行け、『ショッカー』の者どもよっ!!
改造人間が世界を謳歌し、その改造人間を支配するのが私だ!
世界は私の意のままになる!
声:納谷悟朗(昭和ライダー、仮面ライダーTHENEXT、レッツゴー仮面ライダー)
関智一(ネット版スーパーヒーロー大戦乙、春休み合体スペシャル、スーパーヒーロー大戦GP)
テレビシリーズ『仮面ライダー』(1971年)
レリーフからの音声
秘密結社ショッカーを支配する謎の存在。
秘密結社「ショッカー」の組織力を背景に生み出された大幹部や怪人、戦闘員などの改造人間、外部の協力者などを使役し、誘拐や拉致、殺人、大規模な破壊活動といった数々の犯罪行為を主導していると目される人物。
各地のショッカー基地に設置された鷲を模したレリーフのスピーカー越しに指令を下すのみで、末端の構成員はおろか、大幹部でも直接謁見することはできない、高度に秘匿された存在である。
初期は「ショッカーの声」とテロップに記載されており「われショッカーは〜」という言い回しなど、首領の名前そのものが「ショッカー」として演出されており、科学陣や本郷からは「首領」、ゾル大佐は「ボス」などと呼んでいた。
死神博士着任後からオープニングのテロップも正式に「ショッカー首領」と呼んでいる。
一人称は基本的に「私」だが、まれに「わし」。
コブラ男の再改造手術を行った下級幹部、綾小路律子を用済みとして処刑させたり、役に立たない戦闘員を怪人の能力の実験台にする等、冷酷な運営方針を推し進めており、裏切り者や無能な者、作戦に失敗した者はたとえ幹部であっても容赦なく処刑する等、組織の首領としての行いも常に厳格かつ非情である。
しかしその一方、自身が認めた相手はたとえライダーでも大いに賞賛を送る一面を持ち、また、失敗続きの幹部に対し、上記の処刑の前に最後のチャンスを与える等やや温情が感じられる部分もある。
赤いフードの怪人物
ショッカー首領の実体・本体と目される人物。
紅いローブに三角頭巾を着用した姿の容貌はうかがい知れない怪人物。
第67話では、各国支部の幹部が出席するショッカー世界会議で姿を現す。しかし実はこれは仮面ライダー1号・本郷猛を東京湾の孤島に誘き寄せ、出席メンバーに見せかけて用意された、改造人間の肉体組織を破壊する毒ガス「アンドロガス」が仕掛けられたライダー殺人人形にて彼を殺害せんとする、ライダー抹殺計画「V作戦」の一環としての行動であり、首領を含めたすべての幹部はマネキンであった。
正体は謎に包まれたままショッカー編は終了、その正体が明かされるのは最終話である第98話となり、最終話では既にゲルショッカーに再編されている。
そのため、赤頭巾の下の素顔は既にゲルショッカーになってからの登場なので素顔の形態は厳密にはゲルショッカー首領となる。((OPテロップでは最終回までショッカー首領のまま))
が、下記の後年の作品では分かりやすさ優先で素顔の状態も纏めてショッカー首領と呼ばれる場合もある。
一部ゲームでは本来ブラックサタンから用いられた大首領という称号を用いて「ショッカー大首領」という謎の名称になったりも…さすがにそれは違うと思う。
組織再編
ライダーによってショッカーの世界制覇のための計画はことごとく潰され、業を煮やした首領は外部の組織「ゲルダム団」を迎え、水面下にて新組織「ゲルショッカー」の編成を進めていた。
大幹部・地獄大使の最期を機にショッカーの解散を宣言。新たな組織ゲルショッカーを率いて再度暗躍を始めるのであった。
『仮面ライダーTHENEXT』
テレビシリーズ同様姿を見せず、ショッカーのレリーフから部下に指示を送っている。
声は『仮面ライダー』(1971年)と同じく納谷悟朗氏が演じている。
『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
お前達はここで死ぬのだ!
