嗾けて鎧武共々始末しようとするも、村雨はZXに変身し、電磁チェーンを使って全てのロックシードを開封。こうして仮面ライダー達は沢芽市に結集し、バダンを滅亡させたのである。
なお、暗闇大使に化けていたのはZXの持つ映像投影装置による幻覚で、実際はずっと黒いジャケットに白いスラックス姿だった。
せっかくの本人出演だか出番は少なめ。
ラストでは初期設定を踏まえてセスナの飛行機に乗り込む姿が描かれる。
ギーツエクストラ
「サイボーグの俺の体には、貴様の呪術など効かん!行くぞ!」
「闇をも照らす、聖なる光!我ら忍者ライダー!」
『仮面ライダータイクーン meets 仮面ライダーシノビ』にて登場が決定。演じるのはもちろんオリジナルキャストである菅田俊氏。
映像作品での本人客演は上記の『仮面ライダー大戦』以来実に10年振りである。
今回は赤いジャケットを着用している。
他のライダーと大きく変わらないが、黒幕である天草四郎時貞の手によりシノビの世界に連れ込まれるも良のみはパーフェクトサイボーグであることが幸いして呪術を受けず、一足先に蓮太郎と景和に加勢。
危機に陥った桜井景和と神蔵蓮太郎に颯爽と駆けつけて変身、洗脳された風魔と剣斬と相手取り、2人が正気に戻った後は虹蛇達と戦った。
その後は景和と蓮太郎に握手を交わし風魔と剣斬と共に元の世界へと帰って行った。
総じて昭和に生まれた元祖忍者ライダーとして平成・令和の強者にも負けない大活躍を果たしたと言えるだろう。
また、今作では変身時に手術跡が浮かぶ、変身エフェクトがやや禍々しさを感じるものになっている等、後述する仮面ライダーSPIRITSを意識したような演出がされているのも特徴である。
「SPIRITS」版
pixivで描かれるのは専らこちらである。
第一部「仮面ライダーSPIRITS」
漫画『仮面ライダーSPIRITS』では、更に設定が深く掘り下げられている。
まず、しずかは処刑されずにZXの改造素体候補に挙げられ、失敗して廃棄処分になったという設定で、ZXとなることのできた村雨の心を鎮めるためにしずかの精神体はZXの機械部品の中へと潜り込んだ。村雨は「コマンダー・ムラサメ」として11人のエリート・サイボーグを率いて行動する上級怪人となり、仮面ライダーストロンガー暗殺を命じられて城茂を襲撃する。しかし、ストロンガーの捨て身の攻撃に敗れ去り、部下共々死亡。脳髄だけを三影英介に拾われてバダン本部に持ち帰られ、再改造を受ける。
第二部「Forget Memories」
再生した村雨は、量産化に成功したコマンドロイドを率いてアメリカ空軍基地を襲撃して全滅させると、UFOを使って東南アジアのガモン共和国に渡り、子供たちを守ろうとする仮面ライダー1号と激戦を繰り広げる。しかし、その際にバダンに対し不信感を抱き脱走、追手を次々に返り討ちにしながら、唯一記憶に残る東京へと向かう。
途中、路上生活を行っていた時にホームレスのジイサンと出会い友情を築くが、カメレオロイドの襲撃を受けジイサンは死亡、氷のような心に「義憤」という新たな感情が芽生える。その後、死に損なって暴れ回るカメレオロイドに襲われている一条ルミを救い出し、彼女のツテで海堂教授と出会い、しばらく診療所にやっかいになる。
しかし、そこでバダンを裏切ったヤマアラシロイドと、村雨を「ゼクロス=神」の座につけたがるタイガーロイド(三影)が現れ、更に時空魔法陣によるバダンの大規模攻撃も行われ、何とかこれらを打ち払う。そしてバダンの新怪人と戦うために川崎に向かう途中、滝和也と出会い、駆け付けたV3、ライダーマン、スーパー1らと一時共闘する。途中で怪人たちの攻撃を受け瀕死の重傷を負うが、そこでショッカー首領が目覚め、危うく体を乗っ取られそうになるも、自分を改造した一条博士の組み込んだ仕掛けとしずかの精神により窮地を脱し、記憶を取り戻して怪人を撃破する。
記憶を取り戻した後は比較的明るい青年になるが、「バダンぶっ殺す」以外の信念は特に無く、正義と平和の使者である仮面ライダーの名を継ぐことも拒む。しかし、V3とのタイマン、タイガーロイドとの再戦を経て、日本に再生した悪の組織どもの魔の手が迫っていることを知ると、次第に私怨ではなく公共の利害のために戦うようになり、東京ではかつての宿敵だった1号と手を組み、ショッカーライダーを撃破する。
海堂教授の研究により、ZXがショッカー首領の体の「器」に過ぎないことを知ると苦悩するが、そこでストロンガーが「なら、変わる前に俺がぶっ潰してやる」と言い、自らそれを受諾、決闘を行う。しかし、ZXは既に気が付いていた。自分は正義と平和のために戦うことのできる存在なのだと。バダンを倒すために、立ち上がらなければならないのだと。その思いが脳裏をよぎった時、ZXは戦闘を放棄し、海に落ちようとしていた車を助け上げた…。
