概要
青森県弘前市とその近郊に2路線(廃止済1路線)を有する中小私鉄。現存路線はいずれも直流電化されている。
保有車両のほとんどが東急電鉄からの譲渡車両であり、なかには、かの有名(?)なパイオニアⅢ台車を履いている車両も存在する。
路線
弘南線
弘南線の概要
JR奥羽本線弘前駅…に同化した、弘南鉄道弘前駅から同社黒石駅へいたる路線である。しかしながら、弘前駅ホームにはLED式の到着案内(?)があり、列車が近づいてくると、「電車が来ます」と、3文字ずつ表示されスクロールする。隣が自動放送のみなのを考えると比較的進んでいる。また、東急譲りと思われる発車ベルに自動放送が被さる発車サイン音があり、なんというか、青森にある東急線という感じである。
現在走っている車両
7000系:7010形、7100形
大鰐線
大鰐線の概要
路線名の通り、中央弘前から大鰐駅へいたる路線である。途中駅の津軽大沢には車庫が存在し、過去の南海電車や、東急から譲渡された6000系、国鉄から貰った除雪車と凸形電気機関車の存在を確認できる。
2023年秋に線路整備不良で二ヶ月半運休となったが、2024年11月末に2027年度末を以て廃止前提の休止に入る事を発表した。
現在走っている車両
7000系:7000形
除雪列車(ED22形+キ100)
黒石線
黒石線の概要
旧国鉄黒石線。全長6.2km(営業キロ)の短い路線で。弘南鉄道最初で最後の非電化路線であった。1984年に国鉄より引き継いだものの乗客数は低迷、1998年廃止。車両は国鉄や小坂鉄道からの譲渡品。ちなみに、国鉄から弘南鉄道へ転換した時、黒石駅の統合のための経路変更がされた。
廃止後は弘南バスによる代替バス路線が運行されている。
走っていた車両
キハ22(旧国鉄キハ22)
キハ2100(旧同和鉱業小坂鉄道キハ2100)
車両
車両は上述の通り、そのほとんどが東急の譲渡車両である。弘南線、大鰐線とも2両編成。
路線名 | 形式 | 備考 |
---|---|---|
弘南線 | 7000系7010形 | 元東急7000系(初代) |
7000系7100形 | 元東急7000系(初代)中間車の先頭車化改造車 | |
大鰐線 | 7000系7000形 | 元東急7000系(初代) |
6000系 | 2011年10月15日をもって全編成運用離脱。元東急6000系(初代) | |
黒石線 | キハ22 | 晩年は予備車になっていた。 |
キハ2100 | 元小坂鉄道の所属。 | |
廃形式 | 3600系 | 元東急3600系 |
1521系 | 元南海1521系。片運転台と両運転台改造車が在籍していた。南海時代の緑色ツートンに白帯を足した外観だった。吊り掛け駆動のモーターは国鉄63系と同等のもの。 |
7000系は運転台の妻面が2パターン存在し、譲渡前のままと、中間改造車の2種類がある。中間改造車は「7100形」。
6000系は、大鰐線での快速運用に使用されていたが、2006年の快速廃止に伴い定期運用から離脱。波動輸送用にストックされていた。しかし、2011年10月15日に臨時列車として走ったのを最後に引退。現在は津軽大沢駅の横の車庫にて2編成とも静かな余生を送っているほか、東急時代の列車番号表示機や、専用の方向幕(ネタ幕も収録した専用品)も用意されて、のんびりと過ごしている。
小ネタ
東急から来た車両のつり革は、東急時代そのままらしく、東京の店舗などの広告が残っている
関連イラスト
関連タグ
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