電気で動く鉄道車両(電気機関車・電車等)に電力を供給するために張られた導線。
概要
パンタグラフ(トロリーポールやビューゲルの場合もある)を接触させ、電力を供給する。パンタグラフのすり板を均一に磨耗させるために、ジグザグに張られている。
レール上を走る鉄道車両の場合、帰りはレールを通っていくので架線は1本だが、トロリーバスのように帰り道がない場合は、帰りの分を引く必要があるので2本引かれる。
地下鉄のトンネル内では剛体架線といって、その名のとおり頑丈な架線(というより逆さ吊りにしたレール)が採用されている。(第3軌条方式を除く)
注意事項
大電力を消費する鉄道車両を動かすため高電圧がかけられ、大電流が流れるので間違えても触ってはいけない――ではなく、近付いてもいけない。家庭用をはるかに上回る高電圧のため、近付きすぎると空気の絶縁効果が働かなくなり、触らなくても感電する。
なので、電化された駅のプラットホームで、自撮り棒のような長尺物を使用して線路に近づく行為は非常に危険であり、自殺行為である。
電源の種類(日本国内の主なもの)
直流
- 1500V
- 750V
- 600V
交流
- 20000V(在来線)
- 25000V(新幹線)
余談
鉄道業界では「活線」や「下線」、「仮線」などの発音が同じ(または近い)で聞き間違えかねない言葉が
あるため「がせん」と発音する。