概要
CV:辻谷耕史/近藤隆(共闘ことばRPGコトダマン)
魔界の扉編(仙水編)に登場する、仙水の相方。
『門番(ゲートキーパー)』と呼ばれる能力者の一人。
……と思われていたが、正体は"影の手"を持ち次元を操る"闇撫(やみなで)"という珍しい種族の妖怪。次元を操るのは種族的な十八番らしく、既に絶対数の少ない希少種。
現在は仙水と良き信頼関係を築いているが、出会った当初は霊界探偵であった彼の討伐対象であった。殺される直前にふと漏らした人間臭い遺言が仙水にある種のカルチャーショックを与えたらしく、以降は現在のような関係に至っている。
ちなみに、この際の樹は普通の人間と変わらないカジュアルな洋服を着ていたが、霊界探偵の仕事で活動していた際は少々時代掛かった和装で髪をポニーテールに結っていた。
仙水の望みに従って魔界の門を拡張し続け、幽助一行がたどり着いた時には、"裏男"というペット妖怪を使役して幽助以外を亜空間へ隔離。
仙水VS幽助のタイマン環境を作り出し、それを見守る事を仲間たちにも強制させた。
その「見守る」姿勢は仙水と出会った当初から一貫しており、仙水の本質を見抜き彼の破滅を予見しながら尚も、それすらも見守る傍観者であり続けた。この際に語った、仙水が堕ち行く様を「キャベツ畑やコウノトリを信じている可愛い女の子に無修正のポルノを突き付ける時を想像するような下卑た快感」と表現した樹の台詞は、衝撃的かつかなり印象に残るもの。流石にアニメ化の際は放送コードの関係上、「白い半紙を墨汁で黒く塗り潰していく―――」に変更されていたが。
桑原が言っていた通り彼こそ仙水の暴挙の元凶にも等しく、蔵馬に「出来る事ならこの場で殺してやりたい」と言わしめた、真の悪。
しかし、喋り過ぎた事と3人が幽助の窮地を目の当たりにした結果、桑原を本気で怒らせ次元刀の能力を覚醒させてしまい、裏男を亜空間諸共に切り裂かれ、自身も右目から胸部に掛けて斬られ負傷した。
最後は仙水の遺言に従い、幽助に敗れて死亡した仙水の遺体と共に亜空間へと消え去っていった。
余談
後に明かされた裏設定によると、仙水と出会う以前にも興味を持って交流した人間が数名いるらしい。なお去り際の樹の台詞は、作者である冨樫義博氏の当時の疲弊していた心境を表したものという、ファンの間でも割と有名な逸話がある。これ故「幽白」のファンは「冨樫仕事しろ」と強く言えないのが実情である。もっとも文字通りの作者私見でしかなく、黒子のバスケ脅迫事件のような拘束力を有するものでなく、あくまで読者各個に判断が委ねられているというものである。
また、裏男の体内での言動からよく読者にガチホモ呼ばわりされている。
能力の特性上、防御に特化した術者であるが、意外にも格闘ゲームへの出張が多かったりする。主に"影の手"を操って攻撃などを行うが、1994年にスーパーファミコンで発売された『幽☆遊☆白書 特別篇』では、キャラクターの中で唯一相手の必殺技(霊撃技)を封じる手段を持っており、相手を裏男の空間に引きずり込み有利な状況を作り出せる事も相俟って、強キャラどころかバランスブレイカーになりかねない性能を有している。