概要
東京都足立区千住〜千住旭町にまたがる駅。同区を代表する大規模なターミナル駅である。
1985年の再開発で商業ビル「北千住ウィズ(現:北千住ルミネ)」と併設された現在のような豪奢な駅ビルとなり、2004年に駅舎北側に北千住マルイがテナントに入った「北千住ミルディス」も併設され足立区最大の繁華街に成長した。なお、駅前は下町然とした風情が残っている。
西口と東口の双方にバスターミナルがあり、西口に都営バス・東武バスセントラル・新日本観光自動車、東口に京成バスが発着する。
現在4社5路線(さらに同社の一路線と別会社2社とも直通している)が乗り入れているが、つくばエクスプレスを除いて改札内ですべて繋がっている。理由は以下の通り。
- JR常磐緩行線は下りの場合都内の常磐快速線区間だと直通先の東京メトロ千代田線ホームからしか乗れないため常磐快速線とも構内で繋がっている必要がある
- 東武伊勢崎線に直通する東京メトロ日比谷線は起点なので必然的に改札内も共有になる
- 東京メトロ千代田線と日比谷線も同じ会社が経営するため改札内で繋がる
つまり、JRと東京メトロと東武鉄道の三社がそれぞれ直通関係にあるから。そのため、千代田線の改札ではいろいろな切符が回収されているとか…。
地下乗り場改札口は東京メトロ・JR・東武のいずれにも対応しているが、橋上改札口は標示する各社線乗車券のみに対応している。東武とTXの利用者は共に2位の利用率を持つ。
他のターミナル駅に負けず劣らず駅構内が複雑になっており、各鉄道会社の構内図も説明が追いついていないレベルである。説明な下手な鉄道会社のものだとどの路線が何階にあるのかすらわからない。伊勢崎線については日比谷線と半蔵門線のどっちへ直通するかでホームの階が全く異なる問題・つくばエクスプレスの階層の問題(後述)もあって非常にややこしい事になっている。
下町のど真ん中に巨大ショッピングセンターという一見区には場違いとも言える規模の駅となってしまったが、長年客入りは好調なことからも利用者や住人のニーズには合致しており再開発の成功例となっている。
余談
- クレヨンしんちゃんの野原ひろしがみさえにプロポーズした場所としても知られている。そのため、同作の映画作品の主題歌となったあいみょんの楽曲『ハルノヒ』でも歌詞に登場する。
- 元々は千代田区の淡路町にあった東京電機大学が、2012年に東口方面に移転してきた事で最寄駅となった。ただし東口は狭く、多くの民家や商店街(学園通り)に阻まれている影響で本来なら駅または駅からの連絡通路出口からすぐ近くにあるはずのロータリーが学園通りを抜けた離れた場所にあるという一風変わった配置となっている。ロータリーを使うなら西口方面が妥当か。
- 2015年に東京メトロの駅名標更新の際、ミスで「北千住」が「北干住」の表記となってしまった。やむを得ず「千」の字のシールを上から貼り、駅名標を再度取り替えた。
- 2015年放送のアニメご注文はうさぎですか??のエンディング「ときめきポポロン♪」が常磐快速線3番線の発車メロディ「常磐3-1」に似ている。
- 住所上北千住という町名は存在しない。逆に隣駅の南千住駅には南千住という町名が実在し、駅の住所にもなっている。
- 当駅は交通系ICの運賃計算トラップがあり、半蔵門線ではメトロ経由、相鉄各駅に行くとJR経由となってしまう。JR-東武直通列車もトラップがあるため切符の買いなおしとなる。わたらせ渓谷鉄道の桐生~相老では10倍以上の運賃を払う羽目になる。
JR東日本(常磐線快速)
2面3線の地上駅。ただし厳密にはホーム真下にセミアンダーパス(東西自由通路)が通っているため1.5Fくらいの半高架にある。駅番号はJJ05。
2番乗り場は上下線共用の待避線である。1番乗り場の発車メロディーは新橋駅で使われているものと同じ。
東京メトロ千代田線(常磐緩行線)
島式1面2線を有する地下駅(B2F)。駅番号はC18。
当駅~綾瀬駅間は特殊で、常磐線方面を利用する場合、JR東日本の初乗り運賃が適用される。また、当駅~綾瀬駅間のみを乗車する場合は、運賃は東京メトロの初乗り運賃ではなく、JR東日本の電車特定区間の初乗り運賃が適用される。
