概要
東京都千代田区麹町一丁目にある東京メトロ半蔵門線の駅である(Z05)。
半蔵門線唯一の単独駅。
1982年12月9日、永田町駅からの延伸にともない開業。
1989年1月26日に三越前駅との間が延伸してからは中間駅となるが、その名残から九段下駅側に引き上げ線がある。
夜間滞泊があり、現行ダイヤでは回送で当引き上げ線に入った車両が、翌朝の当駅始発の押上行きとなる。また朝方ラッシュ時に渋谷駅方面からの列車の1本が当駅で折り返す。
国立劇場の最寄り駅である他、当駅近辺にはTOKYO FM、東京MXテレビ、全共連本部、駐日英国大使館、駐日アイルランド大使館、駐日ポルトガル大使館、駐日ローマ法王庁大使館がある。また最高裁判所も徒歩圏内だが、永田町駅からとほぼ同じぐらいの距離である。
駅名の由来になった、皇居の門「半蔵門」の名称については、現在の皇居がまだ江戸城だった頃、この門の警固を担当した徳川家の家来である服部正成・正就の父子、通称「服部半蔵」に由来するとする説が有力。服部家の部下(与力30騎、伊賀同心200名)がこの門外に組屋敷を構え、四谷へと通じる甲州街道(現在の麹町大通り・新宿通りにあたる)沿い一帯が旗本屋敷で固められていたことに由来するという。
これとは別に、山王祭の山車の作り物として作られた象があまりにも大きかったために半分しか入らなかったことに由来するとする説がある。
なお、半蔵門自体は一般開放されていないが、赤坂御用地に向かわれる皇族がこの門を使われて出入りするのがほとんどのため、機会に恵まれればご出発やお戻りになるのを目にすることができる。
駅構造
島式ホーム1面2線。ホームの駅名看板周りには、国立劇場の定式幕(緞帳(どんちょう))をイメージした緑色、柿しぶ色・黒色のデザインパネルを配置している。半蔵門方面改札の改札内には歌舞伎の「鏡獅子」の壁画レリーフもある。
東急5000系に6ドア車両が存在していた当時は、平日朝方ラッシュ時のB線において、当駅まで座席を収納して運行していた。
発車メロディはこれも国立劇場の最寄り駅であることにちなみ、1番線では歌舞伎の黒御簾音楽「てんつつ」、2番線では人形浄瑠璃文楽「寿式三番叟」をアレンジしたものを使用している。ともに日本芸術文化振興会の監修により、和楽器音源とシンセサイザー音をミックスしたメロディとなった。
利用状況
2018年度の1日平均乗降人員は92,264人で、土休日ダイヤ実施日に国立劇場の来場者が集中することが反映されていた。が、コロナショックの影響で、国立劇場での公演が次々に中止に追い込まれたこともあり、2021年度の1日平均乗降人員は56,541人にまで激減した。
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