概要
東京の下町から三浦半島の山岳地帯までを疾走する、赤を主体とした塗装の電車が目印。あまり顧みられることはないが、関東地方初の電鉄事業者である(日本初は京都市電)。別名「ハマの赤い稲妻」「路地裏の超特急」等。
かつては「京浜急行」を略称に用いていたが、2007年から「京急電鉄」を正式略称としている。
現在のアルファベットでの略称は「KK」。古くは「KHK」であったが、パスネット時代の印字は「KQ」であり、公式が悪ふざけであった。
かつて沿線開発を自社で行っていなかったことから不動産事業を幅広く手掛ける西武グループとは業務提携関係にあり、互いに株を数%ずつ持ち合う関係である。そのため、沿線にはプリンスホテルや八景島シーパラダイス等の西武系施設・分譲地が多く、また両社間でも時折コラボ企画を実施したりすることがある。余談であるが、現在は西武グループを離脱した西武百貨店も、その源流を辿れば京急(当時は京浜電気鉄道)系列の菊屋デパート(京急ストアの前身・京浜デパートによる運営)に辿り着く。
- 両社コラボの一例として、「KEIKYU YELLOW HAPPY TRAIN」として黄色く塗装した新1000形(本来は事業用車のデトをイメージしていた)が「西武っぽい」と評されたことから京急側の呼び掛けで逆に西武でも京急車風の赤い塗装を施した9000系「RED LUCKY TRAIN」を運行する運びとなった1件がある。
大手私鉄では珍しく駅名の変更が頻繁に行われており、ダイヤ改正を機に一斉変更する例も少なくない。
歴史
大本の大師電気鉄道は標準軌で開通。当時は六郷橋(現在の港町 - 京急川崎間の踏切周辺) - 川崎大師を結ぶ路面電車で、競合は人力車であった。直ぐに京浜電気鉄道に改名、品川・横浜への延伸を目指す。あくまで路面電車の延伸と言い張っていたが、多くの区間では路地裏に専用線を敷き、時速40 - 70kmで快走していたという。東京市電(後の都電)との相互直通を見据えて馬車軌間に改軌するが、品川(現:北品川) - 高輪(品川駅前のR15路上にあった)のごく短い区間に片乗入していたのを除き、ほとんど直通は行われなかった。
その後、設立時点で倒産しかけていた湘南電気鉄道に資本投入し、標準軌に再度改軌・直通。後に合併して現在の路線に至る。太平洋戦争の開戦時に、戦時措置として東京横浜電鉄・小田急電鉄と合併、東京急行電鉄(大東急)の一部となるが、戦後直ぐに独立して現在の京浜急行電鉄となる。
その複雑なダイヤ構成・車両増結・退避テクニックにおいて関東地方屈指の実力を有する。待機線がある駅が増えたので最近は見ないが、昔は待機線がない駅で下り電車が上り線に逃げ込んで無理矢理退避させる等の無茶もやらかしていた様子である。この複雑なダイヤ構成は運転主任というベテラン運転士上がりの職人集団を擁する京急であるからこそ出来る職人芸である。
直通先の都営浅草線・京成電鉄との密着度も高い。なお、浅草線は日本初の官民相互直通地下鉄、並びに日本初の電子式ATS発祥路線であり、当然ながら京急もスタメンである(直通は京成のほうが先)。
「ドアを閉めます」
京急は長い間、自社線内での到着駅自動案内放送を一切採用せず、定型文や英語放送を除き、車掌自身がワイヤレスマイクで車内放送を行っていた(他社車両も機能をOFFにする形で徹底)。
「自動放送だと細かい案内が出来ない」という理由であり、2023年の自動放送導入後も細かい案内は車掌が引き続き担当している。
なお、ドアを閉める際、車掌は「ドアを閉めます(ダァシエヤス)」と宣言する。「ダァシエリイェス」というとニワカ扱いされるので注意。