紅いフードの姿こそ原典のゲルショッカー首領と同じだが、フードの下の素顔は多頭の蛇が絡み付いた頭に一つ目が生えた原典のの2種類の顔を折半したデザインになっている。
昭和から平成のライダーが倒した全ての悪の組織を自身の支配下におき、『ショッカー』をより強力な存在にした。
オールライダーとの決戦では、過去の置物同然だった歴代首領とは桁違いの戦闘能力を見せた。
目から火炎弾を放ちまくってオールライダーをたった一人で圧倒、さらに蛇の首を伸ばして電王やクウガを拘束しアメリカンクラッカーのようにぶつけるなど圧倒的な戦闘力を見せたが仮面ライダーオーズの新コンボ、タマシーコンボの前に敗れ去り、空の彼方に吹き飛ばされた。
これにより怒りが頂点に達した首領は真の姿岩石大首領へと変貌を遂げ、さらに圧倒的な戦力でオールライダーを追い詰める。しかし、全仮面ライダーによる必殺技『オールライダーブレイク』で遂に倒されてしまった。
S.I.C.HERO SAGA関連
仮面ライダーエディション
『MISSING LINK』
初代仮面ライダーの13話と14話の間の空白を描いた話のひとつ。
仮面ライダーを再設計した飛蝗男ショッカーライダーを完成させ、本郷猛に差し向けたが最初の1体がベルトの風車をライダーパンチで攻撃されて機能を停止、さらに一文字隼人としての自我を取り戻してもう一人の仮面ライダーとなりショッカーライダーは全滅という結果に終わった。
しかしショッカーの世界各地の支部が残っており、世界制覇の野望は揺るがぬことを本郷に告げる。これを受けて本郷はヨーロッパへ旅立つこととなった。
『ここより永遠(とわ)に』
本郷が再改造による強化を望んでいたことを見抜いて、死神博士すら立ち退かせて二人で密談をしている。
世界制服を成し遂げようとするのは名目にすぎず、専ら自身の楽しみのため、あたかもゲームに興じるかのごとき心境で世界征服に臨んでいたことを明かしている。そしてその正体はB26暗黒星雲から来た宇宙人であり、自らを神のごとき存在であると自称している。
本郷猛に再改造を施すのは、さらに自分を楽しませてもらいたいという気持ちからであり、密談した記憶と引き換えに再改造手術を実施した。
『S.I.C.HERO SAGA』(仮面ライダー電王エディション)
このエピソードでは『クライマックス刑事』の続き。
生き延びていたネガタロスが、ゼロライナーを強奪して1971年4月に跳躍するも強大な力で圧倒し、彼の妨害によって本郷猛を取り逃すものの、桜井侑斗を飛蝗男に改造しようとする。
しかし野上良太郎とイマジンたちの妨害に遭い、彼らをねじ伏せるものの、無理やり憑依したネガタロスが岩石大首領イマジンに変化し基地を崩壊させたことと、ジークの羽手裏剣を喰らい大ダメージを受ける。
しかし命は取り留め、どさくさに紛れてヘビンガーの頭部の蛇を取り込んで逃走。その後を立花藤兵衛の記憶によって蘇生した仮面ライダー1号が追跡し、歴史の大まかな流れは守られることになっている。
『S.I.C.HERO SAGA』(仮面ライダーオーズエディション)
このエピソードは『レッツゴー仮面ライダー』の続き。
ライダーとの戦いで大幅に弱体化したものの生き延び、仮面ライダーオーズのオーズドライバーのデータで作成した6連ドライバーにショッカー~デルザーまでの各軍団の能力を宿したコアメダルを挿入し、「悪の軍団コンボ」による骸骨状のオーズ(2017年のHOBBYJAPANでは商品化に伴いヘキサオーズ(-OOOOOO-)という名称を名付けられている)といった趣で復活する。
プトティラコンボに匹敵するパワーとタジャドルコンボなみの機動力、そしてビッグマシン同様の機械に対する催眠能力によってオーズとライダーマンを圧倒するが、突如参戦した快傑ズバットによって窮地に追い込まれる(この作品はリドルストーリーで、現実とも火野映司の夢ともとれる)。
『S.I.C.HERO SAGA』(ロスト・トレイン)