常磐緩行線の停車駅こち亀の聖地亀有駅や武蔵野線との接続駅新松戸駅に直接行くためにはJR線ホームではなく千代田線ホームのこちらから乗らないと停車しないというトラップがあるので注意。特に亀有目当てで山手線沿線の駅から常磐線に乗ってきたり間違えてJR線ホームに乗りかえてしまったりした場合、千葉県の松戸駅まで飛ばされる羽目になる。バリアフリー対応の必要な場合には係員の呼び出しが必要で時間がかかるので、常磐快速線と常磐緩行線の乗り継ぎは他の駅でした方が良い。
東武伊勢崎線・東京メトロ日比谷線
地上(M2F)島式2面4線と高架(3F)2面3線の構造。駅番号は東武はTS09、日比谷線はH22。
1899年の伊勢崎線開業当時は当駅が起点で、久喜駅が終点となっていた。このため伊勢崎線の0kmポストはここ北千住駅に設けられている。
伊勢崎線も厳密には常磐快速線とほぼ同じ半高架上にあり、ここから千代田線ホームへ続くルートの間にはエキア北千住がある。
浅草方面発着系統や半蔵門線直通系統は地上乗り場から、日比谷線直通系統列車は高架乗り場から発着する。当駅~北越谷駅までは私鉄最長の複々線区間になり、千住検車区竹ノ塚分室周辺を除いて踏切は基本的に存在しない。
上述通り東武とメトロは改札内で繋がっている構造上、東武の管轄であるはずの北千住~押上間をメトロ24時間券で乗ることが出来る(北千住・押上共にメトロの起点駅で大手町経由のルートで計算されるため)。
ただし、区間外乗車であることには変わりなく、不正乗車と認められる可能性が高いため、事前に伊勢崎線経由 北千住~押上間の切符を購入してから乗車すること。
乗降人員は45万人前後で池袋駅に次いで多く、伊勢崎線では最も多いが、池袋駅の減少により令和に入ってからはほぼ互角。因みに日比谷線の乗降人員は28万人である。
なお京急蒲田駅と並んで要塞駅とも揶揄される東武ホームだが、マジで戦場だったのは要塞駅になる前である1996年に日比谷線専用の高架ホームができる前。1962年に日比谷線との直通運転を開始してからは、2面4線のホームの内側が営団地下鉄日比谷線、外側が東武伊勢崎線という一般的な直通駅の形態をとっていたのだが(他に切り欠き式の予備ホームが上下各1面)、これがとんでもなく災いをもたらした。
当時は需要の割に(優等列車待避線のある)国鉄ホーム以外は貧弱の一言に尽き、しかも一方で利用者から総スカンを食らった国鉄常磐線からの乗継客と東武自身が運んできた乗客とがひしめき合い「よくこれで転落事故が起きねぇな」と言われるほどの人口密度になっていた。
そのため前述の通り1996年に多層化が済むまでは、
の特別運賃制度を採った。
また東武としてもターミナルとして貧弱な浅草駅より北千住駅の方が(半蔵門線開業前から)利用客が多く乗継に便利な事は解っていたのだが、こんな状況で有料の特急列車なんぞ停めようもんなら事故ることは解りきっていたのでDRCけごん・きぬやりょうもうは日光・鬼怒川温泉・赤城行き下り列車はほぼ終日通過しており、実際、当駅の下り特急ホーム設置まで、起点の浅草駅の次の停車駅は、けごん・きぬは下今市(1986年より全列車停車。それまでは終点までノンストップ列車もあった)、りょうもうは館林だった。多層化工事完了後の1997年にようやく下り特急専用ホームが設置され、DRCの後継・スペーシアやりょうもうも全列車停車するようになった。
地上ホーム(浅草発着・半蔵門線方面)
乗り場 | 路線 | 方向 | 行き先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
特急 | 下り | 1番乗り場とホームを共有。 | ||
1・2 | 東武伊勢崎線 | 下り | 新越谷・春日部・久喜・南栗橋方面
| 浅草・半蔵門線方面からの電車。 |
3・4 | 東武伊勢崎線 | 上り |
高架ホーム(日比谷線方面)
乗り場 | 路線 | 方向 | 行き先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
5 | 東武伊勢崎線 | 下り | 竹ノ塚・新越谷・春日部・東武動物公園・南栗橋方面 | 日比谷線からの直通電車。 |
6 | 日比谷線 | A線 | 秋葉原・六本木・中目黒方面 | 朝夕の一部の折り返し電車のみ。 |
7 | 日比谷線 | A線 | 秋葉原・六本木・中目黒方面 | 東武本線からの直通電車。 |