因みに、京急の24代目社長である原田一之氏は某テレビ番組のインタビューを受けた際、「ドアを閉めます」という放送についてのエピソードを語っている。
それは1977年頃、当時まだ車掌だった原田氏は先輩車掌からこうアドバイスされたという。
「ドアは閉まるものじゃない。お前の責任で閉めるんだ、だから『ドアを閉めます』といえ」
路線
- 京急本線(泉岳寺 - 品川 - 浦賀間)
- 京急空港線(京急蒲田 - 羽田空港第1・第2ターミナル間)
- 京急大師線(京急川崎 - 小島新田間)
- 京急逗子線(金沢八景 - 逗子・葉山間)
- 京急久里浜線(堀ノ内 - 三崎口間)
このうち、大師線のみ本線との直通設定がない。
また、東京メトロとの接続駅がない唯一の関東大手私鉄である。
廃止路線
- 大森支線(大森 - 大森海岸間)
その他、空港線・大師線にそれぞれ廃線区間が存在する。
車両
赤い塗装は米国のパシフィック電鉄を参考としたとされ、現在では会社のイメージカラーとなっている。
昭和後期より関東他社局の通勤車両が無塗装が主流となっている中、21世紀の新造車でさえ全塗装にこだわる姿勢が特徴である。しかし、時代の趨勢には抗い切れず、現在導入が進む新1000形はステンレス無塗装にラッピングによる赤白帯となり、旧来からのファンの一部に変更を惜しまれている…と思ったら、2018年度製造分より何と赤く塗装してしまった。
再度塗装に戻った理由は、ステンレス無塗装ラッピングで車体洗浄をした結果、不具合が多発したため。
なお、現在使用されている車体外部色は赤色が「KHK赤」(マンセル値:5R 3.5/11)、2100形等で使われているアイボリーが「KHKクリーム」(マンセル値:2.5Y 9/2)、現在では1500形で使用される白帯が「白」(または「KHK白」・マンセル値:N 9.3)、事業用貨車の黄色が「KHK黄」(マンセル値:2.5Y 8/14)という色である。
この他、「KEIKYU YELLOW HAPPY TRAIN」で使われる「KHK西武イエロー」(西武鉄道の黄色と同じ・マンセル値:2.5Y 7/8)、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」のベースカラーである「KHK青」(マンセル値:2.5PB 3/10)という色がある。
日本の通勤車両の中でもスペックがかなり高く、地下鉄型車両を凌駕する起動加速度と特急型車両並の高速域性能を両立している。今でこそ120km/hでの営業運行はJRや第3セクターの新規路線等で増加しており、珍しいものではなくなってしまったが、それでも民鉄の料金不要列車では最速、最もスピードを出す京急川崎 - 横浜間は表定速度(ダイヤ上のドア閉め~ドア開けまでの平均速度)は104km/hに達しており、10kmストップ&ゴーでは恐らく日本一である。
他社への乗り入れ協定上、車両形式は千の位が0・1・2(及び6)である。
また、京急・京成・都営には「系列」という概念がなく、形式呼称は「形(がた)」を用いる。
個別の車輌単位での形式を示す場合には「デハ2101形」「サハ601-3形」という風に呼称する。
車両番号のつけ方
浦賀方面(南側)を基準に個別形式(ないし番台区分)ごとの連番とするのが基本である(例えば2100形の場合、浦賀方面より2101 - 2108・2109 - 2116…)。これは京成も同様である。
ただし例外として600形(3代目)等の様にハイフンで連結位置を示す場合、3桁形式の下2桁が編成番号を表す(浦賀方面より601-1・2…)
これは4桁形式でも2000形で同様の附番法則を取っていたことがある(浦賀方面より20X1 - 20X8または24X1 - 24X4、Xには編成番号が入る)。