10人ライダーが消滅した件を受けて、ダブルライダーの代わりに1973年にやって来たクウガとアギトの二体を相手に戦うが、見知らぬ仮面ライダー二人を目にして混乱していた。
『仮面ライダーSPIRITS』
この作品では歴代の首領はバダン大首領JUDOの人格から造り出された、ある程度独立した自律プログラムという設定。従って本作の設定では本項目の赤フードも含め歴代首領は単なるラジコンである。
『スーパーヒーロー烈伝』
『スーパーヒーロー烈伝』や『AZITO2』でも単なる傀儡怪人として登場する。
特に後者では首領自ら銀行強盗や幼稚園バス襲撃を行うなどのシュールな光景も拝める(本物のショッカー首領は、「悪」陣営の総帥に資金援助・技術開発を行っており、この「ショッカー首領」なるユニットが何万回死んでも資金さえあればすぐに作り直すことが可能)。
『ロストヒーローズ』
作中ではアジト・キューブやショッカー・キューブが存在するものの、ストーリーでは一切登場せず、カオス・キューブにて裏ボスとして登場。
『スーパーヒーロー大戦GP』
『スーパーヒーロー大戦GP』では、1号と2号によりショッカーが滅ぼされ、首領が自爆した直後から物語が始まる。本来はゲルショッカーなのだが本作はショッカーのまま最終回という微妙にパラレルな時空なので映像自体は初代最終話の物を使用しているが、ゲルショッカーのシンボルマークが映らないように編集されていた。
また、前日譚である『春休み合体スペシャル』でも、物語の黒幕として登場する。
その他
- 『仮面ライダーBLACK』の「ゴルゴム」や続編『仮面ライダーBLACKRX』の『クライシス帝国』はショッカー首領と何の関わりも無い。なお、『クライシス皇帝』は同じ中の人である納谷悟朗氏が声を担当していたが無関係である。
これは要するにBLACKやRXのプロデューサー吉川進の方針で2作の世界観は当初は平山亨が手掛けた10人ライダーの世界とは繋がっていなかったため。
それが終盤で大人の事情から強引に世界観の接続を行ったのが実際のところである。
- 『仮面ライダーEVE』や『S.I.C HERO SAGA』など、早瀬マサト氏(石ノ森プロ)の作品では、デルザー軍団大首領やネオショッカー大首領もショッカー首領と同一の存在とされており、その正体はツングースカに落下した隕石と共に飛来したエイリアンということになっている。
- 『EVE』では正体が宇宙から訪れた寄生生命体で、組織が変わるたびに異なる姿で現れたのもそのためとされている。
詳しくはこちらを参照
- 『超スーパーヒーロー大戦』にて彼の後継と思われる首領が登場する。
- 『シン・仮面ライダー』ではなんと未登場。ただし、原作におけるショッカー首領に相当する存在は登場している。
- 平山亨による小説ではチェン・マオ(仮面ライダー)が登場。死神博士の前日譚だが仮の姿であることが示唆されている。
- SFCソフト『仮面ライダー』ではショッカーを復活させデスバンイーターの姿で登場。
納谷氏の死去・追悼
2013年3月5日、ショッカー首領の声優を演じられた納谷悟朗氏が慢性呼吸不全のため逝去。
この事はファンの間でも話題となり、彼の死を追悼するイラストがpixivに多く投稿され、氏を代表するキャラである銭形警部等と並び、このショッカー首領を描いたイラストも多く投稿された。
ちなみに、生前の納谷氏が仮面ライダーシリーズにおいて最初と最後に演じたのは奇しくも、両役ともにこのショッカー首領であった。
後任
納谷氏の死去後は、関智一氏が実写作品でショッカー首領の声を担当することが多く、現在では彼が後任としてほぼ固定されている。
ただしスーパーヒーロージェネレーションでは、佐々木省三氏が担当していた。
関連動画
関連項目
デストロン首領 ブラックサタン大首領 岩石大首領 ネオショッカー大首領 大首領 バダン総統 JUDO
ゲルショッカー首領→デストロン首領
元号最初のラスボス