つくばエクスプレス
5路線では最も新しい部類に入る高架駅。駅番号は05。
上述したように駅内で唯一改札が分断されているため、改札から上が独立された建物になっている。
島式1面2線ホームで当駅から千代田線に乗り換える乗客が多い。利用者は10万人前後で秋葉原駅に次いで2位。
ぱっと見ホームが日比谷線と並行しているように見えるが、建物自体が他の路線と分断されている関係上ちょっと高い位置にあるためホームが3Fにあるのか4Fにあるのかよくわからない事になってしまっている。(多くのサイトでは東武の改札階基準で3Fと紹介されているが、TX公式ではJRの改札階基準の4Fと言い張っている)
利用状況
近況
JR東日本
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は193,748人である。
- JR東日本の駅では秋葉原駅に次いで第10位で、常磐線の駅では最も利用者が多い。
- 同社の上野駅や高田馬場駅、川崎駅より多い。
- なお、乗客の9割は定期客で占めるので非定期客だと上野駅よりも少ない。
東京メトロ千代田線
東京メトロ日比谷線
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は266,758人である。
- 但し、東武伊勢崎線の直通人員を含む。
東武鉄道
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は401,218人である。
- 東武の駅では池袋駅に次いで2位で、本線系統では最も利用者が多い。
- 同社の池袋駅とは利用者を差を縮め近年ではほぼ互角。
- 但し、日比谷線の直通を含む。
つくばエクスプレス
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は100,633人である。
- TXの駅では秋葉原駅に次いで2位で秋葉原駅に迫る数字。
- なお、24年4月~7月までの1日平均乗車人員は53,975人。1日平均乗降人員は107,950人となっている。
利用状況比較表
事業者名 | JR東日本 | つくばエクスプレス | ||
---|---|---|---|---|
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 | 乗車人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 194,724人 | 389,448人 | 33,467人 | 66,934人 |
2009年(平成21年)度 | 193,976人 | 387,952人 | 35,146人 | 70,292人 |
2010年(平成22年)度 | 195,260人 | 390,520人 | 36,821人 | 73,642人 |
2011年(平成23年)度 | 194,136人 | 388,272人 | 37,306人 | 74,612人 |
2012年(平成24年)度 | 198,624人 | 397,248人 | 39,741人 | 79,482人 |
2013年(平成25年)度 | 203,428人 | 406,856人 | 41,750人 | 83,500人 |
2014年(平成26年)度 | 202,415人 | 404,830人 | 41,858人 | 83,716人 |
2015年(平成27年)度 | 209,994人 | 419,988人 | 44,592人 | 89,184人 |
2016年(平成28年)度 | 214,322人 | 428,644人 | 46,542人 | 93,084人 |
2017年(平成29年)度 | 217,838人 | 435,676人 | 48,750人 | 97,500人 |
2018年(平成30年)度 | 220,903人 | 441,806人 | 50,533人 | 101,067人 |
2019年(令和元年)度 | 221,634人 | 443,268人 | 51,542人 | 103,083人 |
2020年(令和2年)度 | 161,271人 | 322,542人 | 36,725人 | 73,450人 |