ただし、新1000形のうち、座席転換機構搭載・1890番台は4桁数字にハイフンで連結位置を示すという新たな附番体系が登場した(浦賀方面より1891-1・2…)。
また、電動車・付随車が別の番号体系を取っている場合(1500形デハ1500形・サハ1900形)等は
その形式ごとの連番とするため、編成単位での連番とはならない。
同様に、初代1000形においても編成替えや仕様などによって欠番や飛び番が多数存在している。
基本的に4・6・8連運行がメインであるが、ラッシュ時の一部快特・特急は12(4+8)連運行も行っており、これは大手私鉄最長。旅客用電車に限れば私鉄最長である。
営業用車両
事業用車両
運行終了した車両
営業用車両
- 110形(京浜1号形)
- 京浜26号形
- 京浜29号形
- 120形(京浜41号形)
- 140形(京浜51号形)
- 230形(湘南デ1形)
- 300・400形(初代)・420形・600形(初代)→400形(2代)
- 500形
- 700形(初代)→600形(2代)
- 800形(初代)→初代1000形に編入
- 700形(2代)
- 800形(2代)
- 1000形(初代)
- 2000形
事業用車両
- デト20形
- デト30形
デワ40形
- ホ50形
- チ60形
- リ70形
- クト1形
車内広告
羽田空港や東海道新幹線が近くにあることもあり、自社広告に加えてJR東海や全日空広告も沢山見られる。
その一方で、ライバル会社・JALの広告はほとんどなく、週刊誌広告もほとんどない。
運賃
運賃 | IC運賃 | 切符運賃 |
---|---|---|
初乗り - 3km | 150円 | 150円 |
4 - 6km | 180円 | 180円 |
7 - 10km | 228円 | 230円 |
11 - 15km | 277円 | 280円 |
16 - 20km | 313円 | 320円 |
21 - 25km | 347円 | 350円 |
26 - 30km | 403円 | 410円 |
31 - 35km | 455円 | 460円 |
36 - 40km | 510円 | 510円 |
41 - 45km | 566円 | 570円 |
46 - 50km | 620円 | 620円 |
51 - 55km | 667円 | 670円 |
56 - 60km | 710円 | 710円 |
61 - 67km | 740円 | 740円 |
加算運賃
KQクオリティ
鉄道ファンにとっては
- 「逝っとけダイヤ」…事故などのダイヤ異常時における輸送量維持を目的とした、無ダイヤ状態での臨機応変な運転変更。行き先・種別・接続が分単位で変更になり、次の駅でいきなり降ろされたりするがプロ乗客はうろたえない。なぜなら後ろに何本も渋滞しているからだ。運悪く乗り入れていた他社車両も巻き添えを食って馬込や宗吾に帰れなくなる。
- 「本線高速入替」…営業列車の隙間を縫いつつ、8両ないし12両編成が軽自動車のような機敏さで縦横無尽に本線を逆走して車両の入れ替えを行う。UST(浦賀サイドターン)など。
- 「京急スピリッツ」…線路内への落下物で緊急停止するや否や、ダッシュで飛び掛って自ら撤去しにいく運転士。車や土砂に激突しても、防護して退避駅に到着するまで気絶しなかった重傷の運転士。赤信号で待たされ、指令所に無線で文句をいう運転士。
- 「真っ赤な誓い」…運転士の目線が語る、隣接路線への露骨な対抗意識。というか過去にテレビ番組で「負けたくない」と公言しちゃった。ここではオレが皇帝(エンペラー)だ。キレイゴトでごまかさないタイプと見たーーーッ!
