路線データ
路線名 | 半蔵門線 |
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区間 | 渋谷 - 押上間 |
路線距離 | 16.8km |
軌間 | 1,067mm(狭軌) |
駅数 | 14駅 |
電化区間 | 全線(直流1,500V) |
複線区間 | 全線 |
保安装置 | 新CS-ATC |
閉塞方式 | 車内信号閉塞式 |
運転指令所 | 東京メトロ総合指令所 |
最高速度 | 80km/h |
第一種鉄道事業者 | 東京地下鉄(東京メトロ) |
概要
路線概要
渋谷(東京都渋谷区)~押上(墨田区)間を結ぶ帝都高速度交通営団→東京メトロの地下鉄路線の1つ。
駅ナンバリングは"Hanzomon"のZ。他路線と異なり、頭文字ではないが、これは既にHが日比谷線、Aが都営浅草線、Nが南北線で使用されていたため。
全区間通して地下であり、途中に車両基地も設置されていない(線内に用地確保ができなかった)為、相互直通運転先の片割れである東急田園都市線の鷺沼駅(川崎市宮前区)近くにある東急の車両基地を譲渡され「東京メトロ鷺沼検車区」として使用している。
元々は銀座線のバイパス路線として建設されたが、延伸の際は反対運動やバブル崩壊等で工事が一時中断するなど、困難を極めた。
沿革
1978年(昭和53年)に渋谷~青山一丁目駅間が開通(営団8000系の開発が間に合わず、東急8500系のみで運用されていた)。
翌1979年(昭和54年)には青山一丁目駅〜永田町駅間、1982年(昭和57年)に永田町駅〜半蔵門駅間を延伸したが、その後沿線の地権者の反対運動等により一時建設が中断された。
2年後に東急側の相互直通区間が現在の中央林間まで延長されたが、半蔵門線はたった5駅しかなかったため、1980年代は東急半蔵門線とも揶揄された。
1989年(平成元年)に半蔵門~三越前間、翌1990年(平成2年)に三越前~水天宮前間延伸。バブル崩壊により一時延伸計画が中断されるも、政府方針及び日比谷・千代田線混雑緩和を目的として1993年(平成5年)に延伸事業再開。
2003年(平成15年)、水天宮前~押上間延伸、現在の営業区間となる。同時にそれまでの東急田園都市線に加え、東武伊勢崎線経由東武日光線南栗橋駅まで直通運転を開始。
2006年(平成18年)からは直通列車の本数を増やした上で伊勢崎線直通区間を久喜まで延長した。
直通区間
2006年3月18日以降は以下の区間で直通を行っている。
東急電鉄
- 田園都市線:渋谷~中央林間間
※2000年(平成12年)8月5日までの渋谷~二子玉川園(現・二子玉川)間名称は「新玉川線」。
- 伊勢崎線:押上~久喜間
- 日光線:東武動物公園~南栗橋間
※伊勢崎線押上~東武動物公園間は「東武スカイツリーライン」の愛称が設定されている。
- 他線との関係
直通先でも駅ナンバリングが行われている上に、東京スカイツリー開業に合わせて案内類が色々更新された結果、ホームにある路線図は駅番号だらけになっている。
半蔵門駅以外の全駅で他線と乗り換えが可能(水天宮前駅と人形町駅間の乗り換えのみ地上経由の徒歩連絡)。また乗り換え駅ではないが半蔵門駅も近隣に麴町駅、離れているが四ツ谷駅がある。なお水天宮前駅と人形町駅の連絡運輸が開始されて以降、都内の地下鉄で唯一東京メトロ及び都営地下鉄の全路線と乗り換えが可能になった。
前述の通り千代田線の混雑緩和も目的としている。千代田線は直通を介して中央林間駅(千代田線の電車は直接乗り入れない)~表参道駅~大手町駅~北千住駅間で並走しており、行き先などで選ぶ事をお勧めする。
尚、田園都市線から千代田線沿線に用がある場合は表参道駅乗り換えをお勧めする。
又、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスから東京駅周辺に用がある際には北千住駅で東武伊勢崎線&半蔵門線経由の方が安い(定期だと東武伊勢崎線の運賃が入るので非定期客のみ可能)。
- 電光掲示板の車両案内
半蔵門線の電光掲示板では電車が来る際にどの会社の所属車両かを表示するようになっている。これは別に鉄オタ向けにサービスしているわけではない。半蔵門線には雑多な電車が入って来るのだが、会社ごとに弱冷房車やフリースペースの位置がバラバラで統一されていないのである。わざわざどの設備がどこにあるかを長々と表示するよりも、予め所属先を伝えることでその設備が必要な乗客への案内の代わりとしているというのが真相であったりする。
