説明
広島都市圏から広島県の住宅団地「スカイレールタウンみどり坂」を結ぶ交通機関として建設された短距離交通システム「スカイレール」によるモノレール路線「広島短距離交通瀬野線」(スカイレールみどり坂線)を運営していた鉄道事業者である。
主要株主は積水ハウス、青木あすなろ建設、三菱重工業、神戸製鋼所の4社。
1994年(平成6年)に会社が設立され、「スカイレールみどり坂線」が1998年(平成10年)8月28日に開通。
しかし、維持費を含めた採算性の面から2024年(令和6年)4月30日をもって運行を終了。その後の交通手段はEVバスに切り替えられた。
ちなみに、当初は2023年(令和5年)末に廃止予定だったが、代替交通機関のEVバスの準備が整わなかったため上記の日付に延期された。
スカイレールについて
ロープウェイとモノレールを組み合わせたようなもの。これは、ゴンドラのような形をした懸垂式モノレール車両を、駅間ではワイヤロープで、駅構内ではリニアモーターを用いて駆動する方式の交通システムである。車体の支持・案内を桁構造と車輪で行っているため風に強く、ロープウェイやゴンドラリフトなどといった従来の急勾配向けの交通システムの弱点を克服している。
建設費も従来のモノレールや新交通システム(AGT)と比べて1/3程度と安く、運営も低コストかつ工期も短いという長所を持っている。
運行速度は18km/h - 25km/h。常用平均加速度2.5km/h/s 常用平均減速度3.5km/h/sの加速度性能を持ち、27%(約15度)の急勾配、半径30mの急カーブにも対応できる走行性がある。 「スカイレールタウンみどり坂」のような丘陵地の上に造られた住宅地と最寄の駅を結ぶ短距離の交通機関などに向いている。みどり坂線の場合は、全線の高低差が約200メートルもある。
駅から発車する際は、リニアモーターにて加速し始め、設定速度に上がった瞬間にワイヤーロープを掴んで出発するなど、世界的に例のない特徴的な動作をする。
関連タグ
ローレル賞:鉄道車両に贈られる賞の名称。1999年、同社保有の『200形』が受賞した。