概要
仮面ライダーブレイドが使用する剣型の専用武器。「醒剣ブレイラウザー」とも表記される。
変身と同時に左腰の「ラウザーホルスター」に収納された状態で出現する。武器としてだけでなく、ラウズカードの効果を発動させるアイテムとしての役割も持つ。
「BOARD」が開発したライダーシステムの第1号である仮面ライダーギャレンの銃型の専用武器「ギャレンラウザー」とは剣と銃という点で相違しているものの、武器とカードリーダー、さらにはカードホルダーとしての役割を兼ね備えている点、ジャックフォームにフォームチェンジすると強化される点は共通している。
『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』では、仮面ライダーグレイブがブレイラウザーとほぼ同型の「グレイブラウザー」を使用する。
機能・概観
カードリーダーやホルダーが集約され、持ち主と同様に紺色を基調としたグリップ部、それに片刃の刀身からなるブレイラウザーは、全体としてブレイドのモチーフであるヘラクレスオオカブトを思わせる形状が特徴で、重量2300gと刀剣としてはやや重ためながらも、変身後の強化された身体能力により片手でも難なく扱うことができるようになっている。
「オリハルコン・エッジ」と呼ばれる刃は、神秘の金属・オリハルコンプラチナを極限まで研磨し作り上げられており、球上の固形物で切れないものはないとされるほどの切れ味を発揮する(※)が、後述の通り、ラウズカードの効果を発動することでその威力をさらに高めることも可能である。
基本的には接近戦での斬撃や刺突に多用されるが、状況に応じて相手へと投げつけるという使われ方も作中では複数回見られた。
もう一つの役割である、ラウズカードのリード機能は刀身根元に設けられた「スラッシュ・リーダー」が担っており、このスリット式のリーダーにカードをラウズすることで、カードに封じられている力を発動させることができる。
リーダーのすぐ近くには、4桁のセグメント式カウンター「フォース・リマインダー・サイト」も設けられており、ラウズの際に消費される限界値(AP)の残量がここに表示される。AP初期値は5,000で、ギャレンラウザーよりも若干少なく設定されている。
グリップガードには、「オープントレイ」と呼ばれるカードホルダーも内蔵され、メイン画像にもあるようにこれを扇状に展開することで、最大12枚までカードを収納することができる。また、カードのラウズと同時にトレイも自動的に収納される機能も備わっている。
前述の通り、普段はラウザーホルスターに提げる形で携行され、オートロック機能によってブレイド以外の者が引き抜くことができないようになっている。なお、第32話でスカラベアンデッドに時間停止能力を使われた際には、キングにホルスターから引き抜かれ一時的に奪われた。
(※ 実際に作中でも、格上の存在であるカテゴリーKのコーカサスビートルアンデッドを相手に、素の状態のブレイラウザーによる渾身の一撃で大ダメージを与えるという、前述した触れ込みに違わぬ実力を示したこともある)
ブレイラウザー(強化型)
物語後半にて、ブレイドがジャックフォームへの変身能力を得てからは、ブレイラウザーも強化変身の際に一部の形状が変化。
刀身先端に「ディアマンテ・エッジ」と呼ばれる刃が装着され、切れ味も通常時の1.5倍にまで上昇する。AP初期値も7400にまで増加し、ブレイド本人の強化と合わせてより強力な攻撃を繰り出せるようになった。
必殺技
以下、ブレイドが使う技の中でラウズした後にもブレイラウザーを用いる技を挙げる。
- リザードスラッシュ
スペード2(リザードアンデッド)のラウズカードを用いた技。
ブレイラウザーの切れ味を上昇させる。
- ボアタックル
スペード4(ボアアンデッド)のラウズカードを用いた技。
ラウザーの刃先を相手へと向けるように構えることで、突進攻撃の威力をさらに増加させる。
- ディアーサンダー
スペード6(ディアーアンデッド)のラウズカードを用いた技。
ブレイラウザーの切っ先から電撃を放ち、少し離れた敵に当てる。
スペード2とスペード6のラウズカードを用いたコンボ技。
刀身に電撃をまとったブレイラウザーで斬撃を放つ。
立体物
DX版
「醒剣 DXブレイラウザー」が2004年2月下旬に一般販売。
「DX変身ベルト ブレイバックル」より先行して発売され、ラウズカードとの連動も含めて実質的に番組初期の主力商品として位置付けられている。
最大のセールスポイントである、カードの個別認識機能はスペードスートを中心とした28種類のカードに対応しており、本商品にも12枚のラウズカード(うち9枚は玩具オリジナルのカード)が付属。
また、作中と同様にカードのラウズによって、カウンターのAP表示が初期値から変動する「番組モード」と、通したカードに対応したAPがカウンターに表示される「無制限モード」の2つのモードを切り替えることも可能で、この点は以降に発売された他のラウザーにも、一部を除き踏襲されている。
本商品に収録されている通常の斬撃音は『仮面ライダー剣』本編中のSEとは異なる(作中で「ライオンビート」発動時に使用されたSEには近い)が、後年の『仮面ライダーディケイド』では、DX版の音声がブレイラウザーおよびライドブッカー(ディケイドブレイド)のSEとして使用された。
強化型再現に必要な銃剣パーツは、2004年8月上旬発売の「ラウズアブゾーバー」に付属。DXギャレンラウザーと共用とされており、元々装着されていた先端部のパーツと付け替える形で、強化前後を再現できるようになっている。
COMPLETE SELECTION MODIFICATION版
『剣』の放送開始から15年目に当たる、2019年1月25日に予約開始。同年8月に発送を実施。
同時発表された「ブレイバックル」「ラウズアブゾーバー」とのセット版として商品化されたもので、開発に当たっては当時の金型が一切残っていないこともあり、完全な新規造形とされている。
CSM化に当たっては、撮影に使用されたプロップサイズほどではないにせよDX版よりも大型化が図られている他、DX版では上の2桁のみであったセグメント表示が4桁へと変更され、さらに出演者の台詞なども含めた収録音声の強化など、より作中の印象や演出を再現する方向性が追求されている。
付属のカードは、DX版と同じサイズかつバーコード読み取り式とされ、スペードスートのカードを中心に全36枚を収録。このサイズ設定は、後々CSMにて他の『剣』関連のアイテムを商品化することも見越してのものであることなどが言明されており、その都合上放送当時に発売されたDX版のラウズカードも、CSM版で読み取ることが可能となっている。
関連タグ
ブレイドブレード:ブレイドが変形した大型の剣、そのフォルムはブレイラウザーを模している。
無双セイバー:平成二期第5作目の紺の主役ライダーの剣型武器。少し離れた敵を攻撃する事もできる、通常時は左腰のホルスターに収納されている、キーアイテムを読み込ませると必殺技が発動する、二刀流で使用された事もあるという共通点がある。
主役ライダー武器
ファイズフォン/ファイズショット/ファイズエッジ←ブレイラウザー→音撃棒・烈火