概要
東京都渋谷区代々木に所在する、小田急電鉄小田原線の駅。駅名からしばしば誤解されがちであるが、新宿区に所在する訳ではない。
1927年(昭和2年)に「千駄ヶ谷新田」駅として開業。戦時合併までの一時期は「小田急本社前」駅を名乗っていた。
当駅前に所在していた本社事務所は、後年西新宿の安田生命ビルへ移転したが、本社ビルとして利用されていた建物は、登録上の本店所在地として現在も当駅のすぐ近くに残っており、グループ会社が入居している。
小田急線起点の新宿駅とは800mしか離れていない上に普通列車しか停車せず、さらに当駅から500mほど南東にJR代々木駅があるため、利便性の高いこれらの駅に利用者が吸われる形となり、乗降客はここ10年で4000人前後と少なくなっている。スタンプラリー企画などで当駅の存在を初めて知ったという方も多いであろう。2016年以降は、全70駅ある小田急の停車駅の中でも、度々利用者ワーストを争う状況が続いている(詳細は後述)。
一方で、世界レベルで乗降客数1位を記録する駅の隣に、ローカルな駅があるというシチュエーションもあり、時おり「都会のエアスポット」的な話題で取り上げられることがある。また、ホームからは代々木のドコモタワーや新宿の高層ビル街などが一望でき、乗降客数の少なさゆえにゆっくりとホームから高層ビル群を撮影をすることができる、隠れたフォトスポットとしても密かな評判を集めている。
実は当駅のすぐ近くには山野美容専門学校があるため、小田急沿線在住の学生には需要が高い駅でもある。
かつては代々木ゼミナール代々木校ビルも存在し、同じく同校の生徒にはありがたい場所だったのだが、同校は2008年に当駅の北側に建てられた代ゼミタワー(住所は変わらず渋谷区代々木だが、代々木駅からは少し離れた)に移転している。
また2015年(平成27年)の春まで、当駅にほぼ隣接する場所に銭湯があった。
駅構造
相対式2面2線の地上駅で、改札はホームの下にある。
停車は各駅停車のみ。
利用状況
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は3,875人。この数字は小田急全70駅中69位。
- 2015年(平成27年)度までは足柄駅(OH 46、神奈川県小田原市扇町)より多かったものの、2016年(平成28年)度にワーストに転落してからは、翌2017年(平成29年)度に69位に復しながらも2020年(令和2年)度以降は再び最下位となるなど、同駅とは抜きつ抜かれつな状況が続いている。
- こうした状況から、年度によっては小田急の乗降者数1位と最下位が隣り合うという、ある意味ではすごい構図が展開されることもある。
利用状況比較表
年度 | 乗降人員 | 増減数 | 増減率 | 順位 |
---|---|---|---|---|
2008年(平成20年)度 | 3,665人 | 69位 | ||
2009年(平成21年)度 | 3,665人 | +162人 | +4.3% | 69位 |
2010年(平成22年)度 | 3,665人 | -300人 | -7.6% | 69位 |
2011年(平成23年)度 | 3,676人 | +11人 | +0.3% | 69位 |
2012年(平成24年)度 | 3,688人 | +12人 | +0.3% | 69位 |
2013年(平成25年)度 | 3,850人 | +162人 | 4.4% | 69位 |
2014年(平成26年)度 | 3,788人 | -62人 | -1.6% | 69位 |
2015年(平成27年)度 | 3,815人 | +27人 | +0.7% | 69位 |
2016年(平成28年)度 | 3,782人 | -33人 | -0.9% | 70位 |
2017年(平成29年)度 | 4,024人 | +242人 | +6.4% | 69位 |
2018年(平成30年)度 | 4,023人 | -1人 | -0.0% | 69位 |
2019年(令和元年)度 | 3,977人 | -46人 | -1.2% | 69位 |
2020年(令和2年)度 | 3,153人 | -824人 | -26.1% | 70位 |
2021年(令和3年)度 | 3,410人 | +257人 | +7.5% | 70位 |
2022年(令和4年)度 | 3,588人 | +178人 | +5.0% | 70位 |
2023年(令和5年)度 | 3,875人 | +287人 | +6.6% | 69位 |
関連タグ
新宿駅:上り方面の隣駅。こちらは小田急で最も利用者が多いことで知られる。