第三部「DRAGON ROAD」
日本各地で進撃を開始した悪の組織と、仮面ライダーたちが戦いを開始した。ZXもこれを受け、北海道でネオショッカーと戦っているスカイライダーの元へ向かう。途中で不良少年・村上と出会い、闘う決意を新たにしたZXは摩周湖へと向かい、スカイと協力してネオショッカーの2大幹部を倒す。村上は筑波洋に「自分はいつショッカー首領のモノになるかわからないのに、こんなに手を汚してきたオレが正義のために戦っていいのか」と問いかけるが、筑波は「それでも、戦っていいんだぜ」と答える。
続いてSPIRITS第10分隊と合流したZXは2号&滝を助けるために京都に向かい、仲間たちと協力して京都壊滅を阻止、大幹部ブラック将軍も倒す。
さらに瀬戸大橋から四国を目指すライダーマンと合流し、先に四国に向かっていた風見志郎や立花藤兵衛と出会い、香川を支配していたキバ一族を追い出す。しかし、徳島でツバサ一族に苦戦し、おやっさんと共に猛特訓を積み新技を生み出してツバサ一族を撃ち滅ぼした。その足でデストロン最大の勢力のアジトと化した高知に向かい、幹部三人をソードマスターヤマト方式で仕留めるも、時空魔法陣により『月の牢獄』へと転送されてしまう。
『月の牢獄』内で、仮面ライダーに次々と変身していく大首領と決戦するが、ZXは知恵と新技の応用でこれを乗り切り、牢獄から抜け出すと、スーパー1の残したバイク・Vジェットに乗り時空魔法陣を利用して地球へと帰還。ついでにキングダークの角を破壊しつつGODと戦っていた仮面ライダーXの手助けを行う。
島根で第10分隊と合流すると一路沖縄へ向かい、仮面ライダーアマゾンと邂逅する。テンション常時MAXの山本大介に翻弄されつつもガランダー帝国と戦い、インカの力を解放させたゼロ大帝相手に、その力を抑え込んで自滅させることに成功する。
休む間もなく今度はドグマが暴れ回っている東北へ移動、変身できなくなってしまった沖一也を鼓舞し、自身はクレイジータイガー相手に余裕の勝利。青森の人々をバダン・シンドロームから救うためにねぶたの竜を持ち上げてバダンの「龍」と戦わせる演技を行い、人々の精神を解放した。
ドグマがスーパー1によって滅ぼされると、今度は最強の部隊・デルザー軍団から東京を奪い返すため、東京へと向かう。強敵・岩石男爵を倒した後、ショッカーに攫われた子供と1号ライダーを救うべく、石倉五郎と共にZXはショッカー基地へと向かう。
容姿
パンチパーマな髪と量が多い眉毛が特徴的。演者の見た目のせいかヤクザと称されることも。衣装は白いジャケットに黒いズボン、緑ジャケットに白いズボンのどちらか。
これらは演者がヤクザ映画「制覇」に出演した直後に選ばれたことや低予算だったために衣装も全て事前のものだったためである。
SPIRITSでは当初はパンチパーマだったが徐々にクセが抜けていった結果、現在は軽いパーマくらいの優しい印象になっている。基本的に寡黙ながら穏やかで優しい性格な一方、がんがんじいの仮面が素顔だと思い込んでいて彼からツッコまれるという天然な一面も。
仮面ライダー大戦ではオールバックのように纏めた髪型に黒いジャケットと白いズボンを着用。
トレードマークの眉毛がなかったり恰幅が良いせいか組長に昇格したなどと一部でネタにされていた。
ギーツエクストラでは短く刈り込んだ白髪に赤いジャケット、白いズボンを着用しており、老成された雰囲気を醸し出している。(とうとう会長にまで上り詰めたとか一部で言われてしまう)
カンフー映画などに出てくる老師キャラのような風格であった。
余談
演じた菅田俊氏は2002年に目の前に現れたひったくり犯を私人逮捕し「仮面ライダー、現実世界で正義のために活躍す!」とメディアで取り上げられたことがある。
また、菅田氏はガンバライドにてZXの声を当てているが演じたキャストと声優が変わらないのは昭和ライダーでは菅田氏ただ一人である。ちなみにPVでは田中亮一氏が演じていた。
ギーツエクストラの監督を務めた坂本浩一監督は昭和ライダーの変身前のキャストを撮るのは今回が初であり幼少のころゼクロスを見てたのもありかなり緊張したようである。
村雨良は当初、故・金子光伸(特撮版「ジャイアント・ロボ」の草間大作役の元・子役俳優(1997年6月11日没))の起用が検討されたが、金子の家族から「既に俳優から引退したので」と言われ、起用を断れた逸話があった。
関連項目
メカ戦極凌馬 駆紋戒斗(MOVIE大戦フルスロットル) ゾルーク東条 プロトゼロ/チェイス ロイミュード100 ハート 滅亡迅雷.net 飛電其雄 イズ:こちらは100%機械製の仮面ライダー