東急8500系
東急電鉄(東急、旧・東京急行電鉄)が1975年に投入した通勤形電車で、広義の東急8000系の一種。田園都市線では10両編成で、大井町線では5両編成で運用されていた。
長野電鉄8500系
長野電鉄が2005年から2009年に導入した通勤形電車。3500/3600系や2000系の置き換え用に、上記の東急8500系電車を譲り受けたものである。
デハでサハを挟んだ3両編成を組成し、T1編成-T6編成の6編成が在籍する。
最初の2編成が入線した2005年における信濃毎日新聞の記事では、2011年度までに合計7編成を増備する計画が報じられていた(Wikipedia等では、本形式を9編成増備予定だったと記載されているが、元記事には『小田急電鉄から譲り受けることが決まっている特急「ロマンスカー」を含め、2011年度までに計9編成を導入』と記されているため、ミスリードである)。しかし、2007年以降は他社への譲渡や東急電鉄の都合で継続した導入ができず、2009年に最後の2編成が入線したところで導入がストップしている。そのため種車における先頭車が不足したことから、T6編成の先頭車は中間車からの改造である。
以後の車両置き換えは東京メトロ03系を譲受した3000系で行われたほか、2025年より本形式も新たなVVVFインバータ制御車によって置き換えられる予定である。
なお、本形式は抑速ブレーキを装備しないため、40‰の急勾配が所在する山ノ内線(信州中野-湯田中間)には、入線することが不可である。また本形式の導入により、これまで20m車は100未満の番号を付番することが撤廃されたほか、制御電動車にはモハではなくデハを付けるというように形式称号規定が改正されている(T1編成-T3編成のデハ8500形が都合よく8501-8503と揃っていたことから、改正の手間を省いたためと考えられる)。
名古屋鉄道キハ8500系→会津鉄道キハ8500系
名古屋鉄道(名鉄)が1991年に老朽化したキハ8000系「北アルプス」の置き換えとして投入した特急形気動車。性能はJR東海のキハ85系に準じており、同形式との連結運転も可能。2001年に「北アルプス」が廃止され名鉄での用途を失うと会津鉄道に譲渡され、快速「AIZUマウントエクスプレス」として運用されていたが、2010年に自社発注車のAT-700・750形に置き換えられ引退となった。その後、8502号と8503号はマレーシアへ移動、8501号と8504号は動態保存となっている。
西武8500系
西武山口線用に投入された新交通システム・AGT車両である。愛称はレオライナー。
富士急行8500系
かつて特急「あさぎり」として活躍していたJR東海の371系特急形電車を、富士急行が譲り受けたもの。「富士山ビュー特急」用。改造に際し7両編成から3両編成になった。
8500形と名乗る形式
すべて路面電車の車両。
札幌市電8500形
札幌市電では初めてのVVVF制御・カルダン駆動車。2両在籍。
東京都交通局(都電荒川線)8500形
熊本市電8500形
8200形の車体を新造した機器流用車。吊り掛け駆動で4両在籍。