人物
東京都出身の男性声優、俳優、及び音響監督である。妻は、同じく声優の渡辺久美子。
シグマ・セブン⇒クレイジーボックス⇒自身が設立したdeux所属⇒マックミック所属を経て、2018年3月から死去するまでフリーで活動していた。
趣味はフライフィッシング、ゴルフ、映画鑑賞、Scotch、スケボー。特技は家事全般、料理、一輪車、トランプ&コイン手品。資格・ライセンスは普通自動車免許、自動二輪免許、衛生管理士。
右利き。座右の銘は「行きあたりバッタリ‼︎」。
どこかしら頼りないところのあるキャラクターを演じていた。また声質は若いため、若い役が多かったが、辻谷本人の希望としては中年役を演じたかったという。
「原作のイメージより、実際に作られた脚本や絵で対応した方が良いのでは」と思っていたことから、スタイルとしてあまり原作を読まないようにしていた。
様々な役を演じてきたが、特に意識して演じ分けをしているわけではなく、台本を読んだりキャラの絵を見たりしてイメージを作って、そのキャラと自分の中にある共通点を探して演じていた。例えば悪役を演じるなら、嫉妬心や他人を憎いと思う心、怒りなどの中から、役に通じた部分を持ち出して演じていた。しかし、どうしても共通点が見つからない時もあったという。
1989年に「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」バーナード・ワイズマン、1991年に「機動戦士ガンダムF91」のシーブック・アノー(キンケドゥ・ナウ)とガンダムの主人公(実質的に。公式には80はアルが主人公と設定されている)を続けて演じ人気を博した。
『犬夜叉』の弥勒役は、他者からの推薦によるもので、辻谷自身はオーディションには参加していなかった。弥勒を演じていた時も、自分の中から自然にセリフが出てくるまでは、色々と試行錯誤していた。弥勒は「エロ法師」といわれていが、「この人は普段はどういう風に過ごしているんだろう」と考え、アフレコ現場では「とにかく女性を褒めよう」と思った。普段はそういうことはしなかったが、「常にしていたら弥勒のセリフが自然に出てくるんじゃないか」と思い、「今日の服はかわいいね」「髪の毛切ったんだ、似合うね」という感じで、細かいポイントを探しては声をかけまくっていたという。
『犬夜叉』の時は長丁場になりそうなため、一応原作を読んだ上で、それぞれの構想を客観的に把握して、「作り上げるのが望ましいかな…」と思いながら読んでいたという。
晩年は音響監督としての活躍が多くなっており「昭和元禄落語心中」では、声優のオーディション形式やキャスティングまで独自の手法で手がけ話題となった。
2018年10月17日、脳梗塞により56歳で急逝した。まだ還暦を迎えていないにもかかわらずそのあまりにも突然且つ早過ぎる死に多くの関係者やファンが悲しみに暮れた。なお奇しくも同日には同じく声優の田中信夫氏も亡くなっている。
ガンダム主演の辻谷耕史さんが脳梗塞で17日に急死 - おくやみ : 日刊スポーツ
出演作品
アニメ
イラスト無し
映画
イラスト無し
脚注
※1 後任は保村真(没後に制作された『半妖の夜叉姫』での担当)
※2 後任は藤原啓治(没後に収録された劇場版「ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」での代役)。なお、藤原氏も辻谷氏の死去の1年半後に死去し、デューイ役は山寺宏一に引き継がれる。
※3 後任は三宅貴大(没後に制作された劇場版での担当)。
※4 後任は佐藤拓也(ゲーム「機動戦士ガンダムU.C.ENGAGE」での担当)。
OVA
イラスト無し
ゲーム
浅井長政@戦国BASARAシリーズ | キンケドゥ・ナウ@機動戦士クロスボーン・ガンダム(スーパーロボット大戦シリーズ他) | ヴォイジャー@Xenosaga※画像左下 |
イラスト無し
ドラマCD
※4 HDリマスター版では前田剛氏が担当。
ディズニー作品
ウッディ・プライド@トイ・ストーリー(予告編、東京ディズニーランドの各エンターテイメントボイス担当)※5 |
※5 後任は松本保典(没後に制作された「トイ・ストーリー」関連作品での担当)。辻谷の没後間もなく公開された「トイ・ストーリー4」では本編と同じく唐沢寿明が予告編も担当。
音響監督作品
- シムーン
- Fate/stay night(テレビアニメ2006年版)
- 桃華月憚
- 閃乱カグラ
- 昭和元禄落語心中(OVA版、テレビアニメ版共通)
- グラゼニ
- ダイバージェンス・イヴ
- みさきクロニクル