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曖昧さ回避編集

※いずれも本記事にて解説。


営団地下鉄(→東京メトロ)03系編集

1988年(昭和63年)に、日比谷線の輸送力増強及び3000系の置き換えと車両冷房化実施を目的として同線に投入された3扉(1・2・7・8号車が5扉の編成もあり)・車体長18m・8両編成の通勤型車両。1994年(平成6年)までに8両編成42本(計336両)が製造され、製造時期の違いによって複数の形態が存在した(後述する代替新造車1両を除く)。

高周波分巻チョッパ制御(2011年から2013年にかけてIGBT素子のVVVFインバータ制御に改造)でオール3扉幕式の第01〜08編成、高周波分巻チョッパ制御で5扉車入り幕式の第09〜15編成、高周波分巻チョッパ制御で5扉車入りLED式の第16〜25編成、VVVFインバータ制御で5扉車入りLED式の第26〜28編成、VVVFインバータ制御でオール3扉LED式の第29〜42編成に分けられる。


その後、日比谷線はホームドア設置のため4扉・車体長20m・7両編成の車両へ統一する運びとなり、03系は2017年より13000系によって置き換えられ、2020年までに全車が引退した。このうち5扉車は全廃されたが、3扉車の一部は中小私鉄へ譲渡されている(後述)。また、トップナンバーの03-101Fは3両編成へ短縮の上有楽町線和光検車区新木場分室で動態保存されている。


特筆事項編集

5扉車編集

ラッシュ時間帯対策として導入されたバブル期の流行にのった多扉車。第09編成から第28編成までのうちの先頭寄り2両ずつが5扉車となっている。但しラッシュ時間帯以外は2番目・4番目のドアを締め切り、3扉扱いとなる。

18m級の短い車体に詰め込み重視の設計を施したため、座席が異常に少なく、昼間の居住性はかなり劣悪なものでおよそ半数を占めていたこともあり、この時代の日比谷線の利用を敬遠した非定期利用客もいたという。


地下鉄サリン事件編集

第10編成(03-110F)は1995年3月20日に発生した地下鉄サリン事件の被害車両である。

犯行現場は03-310号車(3号車)。


第02編成(03-102F)編集

第02編成(03-102F)の03-802号車(2号車)は2000年3月8日に発生した脱線事故(中目黒駅構内列車脱線衝突事故)で大破し事故廃車、翌年に同一番号で代替新造されている(製造銘板が他の車両が昭和63年なのに対し、この車両だけは平成13年になっていた)。


過去の運用路線編集


(※):直通運用は2013年3月15日まで。その後も日比谷線車両の全般検査は東急田園都市線鷺沼駅横に位置する半蔵門線鷺沼検車区で行う関係上、直通終了後も保安装置が残され、入出場の際に東急線に入線していた。


中小私鉄への移籍編集

2017年から廃車が始まったが、車齢が比較的浅く、今後首都圏の大半の路線が20m以上の車両となり、地方私鉄に向いた1067mm軌間の18m車の譲渡元が少なくなることから人気が高く、一部車両は地方の私鉄への移籍・転用改造を順次行っている。なお売却車は全て3ドア車で、ドアの埋め込みなど改造に手間がかかる5ドア車は売却対象から外され解体となった。一方、相互乗り入れ先で使われていた東武20000系は、栃木ローカル仕様(20400型)への改造に際して5ドア車も使用している。


熊本電気鉄道03形編集

銀座線01形に続く、同社2例目のVVVFインバータ制御車両として、車両番号は日比谷線時代のままで2両編成3本を投入。2019年より運行を開始した。

改造種車はモーターを搭載しない制御付随車であるため、熊本入りに際しては、そのうちの一方であるクハ03-100形に電装改造とパンタグラフ搭載改造が行われ、モハ03-100形となった。直流600V電化であるため、降圧改造も行われている。


北陸鉄道03系編集

浅野川線では、京王電鉄3000系改造の8000系が使用されていたが、メンテナンスの際の旧型部品の確保が問題になっていたため03系への代替を決めた。2020年から2023年にかけて2両編成5本を投入。

やはり種車は制御車のみであることから、熊本電鉄の時とほぼ同様の改造が行われ、モハ03-100形+クハ03-800形となったが、浅野川線は直流1500V電化であるため降圧改造は行われていない。車両番号は日比谷線時代のまま。(そのため北鉄バスの番号表記と同じ2桁-3桁の番号で運用されるが、バスの場合、先の2桁の2番目は車の製造年度を西暦下一桁にした規定になっている。北鉄に移籍した03系には平成5年製(=1993年)もいるため偶然にも一致する)


長野電鉄3000系編集

日比谷線の先代・営団3000系改造の3500系・3600系が2018年時点で13両残存しており、その代替車両として03系が抜擢された。2020年〜2022年にかけて3両編成5本を投入した。

改造種車は制御車2両と中間電動車であることから、前者のうち元クハ03-100形について電装改造が施され、デハ3010形+モハ3000形+クハ3050形という構成になった。

これにより3500系・3600系は全廃。3000系と03系は同じ車両で再度世代交代がなされることになった。


上毛電気鉄道800型編集

こちらも京王電鉄3000系改造の700型が在籍していたが、北鉄車と同様の理由で03系を後継車に選定。8編成在籍している700型のうち3編成を代替対象とし、2024年から順次投入する。電装改造とパンタグラフ搭載改造が行われた。


ちなみに編集

なお、熊本電鉄に移籍した車両は日比谷線時代のデザインをおおむね残しているものの、北鉄に移籍した車両は帯色がオレンジ色に、長電に移籍した車両は前述の通り前面帯のみ赤色にそれぞれ変更されている。そのせいか、銀座線01系や丸ノ内線02系っぽく見えるようになったとの声もある。

また上毛電鉄への移籍車は、700型時代の編成ごとのバリエーションを踏襲した。


関連タグ編集

東京メトロ東京地下鉄 帝都高速度交通営団営団地下鉄

営団3000系 東京メトロ13000系 東武20000系 東急1000系

熊本電気鉄道 熊本電鉄 北陸鉄道 浅野川線 長野電鉄

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