2016年(平成28年)4月に九段下駅でベビーカー引き摺り事故が発生。また、同年8月、銀座線青山一丁目で盲導犬を連れた男性旅客がホームから転落、列車に轢かれて死亡する事故が発生した(当時同駅はホームドア未設置であった)。
この2つの事故を受け、2017年(平成29年)より九段下を皮切りに順次ホームドアが新設されている。
運行形態
日中は5分間隔で毎時12本運行される。種別は半蔵門線内完結の列車は各停、直通列車は直通先の種別で運行されるが、半蔵門線内は全列車が各駅に停車する。直通先での停車駅は各路線の個別記事を参照のこと。
駅一覧
駅番号 | 駅名 | 接続路線 | 備考 |
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↑東急田園都市線中央林間駅まで直通 | |||
Z-01 | 渋谷 | 東急電鉄管理駅 | |
Z-02 | 表参道 | 銀座線(G-02)/千代田線(C-04) | 1番線と銀座線2番線(いずれも渋谷方面)、4番線(押上方面)と銀座線3番線(浅草方面)がそれぞれ対面乗換可能 |
Z-03 | 青山一丁目 |
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Z-04 | 永田町 |
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Z-05 | 半蔵門 |
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Z-06 | 九段下 | 4番線(押上方面)は都営新宿線5番線(新宿方面)と対面乗換可能 | |
Z-07 | 神保町 | 都営三田線(I-10)/都営新宿線(S-06) | 九段下寄りに非常用渡り線あり |
Z-08 | 大手町 |
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Z-09 | 三越前 | 1989年1月26日から1990年11月27日までの終着駅 | |
Z-10 | 水天宮前 |
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Z-11 | 清澄白河 | 都営大江戸線(E-14) |
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Z-12 | 住吉 | 都営新宿線(S-13) |
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Z-13 | 錦糸町 | JR総武快速線(JO 22)/総武線各駅停車(JB 22) | 押上寄りに非常用渡り線あり |
Z-14 | 押上〈スカイツリー前〉 | 2・3番線は折り返し用ホームで、将来的に亀有・松戸方面に延伸可能な構造になっている | |
乗り場の番号に関して
東京メトロでは通常、A→B線といった順に乗り場番号が1から付与されている。そんな中、半蔵門線では北行押上方面がA線、南行渋谷方面はB線となっているが、当路線が銀座線のバイパスという位置付けのため(尚且つ都営新宿線とも合わせるためか)、乗り場の番号が他路線と異なり、逆となっている。
よって電車の接近放送では、A線は女声、B線は男声であることに変わりはないものの、上記の理由により女性は偶数の乗り場(2・4・6…)、男性は奇数乗り場(1・3・5…)を担当するという他にない例となっている(通常と異なる接近放送担当に関しては白金高輪駅も参照)。
使用車両
現在の使用車両
東京メトロ車
東急電鉄車
東武鉄道車
過去の使用車両
東急電鉄車
- 8500系:開通時より使用。半蔵門線初代車両。老朽化のため2023年までに撤退。最終編成8637Fは動態保存されている他、一部は長野電鉄や秩父鉄道、PT Kereta Commuter Indonesiaに譲渡されている。
- 8590系:1997年より使用。東武直通非対応。老朽化のため2019年までに撤退。一部は富山地方鉄道に譲渡されている。
- 2000系:1992年より使用。東武直通非対応。東急大井町線に改造・転用のため2018年までに撤退し、9020系に改番され大井町線各駅停車用車両として現在も使用中。
東武鉄道車
- 30000系:2003年より使用。東武東上線への転属に伴い2021年までに撤退。