概要
駅名案内における伝達手段の一つ。駅名は基本的には母国語による案内と、国や地域によっては需要の多い他言語を併記する形で案内されるが、それでも目的地の駅への案内が難しい可能性を考慮し、番号を中心とした案内が考え出された。
言語の違いが激しい韓国や東南アジア圏での採用が多い。一方でアジア以外でこの案内を取り入れている国は少なく、アメリカが一部の都市鉄道で採用している程度(2022年3月現在)。
表示パターン
基本的に「路線名を示すコード」「路線内で駅を示す番号」の組み合わせで表現され、コードとして多用されるのはラテンアルファベット。ただし中国においては「コードも番号、駅を示すのも番号、したがって番号が2種類書かれている」というパターンも。
日本の鉄道では直通運転を多数実施しており、事業者の対応も様々である。
- OsakaMetro堺筋線-阪急千里線のように境となる駅で1つのナンバリングに絞るパターン
- OsakaMetro御堂筋線-北大阪急行のように同じコードで通し番号にしているパターン
- 都営地下鉄浅草線-京成押上線のように2つの事業者の駅ナンバリングを併記するパターン
珍しい所では、JR東日本の「スリーレターコード」というものがあり、一部の駅に絞って使われ、駅ナンバリング以外に3桁のラテンアルファベットを略称のような形で掲示している。
日本での歴史
1985年に長崎電気軌道が導入しており、これが日本では最古の記録とされる。その後、2004年の東京メトロ・都営地下鉄での導入を皮切りに各事業者での導入が進むこととなった。
JRグループでは2006年のJR四国を皮切りに、2018年のJR九州の導入を最後に全社で採用となった。
2023年現在は都市鉄道での採用が大半を占め、大手私鉄・地下鉄・路面電車・新交通システムではほとんどの路線で導入済みとなっている。
JRグループでは大都市エリアでの採用が大半を占め、私鉄とJRが並行・近接するエリアではJR側のみ未導入である例も少なくない。
それ以外の私鉄・第3セクター鉄道での導入例は少数となる。
地域的傾向としては中部~西日本地区での事業者での採用例が多く、東日本地区での採用例は少ない。
特に東北地方では2023年現在、仙台市交通局と弘南鉄道の2事業者でしか採用例が無い。
JR東日本では自社で外国人観光客へのアンケート調査を実施したところ、外国人利用者が案内で参考にするのは駅名や路線名(日本語および外国語)が大半を占め、駅ナンバリングの利用率は全体の25%程度しかいなかったことを明らかにしている(そのせいか、同社での駅ナンバリングの導入は2016年からと首都圏ではかなり遅い)。
関連タグ
ミラクル☆トレイン - 駅ナンバリングがキャラクターの命名由来の一つになっている。