概要
銀座線用の01系をベースに、1988年に丸ノ内線にて営業運転開始。
0番台の第19編成までは高周波分巻チョッパ制御で、第20編成以降はIGBT素子によるVVVFインバータ制御で製造された。6両編成53本。
80番台は方南町支線用。IGBT素子によるVVVFインバータ制御で製造された。3両編成6本。
なお、この02系80番台は保存車両の700形、3000系、5000系を除いて東京メトロ最後の幕車であった。
改造工事
初期車の落成から20年を迎え、B修工事(リニューアル工事)の施工時期にさしかかった。そこで高周波分巻チョッパ制御で製造された19編成を対象に、B修工事を実施することになった。
制御方式はIGBT素子によるVVVFインバータ制御に変更。日本で初めて永久磁石同期電動機(PMSM)を採用し、外観も先代の500形に準じたサインウェーブの帯に改められてB修工事をしなかった車両と区別できるように。
ワンマン運転は80番台については製造時から対応。0番台については2005年から2009年までに全編成を対象に改造。
廃車
銀座線と丸ノ内線は直流600V第3軌条方式で電化されているが、750Vへの昇圧計画とCBTC(無線式列車制御システム)導入計画があり、02系では対応できないと判断され2019年より2000系による代替が行われることが決まった。
2000系導入に伴い、B修工事が施工されていない車両を中心に廃車が進み、B修未施行車は2022年11月に全廃されている。2022年8月には遂にB修車にも廃車が発生した。なお01系や03系と異なり他鉄道会社への譲渡は行われていない。
丸ノ内線の車両は将来的に2000系6両編成へ統一する方針であり、これに伴い従来3両編成の列車しか発着出来なかった方南町駅について6両対応化工事が2019年に行われた。これにより80番台による方南町支線の3両運転は2022年8月26日を以って終了し、翌日のダイヤ改正で6両運転に統一された。
残った6両編成も随時廃車が進み、現在は02-101Fを残すのみとなっている。その02-101Fも定期運用については2024年4月1日以降既に外れており、予備車として残されていると思われる(同年5月に一度だけ運用入りしている)。なお、丸ノ内線では同年12月よりCBTC(無線式列車制御システム)の使用を開始しており、02-101Fはこれに非対応であるため、以降物理的に営業運転入りが不可能となっている(これを以て引退とは明言されていない)。
余談
- 第51編成の2両(02-151・02-251号車)が、廃車後フィリピン・マニラのFEATI大学に2020年に無償譲渡された。鉄道技術学科の教材として使われている。
- 第3編成は1993年8月27日、台風11号の影響による豪雨で赤坂見附駅構内で浸水した。当時工事中の銀座線溜池山王駅付近から雨水が大量に入り込んだ事が原因。線路の復旧後、別の車両による牽引で中野工場に運ばれて修復されている。
- 第16編成及び第50編成は1995年3月20日に発生した地下鉄サリン事件の被害車両。前者は02-316号車(3号車)、後者は02-550号車(5号車)が犯行現場となった。いずれも除染の上で運用復帰している。
関連タグ
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