「Xライダー……わしの名は呪博士。そしてお前の父親の親友」
CV:和田文夫
概要
仮面ライダーX最終回「さらばXライダー」でキングダーク内部に潜り込み中枢部に辿り着いたXライダーの前に現れた怪人物。
その正体はGOD機関の黒幕であり、かつて悪魔の天才と呼ばれた事や神敬介の父である神啓太郎の親友だったという事以外のプロフィールが一切不明で、キングダークのメインコンピューターと一体化しており、内部から大幹部キングダークとして直属の配下の怪人「GOD悪人軍団」に指令を下していたらしい。
なお、後に彼もまたデルザー軍団(更にその背後にはバダン)の協力者であったことが発覚した。
また、ショッカーの「死神博士」は異名だったが、彼の「呪」は偶然にも本当の名字だったようである(下の名前は不明)。
その容姿は度重なる自身への生体改造のためなのか、人間離れした白い怪物のような姿をしている。
マンガ「仮面ライダーSPIRITS」の解釈ではあるが、性格は慎重かつ用心深い性格、裏を返せば一大組織を任された人物としては小心者であり、劇中で彼と面会したことが有ると明言されたのは「アポロガイスト」だけで、彼以外では(実はキングダークの居場所を探るための芝居だったのだが…)キングダークを半永久的に動かすのに必要不可欠な「RS装置」の設計図を全て奪い取り、Xライダーを打倒することに成功した「サソリジェロニモJr」のみ。その他の怪人たちには正体はおろか姿すら見せた事もなかった(声も加工していたと思われる)。
キングダークの体内に潜入したXライダーと対峙し、身辺警護の大役を与えたサソリジェロニモJr.に「わしの目の前でXライダーを殺すのだ‼」と命じるが一歩及ばず、「わしを殺せばキングダークは爆発する!お前も死ぬぞ!」とXライダーを脅すが「覚悟の上だ!二人とも死ねぇぇーっ!!」と一蹴され、Jr諸共ライドルホイップで腹部を貫かれ、瀕死の重傷を負う。死期を悟った呪博士はせめてXライダーを道連れにせんと頭から延びるコードを引き千切り(キングダークは呪博士の脳波が途絶えると自爆するようにセットされていた)、キングダークと共に自爆して果てた。
呪博士=GOD総司令?
最終回で呪博士が「そしてわしがGODであり、キングダークはわしの体の一部分なのだ」というセリフで説明した通り公式では彼こそがGOD総司令という事になっている。
しかし、ある理由により、本当に彼がGOD総司令なのかという疑問が未だにファンの間では物議を醸しだしている。
主な理由は次の通り
①声が初期(阪脩氏)と呪博士(和田文夫氏)と違う。
②第34話「恐怖の武器が三人ライダーを狙う!!」でRS装置の設計図を全て奪う事に成功した
「タイガーネロ」に対し、キングダークが「お前をGOD最高幹部に推薦しよう」といったこと
③そもそも初期は日本壊滅が主な作戦内容だったのにいつの間にか世界征服に目的が変わっている。
④GOD機関は複数の大国が水面下で手を結んで日本壊滅のために結成した組織と劇中で説明されているにもかかわらず、そのトップであるはずの呪博士は関連書籍などでは日本人とされている。
擁護しておくと、①については仮面ライダーSPIRITSの解釈から察するに、用心深い性格のため、部下を全く信用していなかったので下剋上を恐れて、念のため声を加工して指令を下していた、あるいは設定上は同じ声だが視聴者に正体を発覚させないために配慮した演出である(後の仮面ライダーアマゾンでは真の支配者の声がGOD総司令と同じ中の人だったのが、正体を明かした途端、声が変わった)と解釈できる。
②も上記の理由から部下と顔を合わせる時には大幹部の振りをしていた方が何かと都合がよかったのかもしれない。
③についてはまったくの謎だが、後々に背後にデルザー(バダン)が関与していたことを考えると、日本壊滅は各国政府の協力を得るための口実で、本来は世界征服が目的だったのかもしれない。そう考えると④についてもGOD機関結成に関わった国の人間のふりをする事で正体を隠していた、あるいは日本壊滅を望む勢力からの協力を得るために話を合わせていたと取ることができる。
とにかく大人の事情で設定変更の煽りをうけた被害者なのだが、今一スッキリしない人物ではあった。
下の派生作品でも明確になっていない場合がある。
呪博士とGOD総司令は同一人物なのか?という論争を持ち出すと確実に荒れる元になると思われるので、無闇に追及するのは控えたほうが良いだろう。
派生作品
『仮面ライダーSPIRITS』