等々、独自の運転方針を持つことから結構人気が高い。
なお、各所の高架化・C-ATS整備・国交省からの通達などで解消されてしまったが、最近までは
- 「ノンストップ増結」…「カラの電車」(車庫から出てきたばかりの回送車)の増結時は一時停止しない。そのまま相手の満員電車に突っ込む。
- 「変態待避」…背後に快特が迫っているので、仕方なくお客さんを乗せたまま留置線に入り込んで待避する。空港線からの不慣れな客はそんなところに4分ほど監禁され、静寂の中の異様な空気にうろたえる。また背後に快特が迫っているので、仕方なく普通車6両二本を1番線に詰め込む「縦列待避」もあり、この場合は直後に2番線に快特(ウイング号)が到着し、島式ホームはカオス状態となるがプロ客はうろたえない。2分で3本の列車が一斉に消化され、駅に静寂が戻る。
- 「ランナーを止めず電車を止める」…京急蒲田駅が地上ホームだった頃。箱根駅伝開催時に空港線の京急蒲田(空)第一踏切で選手が足止めを喰らわないように、往路はダイヤ変更を実施、復路はそれに加え選手の切れ目を縫って列車を通す芸当をこなす。
- 「神奈川新町ストーキング」…切り離したばかりの前8両(営業)と後4両(回送)がほぼゼロ距離で同方向に発車。
…なお、更に時代を遡ればもっと凄いものがあったりするが、ここでは割愛する。
※別にこれらが京急唯一の技だとは言っていないので、他社推しの対抗書き込みは止めましょう。
蒲田要塞
京急蒲田は高架化によって、トンネルの反対側にある青砥のような感じの2層式ホーム(2面6線)に生まれ変わった。近鉄でいえば布施。2層といっても実際はビル7 - 8階分の高さであり、その堂々たる佇まいをして、通称蒲田要塞と呼ばれている。
KQクオリティはここでも健在。1・4番線双方で24本に増加した本線⇔空港線列車を捌き切る。品川からの直通列車は糀谷 - 京急蒲田間を逆走して急坂を滑り降りる構造となっており、糀谷上りホームで待機する列車との正面衝突ごっこが楽しめ…ない。また、高架化と同時に「✈快特」を同駅通過としたことで大田区の猛抗議を受けたものの、華麗にスルーしたことは全国ニュースにもなった。
自然災害にも強い
滅多なことでは運休をしない鉄道でもあり、かつては沿線で崖崩れが発生しても翌日には何事もなかったかのように元気に運行していた(なお、この時の復旧作業の早さには、現場周辺住民の方達のご協力があったことも大きいとされる)。
人身事故からの運行再開も異常な程早く、運転士及び車掌は専用手袋とビニール袋を素早く用意して負傷者を救護する。乗客本位の運行理念のため、電車はそのまま運行を再開、運転士及び車掌だけが途中で交代して現場検証・事情聴取に向かう。
近年自然災害によって運行見合わせとなった例は、東日本大震災の津波警報による抑止、2012年9月の崖崩れで5駅間を2日間部分運休にした件などが挙げられるが、ほかには2011年9月21日に私鉄各線やJRが強風で14 - 16時台に運転見合わせになる中、17時頃までギリギリ粘って運転を見合わせた時くらい。2011年の時には金沢文庫で「ウチ(京急)が最後まで走っていたんですが、規定風速を超えてしまい運行出来ないんです」と悔しそうに駅員が対応している姿が見られた(ただし、西武とはチキンレースの関係ともいわれる)。
その一方自然災害に強い路線の評判が仇となり、振替客の殺到というデメリットを招くことも多い。近年は特にその傾向が顕著である。2009年10月8日朝ラッシュ時に首都圏の鉄道のほとんどが台風で麻痺し、運行状況見合わせの中、自社基準で警戒風速に達していないため、運行を続けていた京急に乗客が殺到。遂に9:20「JRからの振替受託による混雑でホームから人がはみ出て危険な状態」という、いかにも京急らしい理由で全線に抑止の指令が出された。
東日本大震災から明けた次週の月曜日は、殺到を見越して夕方の運休が昼過ぎに予告された。
車両設計へのこだわり