2021年(令和3年)度 | 168,556人 | 337,112人 | 41,142人 | 82,283人 |
2022年(令和4年)度 | 183,824人 | 367,648人 | 46,492人 | 92,983人 |
2023年(令和5年)度 | 193,748人 | 387,496人 | 50,317人 | 100,633人 |
事業者名 | 東武鉄道 | 東京メトロ | |
---|---|---|---|
路線 | 伊勢崎線 | 日比谷線 | 千代田線 |
年度 | 乗降人員 | 乗降人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 446,474人 | 304,567人 | 306,865人 |
2009年(平成21年)度 | 437,906人 | 296,938人 | 299,196人 |
2010年(平成22年)度 | 434,524人 | 292,545人 | 293,307人 |
2011年(平成23年)度 | 425,309人 | 287,488人 | 281,192人 |
2012年(平成24年)度 | 435,017人 | 289,324人 | 287,433人 |
2013年(平成25年)度 | 440,711人 | 291,466人 | 283,962人 |
2014年(平成26年)度 | 437,156人 | 288,610人 | 285,742人 |
2015年(平成27年)度 | 443,950人 | 290,330人 | 289,001人 |
2016年(平成28年)度 | 450,046人 | 293,231人 | 291,464人 |
2017年(平成29年)度 | 454,781人 | 299,219人 | 291,919人 |
2018年(平成30年)度 | 459,113人 | 304,635人 | 292,684人 |
2019年(令和元年)度 | 455,250人 | 292,053人 | 305,071人 |
2020年(令和2年)度 | 334,111人 | 224,670人 | 209,601人 |
2021年(令和3年)度 | 351,035人 | 227,379人 | 198,711人 |
2022年(令和4年)度 | 382,081人 | 251,503人 | 215,800人 |
2023年(令和5年)度 | 401,218人 | 266,758人 | 232,109人 |
隣の駅
JR東日本・東京メトロ千代田線
常磐快速線 | ||||
---|---|---|---|---|
種別 | ←品川方面 | 当駅 | 取手方面→ | 備考 |
特別快速 | 日暮里駅 | 北千住駅 | 松戸駅 | |
普通 | 南千住駅 | 北千住駅 | 松戸駅 | |
千代田線 | 常磐緩行線 | |||
種別 | ←代々木上原方面 | 当駅 | 取手方面→ | 備考 |
特急ロマンスカー | 大手町駅(降車可能駅は成城学園前駅) | 北千住駅 | メトロ線内のみ利用不可能 | |
各駅停車 | 町屋駅 | 北千住駅 | 綾瀬駅 |
東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)・東京メトロ日比谷線
※スペーシアX以外の特急停車駅については、スペーシア(けごん、きぬ)、きりふり、リバティ会津、スカイツリーライナー、アーバンパークライナー、りょうもうを参照。
種別 | 前の駅 | 次の駅 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
スペーシアX | とうきょうスカイツリー駅 | 北千住駅 | 春日部駅 | 春日部方面利用は特急ホームにて乗降。 |
『THライナー』 | 通過 | 日比谷線直通 | ||
急行・準急 | 曳舟駅 | 北千住駅 | 西新井駅 | |
区間急行・区間準急 | 牛田駅 | 北千住駅 | 西新井駅 | |
普通 | 牛田駅 | 北千住駅 | 小菅駅 | 浅草方面 |
普通 | 南千住駅 | 北千住駅 | 小菅駅 | 日比谷線直通 |
つくばエクスプレス(TX)
乗り入れ路線
東京メトロ:千代田線(JR常磐緩行線との直通あり)、日比谷線