路線データ
路線延長 | 12.4km(運行区間として、大井町線のみなら10.4km) |
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駅数 | 16駅(運行区間として。単独なら15駅。なお、公式サイトの路線概要では二子新地駅・高津駅は含まれておらず、この2駅を含むと18駅になる) |
電化区間 | 全線直流電化(1500V) |
軌間 | 1067mm(狭軌) |
複線区間 | 全線 |
閉塞方式 | 車内信号閉塞式(ATC-P) |
最高速度 | 95km/h |
概要
大井町駅から田園都市線の溝の口駅までを結ぶ東急電鉄の路線。2012年より導入された駅ナンバリングにおける路線記号は「OM」(Oi-Machiから)。
もともとは現東急の前身企業のひとつ・目黒蒲田電鉄の支線として開業した。1963年からは、当線が田園都市線を名乗っていたが、1979年に長津田方面への電車は渋谷方面(当時は新玉川線)からの直通となる一方で、当線は二子玉川駅折り返しになり、元の大井町線に復した。2008年から急行運転が始まり、翌年には溝の口駅までが延伸され、現在に至る。
都心に直結する東横線や田園都市線などと異なり、路線はほぼ郊外の住宅地を縫うように走っており、郊外路線の感があるが、二子玉川駅で田園都市線、自由が丘駅で東横線、大岡山駅で目黒線、旗の台駅で池上線に乗り換えが出来るため、東急の主路線同士を結ぶバイパス連絡の役割も持つ。途中の二子玉川駅から溝の口駅までの区間は田園都市線と並行して複々線を走り、一部は二子玉川駅から田園都市線に直通し、その先の鷺沼駅または中央林間駅発着で運転される列車がある。
東急線内から品川駅、新橋駅、秋葉原駅方面へは急行を利用して大井町駅に出た方が早く到達するが故、近年は田園都市線のバイパス路線としての役割が強くなっている。また、同じく東急線内からりんかい線方面へ向かう際には当路線経由の方が早くて安くなっている。
列車種別
列車種別は「急行」(田園都市線内も急行)、「G各停」(二子新地と高津の両駅を通過する種別色が緑の各駅停車)、「B各停」(田園都市線経由。二子新地と高津の両駅に停車する種別色が青の各駅停車)がある。このような事態になったのは、二子玉川〜溝の口間の複々線化に際し、二子新地駅も高津駅も従来通りの相対式ホームのまま移設され、大井町線のホームが設けられなかった結果。
「急行」は7両編成、「各停」は5両編成でそれぞれ運転されているが、輸送障害などが発生した場合は各停用の5両編成が急行運用に入ることがまれにある。日中の急行は原則田園都市線に直通し、夕方以降はQSEATを稼働する。
使用車両
基本的に東横線や田園都市線から撤退した主力車両が大井町線で第2の人生を歩むというのが通例であったが、急行用7両編成については運行開始時より直接大井町線へ新造投入している。
現在の使用車両
急行用7両編成
6000系6101F・6102Fと6020系は『QSEAT』車を組み込んでいる。全車田園都市線中央林間までの直通に対応。
- 6000系(2代目):2008年導入。当初は6両編成で、2017年から2018年にかけて7両編成へ増結。
- 6020系:2018年導入。
各停用5両編成
全車田園都市線鷺沼までの直通に対応。いずれも2025年度より「サステナ車両」として西武鉄道へ譲渡される予定。代替の各停用車両は新造が予定されている。
過去の使用車両
5000系(初代)や7000系(初代)など数多くの車両が使用されていたが、ここでは溝の口延伸後も使用していた車両のみ記載する。
- 8500系:2002年より使用。田園都市線からの転属車。老朽化のため2019年までに撤退。
- 8090系:1988年導入。東横線からの転属車。老朽化のため2013年までに撤退。一部は秩父鉄道へ譲渡されている。
- 8590系:2006年導入。東横線からの転属車。老朽化のため2013年までに撤退。一部は富山地方鉄道に譲渡されている。
- 2000系:2018年導入。田園都市線からの転属車。9020系への改番に伴い2019年に消滅。
駅一覧
駅番号 | 駅名 | 急行 | 接続路線 | 備考 |
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OM01 | 大井町 | ● | ||
OM02 | 下神明 | ㇾ | 東海道新幹線の軌道の上にホームがある。品川区役所最寄り駅。 | |
OM03 | 戸越公園 | ㇾ | 大井町寄り2両がかつてドアカットが行われていた。 | |
OM04 | 中延 | ㇾ | 都営浅草線(A03) | 第一京浜をまたぐように駅がある。 |
OM05 | 荏原町 | ㇾ | ||
OM06 | 旗の台 | ● | 池上線(IK05) | 待避可能駅。急行と各駅停車の緩急接続がほぼ終日行われる。 |
OM07 | 北千束 | ㇾ | 洗足駅の南にある「きたせんぞく」駅。 | |
OM08 | 大岡山 | ● | 目黒線(MG06) | 地下駅。東急病院と東京工業大学の最寄り駅。 |
OM09 | 緑が丘 | ㇾ | ||
OM10 | 自由が丘 | ● | 東横線(TY07) | かつて二子玉川寄りに車庫があった。 |
OM11 | 九品仏 | ㇾ | 「くほんぶつ」と読む。駅近くに九品仏浄真寺があり、駅の由来である。二子玉川寄り1両でドアカットが行われる。 | |
OM12 | 尾山台 | ㇾ | ||
OM13 | 等々力 | ㇾ | 「とどろき」と読む。等々力渓谷の最寄り駅であり、当初当駅で待避線を設ける予定だったが、渓谷の水流が変わる恐れがあったため、現在も待避線設置工事は凍結されている。 | |
OM14 | 上野毛 | ㇾ | 上りのみ待避可能。等々力駅の待避工事が行えないため、暫定的に設けられた。 | |
OM15 | 二子玉川 | ● | 田園都市線(DT07) | |
(DT08) | 二子新地 | ㇾ | 田園都市線(DT08) | 幕が緑の各駅停車は通過 |
(DT09) | 高津 | ㇾ | 田園都市線(DT09) | 幕が緑の各駅停車は通過 |
OM16 | 溝の口 | ● | さらに先の梶が谷駅構内に留置線が設けられている。 | |
↓田園都市線中央林間駅まで直通 |
関連項目
東急田園都市線 東急東横線 東急目黒線 東急池上線 東急多摩川線
8090系 8500系 8590系 9000系 6000系 6020系 2000系 9020系