「先頭車は絶対電動車」「バネ下重量の過度な軽量化禁止(※)」という鉄則があり、直通先の都営地下鉄・京成電鉄・北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道にも例外なく厳格に徹底させている。その理由は「先頭車を可能な限り重くし、万が一脱線しても転覆しないように」「閉塞検知を確実に早く踏んで信号の誤作動を防ぐため」「加速進段中の滑走・フラット、自動車流にいうなら「スリップ」)発生時でも動軸に速度計が付いていれば速度計以上の速度が出ている可能性は低い」であり、高速運行・安全両立のための備えである(※2)。
過去にはゲンコツ電車等の例外もいたが、現在は乗入他社にも厳密に適用されるため定期運用だけでなく東急車輛製造(現:総合車両製作所)から京成線への新車輸送にも制約がある。(京成の通勤車は京急乗入を前提にしているため問題ないが乗入非対応の3代目スカイライナーはこの制限に引っ掛かったため京急線経由の輸送ができずトレーラーで北総線の車庫への輸送となった)
何回か土砂崩れ突入事故や踏切衝突事故が起きているが、先頭電動車と標準軌のおかげか負傷者を抑えることができている。
※これをしばしば「ボルスタレス禁止」と表現されるが、あくまで「バネ下重量に一定の重量を保つ」と「蒲田の空港線分岐の急曲線」という条件が合わさった結果ボルスタレスを採用しなかっただけのこと。物理的な問題である後者が解決された今後においてもボルスタレス台車を採用しないかは不確定である。なお、ボルスタレスは枕バネ構造の一種であり軸受・軸案内構造とは直接関係しないのでこの点も注意。
※2 通常は先頭車にモーターを積むことは踏切事故などの際に修理の時間と費用が多くなるなどリスクが高く避ける会社が多い
ライバル
JR東日本及びグループ会社との乗客争奪戦もあり、横浜 - 品川間でバチバチの競争をやり合っている(輸送量では圧倒的にJR東日本に軍配が上がる)。特に互いを視認出来る併走区間(横浜 - 鶴見付近)では京急がJR車両を確認すると加速する(特に快特・特急VS横須賀線・東海道本線・湘南新宿ライン)、という、俗に「電車でD」とも呼ばれるデッドヒートを展開する様な高速走行が展開されている。
この様な「圧倒的に規格が高いJR相手に競争する」という状況は関東地方では割と珍しく、それだけに車両におけるサービス面でも力を入れている。例えば特急料金不要の車両にクロスシートを積極的に導入する等、これまた人口密度の高い関東地方ではあまり見られない光景が見られる。なお、景色では高架線の京急が圧倒的に良い。
運賃に関しては横浜 - 品川間では京急の20円程度に対し、JRは100円もの運賃割引で対抗しており、僅かにJRの方が安い。京急側が引下げないのは基本安い料金をさらに下げた分をJR側が対抗して執拗に下げるため、埒が明かないので結局諦めた模様。その代わり、着席サービス・空港連絡重視で対抗している。
もう1つの競合先が羽田空港ステージ。東京モノレールやリムジンバスとの競争はメディアを巻き込み熾烈さを増しつつある。
一方、他私鉄との関係は利益競合しないためか良好で、直通先の京成電鉄、芙蓉グループ仲間の東武、「概要」節で触れた西武とは、広告や合同イベントをたびたび行っている。関東圏だけでなく空路を挟んで全国規模で相互広告や合同イベントが展開される。だが東急が作りたがっている蒲蒲線には消極的である。
このことや前述の西武グループとの関係からかつて大東急傘下であったのに対し、東急色よりも西武色の方が濃いという意見も。
2017年に大阪モノレールで初めてラッピング広告を出して以降、全国各地の鉄道事業者でラッピング広告を展開している。
直接のライバル関係ではないが、しばしば関西私鉄と対比される。アルミ車体車塗装、車両高加減速性能、アナウンスや方向幕の略語使用など。特に“特急の特別料金不要・クロスシート車・国鉄との伝統の一戦・台車軽量化否定組”といった要素から阪急電鉄と比べられることがしばしばある(西の阪急・東の京急)。また、JRより海側の工業地帯を通り高性能電車を投入する点は阪神とも似ている。(かつて阪神大震災の直後に大量の車両が被災し復旧時に車両不足に陥った阪神電車に対し旧1000を京急が支援車両として貸出を提案したと言う真偽不明の都市伝説まで存在するほど)
名鉄とも共通点が多く、
であるが、名鉄の現行車両はほとんどオールロングシートとなっているのに対し、京急は車端部ボックスシート・展望席の復活やデュアルシートを導入し、現在もクロスシートを維持し続けている。
