blood+
ぶらっどぷらす
BLOODシリーズ初の長編テレビアニメ作品。2005年10月から2006年9月にかけて、毎日放送およびTBS、CBC、ついでに北は北海道放送から南は琉球放送まで、TBS系列全国28局で放送。月刊少年エース連載。
初代『BLOOD ~THE LAST VAMPIRE~』の要素を多く含みながらも、基軸は本作オリジナルの要素を多分に含んだパラレルワールド的な作品となっている。
同時に土曜日の夕方18:00枠での放送であることを踏まえ、作品のテーマ上、流血シーンこそやや多いものの、グロテスクな表現はかなり抑えめとなった。
翼手と呼ばれる怪物たちに唯一対抗できる血液を持っているヒロイン・音無小夜の戦いのストーリー。
翼手との戦いの中で、小夜は様々な出会いや別れ、そしてある事実を突きつけられることになる。
翼手との戦いや小夜の出生の謎を追いながら、世界各国をまわって行くストーリーとなっていて、大きく分け「沖縄」編(1~7話、14・15話)、「ベトナム」編(8話~13話)、「ロシア」編(16~19話)、「フランス」編(20~32話)、「イギリス」編(33~40話)、「アメリカ」編(41~最終話)となっている。
純粋な娯楽作だが社会派の側面があり、沖縄編では在日米軍特権や沖縄の基地問題、原作同様のベトナム戦争関連、貧困問題など、現実の社会問題や国際問題が作中の現実として描写され、吸血鬼という幻想的な題材を扱いながらも主人公たちの生活基盤である現代のリアリティを重視しているのが特徴。
日本の娯楽作では無視されやすい沖縄の基地問題を扱った数少ない作品である。もっとも、本作は舞台が転々とするロードムービー形式のためあくまでも序盤の勢力構図の一環であり、中盤以降は全く登場しなくなる。
ラスプーチンやマルティン・ボルマンといった歴史上の人物が、本作に置いては吸血鬼に関連した存在として設定に取り込まれている。
また、人物名や組織名にヨーロッパのユダヤ系貴族ロスチャイルド家に纏わる名称が多く使われており、シンボリズムや陰謀説を一部に取り込んでいる。これらは前日談blood+Aとしてコミカライズ化されている。
ホラー要素も混ざっていたり、少年に対する強姦も扱われており、内容的にはかなり深夜アニメチックである。
テーマソングや作画は明るいものの、ぶっちゃけ深夜放映の方がもっとのびのびやれたのでは、と思わなくもないが、コミカライズでは落命者の人数がTVシリーズと異なる。
2017年2月28日には藤咲淳一氏自らが執筆した後日談小説『BLOOD#』が発売。
2020年にはシリーズ初の『Blu-rayBOX』がリリースされる事が、2019年11月18日に発表された。BLOOD+に関しては、シリーズ15周年で初のブルーレイとなる。発表されたこの日はBLOODシリーズの原点『THE LAST VAMPIRE』の劇場公開日でもあった。
2005年、沖縄県沖縄市コザ。上空を戦闘機が行き交う基地の街に暮らす少女音無小夜は、コザ商業高校に通う食いしん坊で運動が得意なごく普通の女子高生。小夜は記憶喪失を抱えており一年以上前の記憶が無かったが、父・宮城ジョージ、兄・カイ、弟・リクに支えられ、学校でも金城香里といった学友にも恵まれて平穏な日々を過ごしていた。
ある日学校に忘れ物をした小夜は、忍び込んだ校舎の中で謎の怪物に襲われ、その危機を謎の美青年ハジに救われる。
ハジに血塗れの腕を差し出され、「戦って」 、と告げられる小夜。口移しでハジに彼の血を飲まされたとき、彼女の中で“何か”が「覚醒」し、小夜はハジから手渡された大刀を振るって怪物を葬り去って見せた。
この夜から、小夜にとって忘れていた運命との戦いは、彼女の戸惑いなど顧みることなく、急速に再動し始めることになる。
小夜とその仲間
- 音無小夜(CV:喜多村英梨)
- ハジ(CV:小西克幸)
- 宮城ジョージ(CV:大塚芳忠)
- 宮城カイ(CV:吉野裕行)
- 宮城リク(CV:矢島晶子)
- デヴィッド(CV:小杉十郎太)
- ルイス(CV:長嶝高士)
- ジョエル・ゴルドシュミット(CV:石田彰)
- ジュリア・シルヴァスタイン(CV:甲斐田裕子)
ディーヴァとその仲間
- ディーヴァ(CV:矢島晶子)
- アンシェル・ゴールドスミス(CV:中田譲治)
- グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン(CV:名塚佳織)
- マルティン・ボルマン
- ソロモン・ゴールドスミス(CV:辻谷耕史)
- カール・フェイオン(CV:佐々木望)
- ジェイムズ・アイアンサイド(CV:大川透)
- ネイサン・マーラー(CV:藤原啓治)
- アレクセイ・ロマノフ(CV:森川智之)
- ヴァン・アルジャーノ(CV:諏訪部順一)
- アーチャー(CV:遊佐浩二)
- コリンズ・アイストン(CV:梅津秀行)
シフ
- モーゼス(CV:矢薙直樹)
- カルマン(CV:野島健児)