本人は故人だが万が一に備え、密かにキングダーク2号機を制作しており、生前の意識を記録した「呪ステーション」(その他、GODの科学陣たちや偶然手に入れた神 啓太郎氏の意識も取り込んでいる)でデータ化して存在として存在で存命していたようだ。
用心深い性格は相変わらずのようでキングダーク2号機の起動には改造人間が操縦することができないように措置している等、徹底したものであった。
拉致した滝に自身の全知能と人格をインストールして肉体を得、我が物顔でバダン帝国の計画に協力していたが、SPIRITS第5部隊の生き残り「コンラッド・ゲーレン」に追い詰められ命の危機に陥った際、恐れおののき逃げてしまい(啓太郎博士曰く「彼は科学者としては小心者過ぎる」とのこと)、その隙を突かれ、神啓太郎博士に主導権を奪われてしまい、さらに滝の強靭な精神力や他のGODに協力して来た科学者の良心により抑え込まれ、滝を救出されてしまい、最後はXライダーの真空地獄車によって呪詛の言葉を残しながらキングダーク2号機と共に爆死、今度こそ完全に引導を渡された。
S.I.C.HEROSAGA
X本編の後日談、ゼウスの息子に登場。キングダーク共々爆死したかと思われたが、残っていた頭部を脱出ポッド代わりにして生き延びて、海底に基地を作っていた。
そして再生アポロガイストのボディに頭を移植してXライダーの前に立ちはだかったが、強さを追求するあまり人体改造を何度も施してきた為に肉体が崩壊寸前となっておりXのパーフェクターを奪おうとした。
ここにおいて明かされた事ではあるが実は神博士だけでなく本郷猛の恩師である緑川弘博士とも友人であった事が明らかとなった。
呪博士と神博士、緑川博士の3人は共に城北大学で教鞭を振るっていた親友であったが、ある日呪博士はショッカーに参加し、緑川博士も仲間に推薦した。そして神博士も推薦しようとしたが彼は神ステーションを建造して引きこもってしまった。当然死神博士とも面識はあったが、呪博士や神博士との詳細な関りは不明。
その結果、呪博士はショッカーの後継組織であるGOD機関の総司令に上り詰めたと言われている。
またアポロガイストは彼の息子であると言うらしいが真相は不明である(このセリフは博士がアポロガイストのふりをして語ったセリフという嘘から始まったセリフであるためどこまで真実か不明である)。
なお、アポロガイストとキングダーク(乗っているのは多分呪博士であろう)は2011年の『レッツゴー仮面ライダー』で共演しており、もし親子説が本当ならばこの作品において親子一緒に共演した事になる。
完成版RS装置を搭載した新たなキングダークと共に、再び世界征服に乗り出そうとしたが、仮面ライダーV3と仮面ライダー2号の妨害によって復活させた神話怪人軍団共々倒され、キングダークも倒される。
虫の息のところを、情けを掛けたXライダーに連れられて脱出しようとしたところを甘いと一蹴して殺そうとするが、父まで侮辱され怒りに燃えたXに口にライドルスティックを突っ込まれてロングポールで基地に送り返されて死亡した。
奇しくも、そこは以前神ステーションが自爆した海域であった。
『MASKED RIDER DEN-O 『ロスト・トレイン』』ではXライダーが消滅した為に代打で1974年にやって来たブレイドと対決。侍らせていたサソリジェロニモJr.ごとブレイラウザーでぶっ刺されて死亡するという原作通りの末路を迎えた。ブレイドをXライダーだと勘違いしている節があり、死に際になってようやく彼がXとは別人であることを認識した模様。
『仮面ライダーエグゼイドヒーローショー』では、HEROSAGA同様、アポロガイストに体を移植して生存し、平成ライダーたちを研究してNEOGOD機関を作り上げていた。
時間的な猶予はあったとはいえ、
ナイト、タイガ、王蛇、サソード、マリカ、マッハ、ルパン、クロノスなどのメカニックライダーだけでなくダークキバ、ビースト、スペクター、ダークゴーストなどの魔術やオーバーテクノロジーなどの分野にまで手を広げ、能力も忠実に再現するなど、かなりの天才性を発揮している。
また、それだけでなく、自分の体であるアポロガイストにも、ミラーワールドに入る能力、クロックアップ、重加速、ポーズを再改造で装備させるなど、かなりの用心深さを感じさせる。
平成二期の主役ライダー全員という状況が悪かった。
(時空干渉無効化や重加速対応可能やポーズ対応可能というチートライダー揃い)
再現した仮面ライダーとともに、倒され計画は失敗に終わってしまう。
関連タグ
アポロガイスト:GOD大幹部だが彼の息子であるらしい。また、HEROSAGAやヒーローショーでは呪博士がアポロガイストの姿で登場している。