キャラ
けいきゅん
2011年の羽田空港国際線ターミナル(現・羽田空港第3ターミナル)開設と同時に登場したゆるキャラ。公式LINEアカウントもある。
けいきゅう♪ドレミたん
2009年に登場した萌えキャラ。けいきゅんの登場に伴い事実上引退。
余談
- 首都圏の私鉄はJR線との接続を考慮。ダイヤ改正はJRと同日に実施することが多いが、京急では(直通先の京成・都営浅草線含め)JRとは異なる時期に実施する例がほとんどである。時期は若干異なるものの、近年は毎年11月頃に実施する例が多い。
- 蒲田も新子安も京急の方が元祖である。どちらも鉄道省(後の国鉄・JR)が後から新設したが、京急がわざわざ名前を変えた。むしろ変えさせられたというべきか(京成千葉も同様で「国鉄千葉駅前」と名乗っていた)。
- 2018年は京急創業120年・北斗の拳連載開始30周年という節目の年がダブったこともあり
「北斗京急周年」なるキャンペーンを展開したりとぶっとんでいた。例えば京急蒲田は「京急かぁまたたたたたー!」という風になる、スタンプラリー設置駅が(恐らく死兆星ネタだけのために)横須賀中央の隣駅である特急や快特停車駅ですらない県立大学(このキャンペーンの際には一時的に「北斗の拳立大学」に駅名標を装飾)が選ばれる、挙句の果てにイベント記念列車名が、
「ザコと行く三浦海岸!京急ヒャッハートレイン!!」
…ツッコミ処満載であった。
- ゴジラシリーズには比較的協力的な姿勢であり、『ゴジラ(1954)』で八ツ山橋が破壊されたのに始まり京急は登場するたびに毎回破壊・運休となっている。一例として『シン・ゴジラ』においては劇中で車両が破壊される事になると知ってなお「もうゴジラだから仕方ないじゃないか!」とばかりに、CG班による実車の(予定時間を超える程の)入念な見学や「ゴジラに車両が吹っ飛ばされたら車体・台車がどう分裂するのか」という資料を提供するなど全面協力をしている。
- ちなみに、浦賀駅接近メロディは『ゴジラのテーマ』」である。
- 上述の通り、現都営地下鉄と相互直通を行っている京急であるが、戦前の京浜電気鉄道時代から既に地下鉄との直通を計画していたことがあった。当時浅草 - 新橋間に地下鉄路線(現:東京メトロ銀座線)を運営していた東京地下鉄道との合併で品川 - 新橋間に地下鉄線「京浜地下鉄道」を建設、浅草 - 新橋 - 品川 - 三浦半島間を直通しようというものであった。ただし、東京地下鉄道は第3軌条方式、京浜電鉄は架線電化と電化方式が異なっていたので、直通を見込んで製造していたデ1形は銀座線基準の小型車体と第3軌条集電靴の設置準備工事が施されていたという。
関連動画
くりぃむしちゅー出演CM
京急電鉄社歌
関連タグ
- 鉄道 電車 京急 京急電鉄 京浜急行
- けいきゅう♪ドレミたん けいきゅん
- KQクオリティ
- 東京都交通局(都営浅草線)・京成電鉄・北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)・芝山鉄道(同社車両は乗入れない):直通先。
- 高松琴平電鉄:通称「ことでん」。京急中古車両が現役。
- 東海道本線/横須賀線/京浜東北線:ライバル
- シーサイドライン:AGTを運営する第3セクター。京急と西武鉄道が一部出資。
- 名鉄:赤色主体の車体塗装、逝っとけダイヤ、空港利用客輸送などの共通点がある。
- 養老鉄道:設立者が同じという縁から2019年に相互連携を発表。
- 大原さやか:駅構内アナウンスを担当。
- たまゆら:2011年10月9日午後限定のタイアップ企画として沢渡楓(CV・竹達彩奈)による駅構内アナウンスが行われた。
- くりぃむしちゅー(上田晋也・有田哲平):2006年よりCMに出演。「京急_for_you」の台詞で有名。
- 元町ユニオン:京急ストア系列が運営するスーパー。
- 京浜盃:大井競馬場で開催される3歳馬限定のダートグレード競走。優勝杯を提供している。
京急の広告ラッピングを施している事業者(2024年12月現在)
多摩都市モノレールは「羽田へビュン。京急!」となっているが、それ以外の事業者は2019年まで「都心へビュン。京急!」、翌2020年からは「KEIKYU_for_you」となっている。