- イレーヌ(CV:豊口めぐみ)
- ルルゥ(CV:斎藤千和)
- ギー(CV:福山潤)
- ダーズ(CV:西前忠久)
- グドリフ(CV:遊佐浩二)
- ヤーン(CV:土門仁)
- ゲスタス(CV:田坂秀樹)
- ディスマス(CV:若林直美)
一般人
翼手のルーツに関わる者
- 初代ジョエル・ゴルドシュミット(CV:飯田和平)
- SAYA
各編の登場人物
沖縄編
- 稲嶺純一郎(CV:飯島肇)
- チャールズ・ハッチャー
- 助川寛久(CV:側見民雄)
ベトナム編
- ミン(CV:門脇舞)
- Ms.リー(CV:一城みゆ希)
- アンナマリー(CV:浅野まゆみ)
- ムイ(CV:鈴木里彩)
- クララ(CV:朴璐美)
- スペンサー(CV:桐本琢也)
- マッコイ(CV:稲田徹)
- ロジャース(CV:黒田崇矢)
ロシア編
イギリス編
アメリカ編
翼手(よくしゅ)
人間の体内にはない第5の塩基を持ち、擬態能力と驚異的な身体能力を持つに至った生物。
食糧とするのは主に人間の血液である。
ディーヴァの血によって生まれた翼手の弱点は小夜の血で、小夜の血を投与されると結晶化して死に至る。逆に小夜のシュヴァリエであるハジも、ディーヴァの血で死に至る。
又、コープスコーズやシフも翼手を殺していたことから、脳や脊髄に修復不能なダメージを受けても死に至ると思われる。
ディーヴァの血液を元に造られた、人間を翼手にしてしまう薬品。
翼手の女王
子を産むことが出来る女性の上位翼手で、双子で誕生する。小夜やディーヴァがこれに当たる。
誕生してから10代後半までは歳相当の容姿で育つが、以降は歳をとらなくなる。
自分のシュヴァリエを持つと2~3年の活動期の後、30年間は繭の中で休眠するという周期を繰り返すようになる。
驚異的な身体能力と生命力を持つ。双子の血のタイプはS因子(小夜)とD因子(ディーヴァ)に分かれており、対の姉妹の血が弱点となる。子どもはもう片方の女王のシュヴァリエとの間にのみ生まれるとされている。
翼手の血は源流に近いほど強くなり、小夜は姪たちのシュヴァリエを殺すことができるが、反対に小夜とディーヴァは自分たちの母SAYAのシュヴァリエを殺すことはできない。
シュヴァリエ
フランス語で騎士と言う意味。
翼手の女王の血を体内に取り込むことによって翼手と化する。人工翼手とは異なり高度な知能を持ち、翼手と人間の姿を自由に行き来することが可能。また30年間繭の中で眠りにつく女王を守るという役割のためか、年を取ることはなく、周囲を誤魔化すために他人に擬態することもできる。
活動年数の違いからか、純粋な戦闘能力だけを見れば女王をも凌駕する。またシュヴァリエは全て男性である。
翼手となった後は血液を渇望するようになり、血液以外のものを口にしても喉の渇きや空腹を癒すことは出来なくなる。 また眠ることもない。
弱点は、自分の主である女王と対を成す、もう1人の翼手の女王の血。同時に天敵である対の女王との間にのみ子を成すことができる。また再生不能な状態まで破壊されれば死に至る。これらの特徴からシュヴァリエは基本的に番となる対の女王に対する敵意を持たないが、真に愛する自らの女王の身に危険が迫れば対の女王にも容赦なく刃を向ける性質を持つ。
なお、本来翼手と呼ばれるのは、女王とその血を与えられた人間(シュヴァリエ)のみで、デルタ64で翼手と化した者は薬害翼手と区別されている。
赤い盾
ディーヴァの打倒と翼手の殲滅を目的とする組織。
オープニングテーマ
「青空のナミダ」(1 - 13話)
作詞 - 高橋瞳、渡辺なつみ / 作曲 - 田中秀典 / 編曲 - 安原兵衛 / 歌 - 高橋瞳
「SEASON'S CALL」(14 - 25話)
作詞・歌 - HYDE / 作曲 - KAZ / 編曲 - KAZ、HYDE
「Colors of the Heart」(26 - 38話)
作詞 - TAKUYA∞、Alice ice / 作曲 - TAKUYA∞ / 編曲 - UVERworld、平出悟 / 歌 - UVERworld
「雷音」(39 - 50話)
作詞・作曲・編曲・歌 - ジン
エンディングテーマ
「語り継ぐこと」(1 - 13、50話)
作詞 - HUSSY_R / 作曲 - 田鹿祐一 / 編曲 - 常田真太郎(スキマスイッチ) / 歌 - 元ちとせ
「CRY NO MORE」(14 - 25話)
作詞 - 康珍化 / 作曲 - Lensei / 編曲 - 河野伸 / 歌 - 中島美嘉
「This Love」(26 - 38話)
作詞・作曲・歌 - アンジェラ・アキ / 編曲 - 松岡モトキ & アンジェラ・アキ
「Brand New Map」(39 - 49話)
作詞 - 立田野純 / 作曲 - 和田昌哉 / 編曲 - Jin Nakamura、和田昌哉 / 歌 - K
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