概要
仮面ライダー第80話より登場した悪の組織。
構成員たちの作戦が悉く失敗し、いよいよ組織を見限ったショッカー首領がアフリカに立ち上げていた過激派組織・ゲルダム団との統合に踏み切った事で誕生した(これに伴い、シンボルマークがショッカーの鷲とゲルダム団のヘビが絡み合ったデザインに変更)。
ちなみに結成された時に旧ショッカーの残党を容赦なく粛清・殺害しているため、事実上ゲルダム団が実権を握っている(=実質乗っ取られている)が双方ともリーダーはショッカー首領なので本質的にはほぼ同じ組織。
だが近年の作品でブラック将軍やゲルショッカー怪人などが客演する際は、単に「ショッカー」と呼称される事も多い(インタビューなどによれば、ショッカーに比べて従来の特撮ファン層以外には知名度が低い事が理由の一つらしい)。
目的
ショッカー時代同様に世界征服を掲げ、その為ならばどんな卑劣な悪事もやってのける。また邪魔者である仮面ライダー打倒にも力を入れる。
怪人の特徴
やはり人間を素体に動植物の特性を移植した「改造人間」となっているが、今回は二体の動植物の長所を組み合わせたり、一方の短所を補い合うような組み合わせで作られた「合成改造人間」になった。また戦闘員も遙かにパワーアップしており、ショッカーライダーのようなインパクトのある悪役を数多く生み出した。
- その例
保護色で暗躍しつつ密かに人間の血を吸い、そのエネルギーで死んだ怪人を再生させる「ヒルカメレオン」
など
作中では
一般の警察官が本郷猛と怪人について会話する場面がある(第90話)。ゲルショッカー期になると、組織や怪人の存在が社会的に認知されていたことがうかがえる。
大勢の元ショッカー関係者を粛清したが、後年に彼らの粛清を免れたと思われる戦闘員や優秀ゆえに殺される事なくそのままゲルショッカーに移籍した者、更には後継組織の総司令に成り上がった者もいた事が判明している。
ゲルダム団
アフリカのコンゴでショッカー首領が立ち上げた組織であり、元々は「ゲルダム教」なる宗教を崇拝していた宗教団体。だがこの組織はカルト宗教の気があり、首領がゲルダム団を結成したことで過激派の信徒は砂漠で特訓を積み、一大武装勢力となった。
本編の第80・81話のみナレーションで「ゲルダムショッカー」と発言するシーンもある。
なお、すがやみつるの漫画では、経営直後は「ゴーストショッカー」(TV版の没設定)という名に変わり、それから「ゲルショッカー」に正式に決定したということが語られていた。単行本ではこのような設定は削除され、ゲルショッカーに統一されている。
構成員
大幹部ブラック将軍
ゲルショッカー最高幹部。元は帝政ロシアの軍人…ということで実年齢が100歳を超えていてもおかしくない物凄いジイサンなのだが、一部ファンの間では「改造人間故に年を取らないのでは」とも言われている。
経歴ゆえか非常に勇猛果敢な性格で、数々の作戦が仮面ライダーに破られた後に自ら怪人体・ヒルカメレオンの姿でライダーに挑み雄々しく散っていった。
仮面ライダーや再生怪人軍団もその勇姿を称えている。
映画『スーパーヒーロー大戦GP』では襲名した二代目が登場している(作中では単にブラック将軍と呼ばれている)。
ゲルショッカー怪人
前身であったショッカー怪人が、動植物単体の能力を人間に移植していた改造人間だったのに対しこちらは、二体の動植物の能力を掛け合わせた改造人間でライダーを追い込んだ実力者もいる。
ゲルショッカー戦闘員
ゲルショッカーの幹部の指揮の下で悪事を働くゲルショッカーの構成員。ショッカー戦闘員よりも遙かに戦闘力が高い。コウモリを模したマスクと服を身につけており、戦闘以外にも人間の拉致や諜報などの任務もこなす。
そして裏切り防止の為、ゲルパー薬という劇薬を飲まされており、3時間に一回服用しなければ消滅する。また人間に憑依する能力もある。
こちらにも、白いコウモリを模したマスクを被り、白衣を着込んだ科学班もいる。
ディー博士
ゲルショッカー随一の頭脳を誇る科学者で、仮面ライダーの変身時の0.5秒の隙を解析し、冷却装置で1号の変身を封じた実績がある。
原作では冷却装置の開発を命じられたシーンのみで出番を終えた、所謂「チョイ役」であったが……?
余談
SFCソフト『ロマンシングサガ』の水棲生物系のモンスターで同名のモンスターが存在する(ちなみにレベル4系統のモンスター)。
その姿は一つ目がある焦げ茶色っぽいポルクス(ちなみにポルクスはレベル1のモンスター)で、設定によれば進化した原生生物らしい。
睨みや粘液を飛ばして攻撃してくるが、大して強くない。
さすがに著作権的にヤバいと判断されたのか、ワンダースワンやガラケーアプリに移植されて以降、名前が“ショッカージェリー”という見方によっては結局ギリギリアウトっぽい名前へと変更されている。