「見せてもらいますよ、剣崎さん。あなたの力を・・・」
「変身!」
『Open Up』
CV:黒田勇樹
スーツアクター:永瀬尚希
変身者
・志村純一
概要
『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』に登場する仮面ライダーの一人。
変身者は志村純一で、所謂「新世代ライダー」のリーダー格として、他の2人と共に再度封印から解かれたアンデッドと戦う。
初出となった劇場版の他、2009年放送の『仮面ライダーディケイド』にも一部設定を変更の上で登場しており、そちらも本記事にて併せて解説するものとする。
特徴
身長 | 203cm |
---|---|
体重 | 100kg |
パンチ力 | 300AP(3.0t) |
キック力 | 500AP(5.0t) |
ジャンプ力 | ひと跳び35m |
走力 | 100mを5秒 |
(※ APは攻撃力を示すアタックポイントを指す)
レンゲルのシステムを元にした基本的な概観、それにスーツの各部に新世代ライダー共通の「A」の意匠が盛り込まれている点は、他の新世代ライダーであるランス・ラルクとも共通しているが、一方では前述した立ち位置を踏まえてか、グレイブには独自の仕様として頭部前面にもAを模した形状の「フォアヘッド・シールド」が配され、両肩にも大型のアーマー「バシリスクブレスト」が左右に突き出た形で装着されている。
他の二人との差異は概観だけに留まらず、スペックにおいてもあらゆる面で彼等を凌駕するものがあり、BOARD製、およびその派生型のライダーシステムに範囲を広げても、その通常フォームとしては最高値をマークしている。
作中では高いジャンプ力と、武器の「醒剣グレイブラウザー」を活かした剣術、それに3人のライダーの連携によるスピーディーな集団戦法を主としていたが、前述の通りレンゲルのシステムを元にし、それを上回る性能を備えているだけに、上級アンデッドや旧世代のライダーであるブレイドとの戦闘のように、一対一でも十分な戦闘能力を発揮することができる。
もっとも、そのブレイドとの戦闘では一度は彼を追い詰めながらも、グラビティスラッシュへのカウンターとばかりにジャックフォームに変身した、相手の連続攻撃によって敗北を喫しており、スペックの差を強化フォームの有無と戦闘経験の多さによって覆される格好となった。
この時のダメージでグレイブのスーツも損壊したため、変身していた志村もまた用済みとなったグレイブの姿を捨て、その正体を表すこととなる・・・。
アイテム
個別に記事が存在するものはそちらも参照。
グレイブへの変身の際に使用する、バックル型のツール。
形状自体は3人とも共通であるが、グレイブのそれはスーツのカラーリングに合わせて黄色と赤を基調としているのが特徴である。
グレイブの専用武器である、剣型のカードリーダー。
ブレイラウザーを元に設計され、その基本的な機能や大まかな概観も元のそれを踏襲している。
ラウズカード
- チェンジケルベロス
人造アンデッド・ケルベロスの力が封じられた、カテゴリーAのラウズカード。
グレイブバックルへの装填によりライダーへの変身を可能とする働きを持ち、バックルと同様に絵柄も持ち主に合わせた黄色を基調としたものとされているのが特徴である。
- マイティグラビティ
同じくケルベロスの力が封じられたラウズカード。
ラウザーでのリードにより、後述の「グラビティスラッシュ」を発動させる。
必殺技
- グラビティスラッシュ
「マイティ」のカードをラウズし、グレイブラウザーの刃先に重力場を生成して切れ味を高めた状態で敵を斬りつける。威力は3500AP(トン換算で35t)。
後年制作された映画『超・電王トリロジー EPISODE YELLOW』への客演時には、ラウザーを振るって光の刃を放つという形にアレンジされている。
仮面ライダーディケイド
CV:黒田勇樹
スーツアクター:永瀬尚希
同作では、物語後半に士達が訪れた「ディエンドの世界」にて登場。上記の通り演者こそ共通しているものの、変身者は海東純一――即ち仮面ライダーディエンドこと海東大樹の実兄であり、原典たる劇場版とは設定を大きく違えた形とされた。
変身者の素性こそ異なるとはいえ、その出で立ちや基本的な戦闘スタイルは原典と概ね変わりはないものの、原典では変身前にしか乗らなかったオートバイ(※)に、同作ではランス・ラルク共々変身した状態で運転する描写も見られた。また変身時、および必殺技発動時の電子音声は割愛されている。
作中ではランス・ラルクとともに、世界の平和を取り戻すべくレジスタンス活動に明け暮れる姿が描かれていたが、その過程で仲間を逃がすためにローチの一群に立ち向かい、奮戦の末に敗北・変身解除に追い込まれている。
後に、純一がフォーティーンの手先となった際にもグレイブに変身しており、弟である大樹に対しても容赦のない攻撃を加え、フォーティーンが滅んだ後もなお「真意」を明かした上で兄弟同士干戈を交えるも、結局互いに止めを刺すことができぬまま自ら変身を解除。純一も何処ともなく姿を消していった。
(※ 車種はホンダ・CBR600RRで、劇場版・ディケイドともこの点は共通しているが、カラーリングについては前者が赤、後者は黄緑とされている)
備考
玩具は映画の公開時期に合わせ、トイザらス限定で「醒剣 DXグレイブラウザー」が発売されている(詳細はグレイブラウザーの記事も参照)の他、2005年6月には装着変身シリーズとしても、「GD-87 仮面ライダーグレイブ」が商品化された。
素体の可動箇所などの基本的な仕様は、先行して同シリーズで発売された『剣』のライダー達と概ね同じであるが、グレイブについてはそれらの商品では省略されていた、ボディ各部のシンボルマークがきちんと「A」の形に造形されている、などといった差異も見られる。
名称の由来となった「グレイブ(glaive)」は、どちらかといえば薙刀に近い形状の棹状武器であり、さらに元を辿れば古代ローマ期の刀剣「グラディウス」が語源である。
関連タグ
仮面ライダーディケイド 仮面ライダーディエンド コンプリートフォーム ディエンドの世界 海東純一
仮面ライダー サブライダー 次世代ライダー ダークライダー 怪人ライダー
仮面ライダーブレイド 仮面ライダーカリス:いずれも『剣』に登場する他の仮面ライダーたちで、変身者が(後天的なものも含めて)ジョーカーであるという点でも共通している
仮面ライダーブレイブ:『仮面ライダーエグゼイド』に登場する仮面ライダーの一人。言うまでもなく名称が一文字違いであり、なおかつ剣を武器としている点でも共通項が見られる
仮面ライダーファルシオン:『仮面ライダーセイバー』に登場する仮面ライダーの一人。グレイブとは映画が初出であるという点に加え、「名称が実在する刀剣に由来する」「(後天的なものではあるが)変身者が不死身の身体の持ち主である」といった複数の共通・近似点を持ち合わせている
オーガ/サイガ → グレイブ/ラルク/ランス → 歌舞鬼/凍鬼/煌鬼/西鬼/羽撃鬼
単独劇場版ボスライダー