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概要

沖縄県那覇市において沖縄都市モノレール線(愛称:ゆいレール)を運営する第三セクター会社。沖縄県唯一の鉄道会社である。


2003年8月10日那覇空港駅首里駅間の12.9kmが開業。そして2019年10月1日首里駅てだこ浦西駅間の4.1kmが開業した。


乗車券は北京地下鉄北九州モノレールでお馴染みのQR乗車券方式となっている(通常の磁気式乗車券と異なる)。

交通系ICカードは本モノレールと沖縄本島の各社バスのみ通用するOKICAが利用可能。2020年3月10日よりSuica等の全国共通ICカードの利用も可能となった(OKICAを別地域で使うことは不可能で、各社バスでは全国共通ICカードの使用も2021年1月現在はまだ不可能)。

また、1日・2日乗車券が売っており、1日乗車券は観光客向けと認識されているのか、提示することで首里城の見学料など各観光地の利用料が割り引きされる。


駅一覧

駅番号駅名乗り換え・備考所在地
那覇空港那覇空港直結那覇市
赤嶺那覇市
小禄那覇市
奥武山公園那覇市
壷川那覇市
旭橋那覇バスターミナルのりかえ。沖縄県立図書館の最寄り駅那覇市
県庁前国際通り最寄り駅(※美栄橋駅・牧志駅も同様)那覇市
美栄橋那覇市
牧志那覇市
安里那覇市
おもろまち那覇市
古島那覇市
市立病院前那覇市
儀保那覇市
首里首里城最寄り駅(※儀保駅からも近い)那覇市
石嶺那覇市
経塚浦添市
浦添前田浦添市中心市街地の最寄り駅浦添市
てだこ浦西沖縄自動車道のりかえ。琉球大学医学部付属病院最寄り駅浦添市

使用車両

  • 1000形ワンマン運転・2両編成。ラッシュ時は5~6分間隔、日中は10分間隔で運転されている。

沖縄都市モノレールでは、観光客の急増・需要に備えるため2030年までに3両編成への増結を予定している。


開業までの経緯

かつて明治大正期にトロッコ鉄道や軽便鉄道が開通したのをきっかけに、戦前の沖縄本島にはいくつかの鉄道が存在していた(代表格として沖縄県営鉄道がある)。


しかし、路線バスとの競争が始まると多くの鉄道会社が経営不振に陥り、さらに第二次世界大戦末期の沖縄戦でそれまであった鉄道路線が完全に破壊された。占領軍は当時アメリカで鉄道の衰退が始まっていたこともあり、鉄道施設跡地への基地建設や鉄道路線跡の道路転換政策、さらには自家用車の普及とバス路線の整備による車社会化を推進、戦後の沖縄における鉄道文化はほぼ完全に駆逐され(あとはせいぜいサトウキビ運搬用のごく小規模な産業鉄道や、テーマパーク用の小さな遊覧鉄道が点在していた程度)、沖縄の鉄道は長い長い冬の時代に突入することとなった。


その後1970年代に入って沖縄県内での経済活動が活発になると、都市部(主に那覇市)への人口や産業の集中の影響もあり、市内の移動交通手段を自動車に全振りしたツケが慢性的な渋滞となって返ってくるようになり、渋滞対策として鉄軌道を用いた公共交通機関の復活を望む声が日増しに高まりはじめた。その声を受けて、国や県による協議会が設立され、検討段階にはじまり、調査や各種申請などが延々と行われた結果、協議段階からおよそ30年近くもかかりはしたものの、2003年にようやく開業にこぎつけた。沖縄県において、実に58年ぶりの本格的な鉄軌道路線の復活であった。


なお、当初は沖縄国体開催に合わせ1987年に開通を目指したが、その後は1990年以降にズレ込み、前述の通り2003年になってしまい、実に16年も掛かったと言える。


なお、開業前および開業直後は「長らく車社会化して久しい沖縄において、鉄道を利用する人がどれだけいるというのか?」という理由から、沖縄都市モノレールの実用性や採算性を疑問視する声は少なからず存在し続けていた。


…が、いざ蓋を開けてみると様々な方面から好意的意見が上がり、そのような疑問の声は開業後数年も経たぬうちにほとんど聞かれなくなった。

主な理由としては、

  • バスに比べて渋滞が無く、運行時間が正確である。加えて一度に輸送できる人員がバスよりも多いため、通勤通学に強い。
  • 那覇空港から路線バスの一大拠点である那覇バスターミナルを通り、県下最大の繁華街である国際通りを経て、世界遺産に指定されている首里城付近まで乗り換え無しで行けるなど、利便性が高い。
  • モノレールならではの「高い場所を走る」という特性から、車窓の眺めの良さなどを支持する声が、主にマイカーを持たない地元住民や観光客から上がっている。

このような好影響のためか、利用者自体も開業してから徐々に増加の傾向で推移しており、さらに2019年には前述の通りてだこ浦西駅までの延伸開業により那覇市の隣の浦添市へもレールを伸ばすなど、風向きは概ね好調であるといえよう。そして、終点のてだこ浦西駅では西原バスセンターと隣接しており、他都市からの高速バスからの乗り換えであるが、ゆいレールのお陰で、遠方からの沖縄、浦添両市の車の流入・通行量の減少にも貢献している。


その他

法的には最南端・最西端の鉄道は異なるが、その路線は観光用のリフトなので、一般的な考え方ではゆいレールが日本最南端・最西端の鉄軌道路線として考えて差し支えない(法律は「軌道法」を適用)。


なお、ゆいレールとは別に、国道58号線など沖縄本島南部の主要道路の混雑ぶりから「沖縄本島を縦貫する都市間鉄道路線を」という声もあり、糸満〜那覇〜うるま〜名護間の整備が検討されている(沖縄縦貫鉄道計画)。普通鉄道トラムトレインHSST新交通システムリニア地下鉄など各方式が比較検討されたが、構想だけで数十年が経過し未だに着工に至っていない。


離島の多い沖縄は単純比較が難しいが、沖縄県の人口密度は長崎県広島県をブッチ切り、京都府に比肩しており、採算性は十分に見込めるはずである。


沖縄本島と似た条件の米ハワイ州の中心であるオアフ島でも、2011年からホノルルレールトランジットが建設されており、此方は最終的にホノルル大学からオハフ島の新興住宅街カポレイまで結ぶ予定である。此方は中型の第三軌条集電の鉄車輪で自動運転で運転する。車両は日本の日立製である。


関連タグ

沖縄県営鉄道 沖縄 モノレール 那覇空港

汀良いちほ - 当路線をイメージして作られたステーションメモリーズ!のキャラクター

ホノルルレールトランジット - ゆいレールと同様の理由で開業したハワイ唯一の鉄道路線で愛称は「スカイライン」である。

外部リンク

ゆいレール|沖縄都市モノレール

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