2005年
にせんごねん
平成17年、干支は酉年。
ホンダのスポーツカー NSXが欧州の排ガス規制への対応が困難なことからこの年で生産終了する(2016年に復活が発表されているが)
JR西日本は、同年の福知山線脱線事故を受けて、分割民営化以来の大赤字を計上してしまう。さらにJCやJKの過激なセックスを無修正で撮影した裏AV「関西援交」を製造販売していたJR西日本の契約駅員らが逮捕されるというチン事も。
- 2月 - 中部国際空港(セントレア)が開港
- 3月 - 福岡県西方沖地震が発生。愛知万博開幕
- 4月 - JR福知山線脱線事故が発生
- 8月 - ハリケーン・カトリーナが米国南部に上陸
- 10月 - パキスタンでM7.6の大地震が発生
衆議院選挙では郵政民営化を掲げ、ネタキャラを多数登場させる話題性戦略を駆使した連立与党が大勝した。
この前後からテレビ、特にワイドショーが政治を左右する状態が顕著となる。
ライブドアによるニッポン放送株大量購入事件が起き、新興企業や投資ファンドによる企業買収が目立つようになる。また、ニッポン放送事件があった日に、同社の親会社であるフジテレビに所属していたスキー選手の里谷多英が六本木のクラブで泥酔の上、不倫相手と店の個室でセックスをして駆けつけた店員に暴行して現行犯逮捕される事件が発生し、ライブドアによる陰謀説が浮上した。
2ちゃんねる初の小説「電車男」の映像化(映画およびテレビドラマ化)がきっかけとなり、空前絶後のアキバブームが到来し、AKB48誕生のきっかけにもなった。また、つくばエクスプレスが開通し、アキバブームを加速した。
そして密にとある動画投稿サイトがサービスを開始し、海賊版の影響で深夜アニメが広まり始める。
フジテレビではノイタミナがスタートし、フジテレビの深夜アニメ問題が一気に終息に向かった。
『ドラえもん』はこの年から声優陣・スタッフ・キャラクターデザインなどを大幅にリニューアルし、新たな番組として放送される(いわゆる「水田版」「わさドラ」)。当初は旧ドラ派との間で大きな論争を招いた。
この年から平成ライダーシリーズが路線転換し、初期のシリアス路線からの転換が図られる。
前年に始まったふたりはプリキュアが大きな人気を得た事で、この年に続編や映画も制作され、以来00年代後半~20年代前半の現在まで朝日放送の日曜朝8時30分枠がプリキュア枠として固定される。
監禁王子、騒音おばさん、姉歯建築士、松下FF式暖房機事故、ホリエモン、記憶喪失のピアノマン、のまネコ騒動、かつらボクサーと話題にはこと欠かさなかった。
この年には平成後半のスタートとなった幾つかの動きが生まれた。
- 郵政選挙で昭和後期からの派閥政治が終焉し、事実上の首相主導政治が確立。
- 福知山線事故や耐震偽装問題等の新自由主義下での歪みが生じる。
- 格差社会、勝ち組・負け組、自己責任、モンスターペアレントが問題視され始める。
- 格差社会及び新自由主義下での歪みを反映してか世襲議員や富裕層に対して批判的な考えが生じ始める。
- 郵政選挙終了時に安倍晋三が次期首相に指名され、これにより2022年の安倍晋三射殺事件で彼が亡くなるまで17年間、政界のキーマンとして君臨する安倍時代が始まる。
- 学校での体操服のブルマーが完全に廃止される。
- 電車男の大ヒットで上記のAKB48誕生及び翌年からの萌えアニメブームのきっかけとなった。
- 初代アイドルマスターが発売され、これがアイカツ!やラブライブ!の布石となる。
- 安藤美姫や浅田真央の台頭で、空前のフィギュアスケートブームが起こり、後にプリティーシリーズ第一弾となるプリティーリズム誕生のきっかけにもなる。
- インターネットではYouTubeが開始し、翌年にはニコニコ動画が誕生。皮肉にもFLASH動画が一気に衰退して完全オワコン化する。
- 平成の大合併がこの年から翌年にかけてピークを迎える反面、日本の人口減少が事実上始まる。
- プロ野球では、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズが球団合併し、オリックス・バファローズとなり、近鉄に代わって新たに東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生。また、福岡ダイエーホークスが福岡ソフトバンクホークスに変わった。そして、セ・パ交流戦もこの年から始まった。またこれも……
- 日本バスケットボールリーグに所属していたプロバスケチームの一部が同リーグを脱退の上、日本初の完全プロバスケリーグbjリーグスタートした。しかし、皮肉にも日本のバスケトップリーグが事実上の分裂状態となり、後のBリーグ誕生の最大の原因にもなる。
- ANN拡大期からのテレビ朝日水曜刑事ドラマの看板作品であったはぐれ刑事純情派がこの年をもってレギュラー放送が終了し、翌年から後継作品として警視庁捜査一課9係(現在の特捜9)がスタートした。
- 人気者で行こうの人気コーナー「芸能人格付けチェック」が正月特番として復活し、以後相棒元旦スペシャルと共にテレ朝の正月がものすごいことになって行く。
- 前述の監禁王子などの複合的要因も重なって、地上波放送でのエロ・グロ規制がまたも強化されるが、動画サイトの登場で深夜アニメの認知が進む。
- 火曜サスペンス劇場がこの年の9月をもって番組終了なり、これがきっかけで2時間サスペンスドラマの縮小が始まる。
- サムスン電子の薄型テレビシェアがシャープを抜く。後の日本電子産業凋落の予兆。
- 合計特殊出生率が過去最も低い1.26にまで低下した。
1月2日:本多逸郎(元プロ野球選手。現役時代は中日ドラゴンズに所属した)
1月8日:小森和子(「小森のおばちゃま」の愛称で知られる映画評論家)
1月26日:北原謙二(歌手。代表曲「若いふたり」)
2月4日:ルイス・サンチェ(元プロ野球選手。1986~1987年にかけて巨人でプレー)
2月6日:皆川睦雄(元プロ野球選手・コーチ。最後の30勝投手)
2月22日:羽生未来(タレント。NHK「英語であそぼ」のお姉さん)
3月12日:江間章子(作詞家。代表作「花の街」)
3月12日:5代目桂文枝(落語家)
3月22日:阪田寛夫(詩人・作家・作詞家)
4月13日:ドン・ブレイザー(元プロ野球選手、阪神・南海監督)
4月22日:ポール牧(コメディアン)
4月27日:大社義規(日本ハム創業者・日本ハムファイターズ球団社長)
5月6日:小林勝彦(俳優・声優)
5月30日:貴ノ花利彰(初代若乃花の弟で「角界のプリンス」と呼ばれた元大関。兄弟横綱若乃花・貴乃花の父)
6月18日:大迫忍(ゼンリン社長。馬主としてゼンノロブロイやゼンノエルシドを所有した)
6月27日:遠井吾郎(元プロ野球選手。現役時代は阪神に所属)
7月9日:西川清(駐車場運営会社「パーク24」社長。馬主としてマンハッタンカフェを所有した)
7月11日:橋本真也(「破壊王」の異名で知られるプロレスラー)
7月26日:岡八朗(コメディアン)
8月22日:梶哲也(俳優・声優。「8人ライダーVS銀河王」銀河王役)
10月24日:根上淳(俳優。「帰ってきたウルトラマン」伊吹竜隊長役)
10月28日:三笑亭夢楽(落語家)
11月4日:高橋ひろ(歌手。代表曲「アンバランスなKissをして」「太陽がまた輝くとき」)
11月6日:本田美奈子(歌手。代表曲「1986年のマリリン」「ナージャ!!」)
11月21日:山下毅雄(作曲家。「アタック25」「スーパージェッター」)
11月26日:有澤孝紀(作曲家。「美少女戦士セーラームーン」「デジモンアドベンチャー」)
12月4日:原ひさ子(女優。「黒い雨」)
12月15日:仰木彬(元プロ野球選手。近鉄・オリックス監督)
12月26日:6代目尾上松助(歌舞伎役者)